2011年1月アーカイブ

photoikku
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これは世界で流行ったらすごいな。

撮影した写真上に一句読むiPhoneアプリケーション。

まず新たに写真を撮影するか、撮影した写真をライブラリから選ぶ。そして写真に重ねあわせたい言葉を入力すると、写真とテキストが合成されて作品になる。

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俳句だけでなく、川柳、自由詩、コピーなど3行までのテキストならば作成可能である。
文字のフォントサイズやレイアウトはカスタマイズすることができる。

作品はアプリから直接ツイッターに投稿することができる。

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創作意欲をかきたてる完成度の高いアプリ。

FlickrのPhotoikkuコミュニティ
http://www.flickr.com/groups/photoikku/
たくさんのフォト俳句が投稿されている。

・オフィシャルサイト
http://www.photoikku.com/j/

photoikku フォト一句 - Kenji Tamura

・空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む
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本物は面白い。

現代において未踏の地に挑む冒険はまだ可能なのだと証明した2002年と2009年の探検記。男のロマンで、現代の早稲田の四畳半から単身でチベットの秘境に向かう。現代の装備をもってしても何度も死の恐怖を味わうことになる。

元早稲田大学探検部の著者が、新聞社への就職前に向かったのが、チベットのツアンポー渓谷。単独行で挑むのは長さ5マイル(8キロ)の前人未踏の空白地帯。長い間伝説といわれてきた幻の滝や洞窟を発見していく。

自身の冒険譚に重ねて、

1924年に同渓谷を探検したフランク・キングドン=ウォード
1993年にツアンポ川でカヌー事故でなくなった同じく早稲田大学 武井義隆
90年代のイアン・ベイカーらによる「第二次ツアンポー・ブーム」

など、20世紀からのツアンポー探検の歴史を丁寧に語ることで自身の冒険の意味づけもはっきりしてくる。元新聞記者だけあって安定感のある文章。読ませる。

"グーグルアース"の記述もあったので、早速ツアンポーで検索したら一発でそれらしき地図が出てきた。写真も結構いっぱいアップされていて驚いた。

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地球上が探検されつくしてしまい、前人未踏はわずか5マイル(8キロ)という猫の額みたいな土地というがいかにも現代的な話だなあ。

第8回開高健ノンフィクション賞受賞作

ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/11/z-1.html
怪獣記
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/10/post-655.html

テレビとネットの近未来カンファレンス in "PAGE 2011" (参加無料)

実は毎年開催しているわけですが、今年もPAGEに連動するイベントに出演します。無料ですのでテーマにご関心のある方、ぜひ会場でお会いしましょう。なおお申し込みはFacebookで。

時間 2011年2月4日 ・ 18:00 - 20:00
場所 池袋サンシャインシティー ワールドインポートマート5F
東京都豊島区東池袋3-1-1

詳細 毎回ご好評いただいてる「テレビとネットの近未来カンファレンス」の特別編を、来週後半に池袋で開催されるJAGATさんのイベント(PAGE2011)の一環として今年も開催することになりましたのでご案内します。

テーマ:
「映像・書籍コンテンツにおけるメタデータの流通を考える」

...
※今回からイベント内容の告知&更新、参加申込受付を全てFacebook上で行うことにしました。
http://www.facebook.com/event.php?eid=194217860590044

なお今回のカンファレンスですが、従来スタイルの講演に加えて、メタキャストから新サービスのお披露目を2点ほど準備しています。TwitterおよびFacebookの利用に大きなインパクトを与えるサービスですが、いずれもベータ版であり利用開始には招待コードが必要です。今回のイベント来場者の皆様にはこちらの招待コードを発行予定ですのでお楽しみに!

また「知の編集・伝承」という観点で、私が個人的に大注目している教育機関向けサービス"Schooly"を提供しているキャスタリアの山脇代表が登壇予定です。"Schooly"は日本国内以外にもアフリカ等の発展途上国への展開も準備中とのことで、当日は非常に有意義なディスカッションができることと思います。
参考情報:http://gs.dhw.ac.jp/news/101217.html

最後に、この「TVとネットの近未来カンファレンス」シリーズについてご存知でない方もいらっしゃると思いまして、前回(昨年11月)の内容を以下にリンクしておきます。ご参考にどうぞ。

・前回イベントの開催告知ページ:
https://spreadsheets.google.com/viewform?formkey=dDhFcXlYcThrM0xic3RINWRHRUZVLWc6MQ

・前回イベントのTogetterによるまとめ
http://togetter.com/li/73303


では当日会場でお会いできることを楽しみにしています!

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(1/28追記)

橋本大也さんにも登壇いただくことになりました。
以下、橋本さんの講演テーマです。

『ソーシャルメディア×デジタルコンテンツの可能性 』

ブログ、ツイッター、Facebookなどソーシャルメディアと、映像、電子書籍やスマートフォンアプリなどのデジタルコンテンツ。この二つの要素が、ネット上でインタラクションをしながら、デジタルメディアの次の姿へ進化しようとしています。ソーシャルメディアの分析を手掛けるデータセクションの橋本は、自身がアルファブロガーと呼ばれる古株のソーシャルメディアの担い手でもあり、デジタルコンテンツの作り手でもあります。彼の目から見える"Being Social"の最前線でのビジネス、マーケティング、コミュニティについてのビジョンをお話しします。

本イベントへのお申込みはこちら
http://www.facebook.com/event.php?eid=194217860590044

Googleリーダーを読むのに、この無料アプリが最強だと思う。

特別な機能があるわけではない。Googleリーダーに登録したサイトの未読記事をユーザーはスクロールさせて次々にチェックしていく。この作業がiPad上でとても軽快に実現できる。


The Feed
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気になる記事があれば、スターをつけたり、

Share on Facebook
Share on Twitter
Send in Email

などの情報共有も一発でできる。

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拡大モードと縮小モードがあり、大量にGoogleリーダーに登録している人は縮小モードでチェックしていくほうが効率がいい。

The Feed - Ocean Observations AB

・企業名の由来
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これは営業の仕事をする人にはひまつぶししながら学べるよいエデュテイメント。

企業名の由来がたくさん収録されている。あいうえお順のリストから、選ぶと由来が表示される。ウィキをみるというリンクがあって、Wikipediaを参照できるのもうれしい。

DHCは大学翻訳センター(Daigaku Honyaku Center)の略だとか、グンゼは郡是で郡の方針と言う意味だとか、ダイエーは大きく栄えると大阪で栄えるの両義だとか、実にいろいろなことがわかる。古い会社ほど由来が趣深い気がする。

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ランダムに表示する機能や、履歴を見る機能、ブックマーク機能もある。就職活動中の学生や、新入社員にもよさそうだが、トリビアばかりしゃべっていると、単なるオタクに見えてしまうので注意でもある。

企業名の由来 - Ugatta

・mimiCopy
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バンド演奏の"耳コピ"を支援するiPhoneソフトウェア。

楽曲の音程を変えずにスピードを変更することができる。ゆっくり演奏させることで、音程が聞き取りやすくなる。WiFiやiTunes経由(ファイル共有)で音楽ファイルをインポートする。対応フォーマットはmp3,m4a,aiff,wav。

波形表示ビューによって曲の構造を把握できる。

指定した部分を繰り返すループ再生や、指定した秒数を一発で巻き戻すクイック巻き戻しなどの機能が便利。

語学学習やテープ起こしにもつかえそう。

mimiCopy - 耳コピ専用プレーヤー - ART Teknika Inc.

・三丁目の猟奇
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映画『三丁目の夕日』の舞台、昭和30年代の高度経済成長に入った日本。貧しいけれども希望に満ちた時代であったというイメージがあるが、実は経済成長の陰では、猟奇的な事件もいっぱいあったのだという事実を教えてくれる漫画。

銀座弁護士妻子殺人事件。硫酸溶解殺人事件。中一男子誘拐バラバラ・ホルマリン漬け殺人事件。天城山心中事件。饅頭屋夫婦殺人事件。スチュワーデス殺人事件。押しつけ嫁放火殺人事件。高島象山殺人事件。多情妻バラバラ殺人事件。不倫亭主自殺事件。『風流夢譚』嶋中事件。17歳少年切り裂きジャック事件。ロボトミー殺人事件...。15の事件が1話あたり十数ページの漫画で物語られる。

現代と比較すると、昭和の方が犯罪件数も凶悪事件も多かったわけで、猟奇犯罪も"充実"している。バラバラとか硫酸とか犯罪場面はショッキングだ。それから、高島易断の代表が殺されていたとか、『楢山節考』の著者 深沢七郎が右翼に狙われて筆を折ったなど、私の世代では、知られざる事実がいくつもあった。全体としては、絵に描きやすいからかもしれないが、痴情のもつれみたいな、男女関係に起因する殺人事件が多い。

昭和30年代は経済復興と共に科学技術や芸術文化において、あらゆるものが進化した時代であった。

「そして、犯罪もまた、例外ではない。それまでの金と女が大きな犯罪の要因であった時代の名残はまだ残っていたとはいえ、近代的な、理由なき殺人の萌芽があったのは、犯罪を犯す者の"心の進化"といえるだろう。」

猟奇犯罪への女性の進出が目立つ。そして動機が抽象的で複雑な猟奇犯罪の原型が登場したのもこの時期だった。現代に起きても不思議ではない事件も多い。

半世紀前にはなくて、現代にはあるものといえばネット犯罪だ。ネット犯罪は今が草創期で、確実にこれから増えて進化していくだろう。ネットで出会って殺人とか、練炭自殺とかいろいろネット猟奇も増えてきたが、2050年くらいのネット猟奇事件手のは果たして、どんな進化をみせてくれるのであろうか。漫画でしか見たくはないけど。

・ビジネス書大バカ事典
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「「もどき本」を読んでみると、こんな本がまじめな顔をして世の中に公然と流通していることに、しかもその多くがベストセラーになっていることに、まあ、びっくりする。」

いかがわしいビジネス書「もどき」作家としてやりだまにあげられるのは、勝間和代、苫米地英人、神田昌典、石井裕之、本田健、本田直之、斉藤一人、小林正観など、よく売れているビジネス書の著者たち。具体的に書名を挙げながら、数々のご都合主義や矛盾した記述をあげつらう。その語り口が面白い。いちゃもん芸の本である。

それぞれの著者のイタい所を的確にとらえて狙い撃ちしており、いまどきのビジネス書を広く読んでいる人は笑いながら読める本である。でも、ちょっとめくじら立てすぎじゃないかなというのが素直な感想。

著者の批判としては、誇大広告、不当表示論だという主張が多いわけだが、ビジネス書って読者にとってクスリというよりやる気を燃やすための燃料なのだと思う。少なくとも読者としての私は、ここに挙げられたようなビジネス書を、燃料として消費してきた。効いた本もあった。

現実のビジネスの秘訣って、実のところ、今やるべきことを一生懸命にやる、という、およそ当たり前のことであることが多い。難しいことや奇抜なことではない。ドラッカーの名言に「想像力や知識は成果の限界を設定するのみで成果をあげることとは関係がない。成果をあげるためには仕事をやり遂げる能力をもつこと」というのがある。ポジティブな意欲を持ってやり遂げることが、ビジネスでは一番重要なのだ。多少の間違いはやっているうちに修正される。

そもそもビジネス書を買う読者だって、ある程度割り切って読んでいるはずなのだ。それに勝間和代が嫌いな人は勝間本を読まないでしょう。勝間和代が大好きな人が読むからパワーになる。信じていない人が教典を読んで、ちゃんちゃらおかしいとか、わけらからんという方がおかしいということじゃないだろうか。あれ、なに反論をしているんだろう、私は。

この本に対してめくじら立てるのも野暮なのだ。聞いて笑えるいちゃもんが楽しい本だ。
たとえば、少量の努力で最大の効果をうたう著者について「それよりもわたしは、本田が本を年400冊も読むと知って、なんだ超人的な努力をしているではないか、全然「レバレッジ」がかかってないじゃないか、と思ったものである。」と言ったり、「人に好かれる六原則」で、「誠実な関心を寄せる」「笑顔を忘れない」「心からほめる」なんてテクニックが書いてあるが、成功するために「誠実」になるのは無理だし、それじゃ作り「笑顔」だし、「心から」が嘘になるだろうという。このパターンって確かに自己啓発系にありがちな内容である。人間、なんにでも「感謝」できるものではない。

うーん、真理である。

それと自己啓発の本を科学の本と勘違いして読むなよ、というメッセージは正しいと思う。

・宦官―中国四千年を操った異形の集団
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中国人研究者による宦官の研究。

中国史において宦官は、しばしば皇帝を惑わし政治を混乱に陥らせる元凶として登場する。歴史家の司馬遷、航海王の鄭和、紙を発明した蔡倫など良い意味で活躍したものは稀である。性器を切除された男の奴隷である異形の存在である宦官の実態に迫る。

異民族の捕虜や重罪犯が無理やり去勢されて宦官になるケースが最も多かったらしい。その処罰は宮刑と呼ばれ、打ち首に次ぐ重罪に与えられる屈辱的な刑であった。不潔な処理によって死ぬ者多数であったが、手術を生き延びた者は、体力は女性を上回り、かつ、女と姦通する心配のない、都合のいい労働力となった。恐ろしい慣習だが、商王朝の甲骨文に既に記載が見つかっているくらい古くに起源があるそうだ。

本来は奴隷であっても、男子禁制の宮廷内に皇帝と一緒に住む宦官の中には、皇帝に寵愛されて特権を与えられる者もいた。全体の一割に満たない高級宦官となれば、権勢は大臣に匹敵した。そのため、一般人にも進んで去勢して、宮廷に入ってくる「自営」も現れたという。

著者によると多くの宦官は、わかりやすくいえば根性悪であったと断言されている。去勢のトラウマ、抑圧された性衝動、皇帝に生殺与奪の権利を握られた不安定な立場、家庭や子孫と無縁の寂しさなどが重なって、自己卑下、怨恨、猜疑心、貪欲という性格が宦官の基本をなしていた。

著者は中国史に登場する宦官を皇帝との関係で4つの型に分類している。

宮廷内の雑務処理にたずさわる奴僕型
信用できない官僚を監視する手先型
朝廷政務の権力を手にした参政型
皇帝を殺し、取って代わる元凶型

どのようにその役割が推移していったかのケース研究がある。

歴史的には何度も最高権力を握った元凶型宦官が現れている。漢王朝では宦官が政権を握った。宦官の横暴が最もひどかった時代のひとつ、唐代晩期には、十人の皇帝のうち8人は宦官によって擁立され、2人は宦官に殺されている。そして宦官の数が十万人を数えた明代では、司法権と秘密警察をつくって横暴を極めた。

宦官は子孫を残さないため、一代限りであるが、宦官になるものが後を絶たなかったために、中国四〇〇〇年の間続いてきた。この本には過酷な運命を背負わされた宦官の生々しい実態と歴史的エピソードが多数取り上げられている。歴史の研究書だが、怖気をふるう記述も多い。こんな残酷で奇妙な制度が清朝滅亡まで続いていたというのが驚きだ。

・科挙
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/07/post-1029.html
科挙と宦官は中国文化の基本です?

Windowsのコマンドプロンプトでの作業を、テキストエディタ風の画面で実行できるフリーソフト。主なコマンドはメニューから選べる。ディレクトリ移動も、視覚的なメニューからたどることができる。日本語のフォルダやファイルが多いWindows環境ではとても便利に使える。

・ColorConsole
http://www.softwareok.com/?seite=Freeware/ColorConsole
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基本的にテキストエディタなので、出力結果を自由に編集することができる。フォントサイズや配色を変更することもできる。

また複数のコンソール作業のウィンドウを、ひとつのアプリ内で管理することができる。

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作業の効率化が魅力であると同時に、作業内容のコンテンツ化を支援するソフトウェアでもある。画面のHTML化やRTF化など、作業内容をブログに書いたり、業務マニュアルを作ったりするのに便利な機能が付属している。

・発売日ナビ
http://softyasu.net/buyznavi.html
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Amazonで販売されている書籍・雑誌、CD・DVD、エレクトロニクス、おもちゃなどの商品の発売日をチェックするWindowsフリーソフト。Amazonのヘビーユーザーにおすすめ。

まずチェックしたい対象の作者・著者名、作品名、出版社・メーカーなどのキーワードを設定する。ジャンルごとにきめ細かな検索条件が選べるようになっている。この絞り込み画面は、Amazonのサイトよりも一覧性が高く便利である。試しに検索してみて、登録するかどうかを確認できるのが親切。

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ここで登録した検索条件にひっかかる商品の情報をメインの画面で一覧できる。

このソフトが面白いのは、発売日情報を遡ることができる点だ。

自分の好きな作家の作品データベースになるのである。買い忘れないように、だけでなく、買い忘れた物がないかも把握できる。

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予約可、発売中、取り寄せなどAmazonでの在庫状況も表示される。マーケットプレイスで中古の状況もわかる。発売日情報をiCal形式に出力して、Googleカレンダーなどに登録することも可能。

組写真ともちょっと違った表現のレイアウト写真の作品をiPhoneで簡単に作成するソフトウェア。

まずレイアウトを選ぶ。

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そして写真を撮影するか、既に撮影済みの写真を、それぞれのゾーンに割り当てていく。割り当て後に、枠内で写真の拡大縮小や明るさ調整、枠の太さや色などを行うことができる。

ここでは、これまでに撮影していた東京タワーの夜景を集めてみた。

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できあがった写真は、iPhoneに保存するか、メールで送ることができる。

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ブログやSNSで、複数の写真を一枚にしてアップするのにも便利だ。instagramなど他の写真加工ソフトと組み合わせても楽しい。

・FlickrのDipticグループ
http://www.flickr.com/groups/1445593@N21/
世界中から作品がいっぱい投稿されている。

Diptic - Peak Systems

猫鳴り

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・猫鳴り
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猫のイメージに満ちた3部構成の小説。でも決して猫好きの猫賛歌というわけではない。結構突き放している。「家のまわりのどこかで、ミーミーとひっきりなしに仔猫が鳴いている。ああ、いやだなと伸枝は眉をひそめた。」なんて始まりをするのだから。主役の猫も可愛げがないデブ猫。

一般に、陽で従順な犬に対して、陰で自立した猫というイメージがある。化け猫はいるが化け犬はいないだろうみたいなのもある。猫の方が孤独な存在であり、冥界や死に近い。この作品の深みはそうした猫の背負う負のイメージに由来する。

飼い主になる夫婦との出会いが語られる第一部では、流産した赤ん坊のイメージを仔猫のモンが引き受ける。これは無邪気な犬では難しかったろう。はかなげで、ちょっと恨みがましい感じの仔猫がちょうどいいのだ。そして年月が経過した第二部では少年と別の仔猫の別れを描く。モンもちょっと出てくる。そして第3部は20年連れ添った老猫モンの最期を看取る夫婦の物語。ここでも猫と死のイメージが重なりあう。

第3部で看取るシーンは猫好きでなくても、ペットの死を体験したことがある人には相当につらい。しかし、命の尊厳や、感謝の気持ちを、動物から教えられることって確かにあるなとしみじみ思う名シーンだった。子供が小さい頃に犬や猫を飼うと、一緒に育ち、多感な少年少女の頃に死ぬ。最後に命の大切さという教育を置いていくのだと言った人がいたが、確かにそういう役割ってあるなあと思う。

犬や猫。愛玩動物っていう言い方はよくないよな、彼らは立派に伴侶だよなと主張したくなる読後感の作品なのである。

・望みは何と訊かれたら
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大傑作。70年代を舞台にした連合赤軍系恋愛小説。

学生運動華やかなりし70年代に、仙台の高校を卒業した沙織は、上京して一人暮らしをしながら大学に通う。友人に誘われて参加した「革命インター解放戦線」の集会で、沙織は、カリスマ的リーダーの大場修造にどうしようもなく惹かれてしまう。大場の思想によって、彼等は爆弾テロによる革命を指向する過激派へと少しずつ変貌していく。そして連合赤軍と同じように、山岳基地で陰惨な「総括」リンチ殺人によって仲間を殺す。

時代背景のせいでもあるが、議論好きのインテリ学生たちが、しだいに狂気の殺人者集団となっていくプロセスが、連続的で自然であり、生々しくリアルで怖い。前半の政治と革命の季節を描いた部分だけでも相当に秀逸な作品といえるのだが、作品の真の主題は中盤以降の愛の季節だ。

恐怖に駆られてアジトを逃げだした沙織は身も心もボロボロになって生き倒れになる。生死をさまよう彼女を助けたのは、気の優しい年下の学生秋津吾郎だった。食事も排泄も性もすべてを男に委ねて部屋にひきこもる甘美な飼育の季節。

男女平等の革命の闘士だった沙織が、男に愛玩動物のように庇護される存在に堕ちていく。男のスープを運ぶスプーンを求めて口を開け、生理用品を買ってきてもらい、愛を交わした後は赤ん坊がおむつをかえてもらう姿勢で始末してもらう。

部屋に飾られた青い蝶の標本のように、時間が止まった部屋で過ごした半年間。それから三十数年が経過し、アクティブシニアとして暮らす50代の沙織は、心の底では今も、隠れ家での淫靡で濃密な日々をどうしても忘れることができない。偶然に秋津吾郎と再会するところから、この小説は始まっている。

70年代のむきだしの生と性のエネルギーが、草食時代の21世紀にはまぶしい。それに現代には、二人で半年もひきこもる愛の部屋がないのだ。実家の余っている不動産なんてレアだし、携帯とネットワークのせいで、完全に外界と遮断される環境は得難い。二人で愛を純粋培養することが不可能な不幸な時代かもしれない。

タイトル『望みは何と訊かれたら』は、ナチスの暴力に飼いならされた女の愛を描いた映画『愛の嵐』(1973年 イタリア)でマレーネ・ディートリッヒが歌う主題歌に由来する。実は私はこの小説を数ページ読んだところで、この映画を連想した。解説にやはりこの映画の話が答え合わせの如くでてきてうれしくなった。映画のファンにもおすすめ。

・集合知の力、衆愚の罠――人と組織にとって最もすばらしいことは何か
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ちょっと不思議な本だ。7割社会科学で3割がなんというか、...精神性だ。

集合知を研究するコレクティブ・ウィズダム・イニシアチブのメンバーが中心になってまとめた集合知の引き出し方、集愚の回避についての考察集だが、一般的な集合知の研究書よりも、その定義が広いのだ。予感や虫の知らせ、シンクロニシティといった神秘主義的な現象までもがスコープに入れられている。

「集合知とは、集団やコミュニティ内での相互作用を通じて獲得される知識や洞察のことだ。だが、さらに掘り下げて考えるならば、そこにあるのは人と人との「生きた結びつき」であり、地域や組織や世界における「頼り合い」である。」

人間の相互作用のありかたをめぐる考察が中心であり、集合知の出現の可能性を高めるスタンスとして、

1 傾聴する(ディープ・リスニング)
2 確信を保留する
3 システム全体を見る
4 他者への敬意を持ち、差異を識別する
5 生じるものすべてを歓迎する
6 「大いなるもの」に対する信頼

というリストが挙げられていた。ちょっと宗教的なかんじがする。そして性善説に満ちた本だ。人間はよいものであり、表面的には対立していても、根源的なレイヤーではひとつにつながっているという思想を根底に感じる。集合知を生む力は本能だともいう。

「集団とは、未来を表現する芸術形式だと信じている。・・・人間が考えや関心を伝え合い、その共有を通じて精神的な知性を導く導管となってけるような、そんな社会形態を、、今の文化は必要としている。」と哲学者ジェイコブ・ニードルマン。

集合知が危機を救った事例が多数紹介され、そして集合知についての名言がたくさん紹介されている。しかし、私が一番深く印象に残ったのは著名な紛争解決ファシリテーター マーク・ガーゾンのことばだった。

「人間は知を求める。思いやりではない。愛でもない。平和でもない。優しさでもない──私の耳に何より入ってくるのは、知を求める声だ。」。

集合知についてポジティブにもネガティブにも考えるための一冊。

・ソーシャル・ビジネス革命―世界の課題を解決する新たな経済システム
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ノーベル平和賞受賞者・グラミン銀行総裁のムハマド・ユヌスが書いた「ソーシャル・ビジネス革命」。この人以外が書いたら眉つばもののタイトルであるが、世界を変えたこの人が書いたから、これは本物である。

この本で私が勉強になったポイントは3つ。

まずソーシャルビジネスを定義し、似て非なるものを厳密に区分けしていること。

「ソーシャル・ビジネスにはふたつの種類がある。ひとつ目は、社会問題の解決に専念する「損失なし、配当なし」の会社で、起業を所有する投資家は、上がった利益をすべてビジネスの拡大や改善に再投資する。先ほど挙げた例はすべてこのカテゴリーに含まれる。私たちはこれを「タイプI」のソーシャルビジネスと呼んでいる。 ふたつ目は、貧しい人々が所有する営利会社だ。これは直接所有される場合もあるし、特定の社会的目標に専念するトラスト(信託機関)を通じて所有される場合もある。私たちはこれを「タイプIIのソーシャルビジネス」と呼んでいる。貧しい人々に利益が分配されれば貧困が緩和されるため、この種のビジネスは当然ながら社会問題の解決に役立つ。グラミン銀行はタイプIIのソーシャルビジネスの一例だ。」

ユヌスの基準で考えると、日本や欧米でブームに乗って出てきた多くのソーシャルビジネスが、もどき、ニセモノということになる。そもそも従来型の営利企業のための株式会社の枠組では、次の原則を満たすソーシャル・ビジネスは難しいもののように思える。

・ソーシャルビジネスの7原則

1 経営目的は、利潤の最大化ではなく、人々や社会を脅かす貧困、教育、健康、情報アクセス、環境といった問題を解決することである。
2 財務的・経済的な持続可能性を実現する。
3 投資家は投資額のみを回収できる。投資の元本を超える配当は行われない。
4 投資額を返済して残る利益は、会社の拡大や改善のために留保される。
5 環境に配慮する
6 従業員に市場賃金と標準以上の労働条件を提案する。
7 楽しむ!

重要なのは、まずは5人を助けるビジネスをタネとして考えること。それがうまくいったら、そのタネをまけば、百万人、千万人を助ける社会変革につながる。決して最初から大きく変えようと思わないこと、だそうだ。

ポイントの2つ目はユヌスの立ち上げたグラミン・グループの全貌を理解できること。

グラミン・グループの事業はマイクロクレジットの銀行経営だけではない。携帯電話のグラミン・テレコム、エネルギー(家庭用ソーラー)のグラミン・シャクティ、医療サービスのグラミン・カルヤン、教育のグラミン・シッカ、クリエイティブ・ラボなど、多くの子会社を立ち上げて、貧しい人々の生活をよくするため、幅広い事業に進出している。

グラミンは営利企業との合弁企業を次々に設立して成果を上げ始めている。ソーシャルビジネスは協力者の助けを得ることが重要だが、相手が営利企業というのもありえる。逆にいえば、営利企業がソーシャル・ビジネスで成功するには、グラミンと組んでしまうのが一番よさそうだ。

この本で紹介された事例

グラミン・ダノン 低価格の栄養ヨーグルトの生産と販売
グラミン・インテル ITを利用して社会的利益
グラミン・アディダス ワンユーロシューズで靴のない人を世界からなくす
グラミン・ヴェオリア・ウォーター 廉価にきれいな水を供給する

営利企業は貧しい国が十分に豊かになるのを助けてから回収すればいい。

そしてこの本の3つめのポイントは、ユヌスの人生観、世界観がわかること。

なぜ安定した教授の地位を捨てて、ソーシャルビジネスに取り組むことにしたのか。どのような苦労があったのか。これから何をしようとしているのか。ユヌス自身の人生と人生観がよくわかる本だ。

「誰しも、他者を助けたいという強い利他的欲求を持っている。これは、個人的利益に対する欲求と同じくらい強い。しかし、従来の資本主義は、人間の持つこの強い衝動を活かそうとしてこなかった。その結果、世界経済は偏った成長を続け、格差はみるみる広がった。」

数十億人を置き去りにした20世紀の経済発展の時代が終わり、21世紀はソーシャル・ビジネスの時代ととらえ「理論的には、経済全体をソーシャル・ビジネスで構成することも可能だ。」と、そこに無限の可能性を見ている。

とっくの昔になくなった貧困問題を展示する貧困博物館をつくるのが自分の夢だと語るユヌス。社会起業家必読の本。

私が役員をしている早稲田情報技術研究所が画像解析技術を用いたiPhone用のアプリケーションを開発しました。手のひらの写真を撮影し、手相を占います。 感情線、頭脳線、生命線、運命線を対象に、相性占い機能も付与しています。

おかげさまで公開直後に有料アプリでランキング1位になりました。

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まず、てのひらをガイドに合わせて写真を撮影します。

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そして解析を開始します。全力解析なので少し時間はかかります。

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診断結果が表示されます。一般的な結果のほか、別画面で"秘密"の結果もあります。

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新年会で会ったするぷさんがもっと詳しいレポートをしてくれていますのでご覧ください。秘密の結果や相性診断モードも解説してくれています。

・あなたの手相をパシャッと占うiPhoneアプリ「全力解析てそうちゃん」
http://wayohoo.com/ios/apps/entertainment/zenryoku-kaiseki-tesou-chan.html


・全力解析てそうちゃん
全力解析てそうちゃん - Wit Corp.

・トリツカレ男
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ジュゼッペはなにかに関心を持つと、しばらくの間、人生のすべてがそれだけになってしまう典型的なトリツカレ男。オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミ...。何ヶ月かの間、ほかのすべてを放り出して、趣味をひたすら追求するので、オリンピック級にまで上達する。でも、ある日、突然、次の趣味が見つかると、前の趣味は忘れてしまう。そんな繰り返しのジュゼッペが、風船売りの女の子にとりつかれてしまう。この恋どうなる?という話。

私もトリツカレ男タイプなのであるが、トリツカレの情熱はグラフにすると、ガートナーのハイプカーブが似ていると思う。ヨコ軸に時間、ヨコ軸でハイテク市場における消費者の期待注目度を表わしたもの。

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最初に熱狂馬鹿騒ぎがあるが、いったん反動の幻滅期に入って落ち込み、しだいに回復して、本当の普及期間へと移行していく。幻滅期で消滅してしまうものもかなりあるのだろうが、残ったものをマッピングすると、パソコン、Web、携帯、ブログ、SNSなど確かにそうだったよねえという図になる。

・Gartner's 2010 Hype Cycle Special Report Evaluates Maturity of 1,800 Technologies
http://www.gartner.com/it/page.jsp?id=1447613
ガートナーの発表した2010年のハイプカーブ

私がこれまでとりつかれてきたのはカメラ、ギター、バンド、自作PC、プログラミング、折り紙、カニ、会議、早起き、文房具などいろいろあるが、今も残ってPlateau of Productivity期に入った趣味についてはこのカーブを描いてきたなあと感じる。

トリツカレとオタクとの違いは、Plateau of Productivity期のテンションの高さということかもしれない。トリツカレはほどほどのところに落ち着き、オタクは相当に高いところで安定する、のではないか。

この本はトリツカレやすい現代人の大人のためのおとぎ話。翻訳のような文体だが日本人の作品。モノやコトに対するトリツカレと違って、恋愛は相手がいる問題なので、ジュゼッペの今回のトリツカレは困難を極めるが、情熱と多趣味で乗り越えていく。

・マグナム・マグナム コンパクトバージョン(完全日本語版)
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写真美術館に行くような写真好きにおすすめ。じっくり家で作品鑑賞できる。

1947年にロバート・キャパの発案で、アンリ・カルティエ= ブレッソン、ジョージ・ロジャー、デビッド・ シーモアらが創設した国際的な写真家集団マグナム・フォト。正会員になるには厳しい現会員の審査があり、選り抜きの世界の超一流が50名所属している。「世界最高の写真家集団」と呼ばれる。

・マグナム・フォトス
http://www.magnumphotos.co.jp/

マグナム創設六十周年記念として刊行された豪華写真集が「マグナム・マグナム」で、これは"コンパクトバージョン"だそうだが十分に大型本である。400枚以上の写真がカラー(白黒写真は当然白黒)で収録されている。ざっと見るだけでも3時間くらいかかった。

マグナムの会員69名の代表作各6枚を、会員が厳選した上で、会員が解説を加えている。超一流同士が互いの写真を評論し合っている。マグナムの伝統でドキュメンタリ写真や批判精神を持ったアート写真が多い。きれいに撮るのではなく、意味に満ちた写真を撮る集団だということがよくわかる。しかしそのメッセージは決しておしつけがましくなくて、どれもスタイリッシュに洗練された絵である。

好きな写真家をみつけるのにいい本だと思う。私はアントワン・ダガタが気になった。


・吉永マサユキ 写真集 若き日本人の肖像
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/10/post-1091.html

・Learning to love you more
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/12/learning-to-love-you-more.html

・若き日本人の肖像 吉永マサユキ 写真集
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/10/post-1091.html

・たのしい写真―よい子のための写真教室
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/08/post-1053.html

・写真論 スーザン・ソンタグ
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/08/post-1052.html

・明るい部屋 写真についての覚書
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/07/post-1038.html

・撮る自由―肖像権の霧を晴らす
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/08/post-1048.html

・植田正治 小さい伝記
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/03/post-726.html

・写真家の引き出し
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/03/post-728.html

・心霊写真―メディアとスピリチュアル
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/06/post-1016.html

・いま、ここからの映像術 近未来ヴィジュアルの予感
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/03/post-952.html

・植田正治の世界
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/03/post-717.html

・不許可写真―毎日新聞秘蔵
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/03/post-724.html

・写真批評
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005242.html

・土門拳の写真撮影入門―入魂のシャッター二十二条
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004954.html

・東京人生SINCE1962
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005034.html

・遠野物語 森山大道
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005029.html

・木村伊兵衛の眼―スナップショットはこう撮れ!
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004923.html

・Henri Cartier-Bresson (Masters of Photography Series)
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004931.html

・The Photography Bookとエリオット・アーウィット
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004958.html

・岡本太郎 神秘
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004986.html

・マイケル・ケンナ写真集 レトロスペクティヴ2
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005007.html

すごい虫131―大昆虫博公式ガイドブック
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/10/131.html

強さと脆さ

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・強さと脆さ
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全米で250万部突破の「ブラック・スワン」の副読本的なエッセイ集(ペーパーバック版のために書き下ろされた部分を日本で単行本化した)。「ブラック・スワン」を読んでいることを前提として書かれているので注意。ある種のファンブック。

本論に対して寄せられた反響に対してコメントをしたり、わかりやすいまとめ、新たな論点の提示などで構成されている。

「ブラック・スワンに対処するための9原則」

1 時の試練と、はっきりとは現れない知識に敬意を持つ
2 最適化を避ける。無駄を愛することを学ぶ
3 確率の小さいペイオフを予測しない。普通の事象ならその限りにあらず
4 起こりにくい事象に「典型的な姿」なんてないのに気をつける
5 ボーナスの支払いにはモラル・ハザードがついてまわるのに注意する
6 リスク指標は避けて通る
7 よい黒い白鳥か悪い黒い白鳥か
8 ボラリティが見られないのをリスクがないのと取り違えない
9 リスクを表わす数字を見たら気をつけろ

ブラック・スワンを読んでからずいぶん経つが、このリストで内容を思い出した。

・ボラリティや通常のランダム性を抑え込むと黒い白鳥に振りまわされやすくなる
・ボラリティが低くなった期間を、リスクが低くなった期間と見誤っている
・進歩はオプション性に絡むランダム性から生まれる(次の著書で詳しく書くらしい)

など、金融のみならず、安心・安全社会の陥穽への指摘が鋭いなと改めて思った。

ナシーム・ニコラス・タレブは、ブラック・スワンがベストセラーになったせいか、この本ではひたすら断言口調でしゃべりまくる。本論と比べて、根拠やロジックが弱い気がするが、その分、勢いのある、わかりやすい表現が多い。

・癒しとイヤラシ エロスの文化人類学
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「各々の時代や文化で、男らしさや女らしさについての支配的な考え方、性的指向についての理念が存在し、その中で生きている私たちは自分たちの性的実践を自然なものとみなし、支配的な理念にも従おうとします。性は私的なものとはいえ、自由に変えられるわけではないのです。」

この本のいうイヤラシとは性産業のつくりだすポルノグラフィー表現のことである。自他の融合がエロスであり、それを否定するのが反エロスという立場だとすると、現代のイヤラシには両方が含まれている。「快楽を与える者と与えられる者、すなわち能動と受動との関係が固定していて、与えられる側の能動性が発揮できないような状況が反エロスなのです」と著者は言う。

この本はイヤラシの中にエロスを探究しようとする試みである。戦後米兵を相手にしていた売春婦の時代から現代のAV女優まで、それらを扱った書物や映像作品を分析して、エロス・反エロスについての記述がどう変遷してきたか、を検証する。

イヤラシは基本的に男性の視点でつくられてきた。

1 男性の身勝手な排泄としての射精を前提とする「排泄-支配系言説」
2 相手の女性にどれだけの快楽を与えられるかという「快楽-支配系言説」

の2つの系統の言説があるとされる。

アダルトビデオなどはしばしば1の指向で撮られるが、女性にもてるためのマニュアル本は2を指向する。著者はこうしたイヤラシにおいては、女性には自立的な性の快楽の追求がなく、男性には受動的な性の可能性がとざされてしまっている(支配的言説からの解放を通じたエロスの充足の可能性を見る)と指摘する。

この本は有名な性風俗に関するルポタージュ書物、医学書、代々木忠監督のアダルトビデオ作品、シアトルにおける「女体盛り論争」、モダン・プリミティブなど、性に関する幅広い資料を分析している。学者が書いたにしては、きわどい単語が連発である。

現代においてメディアがその時代の男らしさ、女らしさを規定していることがよくわかる内容だった。私たちは学校で一応の性教育なるものを教わるけれども、その後の性の実践に置いて、それがどれほど役立っているかと言ったら、大変疑問である。多くはイヤラシ系メディアとその周辺の言説を頼りに、性関係へ踏み出しているのが現実だ。イヤラシを否定的にとらえるだけでなく、性という「異文化世界」への入り口として、改めて見直してみることができる面白い本だった。

・裸はいつから恥ずかしくなったか―日本人の羞恥心
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/08/post-1281.html

・裸体とはじらいの文化史―文明化の過程の神話
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/09/post-1064.html

・セクシィ・ギャルの大研究―女の読み方・読まれ方・読ませ方
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/02/post-1151.html

・セックスと科学のイケない関係
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/05/post-987.html

・性欲の文化史
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/07/post-1020.html

・日本の女が好きである。
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/06/post-1010.html

・ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/04/post-972.html

・ウーマンウォッチング
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/03/post-958.html

・愛の空間
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/04/oso.html

・性の用語集
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004793.html

・みんな、気持ちよかった!―人類10万年のセックス史
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005182.html

・ヒトはなぜするのか WHY WE DO IT : Rethinking Sex and the Selfish Gene
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003360.html

・夜這いの民俗学・性愛編
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002358.html

・性と暴力のアメリカ―理念先行国家の矛盾と苦悶
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004747.html

・武士道とエロス
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004599.html

・男女交際進化論「情交」か「肉交」か
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004393.html


・二〇三〇年日本「不安」の論点
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「あなたの20年後を想像してください」

産経新聞の長期連載を書籍化。

2030年。働く場所、ふるさと、家族、都市、日本はどうなっていくか。記者たちはさまざまな立場の230人に20年後の未来像を問いかけた。返ってくるのは全体的に悲観的な未来イメージにもとづく不安の声が多い。派遣労働者の嘆き、衰退していく農村、老朽化する都市。

次の時代に希望を持つという面では、世代間格差と世襲社会は特に問題だ。国会議員における世襲の多さが日本の現状を象徴している。

「父親や祖父が政治家である議員を2世、3世議員と呼び、選挙区をそのまま引き継ぐと世襲議員と呼ばれる。09年7月の時点で衆院議員の3割を世襲議員が占め、自公政権の幕引き役を務めた麻生太郎内閣では、閣僚18人のうち12人に上った。 日本大学の岩井奉信教授(58)=政治学=によれば、ブッシュ前大統領ら2台め政治家が目立つ米国でも、世襲議員は5%以下、英国も同様だ。議会制民主主義の国ではないが中国でさえ共産党幹部のうち「太子党」と呼ばれる高級幹部の子弟は3%という。」

私立の子は私立の学校に進み、医師の子は医師になる傾向が強い。東京大学に通う学生の家庭の年収は高い。一方で生活保護受給の世襲も比率も高い。人生の進路を自由に選択できるはずなのに、案外にそうなっていない現状がある。ピラミッドの底辺は流動化したけれども上層部は固定化している。これでは社会全体でのダイナミズムは得られない。

ではどうすれば?。この本、データに基づいて書く、具体的な声を拾い提示するということはよくできているが、創造的な提案はあまり挙げられていない。それは具体化した論点を読んで、読者が考えろということみたいだ。

これからの20年。人口とGDPの減少、国際経済における日本の順位の相対的下降は避けられないだろう。それはおそらくマインドの問題ではないから。しかしマインドで変えられる部分もあると思う。安心と安全が違うように不安と不安定も違うのだから。

世界3位だろうが4位だろうがまだまだ先進国で大国という事実に変わりはない。国民が幸福か不幸かというのは、大部分が個人の考え方、価値観が左右するものだろう。時代は古い価値観を満足させることができない方向へ向かっている。新しい価値観への転換が、真の意味での世代交代につながるのだと思う。

たとえば現在の就職難と言われる新卒市場。実は中小企業、ベンチャー企業は人を雇いたがっている。でも、大学生とその親の価値観が大企業志向のために、大企業に応募が集中していることが大きな原因だといわれる。50社も100社も落とされて、自分はダメな人間だと思ってしまうより、勢いのあるベンチャー企業へ行って、成長期のコアを担い、ゆくゆくは経営者になるという方がよっぽど面白い人生だと思うのだが。私の会社は常に優秀な人材募集中です。

・どんなかんじかなあ
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やられた。これは凄い。大人が感動する子供向けの絵本。

目が見えないってどんなかんじかなあ

耳が聞こえないってどんなかんじかなあ

主人公の少年ひろくんは、障害があるって、どんなかんじかなあと疑問に思った。

それで、目が見えないまりちゃんの気持ちになって、目をつぶってみる。それまで意識しなかった音が聞こえる。耳が聞こえない友達のさのくんの気持ちになって、耳をふさいでみる。それまで見えていたのに気がつかなかったものがみつかる。

"だからまりちゃんにあったときいったんだ。
「みえないってすごいんだね。
あんなにたくさんきこえるんだものね。
みえるってそんだね。
ちょっとしかきこえてないんだものね」
まりちゃんはわらって、こういった。
「ひろくんって、かわってる」"

障害という難しいテーマ。

この話に、教育的見地からは、どういう落とし所をみつけるのだろう?と大人の読者の私は、メタな関心で途中から、ちょっとハラハラして読んでしまったわけですが、アクロバチックに見事な着地点を見出します。ぐっときました。これは純粋に子供向けの絵本ですが、深い意味は大人にしかわからないかもしれません。

著者は元女優、テレビタレント、歌手、声優、元参議院議員の中山千夏。女性問題、反差別・反戦などの市民運動に取り組んだ経験を持つ作家ならではの、考え抜かれたメッセージの作品化に、思わず唸ります。

進撃の巨人

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・進撃の巨人
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この漫画は評判どおりかなり面白い。3巻までで累計150万部突破。

100年前、人類を捕食する謎の巨人が大量に出現して、人類は絶滅の危機を迎えた。なんとか生き延びた人々は、三重の高い壁を築き、その内側に住むことで再び安定を取り戻した。しかし5年前に身長50メートルを超える超巨人が、一番外側の壁を壊したことで、人類社会は再び大混乱に陥る。訓練兵団を卒業した少年少女たちは残された壁を守るために戦いの前線へと向かう。

・進撃の巨人(2)
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ビル5階建てくらいの大きさの、筋肉むき出し人体模型みたいな巨人の造形。3重構造の壁に囲まれた城塞都市。高圧ガスでワイアーを射出して移動攻撃に用いる立体機動装置。コンセプト的にも、ビジュアル的にも、とてもオリジナリティの高い(クセのある)作品。荒削りな絵が世紀末的世界観とマッチしている。

・進撃の巨人(3)
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連載中で単行本3巻まで出ているが、相当長編の大構想の序盤なのではないかという印象。巨人の正体は謎に包まれている。精神性、メッセージ性が高さを感じる作品だが、まだ何を語りたいのか明確には伝わってこない。意味深な伏線を多数張っているので、これらがこれからどういう解決をするのか、興味津津である。大傑作になるかもしれない。

・権力の館を歩く
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現代の権力者の住まいを訪ね歩き、建築と政治の相関関係を暴くノンフィクション。

西園寺公望の坐漁荘、近衛文麿の荻外荘に始まり、吉田茂の目黒公邸と大磯御殿、鳩山一郎の音羽御殿、岸信介の御殿場邸、池田勇人の信濃町邸、佐藤栄作の鎌倉別邸、田中角栄の目白御殿、三木武夫の南平台邸、福田赳夫の野沢邸、大平正芳の瀬田邸、中曽根康弘の日の出山荘、竹下登の代沢邸、宮沢喜一の軽井沢別邸など大物首相たちの屋敷の場所と建築の様子が、往時の写真とともに明らかにされる。もちろんほとんどが大豪邸だ。

「より具体的かつ視覚的にいえば、建築がそこで営まれる政治を規定しているのではないか。外面的には建築が建つ"場"の状況によって、内面的には建築の中の"配室"の状況や、さらには部屋内の机や椅子の"配置"状況によって、政治決定のあり方が決まってくる。もちろんかつての経済決定論と同様、すべてが建築によってきまるとする建築決定論を主張するものではない。」

日本の針路を決める重大な意思決定が、これらの屋敷の中で行われた。来客との会談、パーティー、記者対応など私宅でありながら、実質公宅でもあるのが、政治家の屋敷なのだった。著者は権力者の館に「接客部門」「サービス部門」「住居部門」の3つの共通要素を見出し、それらがどのように配置されているかを分析している。

池田勇人は親近感で訪問客をおおまかに「茶の間組」「応接組」に分けて対応した。大平正芳は「書斎組」「居間組」「第一応接間組」「第二応接間組」の4つに目的と機能で細かく分けた。権力者の住まいには主人の性格がよくあらあれる。この部屋の振り分け次第では違った結論が出た意思決定もあるかもしれない。

西園寺公望の坐漁荘の二階は、障子を開け放つと絶景、広く海が見渡せる。しかし、下にたむろする新聞記者にはそこに誰がいるのか見えない。高い壁や樹木に囲まれた屋敷が多い。情報の非対称性と閉じつつ開くような構造が権力の館の特徴だと思った。

首相官邸や衆議院、最高裁判所、警視庁、日本銀行本店などの権力機構の館や、政党本部、砂防会館、宏池会事務所などの政党権力の館も分析の対象となっているが、やはり主人の思想が現れて面白いのは断然、第一部の権力者の館だった。

・あんじゅう―三島屋変調百物語事続
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『おそろし』の続編。

江戸の神田にある袋物屋の三島屋では、主人伊兵衛の趣味で、客を招いて不思議な話を集める百物語が行われていた。その聞き取り役をまかされた姪のおちかは、一度に一人ずつ、怪異の体験者と向き合って、胸の内に封じ込めてきた因縁話を、丁寧に聞き取っていく。

宮部みゆきのうまさと安定感が光る。5つの話は非常に緻密に構成されている。どの話も客の口から怪談がはじまるまでが長い。いきなりお化けが出てしまったらだめなのだ。恨みつらみが積み重なって、人間の心の闇が濃くなって、やがて魑魅魍魎を生み出してく過程があってこその怪異にリアリティがでてくる。

そしてかならず救いのあるエンディングに落ち着くのがよいところ。人間って怖いなあと思うと同時に、人間っていいなあと思わせる部分を必ずつくってある。心温まる大江戸百物語集である。怪談を話に来た客や、話の中にでてきた人物が、レギュラーの登場人物として加わっていくので、読者は読むたびに三島屋の世界観にどっぷりはまっていく。

出てくるお化け、妖怪のテイストとしては杉浦日向子の『百物語』に似ているが、もっと人情派。

それにしてもこの調子で百話までとなると、あと何十年かかるのだろう。

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有楽町にあるドコモスマートフォンラウンジで、毎月一回トークイベントをはじめて1月で4回目です。今月もたくさんの本とネットの話題をお話したいと思います。

このラウンジは多数の未来のコミュニケーションツールに触りまくり、試しまくり、で一見の価値ありの場所です。スマートフォンの未来を体験しがてら、私のセッションものぞいてください。よろしくお願いします。

■日時
 2011年 1月26日(水曜日)19:00~20:00

■場所と参加申し込み
 有楽町にあるドコモスマートフォンラウンジ内イベント/セミナースペース
 http://dcm-spl.com/cool_events/2010/10/-passion-for-the-future-offline.html
Webから参加の予約することができます。実は当日ふらっと参加も可能ですが、予約していただけると大変うれしいです。モチベーションになります。

■イベント概要

『ザ・本とインターネット』 ソーシャル読書セミナー 第1回
(Passion For The Future オフライン)
http://www.dcm-spl.com/cool_events/2010/10/-passion-for-the-future-offline.html

本とインターネットとどうつきあうか。それで人生が変わります。

IT起業家で書評ブロガーの橋本大也氏が、"今月の面白い本ベスト10"や、電子書籍やWebの最新事情を語ります。年間500冊超の読書生活で発掘してきた名著・奇書の書評のライブ・トーク。ひとりで本屋に行くより、気になる本がきっと見つかるセッションです。さらに未来志向で、パソコンやケータイ、タッチ端末など先端テクノロジーがもたらす読書スタイルや出版文化の変容も考えてみようと思います。

構成:

1 自己紹介とごあいさつ(5分)
2 今月読んだおすすめ本 10冊+α 15分)
3 今月のテーマ本 (15分)
4 デジタル読書生活向上委員会 (15分)

講師紹介

橋本 大也 データセクション株式会社 取締役会長

2000年、大学在学中にインターネットの可能性に目覚め、株式会社データセクションを設立。現在、ITコンサルタント・起業家として数社のITベンチャー役員を兼任すると共に、大学等で教鞭をふるっている。主な著書は「情報力」「情報考学―WEB時代の羅針盤213冊」「新・データベースメディア戦略」「アクセスを増やすホームページ革命術」「ブックビジネス2.0」ほか多数。

株式会社早稲田情報技術研究所 社外取締役
株式会社日本技芸 社外取締役
株式会社メタキャスト取締役
デジタルハリウッド大学 教授
多摩大学大学院経営情報学研究科 客員教授


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・愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN VI 開戦編
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1年に1冊のペースで刊行される愛蔵版でゆっくり読み進めている機動戦士ガンダム THE ORIGINですが、1年戦争の開戦が描かれます。シャアの士官学校時代やララアとの出会いなど、特にシャアファンに読みどころ満載です。

"ミノフスキー粒子"でおなじみのミノフスキー博士が登場して、モビルスーツ開発の歴史が明かされます。ミノフスキー博士の弟子がアムロの父という関係だったのですか。

とても面白くて大満足ですが、前の巻に続いてこの巻でもオリジナル展開であり、メインストーリーがほとんど進みません。愛蔵版で最終回を読むのは何年後のことになるのでしょうか。10年くらい続けてもらってもいいのですが。

陸戦用のドムを宇宙戦試用に改造したのがリック・ドムなわけですが、スカート部分の形状が少し違う、足の裏のディティールが違う他は、ドムとほとんど変わりませんね。

さて、私は毎年、大晦日に紅白歌合戦を見ながらガンプラを作ってきました。

2006年の大晦日が アッガイ

2007年の大晦日が ゾック

2008年の大晦日が ズゴック
そして、

2009年の大晦日は ゴッグ

でした。水陸両用は作り終わったので、今年は路線を変更して、これにしました。

・MG 1/100 MS-09R リック・ドム
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5本指を可動で再現している手の部分が作りながら感動しました。ちなみにこれは宇宙戦用のリックドムで、陸戦用ドムとはスカートの形状などが微妙に違います。

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ドムの全長より長いビームバズーカと、おなじみのジャイアントバズーカが付属する。

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可動部が多くてポーズが多彩に取れます。若干上腕部が構造的にはずれやすいという欠点はあるのですが、全体的にはMGキットの中でもかなりよくできたモデルといえそうです。


本日も箱根駅伝応援に出かけました。毎年沿道へ応援に出ては写真をブログにアップしています。(にわか駅伝ファンではありませんの意...)

2006年往路
2006年復路
2007年往路(この日は応援には出たのですがカメラを忘れた。惜しい。)
2007年復路
2008年往路
2008年復路
2009年往路
2009年復路
2010年往路
2010年復路
2011年往路
2011年復路

この私の熱意が天に届き、ついに早稲田大学が総合優勝を果たしました。やりました
おめでとうございます。すばらしいレースでした。テレビに張り付いてみていました。

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というわけで新春ポッドキャスト3日目。

Passion For The Future 橋本
×    
みたいもん いしたにさん
http://mitaimon.cocolog-nifty.com/
×    
たつをのChangelog たつをさん
http://nais.to/~yto/clog/

です。今年は、いつものメンバーの

俺と百冊の成功本 聖幸さん
http://blog.zikokeihatu.com/

は出演はおやすみです。でも、聖幸さんにもちゃんと情報提供は願いしました。

というわけで、3日連続放送のポッドキャストの第2日目です。

2011年の展望と抱負をだらだらと語り合っています。

Produced By 宮本貴文 幻のデジタルハリウッド大学放送部
http://www.dhpodcast.com/

音声版のポッドキャストはこちらです。

今年も収録にはデジタルハリウッド大学放送部の力を借りました。

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デジハリ大学を卒業していまやプロのラジオマンの宮本プロデューサー(写真中央)、3日間おつかれさまでした!。

このポッドキャストを聴くためには?

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いしたにさんに何かを教えてもらっている図。
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さてこのゆるゆる企画、新春ポッドキャストは今年で6年目だったのですが、過去記事をまとめておきます。基本的にマンネリなのです。

新春ポッドキャストまとめ 2006~2011

■2011年

新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2011」 1日目
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/01/20111.html
新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2011」 2日目
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/01/2008-5.html新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2011」 3日目
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/01/20113.html
■2010年

新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2010」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/01/2009-7.html
新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2010」2日目 と アバター 公式完全ガイド
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/01/2009-8.html
新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2010」3日目 と ファイナルファンタジーXIII
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/01/2010xiii.html
新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2010」4日目 と スタイロフォン
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/01/2010.html
新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2010」5日目 と cochaeのグラフィック折り紙 めでた尽くし
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/01/2010cochae.html

■2009年

新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2009」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/01/2009.html
新春ポッドキャスト 2日目 「ツイてる!ポッドキャスト新春2009」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/01/-2-2-1.html
新春ポッドキャスト 3日目 「ツイてる!ポッドキャスト新春2009」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/01/32009.html
新春ポッドキャスト 4日目 「ツイてる!ポッドキャスト新春2009」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/01/32009-1.html

■2008年

新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2008」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/01/2008.html
新春ポッドキャスト 2日目 「ツイてる!ポッドキャスト2008」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/01/22008.html
新春ポッドキャスト 3日目 「ツイてる!ポッドキャスト2008」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/01/32008.html

■2007年

新春ポッドキャスト ブロガー対談 「ツイてる!ポッドキャスト2007」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/01/2007.html
新春ポッドキャスト 2日目 「ツイてる!ポッドキャスト2007」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/01/22007.html
新春ポッドキャスト 3日目 「ツイてる!ポッドキャスト2007」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/01/32007.html

■2006年

新春ポッドキャスト対談 「ツイてる!ポッドキャスト2006」 3日目
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/01/20063.html
新春ポッドキャスト対談 「ツイてる!ポッドキャスト2006」 2日目
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/01/20062.html
新春ポッドキャスト対談 「ツイてる!ポッドキャスト2006」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/01/2006.html

新春ポッドキャスト 「ツイてる!ポッドキャスト新春2011」 2日目

例年と同じように箱根駅伝の応援に出かけました。
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この時点では1位を走っていた早稲田でしたが...。明日に期待です。

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家に戻ってからはテレビを見ながらTwitterで駅伝を応援するのが楽しかったです。スポーツ観戦とツイッターは本当に相性がよいですね。

というわけで新春ポッドキャスト。

Passion For The Future 橋本
×    
みたいもん いしたにさん
http://mitaimon.cocolog-nifty.com/
×    
たつをのChangelog たつをさん
http://nais.to/~yto/clog/

です。今年は、いつものメンバーの

俺と百冊の成功本 聖幸さん
http://blog.zikokeihatu.com/

は出演はおやすみです。でも、聖幸さんにもちゃんと情報提供は願いしました。

というわけで、3日連続放送のポッドキャストの第2日目です。

Produced By 宮本貴文 幻のデジタルハリウッド大学放送部
http://www.dhpodcast.com/

音声版のポッドキャストはこちらです。

今年も収録にはデジタルハリウッド大学放送部の力を借りました。1月1日から3日まで毎日放送です。

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このポッドキャストを聴くためには?

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4人が持ち歩いているApple製品を机の上に並べてみた 10個。
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あけましておめでとうございます。

今年も世界中の人がツイてる1年でありますように!

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さて、今年も例年通り(6年目!)ブロガー3人+宮本プロデューサのチームで「ツイてる!ポッドキャスト新春2010」を連日放送します。しかし、今年は3人の取り合わせが違います。

Passion For The Future 橋本
×    
みたいもん いしたにさん
http://mitaimon.cocolog-nifty.com/
×    
たつをのChangelog たつをさん
http://nais.to/~yto/clog/

です。今年は、いつものメンバーの

俺と百冊の成功本 聖幸さん
http://blog.zikokeihatu.com/

は出演はおやすみです。でも、聖幸さんにもちゃんと情報提供は願いしました。

というわけで、3日連続放送のポッドキャストの第1日目です。

それぞれの昨年面白かったコトやモノ、ウケた記事などについて語りあいます。

Produced By 宮本貴文 幻のデジタルハリウッド大学放送部
http://www.dhpodcast.com/

音声版のポッドキャストはこちらです。

今年も収録にはデジタルハリウッド大学を借りました。1月1日から3日まで毎日放送です。
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