2004年10月アーカイブ

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さて、第3部はヤフー、リスティング事業部の宮崎氏によるYahooSearchTechnology概要説明から始まりました。YSTとは何か、どのような仕組みで検索結果の表示順位が決まるのか、が話の中心でした。

Yahoo!は2004年5月31日まではGoogleのエンジンを使っていましたが、この日を境に独自開発したYSTに乗り換えました。当時の経緯はCNETで私がスクープ記事を対談形式で書いていますのでご参考まで。

・対談:日本における検索の未来 - データセクション 橋本大也 vs ヤフー 志立正嗣 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/column/search/story/0,2000050605,20068928-2,00.htm

さて、なぜ宮崎氏に検索アルゴリズムをお話いただいたのかというと、今回の会議の発想テーマが、新しい検索アルゴリズムだったからです。問題は以下の通りでした。


理想の検索アルゴリズムを探せ!

アンカーテキストの活用やリンク分析により、検索エンジンの精度は飛躍的に高まりました。しかし、しかし、しかし!!!まだまだ情報を見つけるのが難しい状態です。
より便利な検索結果を出すためにどんな情報が使えるでしょうか。
その情報を使った理想の検索アルゴリズムを考えてみてください。

新アルゴリズムの概要:

いままで誰も目をつけなかった
(                  )の情報を活用することにより、
(              )が可能に!
名づけて(                         )アルゴリズム。

以下にその検索アルゴリズムを具体的に図解してください:

さて、注目の受賞結果は?

「検索」をテーマに全員で会議する「無敵会議」第10弾〜検索をより便利に、これまで不可能だった検索を可能に〜
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/7238.html

がうまくまとまっていたので、引用させていただきます。


参加者には問題用紙が配布され、それぞれが15分間で個人ごとのアイディアを回答。その後に6人程度のグループを作成し、20分間で議論した内容をグループごとに提出するといった流れで会議は進行した。個人アイディア、グループアイディアはそれぞれ2つが運営者側から賞として選出され、その内容紹介と合わせて賞品が贈られた。

 グループ賞には、関氏が紹介した「やってはいけない検索方法」を活用し、検索方法の採点や適切な検索方法の紹介によってユーザーの検索技術を教育する「関裕二養成アルゴリズム」、検索結果を見た時の汗や声、心拍数といった情報を利用して、多くの人を興奮させた情報のランク付けを行なう「テンション検索アルゴリズム」の2つが入賞。参加者の投票によって、「テンション検索アルゴリズム」が1位に選ばれた。

 個人賞では、日々のひとりごとを収集して悩み解決の糸口を探る「ひとりカウンセリングアルゴリズム」、検索した文章のパターンと既存の文章との類似性をファイル形式ではなく「解読型」「批判型」「推薦型」といった文書の形式で分類するアルゴリズムの2つが紹介。ヤフーの宮崎氏は「自ら検索しようとは思っていないひとりごとを、勝手に検索してしまうのは面白い。文書形式の分類はすぐにでも使いたいくらいのアイディア」との賛辞を贈った。

優秀者にはヤフーからお食事券などの豪華プレゼントが渡されました。そして最後にはなんと全員に豪華なヤフーグッズ満載の袋が渡され拍手喝さいになりました。中身は

・たつをの ChangeLog / 2004-10-27
http://nais.to/~yto/clog/2004-10-27.html#2004-10-27-6

に写真で紹介されています。すごすぎです。なお、このブログには検索会議の報告系ブログ一覧があってさらに詳細が楽しめます。

さて、ちょっと真面目に捕捉。

検索会議ではヤフーのアルゴリズムのみでしたが、私が知っている有名な検索アルゴリズムをいくつかここでリストにしてみますと以下のような感じです。今回は技術者会議ではなかったのでアイデアベースでユニークなアルゴリズム発想が主体ですが、技術者ばかりで本当の数学的アルゴリズムを発想してみる会もやってみたいですね。

■TF/IDF

全文検索エンジンのほぼすべてに使われている基本アルゴリズム。文書を特徴づけている言葉はどれか、その言葉の重みはどれくらいかを求める数式。検索対象とする文書全部におけるキーワードの発生頻度(ある単語数÷全単語数)と、個別文書における発生頻度の比率を計算することで、文書を特徴づけているキーワードとその重要度を求めることができる。極めてよく使われる一般語は低い値になり、特定のテーマのときに登場する専門語は高い値になる傾向がある。

■PageRank

Googleのアルゴリズムとして有名になった。今は他のエンジンも部分的にはこの考え方を採用している。リンクを人気の指標と考えPageRankという数値で人気ぶりを算出する。まず外部からリンクの数が多ければ高いPageRankを与える。リンクの質も重視し人気ページからリンクされたページのPageRankも高めになる。例えば、YAHOO!はたくさんのページからリンクされているからPageRankが高くなる。PageRankの高いYAHOO!からリンクされたページのPageRankも高く計算される。

・Google の秘密 - PageRank 徹底解説
http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~baba/wais/pagerank.html

■Subject-Specific Popularity

Teomaなどが採用している。PageRankの改良。検索キーワードのテーマを重視してPageRankの計算に重みを加算する。例えば検索キーワードが音楽関連であれば、音楽関連をテーマにしたサイト群を抽出し、そのサイト同士のリンク構造からPageRankを算出する。無関係なテーマのサイトからのリンクは重視しないということでもある。例えば2チャンネルからのひやかしリンクがいかに増えても重要とはみなされないのでノイズが低くなるといえそう。

■HITS(Hyperlink-Induced Topic Search)

YSTはこの系統に分類できる。PageRankの改良。PageRankではリンク構造しか見ていないため、人気サイトの出自を問わない。つまり、リンクの人気があれば価値が高いということになってしまう。リンクだけですべてを判断していいのかという問題がある。そこでHITSではオーソリティとハブという二つの考え方を導入する。オーソリティはたくさんのサイトからリンクされた信頼できるコンテンツである。ハブはたくさんのひとをナビゲートしているリンク集である。二つを異なるタイプとして計算することでより精度の高い結果が得られるという考え方。

TREC10 - HITS Algorithm
http://csgrad.cs.vt.edu/~lixu1/work/CS5604/hits.htm

■Block-level Link Analysis

MSNのアルゴリズムはこれに分類できる。ここまでのPageRank、Subject-Specific Popularity、HITSではページ単位で重要度を計算していた。この手法ではページの中の意味のあるブロック(パラグラフなど)を分割し、ブロック内のリンク同士の関係をPageRank的に計算する。リンクの前後の文章を分析してリンクの重要度を計算するので、ひとつのページに複数の記事がある場合にも、ノイズの少ないPageRank的計算が可能になる。

・Block-level Link Analysis
http://research.microsoft.com/research/pubs/view.aspx?tr_id=754

■Vision-based Page Segmentation Algorithm

MSが研究している。視覚的な情報を重視したアルゴリズム。人間ならページのどこがナビゲーションで、どこが広告で、どこが著作権表示のフッターかはすぐに理解できる。それらの中のリンクは普通はあまり大切ではない。この手法ではコンピュータがHTMLを解析することで、ブロックの視覚的意味を推察し、リンクの重み計算に利用する。

VIPS: a Vision-based Page Segmentation Algorithm
http://research.microsoft.com/research/pubs/view.aspx?tr_id=690

第2部は初代検索の鉄人の関さんによる超絶技巧セッション。関さんは最近ヤフーに転職し、YAHOO!ディレクトリにサイトを新規登録していく「サーファー」として働かれています。登録内容は、サーファーの個人裁量による判断が大きいらしく、約40人いる、この精鋭サーファーによって、日本のインターネットの地図が日夜作られているといっても過言ではありません。ネットの仕事の花形ですね。

YAHOO!ディレクトリには現在、18万のカテゴリがあり、40万のサイトが登録されているそうです。これは滅多に公開しない情報らしいので貴重なのですが、登録サイト数を調べる秘密を教えてもらいました。

YAHOO!の登録サイトには以下のような説明がついていますね。


Passion For The Future - 橋本大也によるウェブログ。情報技術、書評、日々の雑感を記述。

これらの説明文はすべてが「。」で終わるのです。そう、だから「。」で検索すればだいたいの登録サイト数が誰でも確認できるのです。驚きました?。(ちなみにモーニング娘は正式には「モーニング娘。」だって知ってました?どうでもいいですね。)

さて、関さんの検索の極意のひとつは、

「しっかり検索結果のページをイメージすること」

でした。抽象的なキーワードを入力するだけではダメで、探しているページにありそうなキーワードを一緒に検索することで検索精度を高められるということです。例として求人広告を探す際に、「求人」などで検索すると無関係な情報がいっぱい混ざってしまいます。

そこで鉄人なら "当社規定により優遇" で検索するのです。うわ、本当にその手の情報ばかりでてきました。確かに求人ページにはこのフレーズが大抵は書いてあります。検索結果のページをイメージするっていうのはこういうことなんですね。

他にも「都内の専門学校の一覧」が欲しい場合の検索が題材に出されました。「都内 専門学校 一覧」ではほとんど該当の情報がマッチしません。そこでまた欲しいページにはどんな言葉があるかをイメージするわけです。

鉄人が選んだのは「専門学校 世田谷区 大田区 千代田区 町」でした。一覧リストにありそうな言葉を加えているのです。最後の「町」は区名に対して少し地味でマイナーな言葉ですが、探しているページには出てきそうな言葉です。この地味な言葉を入れることで絞込みが可能になるそうです。実際やってみたらズバリみつかりました。

他にも「大統領の身長の一覧」を調べたいときの鉄人の正解として「身長 ワシントン ケネディ クリントン ルーズベルト カーター"」。これはなるべく広い時代の大統領の名前を入れることで一覧を出そうということです。ここでも最後に地味な言葉が使われているそうですが...。関さんはユーモアが素敵です(笑)。

続いて、この会だけの限定公開で、YAHOO!の検索回数をリアルタイムに閲覧できるスタッフ用ツールが公開されました。言葉を入れるとその言葉がこの1年間でどれだけ検索されてきたかの履歴がグラフ化されるツールです。関さんからこれで何を調べてみましょうか?と聞かれたので「ブログ」「アテネ」と二つほど調査をお願いしました。

「ブログ」は今年、どんどん盛り上がっていくのが分かる右肩上がりのグラフが見えました。ところがなぜか2004年4月20日に、前後の日の数十倍はありそうな飛び出て多い頂点が描かれていました。テレビかなにかの効果ではないかとの事ですが、何があったのでしょうか(今も調べています)。これに対して「アテネ」は予想通り、オリンピックが始まる直前から増え始め、開催中がピークで、その後一気に落ち込みました。上下の差が大きなグラフでした。熱しやすくさめやすいブーム語の特徴でしょう。

この他にも多数の鉄人の技と検索の考え方が示されました。それにしても関さんのプレゼンの分かりやすさと内容の豊富さ、楽しさに脱帽でした。YAHOO!ブランドを背負っての講演ということで、主催者としては初心者向けの無難な内容に終わるかも?と思っていました。ツッコミを用意していたくらいなのですが、初心者にもマニアにも勉強になる濃いお話しをいただきました。ありがとうございました。

なお、このセッションではキーワード検索の話に特化しましたが、YAHOO!では実にさまざまな情報を探すことができます。最近は「ヤフる」という造語も考えている人がいるようです(ヤフー公式ではないですが)。こんな本がありました。

・ヤフる―遊ぶ、稼ぐ、出会うなど、あらゆる欲望をYahoo!で満たすこと
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ヤフーの多彩なサービスの初心者向けガイド。

今回の会議の内容は、以下のニュースサイトでも報道されました。

・「検索」をテーマに全員で会議する「無敵会議」第10弾〜検索をより便利に、これまで不可能だった検索を可能に〜
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/7238.html

・ITmedia ライフスタイル:理想の検索とは何か?――無敵会議、「検索」をテーマに開催
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0410/28/news002.html

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Visual Studio 2005 Express 日本語ベータ版
http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/2005/express/
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マイクロソフトは2005年に統合開発環境の新バージョン投入を予定しているが、現在、Webでは基本機能のみのExpress版を無償配布している。基本機能だけといっても、.NET Frameworkをフルに使えるわけで、知識と気合があれば何でも開発できる。

提供されているのは以下のソフトウェア。

Visual Basic 2005 Express
Visual C# 2005 Express
Visual C++2005 Express
Visual J# 2005 Express
Visual Web Dev 2005 Express
SQL Server 2005 Express

最も変化があったのはVisualBasicではないかと思う。@ITの以下の記事が詳細を説明している。

@IT:Insider's Eye -- Visual Basic 2005はVBユーザーを救えるか?
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/insiderseye/20040904vb2005/vb2005_01.html

VisualStudio2005についてはほとんど書籍がない。オンラインドキュメント(英語が多いが)が主な参考文書になるが、2005の要点を解説したムックが一冊あるようだ。

・Visual Studio 2005完全解説
http://www.ascii.co.jp/books/detail/4-7561/4-7561-4524-8.html

Visual Basic 2005 Expressを試してみた。開発言語のリファレンスには、いつもこの逆引きシリーズを参考にしている。実現したいことで目次が構成されていて、サンプルコードが紙とCDROMに入っているので、即戦力になる。

Visual Basic .NET逆引き大全 500の極意―WindowsXP/2000/NT対応
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VisualBasicは相変わらず、ちょっとしたWindowsツール開発には最強。こんなものを作ってみた。

・無敵ブラウザー1.0
Download file

いつもの巡回先を登録したというか、それしか見られないタブブラウザー。使い方は起動するだけ。矢印キー「→」で次々に見ていける。仕事始めのネットチェックに使えるかもしれない。

私はこの簡易ブラウザー開発で1行もコードを書いていない。適当にコンポーネントをフォームに貼り付けただけである。それで、なんとなくできてしまうのがVisual Basicの面白さ。

なお、動作には.NET Frameworkが必要です。下記の二つのプログラムがPCにインストールされている必要があります。

・ダウンロードの詳細 : .NET Framework 2.0 SDK JPN Beta 1 x86
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=916ec067-8bdc-4737-9430-6cec9667655c&displaylang=ja

というわけでまだ使いこなしていないが、今後の遊び開発には当面これでやってみよう。

人生を変える黄金のスピーチ〈下〉実践編―自信と勇気、魅力を引き出す「話し方」の極意
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5月に上巻を書評してから、下巻について書くのを忘れていたので思い出したように書評を書いてみる。デール・カーネギーによるスピーチ術。上巻はスピーチ前の準備と心構えを説いていたが、下巻ではより実践的な内容となっている。登場するのは上巻同様、歴史上の英雄や著名な経営者が多い。

とにかく分かりやすくしゃべることが大切だというのがこの本の要旨である。それには終わり方が重要で、最後にしゃべったことを要約する。私はこれこれこういうことについてお話いたしましたと簡潔に総括することで、聴衆の印象がよくなるというもの。上下巻2冊で語る極意は意外にもシンプルなオチだった。

何を話しているか、とらえどころがないスピーチは、相当の味を持った人物でないとうまくいかないのは事実。聞く側としても、ひとつかふたつのまとまった情報を得られれば、短いスピーチには満足するものだ。一生懸命準備する際には、ネタリストに追加するのではなく、絞り込む部分にこそ重点をおけということになる。

何を話すかについて、人は人について一番興味があるものだから、できる限り人について話なさい、というのは良いアドバイスだなと思った。スピーチでは、人物評は確かに気になる。

ところで、偉い人のスピーチというと先月、かなり笑えたのがライブドア・楽天球界進出を喜ぶ宮城県知事のこんな会見議事録。うっかり差別用語を喋ってしまったのだが、その後の記者のツッコミに対する受け答えを見る限り、本当に知らなかった可能性が高い。広報課長まで調子を合わせて「いや、知りませんでした。」と話したのは日本型タテ社会の悲しい性なのだろうか。それとも広報課長もまた知らなかったのだろうか。差別用語について知識がない広報課長は役目が勤まらないと思うのだが...。

日本の政治家のスピーチは、まず失言しないことが第一のノウハウなのかなと思った。日本の政治家の名演説というのを一度聞いてみたいものだが、最近の法相のしどろもどろな受け答えを見ても、望むべくもないレベルにあるようだ。こういう本、少しは読むべきだなあ(笑)。

・宮城県知事記者会見(平成16年9月21日)
http://www.pref.miyagi.jp/kohou/kaiken/h16/k160921.htm


◆Q
 先ほどの「バカだ、チョンだ」というのは明らかに差別用語である。取り消しと言ったが、その言葉を使った趣旨と、取り消すに当たってやはり何らかの釈明も要るのではないかと思う。

■浅野知事
 ごめんなさい。間違いました。ちょっと、があっという流れの中でつい言ってしまいました。さっき言ったようにおわびして訂正をします。

◆Q
 趣旨はどのような趣旨だったのか。

■浅野知事
 ちゃんと問題を正しく理解していく、正しい理解がないという意味で使いました。批判されていますよね、無能だとかいうようなことで。それを差別用語と言われる形で言ってしまったということについては、おわびして訂正します。

 趣旨は、いろんな言い方でされています。統治者能力がないとか無能だとかというようなこと、そういう趣旨のことを言いたかった。

◆Q
 あくまで特定の人種を指定したような発言ではないということか。

■浅野知事
 そういうのは人種とは言いません。

◆Q
 民族ですか。

■浅野知事
 民族……。

◆Q
 「チョン」という朝鮮人に対する差別意識があってそういう発言をしたのではないということか。

■浅野知事
 あら、私は前者の方をあれだ(適切を欠く表現)と思ったけれども、認識は全然ありませんでした。それはいろいろ言われているかもしれないけれども、それは学術的にというか、言語学的に正しいあれなんですか。分からない。認識すらなかった。

◆Q
 「バカだ、チョンだ」というのは朝鮮人に対する差別用語であるのだが、いかがか。

■浅野知事
 そうなの。いや、それは認識すらなかった。そういうのは皆さん知っていた。広報課長。

■広報課長
 いや、知りませんでした。

■浅野知事
 それはそうだとすれば無知も恥じます。

---

◆Q
 先ほどの「バカだのチョンだの」という発言を聞いていて、個人的にあまりにも知事が無知なのにショックを受けた。もしこれが全国知事会等の場であれば、他県の知事から「何だこいつは」という目で見られたのは間違いないだろう、特に西日本など在住の方が多いところの知事はそう思うだろうと思ったが、知らないということで、問題意識をどのように持っているのか、在日外国人の地方選挙の参政権の問題等どのように考えているのか伺いたい。差別という問題と絡めて参政権の問題というのはあると思うが、そこでどう考えるかということを伺いたい。

■浅野知事
 事実の問題として、私が無知であったと、これは非常に恥ずかしいことだ。これはそれで情報開示を今いたしましたから、これは仕方がないことです。47県知事で私だけがこれ知らないとしたらすごく恥ずかしいことですが、それは分かりません。

 後でちょっとメモが入ったということもあって、差別用語であるということは確認をいたしました。「チョン」というのはお話しのとおり改めておわびをして訂正させていただきたいと思います。

 この表現は明治以前から使われていたんですね。それが、その後、語呂合わせ、「チョン」ということをかけ合わせて、使われ方としては朝鮮人を差別する用語として使われてきたという歴史があるということを今確認いたしました。でありますから、そういう民族差別ということでは使うべきではないという表現だということを改めて確認をし、したがって、先ほどの表現は改めておわびをし、訂正させていただきます。


関連:
The History Channel - Great Speeches
http://www.historychannel.com/speeches/archive1.html
世界を動かしたスピーチがダウンロードできる

・マインド・ワイド・オープン―自らの脳を覗く
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名著「創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク」の著者の最新刊。これまた面白い一冊。

・Passion For The Future: 創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001285.html

脳科学の最前線のテクノロジーを自ら体験しながら、脳はどこまで科学的に仕組みが解明されていて、技術的にどう制御できるようになるかの可能性を探る。

■脳に埋め込まれた読心能力

著者は、Reading the mind in the eyesというテストを受ける。見知らぬ人物が様々な感情を表した時の写真の、目の部分だけを見て、その人物がどのような感情を持っているかを推測させ、4つの選択肢から選ばせるテスト。これはWeb上でも試すことができる。

・Mind in the Eyes
http://growe.homeip.net/BaronCohen/Faces/EyesTest.aspx

このテストは不思議である。やってみると試験中は難しく感じるが、深く考えず、直感で答えていくと意外に高確率で当たってしまう。逆に、よく考えたからといって正答率が劇的に高まることもないようだ。選択肢となる感情表現のマスターリストには412種類もあるらしい。微妙な違いまでをヒトは瞬時に読み取ることができる。

顔の表情、特に目の表情の読み取り能力は社会的動物であるヒトにとって、生存率に関わる重要な能力であるため、進化の過程で脳に専用回路がビルトインされているのだという。だから、意識がソフトウェア的にゆっくり考えるよりも超高速に、無意識がハードウェア的に判断することができるのだという。

著者はこの能力を「虫の知らせ」と呼んでいる。自閉症患者の中には、マッチ箱から床に落ちたマッチの数を瞬時に言い当てられる人がいるらしい。彼らは数えることなく、数字が頭に浮かぶのだそうだ。これなども理由は不明だが、脳内にハード的に数えるモジュールが生成されてしまった例なのだろう。第六感や女の直感もまた、同じような原理のようだ。

この「虫の知らせ」がはたらくときは、扁桃体が強く活性化している。扁桃体を損傷すると他人の感情が分からなくなる症例もあるという。「虫」の正体は扁桃体だというところまでは解明されている。こうしたモジュールを、自在に操ったり、新しく作り出すことができるようになれば、人間の能力は無限に拡大できるような気がしてくる。

■神経フィードバックで集中力強化

著者は、米国アテンションビルダーズ社の神経フィードバック装置による集中力強化トレーニングを体験する。これは下の写真のようにヘッドセット型をしている、脳波計測装置。集中力が高まるときに発生するシータ波のみを検出し、画面に波形を映したり、シータ波が多く出ていれば画面上の自転車が早く走る仕組みのゲームなどを行うことができる。
被験者は自らのシータ波の具合をリアルタイムに見ながら、意識を集中させることで、シータ波を最大にしようと練習することができる。この製品は、主に注意力に欠陥のある子供たちや、能率を高めたいと考えるビジネスマンなどに利用されているという。意識を研ぎ澄ますだけでなく、沈静化することもできる。練習すれば、いつでも、望むとおりの精神状態に入ることができるようになるという。心裡カウンセラーやコーチも真っ青である。

Attention.com
http://www.attention.com/
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こうした機器で測れるのは脳のおおざっぱなレベルの活動状態に過ぎない。科学的根拠の曖昧さや、宗教やスピリチュアルなセミナーなどに好んで使われてきたことから、神経フィードバックは長い間、似非科学として扱われてきたらしい。実際、科学とは縁遠い人たちが関わっていることも多いらしい。

だが技術の進歩もあって、もしかすると使えるレベルまできているのではないかと、著者の体験と考察を読んで、可能性を感じた。勉強も仕事も「その気」になれば、短時間に成果を上げられることは多い。問題はなかなか「その気」にならないことだ。ヘッドセットをはめてゲームを遊べば、「その気」をいつでも呼び出せるようになれば、人生はきっと違ったものになる。

■暗号解読からパターン認識へ

著者は続けて、攻撃・逃走本能や、ホルモン、ドラッグ、MRIによる脳のイメージ分析などの先端研究の状況を体験しながら報告する。脳は電気化学的な反応にかなりの部分が還元できることが再確認される。

かつて心理学者フロイトは無意識の存在を指摘した。それは正しかったが、無意識は隠れた性的抑圧によって支配されていて、その隠れた意味を解読すれば心を解明できる、という理論は、あまりに単純すぎたと著者は批判する。脳はもっとたくさんの、ひとつひとつは明確な理由のある要素が、複雑に絡み合っているパターンなのだという。

そして各要素を紐解く技術が次々に現れてきた。それらは、ある刺激に対して自動化された反応を返す単純なモジュールであるから、秘密は少ない。これからは隠れた意味の暗号解読ではなく、明らかなパターンを認識することが、脳科学の主流となっていくだろうと予言する。

愛情さえも自動化回路が形成されているらしい。脳のパターンを正確に認識できるなら、コントロールする可能性も見えてくる。こんな一節がある。


ところがある女性感謝の治療中、医師チームは誤って、脳幹内にある「悲しい気分の時の身体状態」を取らせる場所を刺激してしまった。電気刺激を与え始めて数秒もしないうちに、彼女は椅子でぐったりと崩れ落ちて不機嫌そうな表情を見せ、目に涙を浮かべながら「人生にはうんざりなの、もう充分よ...全部無意味なんだわ」とドストエフスキーの「地下室の手記」からでも引用したような文句をつぶやき続けた。だが意思が慌てて電気刺激を切るとその抑うつ感は一瞬にして消え去り、彼女は笑みさえ浮かべながら、なぜ自分が突然そんな状態に陥ったのかと不思議がって見せた」

■ある日突然天才になる可能性

私も子供のころより何十回か、脳波の検査は受けたことがある。頭に数十本の電極を糊でぺたぺた取り付けてプリンタへ波形を出力したり、CTスキャンやMRIのような最新の装置で、電気的、磁気的に脳の活性化状態をイメージ化する検査だ。自分の頭の中を可視化するのは面白い体験なのだが、医者からは「何を考えているかまでは分かりませんから安心してくださいね」などと言われる。検査は長時間に渡り、大抵飽きてしまうので、物思いにふけってみたり、エッチな想像をしてみたり、必死に計算してみたりといろいろ試すが、医者にはやはり何も分からないらしい。さすがに息を止めたり歯をくいしばるのは波形に出るらしく、ばれてしまうが、心の中までは読まれないのだ。

素人として知りたいのは精神活動の中身である。だから、いまひとつ、使えないじゃないかこれ、と思っていたのだが、この本で紹介される一歩先の脳科学の技術は、まさに心の中身を見たり、操作することができるものだった。

私たちの生きている間に、ある日突然大天才になったり、不幸のどん底から瞬時に幸福の絶頂になったり、1日に数万の英単語を覚えたりすることが、技術によって可能になるのだろうか。もしかするとできるかもしれないというのが、この本の伝えたいところのようだ。

著者は完全な還元主義者でもなく、技術楽観論者でもない。技術の未熟さ、倫理的な危うさも指摘しながら、冷静に脳科学の今を見極めようとしている。脳科学の知識に最新パッチを当てたい人に、このオススメの一冊。

・スナップ・ジャッジメント瞬間読心術
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「パワープレイ」などの小手先心理操作術で名をはせた著者が、今度は瞬間読心術を新書で出している。心理学の論文や統計データをもとに、ジェスチャーや口癖、体型や服装から、相手の心理を読んだり、類型に分類するための診断リスト集。

・丸顔の人→迷信的
・まぶたが厚ぼったい→嫉妬深い
・耳が小さい→臆病で粘り強さに欠ける
・あごの先がほっそりしている→創造力豊かなアイデアマン
・「でも」が口ぐせ→超保守的

実用性はあるのかどうかはさっぱり分からない。当たることもあれば外れることも多そうなものばかり。ただ、読心術というのは相手の腹を読みきっているという自信が、交渉でイニシアチブを取るきっかけになるという面もありそうだ。交渉はスキルが同じなら、強気なほうが大抵は勝つわけだから、相手と状況を把握したと思い込めるのが大切なのだとも思う。
この本は文章を書く人にとって参考になるかもしれない。コラムや小説などの中で、人間を描写したいときに、動作や容貌描写で性格描写を行いたいことがある。だが、普段余程の人間観察家でない限り、何を書けば性格描写につながるか分かりにくいものだ。

例えば、次のように描写した場合、

A 彼は細く白い指で資料の数字を指差した。
B 彼は太く骨っぽい指で資料の数字を指差した

これだとだいぶ意味が違ってくるだろうし、

A うつむきがちに手を後ろに組んで彼は部屋に入ってきた
B 早足で手を大きく振りながら彼は部屋に入ってきた

やっぱりこれも印象が違うと思う。

性格と動作が一致するかどうかは分からないが、タイプAの方が繊細で、Bの方が自信家の印象を与えるだろう。文章を書く場合、どこに着眼して書くかが重要である。実際には、細く白い指でうつむきながら歩く自信家もいるのだろう。だが、そう書いたら性格描写としては伝わりにくい。スナップジャッジメントに登場する診断項目と性格分類にはこうした事例が多数含まれている。

個人的には後半の逆ジャッジメントの方が面白かった。こういう性格の人はこういう態度、容貌をしているというリスト。前半と逆である。

関連:

テレビの有名人の動きを分析した下記のサイトも面白かった。久米博のジェスチャーはそういう意味があったのか。

・人の動き研究室 人とお店のアクション分析
http://homepage2.nifty.com/ugoki/page/top.htm

調査や開発の納品は印刷して郵送と同時に、CDROMや、メール添付で電子版を送ってくださいとよく言われる。余裕を持って仕事をすべきなのだが、納品ギリギリまで、送信するファイル一式が揃わない場合、ファイル一覧の目次作成が時間がなくて、大変である。あらかじめ作っておくのがベストであるが、最終変更で内容が変わることもある。目次はやはり自動生成がベストだと思っている。Filistryはそんなときに便利。

Filistry
http://homepage3.nifty.com/balkan500/filistry.htm
filistry.JPG

ディレクトリを指定すると、それ以下に含まれるファイルの索引をHTMLで出力する。CSVやXML出力も対応している。

filistry02.JPG

以下のような機能が特に使いやすい。

・拡張子で絞込み、必要なファイルのみの索引作成

複雑なディレクトリ構造の中にあるすべてのJPEG画像やPDF文書だけの索引を作成するなど、検索対象やサブフォルダの絞込み指定が充実している。拡張子に対応したアイコンイメージも埋め込まれる。

・MD5値の出力

MD5値はファイルに固有の値で、これを確認すれば、ファイルが改ざんされていないかどうかを確認することができる。

・バージョンの出力

開発物納品の際にExeファイルのバージョンを出力できる。


納品以外にも、大量雑多なファイルをダウンロードしたディレクトリの整理にも使えそうだし、きちんと分類されたフォルダ階層から、公開Webページを作成するツールとしても便利だ。MP3の一覧ページにも使えるだろう。

劇的瞬間の気もち
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とても面白いです。企画力の勝利。オススメです。

どんなに一流の作家でも劇的瞬間の真実は、体験しなければ書くことができない。体験した人の声を50人分集めて本にした。米国「Esquire」誌の連載がベースになっているので、ひとつひとつが丁寧に編集されている。ひとつの体験談が長くて数ページのコラムになっていて読みやすい。翻訳もよくて臨場感がある。

サメに食われる、ハリケーンに吸い上げられる、ナイアガラの滝から落ちる、乱交パーティーに参加する、ノーベル賞を受賞する、アカデミー賞を受賞してスピーチする、多重人格になる、女になる、ものすごく背か高いこと、落雷に直撃される、スカイダイビングに失敗する、エボラ出血熱に感染する、月面を歩く。

こんなことを体験した有名、無名の人たちが率直にそのときのことを語っている。例えばサメに襲われた人は「頭蓋骨がきしみを立てるのを、自分の耳で聞いた」し、背が2メートル25センチもあると「誰も気づかない汚れが目にとまる」そうで冷蔵庫の上が誇りだらけでない家はないことを知っていたりする。宝くじに当たるのは「自分の死亡記事を見たような感じ」だそうだ。雪崩で生き埋めになった人がまずしたのは口の中の雪をかきだしたこと。たまたま埋まるとき両手で顔を覆っていたのが幸いだったという。

いやあ、どれも体験者でなければ分からないことばかり。貴重な内容だと思う。体験リストを見て分かるように執筆者には世界的な有名人も多く含まれている。読みどころ満載である。定価は1000円だが、幾ら払っても、聞くのが難しいだろう話ばかり。

類書にベストセラーの「死ぬかと思った」がある。こちらのテーマは日常生活の中での緊急事態であって面白いのであるが、劇的度は今日の本のほうが遥かに上である。併せて読むのも楽しいかもしれない。

死ぬかと思った
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じゃあ、私自身の劇的瞬間ってなんだろうと考えてみた。

・一次志望の大学に合格したとき(イヤッホーーーーーーー)
・病気で倒れ光のトンネルの幻覚を見たとき(遠くで私を呼ぶ声がする)
・生まれたばかりの息子と初めて分娩室で会ったとき(目が合って、こ、こんにちは。)

うーん、いろいろあったようでいて大したことがないなあ。上記は個人的には大したことなのだが、人に語るには面白みに欠けるし、ありふれている。

そういえば

・幽霊をみたとき

というのがあった。この本にならってコラムにしてみた。

---
霊を感じる
  深夜のオフィスで体験した、あのこと
  橋本大也 (日本、会社経営)

夜勤の電話番アルバイトも3年続いて夜の孤独は慣れっこだった。孤独といっても夜勤は大学生二人の勤務体制。仕事が減る午前1時ごろから3時間ずつ、交代で階下の部屋で仮眠をとる仕組みだ。この二人しかいない深夜のオフィスビルは、電気代節約のため、照明は夜勤チームの働く片隅だけ点けている。光と闇のコントラストで、フロアの大半は一層真っ暗に見える。ときどき機材の音がカチカチ鳴っているのが聞こえる他は、静まり返っている。

この職場にきてから、階下の仮眠室で金縛りにあうという話は年中聞いていたし、実際、何回かは、私も体験していた。金縛りが始まると身体は動かせない。瞼を閉じたいがそれも思うように行かない。汗をじっとりとかきながら、身体が動くようになるのを待つしかない。真っ暗な部屋でドアのガラスの向こうに人影が見えたような気がした。はじめての金縛りはゾっとする体験だ。地下室から何かが駆け上がってきた音を聞いた同僚もいたと後で聞くことになる。昭和前半に建築された古いビルだから、何かあるのじゃないかと勘ぐってしまう。

だが、金縛りは科学的に解明された現象だと私たちアルバイトは知っていた。夜勤の疲れで浅い仮眠をしていれば、よくあるのは当たり前だろうし、半分夢うつつなのだから、何かが見えた気がするのも仕方がないだろう。何回も経験してしまうと怖さはなくなってくる。いつのまにか、「また金縛りにあったよ」と交代する同僚に笑って話せるくらいのネタになっている。

だが、その夜、”それ”は階下の仮眠室でなく、仕事場に二人とも残っている時間帯に起きたのだった。湿度が高くてじっとりした夏の夜。私たちはいつものとおり、電話も途絶える午前1時ごろには報告書の記入も終わって、仮眠する時間だった。しかし、その夜は不思議に眠くなかったので、二人とも仕事場で読書をしていた。

「フフ...」

気のせいかなと思った。人の静かに笑うような声が聞こえた気がした。同僚に目をやると本を真面目に読んでいる。聞こえてきたのはオフィスのずっと奥の暗がりだ。そちらのほうに目をやったけれども、何も見えない。やっぱり、私の気のせいだっただろうか。私も目線を読んでいるページに戻そうとしたそのとき、

「フフフフ...」

もっとしっかりと若い女性が笑う声が聞こえた。同時に衣擦れのような音が聞こえた気がした。椅子から誰かが立ち上がったような気配があった。

えっ、と私は思わず声を出してしまった。同僚と目が合った。笑おうとしているが怯えている目だ。「今、聞こえたよね」。「ええ、聞こえました」。聞いてみると、同僚も最初の声に気がついてはいたのだ。二人で暗がりに目をやるが何も見えない。男同士だったがくっつきながら、その辺りを見回りする。異常はない。自然と話は仮眠室の金縛りの話になる。硬直中、人の姿を見ていたのは私だけでなかったのだという。寝ているとき布団の上から何かに乗っかられたという人もいるのだそうだ。初めて私たちは怖くなった。古いビルで隙間風がある。深夜のビルは反響が良く、100メートルくらい遠くの通りから酔っ払いの話し声が聞こえることもある。私たちはしばらく物音を立てないようにして、あの笑い声が聞こえないかを確かめてみた。

もう音はしなかった。だが、遠くの音とさきほどの笑い声は明らかに違うものだということが分かった。当たり前だが遠くの音は遠くから聞こえる。いくら反響がよくても先ほどの近くの声とはまったく違っていた。静けさの中で私たちは、やはり先ほどの声はそこの暗がりから聞こえたとしか考えられないという結論になった。声だけでなく気配を私たちは感じてもいた。もうその日は怖かったので二人とも寝ずに朝を迎えた。

数日が過ぎて、次の夜勤日の夜。シフトの関係で同じ同僚と一緒になった。同僚は前日も夜勤をしていた。夜も更けるとこの前は怖かったねという話になった。すると「実はね、橋本さん、昨日はこんなことがあったんですよ」と彼は熱心に話し始めた。

夜勤メンバーにはラグビー選手みたいな体格でなかなか心強い男がいる。彼は当時は夜勤メンバーの人間関係の中心で、仕事上のトラブルにも動じず冷静に対応するので皆に信頼されていた。同僚はその男A君と昨夜は一緒に働いたという。そしてその夜も同じような女の笑い声を聞いたのだそうだ。

ところが展開は意外な方向へ進んだ。A君もまた金縛り体験者だったが、彼は質実剛健な印象に反して、霊を信じる人だったのだ。お母さんが霊能者なので聞いてみるということになった。夜中にその母上に電話するとこう告げたという。「あなた方がいる部屋には鉄の扉があるでしょう。階段があって仮眠室があって、ビルには地下室があるの」。その通りである。母上はさらに詳細に来たこともないこのオフィスの様子を言い当てたそうだ。「地下室で昔、悪いことがあったのね。地下室から何かが上がってくるのを感じるわ。」
恐ろしくなったそうだ。二人は結局、丑三つ時に霊能者の母上に来社していただいたそうだ。どんなことがあっても夜間に部外者を入れるなという不文律は破られた。母上はビルの入り口や、問題の部屋のドアの前に塩を盛って祈祷してくださったという。そうして、二人は少しは落ち着くことができて、朝の勤務交代まで無事に過ごせたそうだ。

さて、これで霊の問題は一件落着だったのだが、A君と同僚は翌朝、社長に大目玉を食ったらしい。そりゃそうだ。ビルのそこかしこに塩が盛ってある。不気味であるし仕事場に大量の塩などないので、誰かを入れただろうということになる。あれほど夜はシャッターを無断で開けてはいかんと言ってあっただろう、と社長は激怒して怒鳴り散らしたという。

そこで仕方なく事情を説明したら社長は困り顔でさらに説教されたという。社長の言い分ももっともで、職場に幽霊話がでて、人が辞めたら困るのだ。昼間は女性のスタッフも多い。変なうわさで経営に支障が出たら、幽霊なんかよりもっと大問題だ。しばらく暇をやろうか?という社長に、いえいえ、滅相もございません、仕事疲れでございます、と神妙に謝ってきたらしい。

A君の母上の祈祷の力なのか、それ以来、女性の笑い声は聞こえなくなった。金縛りはときどきあったけれど、もう誰も霊が出るとは言わなかった。祈祷で解決したと思いたかったのもあるし、何より私たち夜勤は、幽霊が出ても給料が出て欲しいタチだった。社長は変わり者だったが夜勤には優しかった。幽霊話を続けることで困らせて、解雇されるなんて真っ平だったのだ。幸いにしてその後私たちが職場を卒業するまでそうしたことが起きることはなかった。

後にも先にも幽霊を体験したのはこれ一回きりだ。あれから、10年以上が経ったのだけれど、今でもあの女性の声と”気配”のことは覚えている。それは体験してみないと分からないことだ。私は合理主義者だけれども、幽霊を見たという人の話をそれ以来は否定しないようになった。いないと思うけれど、見えちゃうことはあるのだ。いくら科学的に否定したところで、体験者にとっては真実だということが分かってしまったから。もう二度と体験したくないけれど、あの夜のことは、私の人生の劇的瞬間として、ずっと死ぬまで覚えているのだろうな。

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http://tankentai10.hp.infoseek.co.jp/

記憶する技術―覚えたいことを忘れない
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記憶力を高めるためのノウハウ本。さまざまな研究をつまみぐい、エッセンスを読みやすくまとめていて、幾つか、気づきがあった。

「必要のないものは、ムリに覚えない」という章があって、アインシュタインは自宅の電話番号も、専門であるはずの光の速さも暗記していなかったという逸話が取り上げられている。必要としなければ天才でも覚えられないというのにほっとする。逆に言えば覚えようとしなくても覚えられることもある。動機づけが大切ということ。

面白かったのはかつてのエチオピアの国を上げての学習強化エピソード。90%の国民が文字が読めなかったので政府は、8歳以上の子供のいる家庭で文字が読めない家族がいる家には赤いステッカー、全員でできれば黒いステッカーを貼る運動を推進した。赤いステッカーが恥ずかしいので国民は必死に勉強し、識字率向上に成功したという。そういえば、私も講演など人前で話す直前に暗記力が良くなっている気がする。恥ずかしい思いをしたくないからで、やらないと恥を書く状況を作り出すのは手なのかもしれない。

瑣末な周辺情報やディテールを敢えて覚えることで、記憶が定着するというノウハウも心当たりがある。大学受験時に予備校で名物講師がいたのだが、この先生は試験には出ない世界史裏話をよく話してくれた。トルコのオスマン帝国では、王座を継ぐには兄弟を殺してからという法律があったこと、くらいまでは試験に出るのかもしれないが、具体的に絹の布で両方から従者が首を絞めて殺したんだよ、みたいな部分は出るわけがない。だが、実際にはこの生々しいシーンが記憶に残って、オスマン帝国のその他の事項が試験では思い出せた。

著者は記憶術の専門家でない分、この本では、自説に固まらず、幅広く理論や経験則を提示してくれるので、これは私向きかも?というアイデアが見つかる本だった。記憶力は頭の基礎体力みたいなものなのだと思う。調べれば分かるで用が済むことが多いが、覚えていればもっとクリエイティブなことができるチャンスがある。会議で統計の数字や前期の売り上げを「後で調べておきます」で決定が次回回しになってしまうことなど、惜しいなあと思う。

以前、毎回感動しながら見ていたドラマ、(アート引越しセンターがモデルの大阪人情ベンチャー成り上がり物語、藤原紀香)があるのだけれど、

・あなたの人生お運びします
http://www.tbs.co.jp/ohakobi/contents.html

このドラマでは顧客名簿を盗まれたとき、記憶力の強い社員が顧客名簿を丸暗記しており危機が回避された。実話だったかどうかは知らないが、こういう人物が社内に一人いたら、会社では戦力になる気がする。

インドでは、九九の計算を、9*9ではなく22*20まで暗記させるそうだ。日本では詰め込み教育への批判で、暗記は軽視されているようだが、基礎体力不足に陥らないと良いのだが。

関連情報:

・Passion For The Future: なぜ、「あれ」が思い出せなくなるのか―記憶と脳の7つの謎
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000470.html
この本はとてもよかった。名著。

・Passion For The Future: 記憶力を高める50の方法
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000974.html
今日の本に似ている。

・Passion For The Future: 「3秒集中」記憶術―本番に強くなる、ストレスが消える、創造力がつく
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001014.html
円周率暗記、元世界チャンピオンの本。

・Passion For The Future: あたまのよくなる算数ゲーム「algo」
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001072.html
記憶力を鍛えるゲーム。

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夜這いの民俗学・性愛編
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■おおらかだった日本の性

見込み通りの大当たり。赤松啓介は面白い。

柿の木問答。

「あんたとこに柿の木あるの」「ハイ、あります」「よう実がなりますか」「ハイ、ようなります」「わたしが上がって、ちぎってもよろしいか」「ハイ、どうぞちぎってください」「そんならちぎらしてもらいます」

これは後家や近所の主婦が、13か15歳くらいの童貞の子供に性の手ほどきをする際の儀式であったらしい。新婚初夜にも使ったそうだ。はじめてする男女が心を通わせるために、こうした儀式的対話を演出道具のひとつとして使っていたという。

夜這いは男が女の家に侵入して交わって帰ること。相手はころころ変わってよい。お前、昨日、うちのかあちゃんと寝ただろう、とか、うちの妹のとこにもきてやってくれよ、と友人や隣人と普通に会話している男たちがいる。女もあっけらかんとしていて、童貞のこどもをみつけては、そろそろ教えてあげようかと企んだりする。村中の男女が近親含めて交わっている。こうした乱交状態が広く日本の農村社会に続いていたと赤松は言う。

「昔の日本の性はもっとおおらかなものだったらしいよ」とよく聞くわけだが、そのおおらかさを具体的に説明できる人はほとんどいない。柳田国男が始祖となった日本の民俗学には妖怪や神々の性の話はあっても、一般民衆の性生活の話はほとんど出てこない。柳田は民俗学を正当な学問とするために、風俗史において大きなウェイトを占めて然るべき性風俗を闇に葬ってきた。赤松啓介は柳田をペテン師と呼んで厳しく批判している。

性風俗の実態を村の人々に教えてもらうには、学者風の調査では不可能である。村の生活に溶け込んで一緒に酒を飲んで腹を割って話せるようにならなければ、村人は本当の話をしてくれない。素朴な性格の赤松啓介にはそれができた。

解説の上野千鶴子は、赤松の話のリアルさを認めながらも、記述の信憑性に疑問も持っているようだ。確かにこの本は、広範なフィールドワークというより、赤松個人の体験集であるという面も強い。

■相対化

例えば娘かつぎの話。


(清水寺の参詣に)娘たちは必ず数人で組んで登ってくるが、二、三人の若い衆が現れていっしょに上がろうと誘うと、これも殆ど同じようにイヤッとか、なんとかいって逃げ惑う。二、三人は坂の上へ上がるし、二、三人は坂下へ逃げ、逃げ送れた一人がとっつかまって上半身を二人、下半身を一人がかかえてテラスへ運ぶ。「カンニンや」とか「やめて」とかあばれるが、マタへ手を入れられ、お乳をにぎられるとおとなしくなる。輪姦が終わると山の山門まで仲よく送ってやり、逃げた友達を探してやったりした。

これ、今であれば立派に強姦罪が適用される輪姦事件だろう。だが、当時は女の子がべそをかいて終わり程度の日常の一コマだったらしい。帰りには男女仲良く帰った雰囲気がうかがえる。無論、根底には貞操は奪われるがそれ以上ひどいことはされないという了解もあったのだろう。もちろん、こうした農村社会も、完全な無秩序、フリーセックスだったわけではなく、むしろ、村単位の掟の上で成立する自由であったようだ。

私たちの世代の受けた性教育も今振り返るとずいぶんおかしいものだったと思う。「性を大切に」などと教える。その意味は一定の年齢になるまで性交は待ちなさい。その年齢になってからも、この人はと思える人が現れるまで慎みなさいとする。貞操は守るものであって、楽しむためにはないのである。

だが、本当に性を大切に考えるのであれば、存分に使って楽しむ方法こそ教えるべきなのかもしれない。村の後家や主婦たちによる童貞のてほどきレッスンは、現代の風俗嬢も真っ青の充実振りであったようだ。技術も心得も濃密に伝える。少年たちは、異性をどう喜ばすかを早い時期に知る。そして、ひたすら試す。ステディな交際や結婚とは無縁の、無数の性関係を取り結ぶ。100人斬、1000人斬(女性なら抜き)の達成者があると村で祝ったりもする。無論、代償として誰の種か分からぬ子供が生まれたりする。だが、寄り合いでオヤジが息子を膝に乗せて「こいつは俺に似てねえようなあ」と笑いのネタにする程度の問題だったというから、また驚く。

今と昔を比較して、どちらが良い、悪いというのではなく、今ある男女関係や価値観も一時的なものに過ぎないものとして、相対化できるのが、こうした民俗学の価値だなあと思う。

赤松はおおらかさの減少を資本主義の搾取と結びつけて論じている。きつい労働と少ない娯楽の農村社会では、性は癒しであり娯楽でありコミュニケーションであったが、権力者があらゆる性交渉に税金をかけるために公娼制度を作ったり、西洋近代化を進めるために一夫一婦制度を確立した結果、現在の性道徳ができあがったのだという。

男と女の私秘関係にも権力関係は影響している。さらに哲学していくと、ミシェルフーコーの性と権力の研究あたりにつながりそうだが、赤松啓介の本はそこまで考えずにただ楽しみながら読んだほうが正解かもしれない。とにかく生々しさが面白いので。

花園メリーゴーランド [少年向け:コミックセット]
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赤松啓介的世界観の漫画。昔ながらの風俗が残った隠れ里に迷い込んだ少年の冒険。なかなか面白い。

Sandboxie
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InternetExplolerを仮想ファイルシステム環境下で実行するセキュリティ保護ソフトウェア。IEは通常は自動的にアクセスしたURLの履歴、IDやパスワード、Cookiesなどのデータをシステムファイルに記録してしまう。また設定によっては、Windowsにウィルスやスパイウェアが自動的にインストールされてしまう。

Sandboxieは仮想ファイルシステム上でIEを実行させることでこの危険を防ぐ。何らかのシステムの改変が行われても、該当するSandboxieのプロセスを削除してしまえば、すべてその変更はなかったものとされる。プロセス継続中はもちろん、Web履歴などのデータは維持されるので問題なくIEを利用できる仕組み。

詳細は明らかにされていないが、ドライバとして組み込まれ、OSの下層レベルで実行されているようだ。開発者はドキュメントの中で、従来の履歴消去やスパイウェア除去ツールは、変更が行われた後に原因ファイルを削除するので対応としては不十分だと主張している。Sandboxieを使えば、変更が起きても一時的なもので、いつでも元に戻せる。

信頼性の怪しいページやプラグインを使わなければ良いわけだが、その怪しさがインターネットの魅力のひとつでもある。また個人や海外の作者のプラグインは信頼性が判断しにくい。ちょっと怪しいなと思ったときにはSandboxie上でIEを動かせば安心して使える。

もちろん、前提としてSandboxieが信頼できればの話であるが...。

これからはインターナル検索だという記事を書いたばかりですが、早速Googleがデスクトップ検索ツールをリリースしてきました。実験的試みの割に極めてよくできています。即戦力ツールとしてデスクトップに常駐しそうです。Googleプレスリリースでは日本語未対応となっていますが、実際には日本語検索可能です。(一部報道で日本語検索不可能、不安定などの記述がありますが、私の環境では正常に使えました。インデックスが完了するまでしばらく時間がかかるので待てばできるようになるようです。)

・Google Desktop Search Download
http://desktop.google.com/

インストールすると自動的にハードディスク上の検索可能ファイルをインデックス化していきます。Webサーバを内蔵しており、ブラウザーで検索インタフェースを利用します。URLは「http://127.0.0.1:4664/&s=500917495」のようなアドレスです。

画面イメージ:
GoogleDesktopSearch01.JPG


現在の検索対象は、Outlook、OutlookExpressのメール、AOLのIMログ、MS Word、Excel、PowerPoint、テキスト、Web履歴キャッシュ、HTTPS上のWebページ履歴キャッシュで、最初から幅広い形式をサポートしています。

私が便利に感じたポイントは3つです。

1 ブラウザーキャッシュ検索

どこかで見たけれどどこだっただろう?というページありますよね。私はいくつかこれを実現する仕組みを構築して試していました。例えばフリーソフトの組み合わせでは、こんな方法があります。

・プロクシーサーバDelegateと検索エンジンFreyaの組み合わせでWebキャッシュ検索
http://www.delegate.org/freyasx/doc/memo5-ja.html#cache-indexer
・プロクシサーバsquidのキャッシュを検索エンジンnamazuで検索
http://mylab.ike.tottori-u.ac.jp/~mijosxi/1999/12_sqnmz.html

ですが、ファイル形式が限られてしまったり、文字化けが解消できないなどの問題がありました。GoogleDeskTopSearchの登場で、こうした自作検索の必要はほとんどなくなったと言えるのではないでしょうか。

2 シンプルなインタフェース

設定はほとんど不要で、Googleを使う感覚で利用できます。自動的にWindowsの背後でインデックスが作成されていくので、ユーザは何もすることがありません。

3 デスクトップとWeb検索の統合

統合オプションにチェックを入れておくと、通常のGoogle検索の結果ページに、インターナル検索へのリンクが表示されます。Webと同時に、ハードディスクも調べられるのが楽でいいですね。

不満なポイントは、Outlook以外のメールソフトのデータは検索ができないこと。PDFの検索ができないこと。

総合的には、まだ有償製品の検索ツール、サーチクロスに軍配はあがりますが、機能が追いつくのは時間の問題だと感じます。

人脈作りの科学―「人と人との関係」に隠された力を探る
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■ソーシャルネットワーキングの科学

ネットワーク分析の専門家が書いた一般人向けの人脈論。いろいろな学者の面白い理論を総花的に紹介してくれる。章ごとに原則がまとめられ全部で40の人脈ネットワークのルールが列挙される。40原則の一貫性は疑問も残るが、研究の面白い部分だけを抽出したソーシャルネットワーク入門として気軽に楽しめる本。

組織には4つの資本があるそうだ。経済的資本(資金)、人的資本(人材)、文化資本(風土)、社会的資本(人間関係)であり、人脈は4番目に属する。

マーク・グラノヴェッターが提唱する「弱い紐帯の力」理論が面白い。私たちは普段から高頻度で接し信頼しあう強い関係を結ぶことが、人脈力だと思いがちだが、現実の人間関係において、社会資本を生み出しているのは、社外や遠方で時々会うような人たちとの弱い関係の方なのだとした理論。

こうした弱い紐帯は強い紐帯よりも数は多いが維持が困難で、現実の人脈を分析すると1年で9割が消失してしまうそうだ。だが、この弱い社外人脈は情報収集機能を発揮する要になっている。社内の親しい人たちと話しても、新しいアイデアはでないが、異業種の人と話すとひらめきが生じたりする。この本では、くもの巣にたとえられていたが、密で小さなくもの巣よりも、疎で大きな巣の方が、幅広く情報を取り込みやすいのだ。

■広く浅いつきあいができる人が成功する

米国大手情報機器メーカー管理職の人間関係調査で、

「パーソナルネットワークに遠方の人を数多く含んでいる管理職は昇進が早い」

という分析結果もあるそうだ。広く浅いつきあいができる人が企業組織では勝ち組になるということか。

ただ知り合いを増やせばよいわけではない。量より質であり、質とは構造同値の低い関係のことだと、著者は結論している。構造同値が低いとは、他人と重複することがないユニークな人間関係のこと。社内の皆が知っている社外の偉い人を知っていても価値は小さいということ。皆が知らない人と私だけがつながっている関係(ブリッジ)を持つことが、二つの組織を結びつける仲介力につながる。仲介力の高い人=人脈の中心なのである。

しかし、ブリッジには多大な負荷がかかる。複数の異なる価値観や規範を受容する度量や、消えやすい弱い紐帯を維持するコストを負担しなければならないからだ。それができる少数の人脈構築の達人たちは故にさらに人をひきつける。

多くの研究が支持しているのは人脈はスケールフリーネットワークであるということ。少数の強力なハブと、ほどほどの人脈を持つ大多数のノードから構成される。人脈は意図的に微調整しないと成長しないと書かれている。仕事はできるのに不遇な人というのは、この調整ができていない人ということだろう。持てるものは富み、持たざるものはさらに貧しくなる。人脈は、富の集中原理と何か関係があるのかもしれない。

■見えざる大学

この本で最も興味深かった概念は「見えざる大学」。この本の説明を引用すると、


見えざる大学とは、個別の大学や研究所などの制度的な組織に限定されることなく、空間的には拡散しながらも高い生産性をあげ続け、最先端の研究を担うことにより、優れた研究者として、ここの学問分野において認知される人々の集団を指す。

という集団である。専門領域外の人間からは誰がその集団に属するのかは見えないため、見えざる大学と呼ばれている。そして、この集団こそ影響力ネットワークの中心であり、業界内の評価や人事に強い影響力を持っている。

著者は、日本の人工知能学会の共著関係、共同研究質所属関係、共同プロジェクト関係を分析する。ちょうどGoogleのPageRankと同じ手法で人脈価値を数値化し、見えざる大学の構成員の実名を挙げてみせる。

ちょっと驚いた。私に優しくしてくださる先生の名前が総合力でトップの一人に挙がっている。1ベンチャー企業の部外者をプロジェクトに巻き込んでくださる先生は、私だけでなく、非常に幅広い人間関係を構築維持できる人脈の達人だったことが改めて理解できた。

見えざる大学は学会だけでなく、企業やコミュニティにも存在していそうである。今後研究が進めば、見えざる大学に属する1万人くらいが世界を動かしていることが分かったりするのかもしれない。

■ネットワーク分析の限界と可能性

ネットワーク分析は人間関係のいくつかの要素に着眼して、シンプルな関係モデルを抽出する。そこに限界も感じる。例えば学会の人間関係ならば、出身大学、年齢、性別、社交性、趣味、居住地域、インターネット利用度なども、人脈構築に恐らくは無視できない影響を与えているはずだ。経済と違って人間関係は微妙なもの。共著などの公的な記録だけを探っても、生の人間関係の綾をとらえることは難しいのではないか、とも思う。

また、ほとんどの研究者は静的な人間関係マップを分析しているが、知り合う順番であるとか、好き嫌いだとか、一連の駆け引きなど、動的な要素も考えに入れる必要がありそうだ。

生きている人間は様々な人脈構築術を使う。例えば、この本で紹介されているエピソード。作家、池波正太郎は奥さんと母親を仲良くさせるために、二人を叱り飛ばして、共通の敵になることで円満な嫁姑関係を維持していたそうだ。人脈の達人たちはこうしたヒューリスティック(手練手管)を使いこなしている。AさんとBさんの間に引かれる一本の線がどう引かれたか、現場を調べるミクロの視点も必要だろう。

人脈の科学はまだ未踏の領域が多いようだが、インターネットや携帯が人間関係を今まさに変えつつあるのは確かだろう。GreeやMixiなどのソーシャルネットワーキングサービスは、動的なネットワーク分析の研究材料として可能性を秘めていると思う。


#14日は誕生日でした。GreeとMixi、メールとMSNで合計40人以上の方からお祝いメッセージを頂き感動しました。みなさん、本当にありがとうございました。人脈大切にしていきたいと思います。

・パラサイト社会のゆくえ データで読み解く日本の家族
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■30歳を超えたパラサイトシングル、不況でさらに厳しい環境に

著者は7年前に、親同居未婚者を指すパラサイトシングルという言葉を生み出した社会学者。長引く不況の7年後、当時のパラサイトシングル層の一定数(著者推定は3割)は結婚しないまま同じ状態を続けているという。本来は同居することでリッチな生活を志向した彼らだったが、30歳を超えた現在、収入は減少、不安定化し、心理的にも将来への不安を抱えて生きているというのが著者の分析。

結婚できない理由として著者の独自調査「男性未婚者の年収と女性未婚者の期待」という表が挙げられていた。例えば東京では、男性の収入のマジョリティは200-400万円で43.2%。これに対して女性の期待は600万円以上で39.2%。現実に600万円以上稼いでいる男性未婚者は3.5%しかいない。これではかみ合わないので結婚が成立しないのだという。

パラサイトシングルの親の年齢も高齢化し、収入が減る。親のスネもかじる部分がなくなって、パラサイトシングルの未来は明るくない。未婚者と多く重なる、400万人を超えるフリーターは若者の2割を占める。入学者を増やしたが就職ポストがない大学院からは、毎年1万人近く博士課程出身の超高学歴フリーターが世に出る。

だが、好きでフリーターをやっているのは国民生活白書によると14.9%に過ぎず、大半は正社員になりたいのだけれどなれない状況がある。たとえ就職できたとしても、終身雇用や年功序列の崩壊、大企業の倒産で、ごく一部のエリート以外は未来は不確実で安定は保証されない。このような状況で自暴自棄になった若者が凶悪犯罪を引き起こしているのではないかと著者は分析している。

■あがりのない社会をどう変えるか?

この本はパラサイトシングルだけでなく、様々な統計データを引用して、現代社会の動向を俯瞰する。雇用、育児、教育、年金の問題など。1分49秒に一組の離婚、お年玉の金額の2年連続減少、4人に1人ができちゃった婚、年賀状の内容変化、中年の自殺の増加など、ミクロからマクロを考察する章は特に面白い。

「子供の3人に1人は夢がない」が特に気になる。私が子供のころの夢といったら、宇宙飛行士になりたい、野球選手になりたい、果ては世界征服したいなど野望に満ちた夢を語るのも珍しくなかった。この本の著者の世代では広い家に住みたい、ベランダのある家に住みたいなど住環境に関わる夢が多かったらしい。それに対して現在は小学校から高校までの子供の3人に1人が夢がないと答えるらしい。お年玉の目的も欲しいものがないから、貯金が第一位。

以前、あるシンクタンクの打ち合わせで聞いた「現代はあがりのない社会」という言葉がずっと気になっている。欲しくてたまらないモノがないこと、目指すものがないこと、理想がないことが社会の停滞の大きな理由であることは確かだろう。

メディアで取り上げられる成功者たちも、

・元からお金持ちの家系にうまれた人たち
・極めて少数の天賦の才能のある人たち
・世渡り上手でうまくやった人たち

のようなタイプが多い気がする。これでは目指せない。

著者は、努力が報われ、大人や仲間から評価される仕事を作り出すことが問題解決につながると提言しているが具体策は示されていなかった。思うに、立身出世物語とスポ根ドラマの復活というのは今更日本では流行りそうにない。国内にあがりを求めず、国際社会でのあがりを示すのが正解のような気がする。

■パラサイトシングルは未熟か?

この本で、気になるのは著者はパラサイトシングルを良い意味では使っていないような雰囲気が随所にうかがえること。すべてのパラサイト=未熟な若者というのは偏見だろうと思う。確かに欧米では高校を卒業した時点で別居し独立して生計を立てるのが一人前に大人社会に入る通過儀礼なのかもしれない。だが、家族がいつまでも一緒の家に住めることって本来、最高の贅沢なのではあるまいか。パラサイトシングルも親と同居のまま結婚してしまうと単なる二世代同居になる。それはむしろ幸せそうだ。

また同居を親が望んでいる場合、経済的援助をするにしても、それは依存ではなく、共生に近いはずである。共生の結果、手元に残るお金を若者が自分の趣味や将来への投資に使っているとしても、それは合理的判断であって未熟とは思えない。

切実に家を出たいのだけれど経済力がなくてできない割合というのは本当に増えているのかも疑問である。アンケートを取れば親元を離れて自由に暮らしたいと答える若者は多いだろうが、多くは希望を述べただけで、切実ではないはずである。

本当に切実だったら...。多分、稼ぐのではないか。稼がなくてもどうにかなるから稼がないだけだろう。どうにかなってしまう

パラサイトシングルは高度成長の結果、豊かになり、成長の限界に直面した成熟社会の自然な帰結である気がする。若者がモーレツ、死に物狂いにならないと生きていけない社会のほうが不安定な社会だ。パラサイトシングルについては、良くも悪くもなく、なるべくしてそうなった現象と捉えて、その生活様式をどうリッチにするかを考えたほうが建設的な気がする。

■私の結婚論

さて、ここからは私の独自の考え。

なぜ結婚しない若年層が増えたのか。

真の結婚の原因(というのも変だが)とは”なりゆき”なのではないだろうか。二人の共通意思というのは実際にはないわけで、両性の二つの意思の合意が結婚には必要になる。どちらか一方だけではだめだし、両親や親戚などの反対があるとややこしいことにもなる。自由意志は絶対条件であるが個別の意思ではどうにもならない。当事者の視点では明確な意思を持って結婚したケースであっても、本当の原因は”なりゆき”と言えるのではないか。

またパラサイトシングル論が結婚しない原因に挙げている収入の不安定さについては疑問がある。若くて愛し合う二人がお金がないからという理由で結婚しないものだろうか。普通に考えれば共働きで収入を増やせる。生活の諸経費も共通部分を減らせる、はずなのである。結婚したいからお金を貯めるケースはあっても、お金がないから結婚しないのはおかしくないか。お金がないからを理由にするカップルがいるのだとすれば、機が満ちていないに過ぎないと私は感じる。

”なりゆき”が発生する確率が減ったのが本当の原因だと私は考える。

国立社会保障・人口問題研究所の統計に面白い数字がある。2002年のお見合い結婚は7.2%である。だが、この数字、戦前にはお見合い結婚が7割を占めていた。1965 〜69 年頃にお見合いと恋愛結婚が逆転して、恋愛結婚全盛の時代が到来している。

・第12回出生動向基本調査/国立社会保障・人口問題研究所
http://www.ipss.go.jp/Japanese/doukou12/chapter2.html

そう、本来が日本社会では、個人が結婚しよう!と思って結婚できたわけじゃなかったのだ。お見合いという”なりゆき”合成装置があって結婚が成立していた。自然に”なりゆき”(両者の同時合意、周囲の賛成、良い状況の3点セットが揃うこと)が発生する確率はそれほど変化がないのだとしたら、お見合いが減った分だけ(戦前では7割!)、結婚が減った部分も大きいというのが、私の推測である。

結婚しない人の増加が日本経済にとって問題であるならば、

・結婚を前提とした男女のみが登録できるソーシャルネットワーキングサービス
・おせっかいな仲人バーテンダーのいるお見合いバー

あたりが日本を救うソリューションとなるのではないだろうか。


と、この本のデータと意見に対していいかげんな持論を述べまくってしまったが、日本社会の未来について考える肴として、大変面白い本である。

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http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001061.html

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CNETのスクープ記事をお手伝いしてきました。

・MSNサーチが検索市場にもたらすもの - CNET Japan
http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000050154,20075038,00.htm
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MSN検索の最新プレビューと、米国マイクロソフト本社担当者に聞いたマイクロソフトの検索サービス長期展望。インタビュー取材内容に、考察を加えさせていただきました。マイクロソフトはかつてブラウザで、遅れて参入しながらシェア逆転を成功させた過去があります。デスクトップとのシームレス検索を梃子に、熾烈化する検索技術競争でも勝者になることができるでしょうか。詳しくは上記の記事をお読みください。

■Lookoutsoft?

で、このインタビュー中にインターナルサーチの技術のベースとなったLookoutSoftwareが出てきました。マイクロソフトが今年の夏に買収していたこの会社。Outlook用の検索ソフトの試用版がダウンロード可能です。早速使ってみました。

・Lookupsoftware
http://www.lookoutsoft.com/

Outlookだけでなく、デスクトップの検索機能もありました。残念ながら日本語の検索はできませんが、Outlookとファイルの横断検索の便利さは伝わってきました。これにWeb検索までもが統合されてWindowsのどこからでも使えるならば、定番ツールのひとつになりそうです。

1 インデックス作成中
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2 検索結果画面
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参考情報:

YAHOO!、CNETの前回記事
・対談:日本における検索の未来 - データセクション 橋本大也 vs ヤフー 志立正嗣 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/column/search/story/0,2000050605,20068928,00.htm

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http://www.silverthornesystems.com/
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■同心円グラフで占有率を可視化

映像編集をしているとハードディスクはすぐに容量不足になってしまう。ハードディスクの掃除をするには原因となるファイル群を探すツールが必要になる。最大サイズのファイルやフォルダとその占有率を素早く一目瞭然にするには、可視化の工vが必要になる。なかなか定番といえるツールが見つからない。

かなり、満足のいくツールを海外で発見した。

Overdisk
http://users.forthnet.gr/pat/efotinis/programs/overdisk.html
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Overdiskはハードディスクのファイルとフォルダの占有状況を、円グラフで表示する。中心には基点ディレクトリが配置され、下位フォルダが同心円の外側に表示される。同心円の最も外側にはファイルが表示される。基点フォルダはエクスプローラ状のツリーメニューで変更が可能。

ファイルシステムの特性上、小さなファイルがたくさんあると、合計が同サイズの1ファイルよりもディスクを多く占有してしまう。物理サイズと実質占有サイズの二つを切り替えてグラフを描きなおす機能もある。

statistics機能では、

・最も大きなファイルのリスト
・最も大きなフォルダのリスト
・実質的にファイルを占有しているフォルダ
・深い階層構造を持つフォルダ

ヒストグラム表示というオプションがあり、ハードディスク上の全ファイルの平均サイズと分布をグラフ化できる。

overdisk02.JPG

私のハードディスクの場合、4.5キロバイトが平均サイズだった。

■ハードディスク容量不足の本当の原因 もったいないオバケと自動録画

原因となるファイル群を特定できると、後はもったいないオバケとの戦いになる。このファイルはいつか使うのではないか?という気持ちがハードディスク不足の本当の問題なのだと思う。本来、10ギガバイトもあれば、普通のデスクトップコンピューティングには、間に合うのではないか。

同様に容量問題に悩まされているのが、ビデオ録画用のハードディスクレコーダー。キーワード自動録画機能があるために、日々、録画は蓄積されていく。80本の番組で常に250ギガバイトはいっぱいになっている。もはや、すべてを観ることは不可能なのだが、消せと言われると「でも、面白いんでは?」と躊躇してしまう。我が家の機種の場合、容量いっぱいになると古い録画から上書きされているので、心理的には救われている。

理想的にはビデオもPCもハードディスクは50枚のバルクDVD-Rを連装セットしておくと、古い内容は自動的にDVDに焼かれて整理されていくのがいいなと思う。そんな専用デバイスがあったら10万円くらい出してもいいかな。どこかのメーカーで製造してくれないだろうか。DVD-Rメディアの定期配達サービスも有償で提供すれば、企業と家庭で需要があるのでは?。

[図解]日本全国ふしぎ探訪
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日本地図のトリビア本。

例えば、目次を引用すると「富士山より高い山が東京都に?」「一年に一度現れる幻の島とは?」「山に向かって逆流する川がある!!」「日本で一番大きな公園は11の県をまたぐ?」「世界一の金鉱は鹿児島にある?」「日本一低い山は海抜0メートル」「伊豆半島はフィリピンからやってきた!」「信濃川は、実は信濃を流れていない」「地図から消された瀬戸内海の島の謎」など。

日本は狭い割に地形が複雑、歴史が古い、人口密度が高いなどの理由から、こうしたトリビアが無数にある。海外旅行者は年間1600万人に対して国内旅行者は20倍の3億2000万人もいるそうである。毎年、行く先々でこうした疑問とトリビアは増えているのだろう。

・政治的な日本のレイアウト

首都圏を取り囲む国道16号線上に自衛隊と米軍基地が配置されているのは戦車を通すためであるとか、秘密基地の存在を隠すため地図上から日本軍が抹殺していた島の存在など、この国には結構な数の、作られた秘密がある。

・宗教的に立ち入り禁止の場所

一番行ってみたいのは沖ノ島。宗像3女神の神社があり、女神の嫉妬を避けるため、今も女人禁制が続いているという。宗像神社の許可を得た上で禊を済まさないと上陸できないらしい。海の正倉院と呼ばれ2万点以上の秘宝も発掘されている。

・未知の島嶼部

観光産業でもっと光を当てても良さそうなのが日本の島嶼部だと感じた。瀬戸内海だけでも3000以上あるそうだが、大半の日本人はなかなか島には行かない。船に乗って島へ渡るというプロセスはそれだけでなんだかワクワクする。自然を壊してしまってはいけないが、観光娯楽のひとつとしてやり方次第では面白くなりそう。


と、考えていたら、トレンドに詳しいライターのrickdomの田口氏から、私もこれから島が面白くなるのでは?と目をつけていたという話をした。こんな本を教えてもらった。

日本の島ガイド シマダス
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北は北海道礼文島から南は沖縄県与那国島まで、日本の全有人島と主な無人島あわせて1,000島以上のさまざまな最新情報を満載。 「島の人口・面積」「島への交通」「プロフィール」といった基本データ、「みどころ」「特産物」「やど」などの観光情報はもちろん、「生活」「学校」「お医者さん」「ひと」など島の暮らしの情報、「島おこし」「Iターン」など従来のガイドブックにはない情報を島ごとに紹介。市町村合併の経緯もデータ化。

と島マニアには有名な本であるらしい。

内臓が生みだす心
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これは衝撃の一冊。人工臓器の開発で世界的に有名な医者の本。

著者は人間の心は脳の働きだという常識を覆す学説を提唱している口腔科医。心は脳ではなく腸とそこから分化した心臓や生殖器官や顔にあるというのだ。心肺同時移植を受けた患者がドナーの性格と入れ替わってしまった事例。ウズラの脳を持つヒヨコを誕生させた実験ではニワトリの鳴き方をする鳥に成長したという事例などが紹介される。つまり2種を合成したキメラを作ると、大脳より内臓を持った方が主たる性格を演じる。

大脳が心のすべてを生み出しているのではなく、かなり大きな部分を内臓器官が生み出しているのではないかというのが、この説の概要である。歴史上の長い間、ゲーテをはじめ識者の考えでは、心は心臓にあり、精神が脳にあるとするのが一般的であったらしい。これが現代になってすべてが脳の働きということになってしまった。だが、依然として心については内臓が生み出す部分が大きく、むしろ脳は副次的な機能を果たすに過ぎないというのである。


「一寸の虫にも五分の魂」ということわざがあります。高等生物のはじまりは、まず腸が発生し、それから徐々に複雑な体制が出来てきます。どうやら心や魂は腸を持った動物に宿るようです。脊椎動物の進化を解明すれば、心や魂や霊や精神の発生学も明らかとなるかもしれないと見当がつきます。

著者は高等な生命は腸なしには生きられないという事実を指摘する。高等生物は口と腸と肛門を結ぶ一本の管が基本形であり、この管が外部から栄養を取り入れて、細胞の再生産をするのが生物の生きる目的である。この一本の管を生かすためにその他の複雑な器官が発達してきたのであれば、一番最後に登場した大脳というのは、生物の器官としては副次的存在だということになる。

心肺同時移植を受けた患者がドナーの心と入れ替わってしまった事例については正直疑問が残る。引用される患者の手記を読むと、知らされていなかったドナーの名前まで把握していたことなどが書かれている。内臓を移植すれば体質、気質を提供者から引き継ぐことならありえる話だと医学素人でも納得する。だが、記憶まで受け継ぐのは解せない。トンデモ本か?と一瞬疑ったのだが、著者としてはこれを一般人にも分かりやすい一事例として取り上げたに過ぎなかったようだ。本論は別にある。

私たちの脳には、何らかの行動を意識する0.5秒前に、予兆となる準備電位が現れているという話が以前書評した本にあった。顕在意識に潜む潜在意識の影響は、他の認知心理学の実験でも証明されている。私たちの心は、目覚めた意識の下にあるものに依存しているのだ。著者が主張している内臓脳はそれに当たるのかもしれない。

例えば生物の生きる原動力である食欲、性欲は内臓なしには存在しない。感覚器官の入力を全面遮断してしまうと大脳は暴走してしまう。心は大脳単独では生み出しえないことになる。これは大脳一辺倒の現在の脳科学では心や意識を解明できないという行き詰まりを指摘する学説でもある。

確かに私たちの顕在意識は身体、特に内臓の調子に影響を受けていることは間違いない。心理学でも気質は体質に依存している部分が大きいとされている。高度な思考については大脳によるものであっても、その奥にある情動、あるいは無意識は内臓が駆動している可能性は十分ありそうだ。

著者の言い分にはちょっと飛躍しすぎではと感じる部分もある。心と精神の境界が若干あやふやにも感じた。だが、口腔科医という医学の支流に思える分野から、心の発生を生物進化論の定説を覆す大胆な理論として想像したのは偉大な人だと思った。この本は面白い。

40字要約で仕事はどんどんうまくいく―1日15分で身につく習慣術
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「仕事は核心をつけばうまくいく」という発想から、何でも40文字に要約する習慣でビジネス力をパワーアップしましょうという趣旨の本。40文字の理由は短歌がヒント。歌人なら5・7・5・7・7=31文字に、通常文で数千字を要するであろう内容を圧縮できるから、だそうだ。40字ではひとつかふたつのことしか言えないということでもある。

第1部では、文章を短くする技術や、キーワードの見つけ方、電車吊り広告を使った要約の練習方法などが解説される。この本はビジネスマンのための要約術であって、国語の教科書とは違う。俗に言うホウレンソウ(報告・連絡・相談)に使うための要約が常に意識されている。単に短くまとめるだけでなく、要約の目的を明確にすべきという指摘に頷かされる。

要約の正解はひとつではないわけだ。事実の報告に使う場合と、交渉説得材料に使いたい場合では40文字に残す内容は違ったものになる。要約とは言葉を深くすることでもあるなと理解。深くするためには制約が必要なのだ。それがここでは40字という字数限定になっている。

要約ノウハウは、ノーレットランダーシュが「ユーザーイリュージョン」で語った外情報とコミュニケーション会話木を連想させる。相手に伝わるようにどれだけ意味を切り捨てることに努力したか、その手間こそ情報量なのだ。


最も為になったのは第2部の実践編。新聞雑誌記事、コラム、専門的文章、白書、審議会答申、セミナー、業務報告書、後輩からの相談メールなどの実例を使った要約練習問題が用意されている。ポイント解説と著者の回答例が示される。

練習問題のバラエティの豊かさを楽しみながら、私もひとつ問題を考えてみた。

「あなたのここまでの人生を40字で要約してください」

むむむ、自分で作った問題だが、答えられない。

参考:

受信したメールを携帯向けに自動で要約してくれるサービス。

約丸:製品紹介
http://www.infocom.co.jp/yakumaru/
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非常に使ってみたくて契約意欲ありで、


1ライセンスあたり 年間 3,780円 (消費税込)

月換算すると 315円!と大変リーズナブルです。

まではいいのだが、問題は「ご購入は10ライセンス単位とさせていただきます。」という縛りがあること。

10人集めるのはなかなか難しい。9人集まってもう一人というグループがあったら私を入れてください。


経験や行動履歴の漫画的要約表現
http://www2.mic.atr.co.jp/JSAI2001/papers/0087.pdf
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上記論文から画像引用。

漫画で要約する理由は、

a 親しみやすい
b 一覧性が高い
c 表現力が高い
d 時系列に沿った表現が可能

実際にユーザの展示会における行動を漫画に要約するシステムを開発した研究報告。すべてを漫画で読めたら面白すぎ。

・Passion For The Future: テキスト簡単化と図表化のテクノロジー
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000692.html

禅的生活
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禅僧が書いた悟りの解説本。

禅的な言葉が各章のサブタイトルになっている。無可無不可、一切唯心造、六不収、廓然無聖、応無所住而生其心、柳緑花紅真面目、一物不将来、日々是好日、随所作主立処皆真、平常是道、知足、安心立命、不風流処也風流。他にも何百語もこうした言葉が出てくる。

これらの言葉は仏教の長年の智恵が濃縮されている深遠な言葉だ。哲学的洞察としてだけでなく、自然科学や社会科学との接点もみつかる知恵も孕んでいる。長い歴史の中で、最も精神的に、知的に鍛えられた人たちが生み出した言葉は、短くても、とてつもない深さを持っている。

例えば「六不収」の六というのは人間の感覚のことで五感+第六感「色、声、香、味、触、法」である。それぞれを捉える感覚器官は「眼、耳、鼻、舌、身、意」。仏教ではこの順序で社会性が強いとされているそうだ。眼で見えるなら一目瞭然で皆が理解するけれども、匂いや味くらいになると共有が難しくなってくる。こうして捉えた情報は、識となる。すなわち「眼識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識」の六識。

これらの六つの感覚に収まりきらないというのが六不収の意味であり、六不収と出会うことが悟りへ一歩であるらしい。六識の奥には自我に執着したマナ識があり、さらに先にはアーラヤ識があると言う。著者によるとマナ識はフロイトの「潜在意識」、アーラヤ識はユングの集合無意識に相当すると言う。世界の西と東で別のアプローチをとりながら、同じようなコンセプトに集約しているのは興味深い。

逆に考えれば西洋が近代になって発見したものが、東洋では、その何百年以上も前から思想家にとって常識だったのだとも言える。近代自然科学は世界を外側から客観視することを教えているが、人間は結局はどう頑張っても内側から世界や自己をみつめることしかできない。禅の思想とは、内側から徹底的、究極的に考えた末に行き着く境地のことのようだ。

理屈っぽい禅の思想だが、理屈を否定するのが本質でもある。座禅による瞑想。これは世界をうすらぼんやり見ることの練習であると著者は言う。眼を閉じて意識を身体の各部位に分散させると、私たちは怒ったり泣いたり、激しい感情を抱くことができなくなる。

見るともなしに見る。うすらぼんやりと世界を見ることは、現象学派のいう「判断停止」、ギリシア哲学の「エポケー」と似ている。これが廓然無聖という状態である。感情も価値判断も停止して世界と静かに向き合うことから、六不収の法身に至る道が開けるという第一関門なわけだ。廓然無聖は言葉で表せないから「言語道断」とも言う。言語道断は「論外だ」ではなくて、本来はそういう意味だったのだ。

禅と言えば問答が連想される。有名な公案には「趙州の無字」というのが紹介されていた。「犬にも仏性はあるか?」という質問であり、趙州和尚はこれに「無」とだけ答えた。だが「有」か「無」か、どちらが正しいという話ではないようだ。数年間もこの公案を考えさせる禅寺もあるそうだが、「有」と答えて通過が許されることもあるという。禅は理屈っぽいように見えて、本当は論理が問題なのではなく、答えるものの境地の成熟度が問題ということだろうか。

悟りとは何か。著者はまだ悟りに至っていないと断った上で、読者と共に悟った人間には世界がどう見えるか、を説明してくれる。要約は大変難しいのだが、一言で言えばありのままの世界が生き生きと感じられて歓喜に包まれる気持ちになり、それが持続する状況であるようだ。

東西の宗教の法悦体験は同じかというと違うとも書かれている。キリスト教の法悦は神との究極的な合一感のことだが、禅は、それではまだ知覚できる「一」があるじゃないかと異議を唱える。禅が理想とするのはその一者さえも消し去った、絶対的一者という悟りの段階である。私は悟って無一物になったと自覚しているようでは悟っていないのだという。そこにはまだ無一物という知覚が残ってしまっているからだ。

正直、悟りについて完全には理解できない。いや、言語道断なのだから、文章では表せないものなのだろう。だから、禅問答のように平常の論理を突き破る対話や、身体をもフル動員した座禅と瞑想があり、それらを使って言葉ではたどりつけない究極的な脳の状態
=悟りを開こうとしているように理解した。

誰でも、我を忘れるくらい夢中になるか、究極的に追い込まれるような体験をした後で、突然、視野が広がることってあると思う。私も5年に一回くらいそうした体験をする。そうした小さな悟りの幾重も向こう側にあるものが、大きな悟りなのではないかと想像していたのだが、少し違ったのかもしれない。それはまだ小さな悟りに過ぎず、大きな悟りは別次元にあるようだ。

仏教は哲学であり、禅は身体と脳の一体となる思考行為なのだと思った。だとすれば「禅の悟り」を、特定宗教の妄想だとか、変性意識の一種と片付けてしまうのは勿体ない気もしてくる。実際、禅やヨーガ、東洋の精神世界に関心を持ち、体験する高名な学者や研究者もいる。彼らの天才的なひらめきは、こうした悟りのような精神状態と関係がある可能性もあるような気がする。

西洋科学で東洋の神秘を暴くのではなくて、東洋の神秘で西洋科学をあっと言わせる逆転の言語道断を期待したい。

ところで、この本に当たり前のように出てきた色即是空、空即是色。ちょっと辞書を引いてみた。

色即是空:
この世にあるすべてのもの(色)は、因と縁によって存在しているだけで、固有
の本質をもっていない(空)

空即是色:
宇宙の万物の真の姿は空であって、実体ではない。しかし、空とは、一方的にすべ
てを否定する虚無ではなく、知覚しているこの世の現象の姿こそが空である

たった8文字の漢字に含まれる実在論。禅、仏教は深い。

関連?:

・電子写経
http://www.honganji.net/syakyou/

これってキーボードで問題ないのでしょうか?いいのでしょうか?新しい写経。

パソコン写仏
http://www.ne.jp/asahi/bellbell/tobioda/

無敵会議の受賞に写仏がありましたが...。デジタルで本当にやっている方がいてすごい。

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http://www.asahi.com/special/baseballteam/TKY200409270316.html
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切腹

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切腹
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これは抜群に面白い。面白がってはいけないのだろうけれども...。

■ややこしい切腹の論理

世界的に有名な日本の自殺方法である「切腹」。古くは鎌倉時代から江戸時代までに切腹で果てた400人以上の事例を分析していく。切腹の背景にはもちろん濃い物語が隠されている。

時代によって切腹に対する感じ方が違う。戦国時代は君主に切腹を命じられたからといって素直に死ぬ必要はなかった。不服ならば国を抜けて別の君主に仕えればよかったし、下克上の論理で君主と武力で戦う人までいた。時代が下るとともに社会は固定化され、脱藩者は他の藩でも採用されなくなる。切腹は強制的で、刑罰的な色合いを強めていく。

伝え聞く通り、切腹は名誉でもあった。斬罪のところを情状酌量して切腹という判例が多い。切腹は特典であり、切腹を許されると嬉しいと思うのがタテマエ。単なる犯罪者では切腹は許可されない。

江戸時代の、今の世なら大蔵大臣に当たる官僚が、藩札発行でインフレを招いてしまったことを原因として切腹を命じられた例が紹介されている。藩主も了解していた政策であっても、結果だけが重視される。書類上の価格表記のミスだとか、事件の取調べミスで、切腹せざるをえなかった無念の官僚もいる。江戸時代後半の複雑な官僚世界では、真面目に働いた結果が審議過程で、切腹モノと判断されることもあるようで、直前まで「自分は処罰されるのか、ご褒美をいただけるのか分からないが」と上申する武士もいた。

武士の喧嘩は両成敗という公式ルールも存在していて、喧嘩を売ったほうも買ったほうも、刀を抜いてしまったらどちらも切腹が基本なのだが、複雑なのは売られて逃げると臆病で武士の面目をつぶしたことになり、やはり、切腹になるのだ。

「悪口を言われて辱められたから」という理由で切腹する奇妙な論理もある。悪口を言われること自体が不徳であるという道徳観、切腹することで自身の潔白を世に証明しようという考えが根底にある。それで周囲も感じ入って納得したらしい。

内容はどうあれ藩主の機嫌を損ねたということも立派な切腹の理由にもなったらしい。結局、切腹は藩主が命じるものなので、藩主がお前は死になさいといえば、それ以上の道理は通らない不条理な世界であったようだ。

だが、そんな厳しい掟の中にも人情のある人ももちろんいた。食事にネズミの糞が混ざっていても、そっと隠した優しい殿様の話には感動する。これを指摘してしまうと、責任追及のプロセスが公式に発動して、結果として後日、食事に関わる誰かが腹を切らねばならないからである。殿様としてはそんな些細な事で部下に死んで欲しくないので、同席者にもばれないように隠蔽してあげるのだ。この殿様は偉い。

■生々しい切腹の現場

興味深いのは切腹の現場が垣間見えること。江戸時代、お上の公式な判決は遠島であっても、実質的には、切腹するようにと担当役人から告げられて腹を切る例が多数。記録上はこれらは蟄居中の病死などとされている。

こうすることで親戚縁者はお咎めなし、お家も存続となる。これはある種の水面下の司法取引であるようだ。実際には、親戚縁者が集まって、納得しない本人に切腹を強要したり、無理やり殺した上で切腹に見せかける工作をしたような話も紹介されている。お上も内情は分かっているので死体はよく調べない。切腹は名誉の死とはいえ、死ぬのはいつの世も怖かったのだ。現場にはきれいごとで済まない現実があったことが推察される。

また、十文字に腹を切るのが美しいなど独特の美学作法があるわけだが、実際には、そこまで精神力を保てる当事者は少なかったようだ。刀を腹に当てた瞬間に介錯人が首を刎ねたり、刀さえ用いず、三方の上においた扇子を腹に当てた振りをさせて介錯する扇子腹という切腹方法も紹介されている。当事者が動揺していたら、介錯人は、酒を飲ませたり、紙を渡して遺言を勧めたり、あの手この手で気持ちを落ち着けさせるノウハウまであったという。

■責任を取る文化

この本を読み終わって、切腹は連帯責任の波及を個人が止める唯一の方法であったのだなと理解した。江戸時代後半の武士社会では、部下の失敗の責任を、上司や親戚縁者も負わされる。重大な過失があれば、さらに上司や藩主にまで処罰が及んでしまう。追求しているうちに周辺の小さな瑕疵まで取り上げられて、問題はどんどん大きくなる。最悪は中央に伝わって藩のおとりつぶしにまで及ぶ可能性がある。が、現場で切腹があると追求は弱まる。

現代の常識では切腹など論外の奇行なのであるが、当時は異なる常識の世界だった。よく評価すれば、立場のある人間が責任を取る文化が確立されていたということだろう。現代では、残されるもののためや一族の名誉のため、死を持って責任を引き受けようとする政治家や経営者は殆どいないだろう。そこまで真剣に仕事をする人たちのいるサムライ社会は、今とは違う価値もあったに違いない。

この本は切腹を精神論ではなくて、400人の実例から調べていく、というアプローチをとる。巻末には切腹した当事者の実名リストまである。そうすることで、ミステリアスなイメージでとらえどころがなかった、切腹の実態が見えてくる。知らないことがいっぱい書いてあった。日本文化の研究におすすめの一冊。

■いきなり事情通

いきなり事情通はソースネクストの販売するRSSリーダー。1980円。

いきなり事情通(ソースネクスト)
http://www.sourcenext.com/products/jijyou/
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・アマゾンで購入可能 いきなり事情通
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ブログブームでRSSリーダーの人気も高まったが、フリーソフトでも良いソフトウェアがある中、ソースネクストが製品としてリリースしたニュースには注目していた。購入して使ってみた。

100以上の国内の主要ニュースサイトのRSSが予め登録されている。またフィルターキーワードも80以上のセットがプリセットされているのが特徴である。特に便利なのはキーワードで、たとえばサイエンスというカテゴリには以下のようなキーワードフィルターが最初から設定されている。

ikinarijijotsu_keyword01.JPG

これだけのサイトとキーワードを登録するのは数時間の手間がかかる。1980円の価値はあるかもと思った。RSSリーダーとしては基本的機能はおさえているが、特に際立った部分はない印象。

■goo RSSリーダー

これに対して、機能的な洗練を追及してる印象を受けたのが、Gooが発表したgoo RSSリーダー。

・ニュース ブログ 自動収集ソフト - goo RSSリーダー
http://reader.goo.ne.jp/
goorssrsh01.gif

goo RSSリーダーはフリーソフトのRSSリーダーGlucoseをベースに改造されている。こちらはブログの記事編集や投稿機能もある。

・glucose news/weblog platform
http://glucose.jp/

Glucose開発者の安達氏に直接聞いたところ、Glucoseの方が機能は豊富だがその分バグもあり、Goo RSSリーダーのほうが安定して使えることやスキン変更機能が魅力です、とのこと。

■ブログだけでなくSNSも専用ブラウザで。mixiブラウザ

mixi ブラウザ(仮) [VC++の使い方]
http://www.nitoyon.com/program/mb/

Mixiの手動巡回を便利にするツール。マイミクシ最新日記やコメント書き込み履歴、コミュニティ最新履歴をホームへ戻らなくても可能にしている。サイトのナビゲーションを再設計してしまう、サイトの専用ブラウザって、Mixi以外でも可能性がありそうだ。


#スクリーンショットは個人情報問題がありすぎて公開できません(笑)。

さて、ツール20連発の後は、私が第1位に選んだ便利ツールChangelog/Chalowの作者である山下氏に自らプレゼンをしていただきました。

Changelog/Chalowについては、以前にこのブログでも紹介しています。シンプルながら使いこなせれば超強力な電子メモツールで、私はこれと出会ってからの情報生活がガラっと便利になった気がしていました。

・Passion For The Future: 最強のメモ環境をChalowで構築
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001889.html

このセッションの詳細は、山下氏がブログに書かれているのでそちらをご覧ください。

・たつをの ChangeLog / 2004-09-29
http://nais.to/~yto/clog/2004-09-29.html#2004-09-29-2

その後、山下氏が司会を乗っ取り、百式管理人と私がインタビューされる形式でパネルディスカッション。ゲストなのに司会してくれるなんて便利!(笑)。このパネル用に予め言いたいことをパワーポイントでまとめていました。そのファイルを公開します。


・当日の橋本プレゼン資料。クリックするとPPTファイル。
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便利とは、

1 リソースを節約できること
   時間、工数、費用
2 良い気分になること
  楽だ、得をした、やる気、達成した感覚
3 それなしではできないことができること
  能力を超えた困難の解決、発見

ということなのではないかと考えました。

究極的には、

・使っていることを意識しない
・自然に必要なときに現れる。
・インタフェースがシンプルか、無い

のが本当の便利なデジタルツールではないかと思います。

そして、後半はサイボウズ社スポンサーの発想セッションへ。無敵会議史に残るであろう抱腹絶倒のゲストプレゼンが待ち受けていたのでした。

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