はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

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・はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
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ストレスなくパッパと仕事を片付けるための方法論"GTD"の入門書。百式管理人が監修で大変読みやすい翻訳になった。ライフハックに興味のある人は必読である。

GTDメソッドの要点が冒頭で要約されている。

・頭の中の「気になること」を"すべて"頭の外に追い出そう
・それらすべての「気になること」について、求めるべき結果と次にとるべき行動を決めよう
・そうして決めた、とるべき行動を信頼できるシステムで管理し、定期的に見直そう

GTDではその第1プロセス=「気になること」の徹底的な棚卸しが重要だ。自分が気になることを網羅するのは意外に難しい作業である。あれもやりたい、これもやりたい、時間があったらさらにあっちも、などと発想を広げていくときりがないような気がしてくる。そのほかにどんなカテゴリがありましたっけ?と悩んで作業が止まることも多い。

そのような状況を打破するのにこの本に掲載された「済んでいないことを思い出すためのトリガーリスト」が素晴らしく役立つ。気になることを網羅的に洗い出すための、膨大な数のカテゴリとキーワードがあるので、このページをコピーして半日くらい考えれば念願の網羅リストをつくることができる。これはやった人の人生にとって結構な財産になると思う。

「頭の中に「気になること」を保存しておくことこそがムダなのである」

こうして頭がすっきりしたら、そのリストをinboxにいれて(メールの受信箱みたいなもの)分類する。具体的には行動を起こす必要がない「ゴミ箱」「保留」「資料」、行動を起こす必要がある「プロジェクトリスト」「プロジェクトの参考情報」「カレンダー」「次に取るべき行動のリスト」「連絡待ちのリスト」の8つのカテゴリにおさめていく。

具体的なコツとして、状況に応じた行動のリスト分類という考え方が紹介されていた。これはカレンダー管理一辺倒の私にとって、今日からでも実践してみたいと思った発見であった。

「これは長年の経験からたどりついた結論だが。「時間が出来たときにやるべき行動」のリマインダーは、その行動に必要な"状況"で分けておくのがいちばん効率的である。具体的には、実行に必要な道具や場所、人ごとに分類するわけだ。たとえば、パソコンが使える状況でないとできない行動は、「@パソコン」のリストに分類する。外出先でやることならば「@買い物・雑用」のリストに入れる。共同経営者のエミリーと直接話す必要があるなら、「@エミリー」のファイルやリストに入れておくといい。」

GTDはなにか特別なツールを必要とする方法論ではない。大量の仕事をがしがしさばいていくための普遍的な考え方である。だからこそ実現するには各プロセスにおける具体的なノウハウが求められる。この本にはそうした実践者のためのコツと小技が本文中に大量に散りばめられている。

シャア専用の如く3倍速くなりたい人に。

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このページは、daiyaが2009年1月22日 23:59に書いたブログ記事です。

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