2013年3月アーカイブ

芸人の肖像

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・芸人の肖像
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小沢昭一のライフワークだった昭和の芸能写真とエッセイ。

萬歳、神楽、説経節、浪花節、落語、講釈、寄席の色物、モノ売り、流し、相撲、幇間、踊り子、ストリッパー、見世物小屋、猿回し...テレビではなく町や村にあった大衆の芸能を記録に残している。

今となっては貴重な史料。芸人同士だったおかげか被写体が自然に画面に収まっている。吉原の幇間(ほうかん、いわゆる"太鼓持ち")の写真がある。お座敷で釜飯をよそっている。時代小説なんかにでてくる太鼓持ち役って、いかにもこんな顔の人だったのだろうなと思わせる愛嬌のある顔。

考察も深い。家々を回りご祝儀をもらう昭和の門付芸人たちの人懐こさと同居する凄み。その正体を小沢はこう考えている。

「門付芸は本来、村から町、町から村へと、神の代理人めかして祝祷して歩いた放浪遊行の芸能者によって行われ、その芸には呪術的要素が強かったという。その呪術はこの国の芸を担う人びとが、自分たちの上に重くのしかかった賤視をはねのけ、高飛車に世渡りしてゆく手だてともなったようだ。事実、人びとは流れの乞食芸人とさげずむ一方、むげに断ると呪われるような気がして、畏れもしたのであった。」

そして底辺社会で必死に生きる芸人たちが本気の芸をつくりだす。

「かつて、定着社会からはみ出た放浪芸人たちは、呪術まがいのたぶらかしを、舌先三寸にのせて人びとの上に投げかけて、その日を生きて行ったのである。それはまさしく命がけのわざであった。そういうしたたかな言葉の魔術をいまわれわれは失っている。からくも残った万歳や説教や琵琶法師やさらには行者打ちといわれる大道薬売りの口上など、野風にさらされたさまざまな節や喋べくりの中に私は、銭をふんだくれる腕前を発見したのである。」

この「銭をふんだくれる腕前」は今のテレビのお笑い芸人の技であり、ジャパネットたかたのビジネスに通じるものでもあり現代へと続く系譜なのだろう。

・私は河原乞食・考
http://www.ringolab.com/note/daiya/2013/02/post-1767.html

・いってミヨーン やってミヨーン 1
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なんじゃこりゃあ。面白いぞ。シュールなドタバタ漫画。

主人公は大学ででてからデータ入力のアルバイトで働く普通の青年。週末には行きたい場所もなく、映画を観ても何の感想もない。面倒なことにならないように、人と目を合わせないように過ごす毎日。このままつまらない人生を終わりにしちゃうのもありかもなと訪れた山の中で、「いっしょに死んでミヨーン」とグラマラスな美女と死体のような男の二重人格的なヒロイン 減込ツイン子(メリコミツインコ)に声をかけられる。

この死んでミヨーンというツイン子の言葉が、

第1話 死んでミヨーン
第2話 乗ってミヨーン
第3話 着てミヨーン
第4話 食べてミヨーン
第5話 住んでミヨーン
第6話 入ってミヨーン(前)
第6話 入ってミヨーン(後)
第7話 ノってミヨーン(前)

各話のテーマになっている。

行動力がありあまっているツイン子が何かをやらかし、面倒な事態に主人公は巻き込まれる。過激なドラマ展開がかなり面白いのだけれど、1巻全部読み終わっても、これが何の漫画なのか、テーマや方向性がまったく分からない。帯によると3.11後の「普通」と「愛」を問う漫画らしいのだが、今のところ、深遠なテーマ性はみえてこない。しかし現代の空気を何か絶妙にとらえている気もして、今後が気になる漫画だ。

・T-fal 電気ケトル アプレシア プラス カフェオレ 0.8L BF8051JP
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熱い日本茶や紅茶を飲むのに便利に使っている。

本当にあっという間にお湯が沸く。

電気ポットと違って新鮮で沸騰したお湯がすぐ手に入るのが魅力。

カップ1杯分のお湯(140ml)が約50秒、満水(0.8L)でも約4分10秒で沸く。これだけ早いと電気代がかかるのでは?と気になるが、カップ1杯(約140ml)で約0.5円程度であるとのこと。保温機能はついていないので電気ポットより経済的でもあるらしい。

ケトル自体はコードレスで軽量。置くだけで沸かし始める。沸騰すると自動的にスイッチが切れる安全な設計。

これで真夜中にブログを書きながら熱いお茶が飲めてうれしい。

ケトルナビ | ティファール電気ケトル スペシャルコンテンツ | CLUB T-fal
http://www.club.t-fal.co.jp/products/CE/kettles/index.html

・女性社長が日本を救う!
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日本の女性経営者は6.7万人で、男性経営者20人に対して1人でまだまだ少数派。米国では経営者4人に1人が女性経営者であるそうだ。EUでは2020年までに上場企業は女性役員比率を40%以上にするように義務づけている。あきらかに日本は女性の経営参加の後進国だ。

この本にでていたが、経営において男性は「売上高」、女性は「製品」にこだわる傾向があるらしい。リーマンショックでつぶれたのは男性経営者の会社が多かったという記述もあった。女性が経営参画していくことで産業や経済の体質が改善されていくのだろう。

夜9時以降のお客様接待は自宅(普通のマンション)でするというポリシーの女性社長の例が紹介されていた。「ワークライフバランス」よりも「ワークライフブレンド」を追求する女性経営者の感性で、新しい働き方、生き方の世界が始まりそうだ。

しかし、どうやったら女性経営者が増えるのだろうか。

著者の横田響子氏は、女性社長を支援するベンチャー企業を起こして、実にストレートな事業を始めた。

Wooooomen's![ウィーミンズ]はごひいきの女性社長とその商品をみんなで応援して、ポイントを貯めていくと、女性社長からお返しがくる応援コミュニケーションサイト。

Wooooomen's![ウィーミンズ]-Wooooomen's!の想い
http://wooooomens.jp/
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そして
女性社長.netという全国各地で活躍する個人事業主・会社経営を行っている女性社長データベースを構築した。写真の一覧を見ると男性社長よりも写真に気を使っている社長が多い感じなのが面白い。メディアが取材対象や番組出演者を探すのにも使いやすそう。

女性社長.net -
http://joseishacho.net/

ほかにも女性社長スター誕生プロジェクトなどを仕掛けている。先日、私の会社に横田社長がいらっしゃった。女性経営者を増やしたいという思いを商売っ気なく熱く語り続ける。

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このウィーミンズで応援される社長が作ったついついあられもおみやげでいただいた。

つ・い・つ・いあられ 人気の4種お取り寄せセット

うまい。

http://wooooomens.jp/ec/products/detail79.html

経営者としては、頑張っている経営者を見ると応援したくなる。でも自社の事業と直接のシナジーがあるとか、投資を求めているというケースでもない限り、応援といっても、なにをすればいいかわからない。こういう応援サイトがあれば、ちょっと知り合った女性社長を気軽に応援することができる。

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iPhone上でもPCみたいにファイルを管理したいという要望に応えるアプリ。マイドキュメントフォルダを持つことができる。文書や音楽、映像ファイルのビューアが内蔵されているので、ファイルの中身確認もアプリ内でできる。

PCからのファイル転送はブラウザ経由で行う。表示されるURLに、PCのブラウザからアクセスすると転送の画面が表示される。

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またアプリ内蔵のWebブラウザーもあって、ウェブサーバ上のファイルを直接ダウンロードして保存することも可能。

Dropboxと連動することもできる。Dropboxは使いすぎてファイルが多すぎるから、あえて別系統のファイル管理系を作りたいという人におすすめ。

FileMaster - File Manager & Downloader - Shenzhen Youmi Information Technology Co. Ltd

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料理写真の色合いをおいしそうに加工するアプリとして使っている。

写真加工では色合い加工の強さをレア、ミディアム、ウェルダンから選ぶ。あまりきつい加工をすると不自然に見えてしまうし、ある意味、詐欺になってしまうので、ほとんどの写真では、やや物足りなレアくらいが実はちょうどいい気がする。

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人気の料理ランキングを見ると特徴があって、イチゴが入っているケーキが圧倒的に強いようだ。イチゴは赤い色が写真に映える、おいしそうに見えやすいということなのか。デザートの写真はFacebookにアップロードするといいねがつきやすいという経験もある。またキャラクターをデザインした弁当のランクインも数多い。これもいいねがもらいやすいのだろう。ネットではおいしいものというよりおいしそうなものが流行るのだな。

SnapDish 料理カメラ - おいしい写真 & レシピ - Vuzz Inc.

2ちゃんねる用語辞典3000って用語が3000もあるのかという事実に驚き。

隠語が発達しているということはディープなカルチャーが醸成されている証。便所の落書きみたいなものだとか、ソーシャルメディアにユーザーが逃げているなんていう人もいるが、日本の現代史に残る匿名文化として2ちゃんねるはそろそろ確立されつつあるといっていいのではないか。

2ちゃんねるの用語を調べまくることができる辞典アプリ。

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五十音インデックスとランキング。

ランキング上位は

なにそれこわい
DJN/DQN
スーパーマリオはエロい
生麦DQN
ああ言えば上祐
オワタ
「m9(^Д^)」

結構知らないものもある。生麦DQNとは、牛丼に紅ショウガを山盛りに乗せる奴のことだ。無料のものを必要以上にとっていくマナーの悪い客として批判的に使われるらしい。「m9(^Д^)」は人を馬鹿にする笑いの意味だそうで...。知ってました?

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ユーザーは用語をランキングに投票することができる。新しい用語が加わるとインデックスにNewマークがつくので、最新の用語を追いかける研究ツールとしても使うことができそう。このアプリ、ジョークで作っているのだろうけれど、メンテナンスは大変そうだなあ。

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・只見川
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曾野綾子の短編『只見川』の音声朗読CD。静かに、美しく、悲しい物語。1時間の朗読を聴き終ると、余韻に浸りながらしばらくなにもできなかった。

福島県の会津地方を流れる只見川のちかく。17歳の小雪は山奥の村で理髪店を営む男の家に嫁ぐ。だが蜜月はほんの僅かな時間だけで、夫は戦争に出征した。気の合わない姑と二人で留守を守る。初夜の思い出を胸に秘めて、夫の無事な帰りをひたすら待ち続ける妻だが、最後に待ち受けていたのは、これ以上ないほど夫婦にとって残酷な運命だった。

曽野綾子というと長編が有名だが、こんな傑作短編があったとは掘り出し物だった。女性朗読者の深く静かな声が素晴らしくて、この声のコンテンツをもっと聴きたいと思った。電子書籍ばかりが注目されているが、朗読コンテンツはスマホ時代にもっと流行ってよさそうなものだ。

なおこのコンテンツはiTunesでオーディオブックとして購入するほうが安くて手軽である。iPhoneユーザーにはこちらがおすすめ。

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曽野綾子「只見川」 - Wisの朗読シリーズ(16) - 曽野綾子

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1年前の自分のつぶやきや写真が送られてくるTimehopが私は大好きなのだけれど、このThrowBackも愛用しそうだ。このアプリはスマホで撮影した写真を、未来の自分に投げかけるという新しいコンセプトをもつ。今の自分と未来の自分のコミュニケーションツールである。

1年前の自分をソーシャルメディアで振り返るTimehop
http://www.ringolab.com/note/daiya/2012/12/1timehop.html

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まず自分のメールアドレスを登録する。そして写真を撮影するか、アルバムから選ぶ。そして最後に日付を選ぶ。1か月後から5年後まで、選んだ日付にその写真が自分あてにメールされてくるしくみだ。

日付は日付指定、範囲指定、ランダム(Surprise)の3つのモードから選択する。面白いのは、選んだ範囲内でランダムに送信される日付指定とまったく予想がつかないランダム。Timehopのようにちょうど1年前というわけではなく、思い出がまったくランダムに想起される。

しかし、こういうのは若者がそのときつきあっている彼女との写真を登録していると、数年後には別れてしまっていて、悲しい気持ちになるとか罠もあるかもしれない(笑)。私は仕事関係での出張や達成に絡む写真を登録してみた。未来の自分が仕事の成長を実感できているといいな、と。

非常に面白いサービスだが、運営企業が5年後もちゃんと存在してくれるのかが、動きの速いネット業界なので若干心配ではあるけれども。

ThrowBack - Pang Labs

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毎週100万点は超えられるようになった(170万点まできた)のでプレイヤーにアドバイス。

どんなブロックが降ってくるかという運の影響は大きい。麻雀みたいなもので、運にはベースを左右されつつも、運がよい時にどこまでパフォーマンスを伸ばせるかは技量、実力にかかっている。

このゲームには丁寧プレイと闇雲プレイの二つのスタイルがあると思う。丁寧プレイというのは、ブロックを消せるパターンを目で探して一つ一つを確実に消していくスタイルで、本来的な実力とも言える。この能力が高くないとコンボを速攻で開始させ、その後安定させることが難しい。

連続でブロックを5つ以上消すとコンボと言われる高得点モードに入る。さらに連続で消し続けることでコンボは持続する。100万点以上のプレイではほぼ全時間がコンボ状態になる。コンボの持続力が勝利の鍵だ。

丁寧にいくなら消せる場所が複数ある場合、原則として上より下、横に消すより縦方向に優先的に消す方がブロックが動くので有利だと思う。

しかし丁寧プレイだけでコンボの長期持続が難しいのも事実である。そこで指を高速で適当に動かす闇雲プレイというスタイルがでてくる。ブロックが少しでも連続しているようにみえたら無闇矢鱈にタッチして回る。

私は両手の親指でプレイする。利き手の右手で丁寧に消しながら左手で闇雲に探る。右手が途切れても、確率論的にヒットする左手がうまく補完してコンボが安定する。

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このゲームは運の要素が強い麻雀みたいなものだが、ブロックの出現パターンが本当にランダムなのか、疑わしくなることがある。原理的に消せる場所がなくなる手詰まりが起きる。その頻度が極めて少ない気がする。大抵の場合、上部に現れる新たなブロックに救われて状況が打開する。

はじめてコンピュータの麻雀ゲームをやった時、コンピュータ側は 閉じている牌をすべて把握しているわけだから、人間の見えない牌を適当に動かして勝率をコントロールしているのではないかという疑心暗鬼に駆られた。あの感覚に似ている。

LINE社の優秀なデータサイエンティストたちが、確率変動を仕掛けているのではないかという懸念は払しょくできないのだが、よく考えるとだか画面の下部で消せる場所がなくなった時、新たなブロックが唯一の打開策になるのは必然なのでもあるが...。真相はわからない。

記録を振り返るとアイテムを使わなかった時に最高得点を達成している。アイテムを使った時は逆に運が悪くなるような感覚に陥る。が、これもおそらく認知の歪みで、貴重なアイテムを使ったのにうまくいかなかったという痛い体験が、特別に強い印象を残してしまうということなのだろう。

このゲームの面白さの一つがLINEユーザー同士の身内ランキングだ。ソーシャルゲームのように、見ず知らずの人とランキングを競うのは不毛だと前から思っていた。世界は広いから、オープンコンペティションでは時間をもてあます廃人や課金厨に上位を独占されてしまうから、まったく面白くない。知り合いの中から、多忙な意外な人が自分より上位にでてくると、つい応援のハートを送ってしまったりする。

頻繁に100万点超えを出すには淡々とレベルを上げることも大切だ。レベル45近辺でボーナス20%加算になる。100万点をとればボーナスがのって120万点。

LINE POP - NAVER Japan Corporation

トラベライフ A6ノートとボールペン
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マークスのTRAVELIFE(トラベライフ)というブランドは、日常生活と特別な旅行の記録を残すツールというコンセプトで、洗練されたデザインの文具をだしており注目している。ノート、ボールペン、付箋、写真収納など、カジュアルだが上質で少し価格も高めのシリーズ。

出張用にとA6ノートとボールペンを買ってみた。

耐久性のあるクロス張りのセミハードカバーで360度開く糸かがり製本。裏表紙には単位の計算表(メートル<>インチやキロ<>オンスなど)がついている。海外旅行で活躍しそう。国によってはiPhoneを外で見せびらかすとひったくり盗難の危険があるそうだから、アナログなメモ帳、換算表くらいのほうが安全。

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ボールペンは真鍮のキャップをつけていると、まるで鉛筆みたいなデザインと軽さ。ボールペンとしての書き味はいたって普通だが、この手帳と相性がよい。とりあえずカフェでの読書メモに使っている。A6は上着ポケットに入るので携帯しやすい。

・古事記 壱: 創業90周年企画 (マンガ古典文学シリーズ)
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小学館創業90周年企画として始まったマンガ古典文学シリーズ。第一回配本は里中 満智子による古事記。2巻組の前半として古事記上巻と中巻の一部、「この世の始まり」「天の岩屋戸」「八俣大蛇」「大穴牟遅」「根之堅州国」「大国主神」「国譲り」「天孫降臨」「木花之佐久夜毘売」「山幸彦と海幸彦」「豊玉毘売」「神武東征」「天皇誕生」「欠史八代」などが収録されている。

古事記はエロチックなシーンや猟奇的なシーンも多いので、漫画にするときは解釈と表現が問題なのだが、里中古事記は抑え気味で、小学生が読んでもまあ問題なさそう。序文で「物語としての古事記」のつもりで描くと宣言されているが、解釈解説系も充実しているので、神話と古代史の教材にもなる。

通読して思うのは、女性の少女漫画家だから当たり前かもしれないが、女性の心理の描き方がうまいなということ。イザナキ、スサノオ、オオクニヌシ、カミヤマトイワレヒコと古事記の中心人物は男性が多く、複数の女性を娶ることが多いが、妻である女性たちの複雑な心理が描かれて神話がドラマチックになっている。

巻末の解説は明治天皇の玄孫で慶応で先生をしている竹田恒泰氏。「十二、三歳くらいまでに民族に神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる」という歴史学者トインビーの言葉を引用して、「古事記が日本を救う論」を強引に展開していて、読み物として面白かった。

ヤマトタケル (1)
http://www.ringolab.com/note/daiya/2013/03/-1-6.html

ぼおるぺん 古事記
http://www.ringolab.com/note/daiya/2012/06/post-1669.html

水木しげるの古代出雲
http://www.ringolab.com/note/daiya/2012/06/post-1661.html

図説 地図とあらすじでわかる! 古事記と日本の神々
http://www.ringolab.com/note/daiya/2012/05/post-1640.html

iPadで古事記の傑作漫画を読む 「まんがで読む古事記」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/11/ipad-1.html

日本の神々
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/09/post-1063.html

・アマテラスの誕生―古代王権の源流を探る
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/08/post-1057.html

・日本語に探る古代信仰―フェティシズムから神道まで
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/03/post-959.html

・日本人の原罪
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/03/post-946.html

・[オーディオブックCD] 世界一おもしろい日本神話の物語 (CD)
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/02/cd-cd.html

・日本史の誕生
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/08/post-799.html

・読み替えられた日本神話
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/02/post-700.html

・日本神話のなりたち
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/05/post-573.html

・日本古代文学入門
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004835.html

・ユングでわかる日本神話
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004178.html

・日本の聖地―日本宗教とは何か
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004661.html

・劇画古事記-神々の物語
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004800.html

・日本人の神
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003868.html

・日本人はなぜ無宗教なのか
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001937.html

・「精霊の王」、「古事記の原風景」
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000981.html

・古代日本人・心の宇宙
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001432.html

・日本人の禁忌―忌み言葉、鬼門、縁起かつぎ...人は何を恐れたのか
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000809.html

・神道の逆襲
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003844.html

・古事記講義
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003755.html

・日本の古代語を探る―詩学への道
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003206.html

・新装版 ネオデビルマン(上)
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有名漫画家によるデビルマンのトリビュート作品集。

アニメと違って漫画原作のデビルマンというのは少年漫画史上最凶最悪ともいえるほどダークな最終回で知られる。まず主人公の友人たちの多くはデーモンに惨殺され、地球は完全破壊され、人類は滅亡してしまう。デビルマンとデーモン族の最終決戦となり、デビルマンは微妙な愛人関係でもあるサタンに身体を真っ二つにされてしまう。虫の息のデビルマンに、サタンが謝罪するシーンは神も仏もない(悪魔だから笑)、救いようがないトラウマエンディング。

原作の持つアナーキズムとエロティシズムに魅了された有名作家は大勢いて、上巻収録作品は、 永井豪とダイナミックプロ, 萩原 玲二, 江川 達也, 寺田 克也, 石川 賢, ヒロモト 森一, 永野 のりこ, 安彦 良和, 三山 のぼる, とり みき, 永井 豪らによるもの。どれもこれも、妖艶なハダカと、凶悪な悪魔のイメージを使って、遊びたい放題で、危なくとんがった作品ばかり。

デビルマン原作の設定を引き継ぐ外伝的なものも多いのだが完全に換骨奪胎してオリジナルストーリーをつくった作家の作品が面白かった。悪魔界に落ちた代議士のサバイバルを描いた三山のぼる作品、化け死に病という奇病が流行る世界の女教師を主役にした作品が特に気に入った。

一番期待した安彦良和は、なんとシリアスタッチのギャグ漫画という超絶作品を投稿しており、ハダカやアクマの描き込みは素晴らしいのだけれども、いくらなんでも遊びすぎでしょう、デビルマンと趣旨が違うでしょうという色物を出してきた。ここまでの遊びは安彦良和作品の中でも珍しいから、ある意味ではファン必読。

Google Reader終了 ― 結局のところ「RSS」は一般の人が必要とする情報収集手段ではなかった | TechCrunch Japan
http://jp.techcrunch.com/2013/03/14/20130313google-readers-death-is-proof-that-rss-always-suffered-from-lack-of-consumer-appeal/
"RSSの魅力が減じ、Google Readerが終了することになったのはなぜか。結局、RSSのような仕組みを通じてコンテンツを消費したいと考える人が少なかったということなのだろう。多くの人にアピールする方向に進化することもなかった。"

RSSリーダー積極推進派の私はエバンジェリストのごとく、周囲にRSSよい、リーダー使うべきと布教してきたわけであるが、今回のGoogle Reader終了のお知らせには愕然とした。このテッククランチの記事で追い打ちをかけられた。迷走してつい「戦いはこの一戦で終わりではないのだよ。考えてみよ、我々が送り届けた鉱物資源の量を。ジオンはあと十年は戦える。」となどとフェイスブックでつぶやいてしまったが...。

その後、My YahooやReederやFlipboardなど、GoogleReaderの受け皿となることを表明するサービスが次々に現れた。RSSリーダーのバックグラウンドというのはそれほど複雑な仕組みではないから、グーグルでなくても作ることができるわけである。むしろ難しいのはインタフェースデザインのほうだ。

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FeedlyもまたGoogleReaderがなくなってもウチを使っていれば大丈夫だと宣言しているサービスだ。GoogleReaderよりもはるかにデザイン性が高くて使いやすいインタフェースを持つ。すでに50万人が移行したらしい。

米Feedly、Google Readerから50万人の利用者獲得  :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1802S_Y3A310C1000000/

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よく考えるとGoogle Reader終了でRSSリーダー終了というわけがない。ブログもRSSもまだまだ健在で、特に2003年のブログブームから10年、ソーシャルメディアが増える中で、ブログの役割、重要性は明確になってきたとさえいえる。

Feedly: Your Google Reader, Youtube, Google News, RSS News Reader - DevHD

2ちゃんねる for iPhone 改

iPhone用2chブラウザがApp Storeから消える? - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1303/01/news051.html

Appstoreから2ちゃんねるビューアが一掃されるという噂があるので、今のうちにいろいろダウンロードしておこうと思って試していた中で、よくできていたのがこれ。

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新着
人気急上昇
ランキング別
まとめサイト別
検索

という入口からスレを探していくことができる。2ちゃんねるそのものだけではなく、代表的なまとめサイトにも対応しているのがポイントだ。

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検索では2ちゃんねるのスレッド名を検索する。2ちゃんねるを検索して読むという習慣がこれまでなかったが、横断的に検索するとたくさんでてくるもので、また知らなくてもいい情報をいっぱいみつけてしまった。

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2ちゃんねるビューアのアプリがなくなるのは残念な気もするが、日本人の生産性向上には一役買う英断かもしれない。あんまり2ちゃんねるばかりみているとバカになるというのは、たぶん本当だから(笑)。

2ちゃんねる for iPhone 改 - susumu takada

Home - Flashissue
http://www.flashissue.com/

Social Newsletter Digests In 5 Minutes.がうたい文句の秀逸なGoogle Chrome拡張機能アプリ。Newsletterとは日本語ではメールマガジンを指す。ネットで面白い記事をみつけたら、専用のネタ帳に貯め込んでおき、十分な量が集まったら、それらをつなげて一本のメールマガジンとして発行するサービス。

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インストールすると、Chromeのツールバーにハサミ型のアイコンボタンが現れる。ネットを見ていて、これはネタになると思う記事があったら、ハサミボタンを押してストックへいれる。

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そして編集画面ではストックからネタを選んで順番に並べていく。この画面から直接Gmail経由でメールマガジンを発行してしまうこともできる。もちろんメールではなくて、ブログにしたり、FacebookやTwitterへ投稿することも可能だ。

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メールマガジンをひとつ作ってみた。こんなかんじのコンテンツを手軽に作っていくことができる。企業が編集業務に利用しているケースも多数あるようで、有料版も存在している。

アップルが腕時計デバイスを開発している?
http://app.flashissue.com/newsletters/d208b9d5e2b93db2cee1e0ee4c36aef08ee58644#.UUm7yO7TDX0.googleplus


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世界中のユーザーがプレゼン資料を共有するSlideshareは大変便利だ。何かにあたりをつける情報収集のためによく見ている。

日本語と英語で"ソーシャルメディア"" Social Media"などと検索してみると、日本人の見ているソーシャルメディアと英語圏の人が見ているソーシャルメディアの違いがわかったりして、国際比較や先端事例探しに特に役立つ。

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Slideshareはスマートフォンからも直接アクセスして利用できるが、このアプリを使うとさらに便利になる。

本家Slideshareにない機能として

1 よく使う検索キーワードを保存しておける
2 Pocketの連動(Twitter/Facebookに送ることはもちろんできる)
3 お気に入りプレゼンの登録

がある。

専門家でもないのに、場の雰囲気で専門家扱いされてしまって、人間関係上断れなくて、それっぽくコメントしなきゃいけないときの、机の下のカンニングに、いいね!w。

SSPocket -SlideShare Reader- - Yusuke Watanabe

・昭和40年男 2013年 04月号
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前から気になっていた雑誌を買ってみた。毎号買おうかと思った。昭和40年代生まれの男のための懐古趣味的な雑誌。バックナンバーが結構な数あるようだが、よくネタが続くものだ。

この号のテーマはマブチモーター、学研電子ブロック、ウォークマン、ラジカセ、学研のかがく、TVのリモコンなど。特に巻頭特集「俺たちを虜にしたテクノロジー」のマブチモーター特集がよかった。

・マブチモーター FA-130RA
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マブチモーターが今もそのまま入手可能というのはうれしい。

私の育った土地では駄菓子屋でもベーゴマやメンコと並んでマブチモーターが売られていた。モーターという電子部品が単体で売られているのが素敵だった。キットではないわけで完全自由発想の工作に使う。制作中ののプラモデルの改造に使うとか、箱や板を使った工作に使うとか、夏場だとミニ扇風機を作るとか、衝動買いしてから用途を考えるのが楽しかった。駄菓子屋にあったということは、私のような小学生が結構な数いて売れたということなのだろう。

楽しい工作シリーズ No.150 単3電池ボックス 1本用 スイッチ付
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スイッチ付のタミヤの単3電池ボックスと組み合わせて使うことが多かった。こういう部品をプラモや板にセロテープや瞬間接着剤で固定する。だから見栄えは悪い手作り工作になった。逆に市販の工業製品の完成度の高さに憧れることができた。プロの技術力は凄い、子供の自分たちとは違う、と。誰が作ってもそれなりの完成度が得られる今時のキットでは、決して得られない教育効果があったと思う。

電子パーツ屋が減りつつある秋葉原駅前をみていて思うのだが、モーター、スイッチ、豆電球とか発光ダイオードとか、そういうものをもっと子供の身近に配置して興味のある子は入手できるようにしてやると、モノづくりの再生につながるのではないかと思う。そういう私がものづくり屋になったかといえばそうでもないんだけど(笑)。

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映画版の食べログとでもいえそうな映画クチコミがみつかるアプリを発見した。

Filmarksには登録映画数は6万件、映画レビューが14万件以上も投稿されている。TwitterやFacebookの友人と映画情報の共有ができるSNSでもある。ユーザーが投稿する5段階評価が大変参考になる。マイページ機能があり、自分のブログに書くように、真面目にレビューを書く人が多いようで、参考になるまともなレビューが多い。

現在公開中の新作や公開予定の映画にも対応している。リアルタイムな人気状況によってトレンドの作品を並べるページからみるのがよさそう。

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映画データベースが充実している。出演者や監督で探すことがもちろんできるわけだが、映画賞で作品を探す機能が特に便利だ。たとえばアカデミー賞の年度別、賞別に作品を一覧できる。

出演者や監督の"ファン"になったり、共感できるユーザーを"フォロー"したりして、最新の情報にアクセスできるようになっている。これは、映画鑑賞やDISCASのDVD選びのお供に、常用しそうなアプリである。

映画レビュー | Filmarks - 株式会社つみき

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個人的な仕事の管理にとても便利だ。

私の通常の仕事は、プロジェクトの数は多いが、ToDo的作業管理をする項目は少ない傾向がある。だからよくあるToDo管理が主体のGTD系ツールではあまり役に立たない。むしろプロジェクトごとに雑多な情報を整理しておくこんなアプリの方が役立つ。

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Meeting Box は、
・手書きノート
・テキストメモ
・Webのキャプチャ
・地図
・ToDo(チェックボックス)
などの項目をプロジェクトごとに整理しておけるスマートフォンアプリ。

Webキャプチャ機能は、内蔵ブラウザで閲覧したWeb画面を画像として保存することができる。準備万端とはいかない時でも、これで会議前にWebをサーフィンして、ネタをいくつか用意しておけば、ゼロから話すという事態にはならずにすむ。

ミーティングに向けて、周辺情報をスクラップしておく、アイデアをメモしておくという作業が効率的にできる秀逸なツール。

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プロジェクトの情報を1つのPDFファイルとして出力する機能があるのが素晴らしい。これで集めた情報を簡単に共有できる。

Meeting Box - ノート、タスク、スケッチ - Fishington Studios

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iPhoneのヘッドフォンで音楽以外にも、オーディオブックを聴くことが多くなった。朗読やラジオドラマは再生環境を選ぶ。ポップスやロックを聴くなら、ガンガン鳴っていればそんなに音質に注文を付けたくなることはないのだが、朗読ものは内容の聞き取りやすさに直結する。騒がしい電車内で聴くときと、寝床で静かに聴くときではまた違う設定が欲しい。声が前面にでていてほしい時もあれば、背景音と調和してほしいときもある。

Audio-3D Player HDは再生時の音響効果を変えるためのアプリ。

3D立体音響を疑似的にシミュレートしたり、音源の位置を仮想的に変更したりといった設定が簡単にできる。あくまで疑似的なので繊細な音楽では音質に対して多少の影響がありそうだが、声の聞き取りやすさはこれで制御しやすい。

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数十種類のヘッドフォン、イヤホンの音響をシミュレーションするモードがあるのも面白い。聞こえ方が気に入らない人はこれでいろいろ試してみると安物のヘッドフォンでも気に入った音色になるかも。

Audio-3D Player HD - Audio-3D.com

・統計学が最強の学問である
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学生時代は当たり前に理解していても、営業、企画、経営、ーケティングみたいな文系社会人になってしばらくすると、理系の知識って忘れてしまうものだ。典型的なのが数字の読み方だと思う。ビッグデータやデータ分析が話題になる昨今、会議で、え、それ違いません?学校で習ったような、ということがよくある。この本でビジネスで使う統計について、ばっちり整理できる。おすすめ。

たとえばビッグデータは必要なのか、サンプリングで間に合うのではないかという疑問。。サンプルを1万増やしても、標準誤差は0.3%しか変わらないようなケースは多々ある。

「サンプル数が100名分しかなければその標準誤差は9.5%にもなり、得られた「顧客に占める女性の割合が70%」という結果が実際には女性の割合が51%~89%と考えてほぼ間違いない」という解釈になってしまう。しかし、1000名いれば標準誤差は3%となり「女性の割合が64%~76%と考えてほぼ間違いない」、8000名を超えて標準誤差が1%となると「女性の割合が68%~72%と考えてほぼ間違いない」ということになる。 そして逆に、このあたりから先は、「サンプル数を倍に増やしてもあまり誤差が小さくならない」ということになっている(なお、1万名分を使っても標準誤差は0.9%で、2万名分でも0.6%にしかならない)。」

データに対する投資を決めるに際してこういう数学は当然おさえておかなければならない。定量的な判断をするときには、適正なデータ規模が存在する。(逆に定性的な分析も含めてロングテールからユニークな事例を取り出したいときにはデータは多ければ多いほどよいかもしれない。)。

分析にあたってランダム化比較実験のような統計的アプローチを使うべきか、クラスタリングのようなデータマイニングのアプローチを使うべきか?も現場で迷うポイントだ。「予測それ自体がゴールなのであればデータマイニングは有効である。」「予測モデルから今後何をすべきかを議論したいのであれば、回帰モデルのほうが役に立つ」など、本書のガイドラインは指針になる。

データの信頼性から4階層に分かれるエビデンスとして、 メタアナリシス・系統的レビュー > ランダム化比較実験 > 疫学・観察研究 > 専門家の意見・基礎実験 
というヒエラルキーピラミッドの図が示されている。今は論文検索なども充実してきたから、最高位のメタアナリシス・系統的レビューはもっと重視されるべき方法論だろう。低線量の放射線内部被ばくは危険なのか?とか、専門家でも意見が分かれる複雑高度な事柄で、メタレベルの知をとることができる。

iPhone、iPadでインタラクティブな音声ガイドつき3D地球儀 ベアフット ワールドアトラス
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「元素図鑑」「太陽系」などの傑作アプリを生み出した児童書出版社のBarefoot Booksが、人気の絵本「Barefoot Books World Atlas」(4月に紙で日本語版も出版予定)をベースにして、インタラクティブな3D地球儀を開発した。子供だけでなく大人も楽しめる。日本語版は、実業之日本社との協業により制作されているから翻訳も安心。

地球儀を回転拡大させて眺める。世界中の有名な建造物や風物がマップされている。気になる国やアイテムをタッチすると、解説を読むことができる。音声解説でその内容を聞くこともできるのが素晴らしい。雑踏の音や波や風の音、動物の鳴き声など、臨場感あふれる背景音が入っていて異国情緒を盛り上げる。

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気になる国や事物はリストから選んでみたり、リスト順で次々に見ていくという楽しみ方もできる。463もあるそうだが、観光名所だけじゃなく、多様な着眼点で解説物が選ばれている。

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恥ずかしながら知らない国がいっぱいある。欧米ばかりが外国じゃないという本当のグローバル化が進んでいる中で、こういうアプリは世界を広くカバーしていて、子供たちにとって、とてもよい教材になると思う。欧米のデファクトスタンダードを学ぶことが国際化じゃないのだ。多様性を知ることが本当の国際化なのだよというメッセージを感じられる。

Barefoot World Atlas iPad, iPhone & iPod Touch app ? Touch Press http://www.touchpress.com/titles/barefootworldatlas/

ベアフット ワールドアトラス - Touch Press

・Nohana
http://nohana.jp/
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ミクシィ社の新事業は無料の写真アルバム作成サービス。

利用にはiPhoneまたはAndoroidの専用スマートフォンアプリが必要。撮影した写真を専用SNSにアップしていく。指定した写真がアルバムとして印刷、郵送されてくる。毎月20枚は無料である。同種のサービスは過去にもPrieaなどがあって私も使ったが、広告が入る、写真が小さいなど不満も多かった。これはどうだろう?

とりあえず最初の月のアルバムを作るべく20枚を選んでサーバーにアップした。

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無料といっても90円の郵送費はクレジットカード払いで負担する。

で、一冊目届きました。綺麗な印刷。広告もない。いい。毎月やろうと思った。

アルバムの仕様は以下の通り。

サイズ:14cm×14cm
厚さ:約4mm
ページ数:28ページ(表紙/タイトル/写真20ページ/奥付/裏表紙)
用紙:マットコート紙

フォトブックは毎月1冊、無料で手に入る(送料が90円かかります)。2冊目以降は1冊525円+送料がかかる。

複数の住所へ送ることができるので誰かにプレゼントすることもできる。

ノハナ - mixi, Inc

・キングジム ショットドックスノート セミB5 黒 9575Yクロ
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スマートフォンで撮影してデータ化が簡単な無線綴じノート。斜めから撮影しても画像の補正により真正面から撮影したような画像が得られる。

ところでキングジムにはショットノートとショットドックスのふたつのブランドがある。両者の違いは、前者は四隅に黒いマーカーのあるメモやノートシリーズで、、後者はクリアーファイルやホルダーに収納した書類を簡単にデジタル化できるファイルシリーズのこと。

ところが、この"ショットドックスノート"がでてコンセプトの違いがわかりにくくなってきた。スマホアプリもショットノート用とショットドックス用がわかれている。実用的にも両ブランドは統合してほしい。なぜ二つの商品ラインに分かれているのだろう?。

結局、当初は四隅に目障りなマーカーをつけないと認識精度が悪かったが、その後のソフトやハードの進化で認識精度が高まって不要になった、ということなのであろうか?ショットドックスノートは四隅認識のための工夫はあるようだが、見かけはもはや普通のノートである。もしかしてスマホ対応ノートというジャンル自体が存在意義を問われている?普通のノートでもソフトが対応してしまえば十分だった?。

裏表紙部分に「スキャンボード」という低反射のページが作られていて、この上でメモ用紙や名刺のスマートホン撮影がきれいにできる。これは確かに付加価値。

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Shotdocsのアプリを使う場合に、Shotdocsノートのモードを使う必要がある。

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ペンで書いた文字や絵をデジタルに取り込むことができるメモ帳。使いやすさでモバイラーに定評のあるabrAsusの手帳と、ペンテルの技術の粋エアペンが合体したセット。とても便利なので常用が決定した。

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1 スマートフォンに簡単に取り込むことができる

これまでの電子ペンは記録したデータをPCに転送するものばかりだった。このセットではPCを介することなく直接スマホへ書いたメモをリアルタイムに取り込んでいける。もちろんワンタッチでEvernoteへ保存できる。

2 A4コピー用紙がメモとして利用できる

専用のメモ用紙を必要としない。A4を4つ折りにしたA6サイズの紙ならば何でも使える。どこにでもあるA4コピー用紙を使える。スキャン撮影した紙は捨ててしまってよい。

3 収納ポケットつきで手帳として使いやすいデザイン

小物が収納できるポケットがある。私は名刺とUSBメモリを入れている。デジタルデバイスとしてではなく、普通に手帳として、使いやすいデザインなのが素晴らしいと思う。デザイン系ベンチャー企業と、老舗の電子文具メーカーが組んだ理想的な成果だと思う。

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・STABILO bionic worker 0.5mm ブルー
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青山ブックセンター本店に文具コーナー新設されたのでうろうろしてきた。

私の定番ボールペンは、2010年ごろからENERGEL EURO(エナジェルユーロ)で手元に20本以上あるのだが、スタビロ バイオニック ワーカーはこれに似た書き心地がある。太さが絶妙。人間工学デザインが手にしっくりくる、そして美しい。価格が高いだけのことはある。普段使いのエナジェルユーロ、で、気分転換にこれかな。

・普段使いのボールペンの研究。JETSTREAM、ENERGEL EURO、Uni Powertank
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/11/jetstreamenergel-eurouni-power.html

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0.3mm、0.5mmで4色(ブラック、レッド、ブルー、グリーン)のカラーバリエーションがある。4色そろえると2000円を超えてしまうのが普段使いとしては問題だが、ちょっとしたプレゼントによいか。

このボールペンと一緒に買ったのが、こちらのARTISANというノート。

・ARTISAN
http://www.kyowa-shiko.co.jp/img/news/110626_expo_isot/artisan.pdf

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愛媛の協和紙工という会社がつくったブランドでSmooth-Kという高密度のオリジナルペーパーを使っている。一般的なノート用紙に比べ3割以上の厚みの原紙を使って上部に仕上げており、万年筆の筆記にも適している。

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・ビブリア古書堂の事件手帖 (1) (カドカワコミックス・エース)
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毎週じっくり見ている月9ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖 』。本がテーマであり毎回、本をよく読む人も読まない人も楽しめる古書の薀蓄がでてきて、剛力彩芽の「想像してみてください」のセリフがたまらなくて、今期のドラマでベストだと思う。

原作は比較的有名な小説(未読)だが漫画化されているというのでそちらを読んだ。漫画はカドカワ版とアフタヌーン版がある。主役の美人度という点ではカドカワ版が圧倒で、なぜかアフタヌーン版はあまり可愛くないマニアックなメガネ娘になっている。

このビブリア古書堂の事件手帖は原作との違いの比較がネットのクチコミで大いに盛り上がっているのだが、小説、テレビドラマ、漫画2作と合計4つのビブリアが存在するので、原作小説とテレビドラマの比較、原作小説と漫画の比較、漫画2作の比較、テレビドラマと漫画2作の比較など、比較のバリエーションがいっぱいある。

ファンたちはそれぞれの作品の顔を比べたり、原作との差異を論じたり、文句をいうようでいながら実は楽しんでいる。話題作りという意味では成功しているといえよう。

・ビブリア古書堂の事件手帖(1) (アフタヌーンKC)
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全国ロケ地ガイド:ドラマ・映画・特撮の撮影場所案内
http://loca.ash.jp/

というサイトをたまたまみつけた。

先日ロケ地が近かったので行ってきた。ビブリア古書道の建物は鎌倉の長谷に実在する。実際は古書店ではなくて鎌倉彫の店である。出入り口部分がドラマでは古本や看板が置かれて少し違う印象があるが、間違いなくここだ。まったく観光地ではなく住宅地にあるのだが、土曜の昼間だったがちらほらと視聴者らしき人が訪れて写真を撮影していた。東京から近い鎌倉が舞台で、他のロケ地も狭い鎌倉に散らばっているので、巡礼者が多そうなドラマだ。

・ロケ地 写真
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ビブリア古書堂の事件手帖 - フジテレビ
http://www.fujitv.co.jp/biblia/index.html

公式サイトでは過去に紹介された本の一覧もある。

『ビブリア古書堂の事件手帖』公式サイト
http://biblia.jp/

2013年3月23日(土)香川県e-とぴあ文化祭で、津田大介さんとふたりで対談的な講演イベントに登壇します。タイトルが『インターネットの可能性』。おおなんというざっくり感。その代わりなんでも語れるな。

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関西四国方面でのお知り合いがいたらよろしくお願いします。
e-とぴあ文化祭2013特別講演|情報通信交流館 e-とぴあ・かがわ https://www.e-topia-kagawa.jp/kouza/guest_sp2013spring.asp

以下、告知文章より。

2人のスペシャリストがソーシャルネットワークとインターネットの可能性、今後の展望を語る!!

Twitter、Facebook、Ustream、全世界を覆うソーシャルネットワーク。 人は何を発信し、何を得ようとするのか?
政治・経済を飲み込むほど巨大化したニューメディアとネットの可能性をネット黎明期から、独自の視点で見続けてきた音楽・ITジャーナリストの津田大介氏とITビジネスの技術評価とマーケティング戦略のコンサルタントで活躍する橋本大也氏が「ジャーナリズム」と「情報考学」の視点でセッション。
お二人のこれまでの経験と今やっていること、考えから広大な情報の海に生きるために、インターネットをどのように活用すればいいのか?その答えを語っていただきます。

□日  時 : 2013年3月23日(土)13:30~15:30(開場13:
00)
□定  員 : 80名(先着順)
□会  場 : 情報通信交流館 5F BBスクエア

お申込み
https://www.e-topia-kagawa.jp/kouza/guest_sp2013spring.asp

・天智と天武 1
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天智天皇といえば中大兄皇子のこと。645年、中臣鎌足と組み、政敵の蘇我入鹿を天皇のの前で暗殺した大化の改新や朝鮮半島での白村江の戦いで有名。天武天皇はその弟であり、天智の皇子を壬申の乱で倒して天皇となった人物であり『日本書紀』と『古事記』の編纂をはじめたことでも知られる。この二人による日本古代史上で最大の兄弟喧嘩を描く。まだ1巻だが傑作の予感。

副題が新説・日本書紀。大胆な史実解釈もある。まず天武天皇(大海人)を蘇我入鹿と皇極帝(天智天皇の母)の間に生まれた子供としている。天武天皇の出生について史料上はっきりとしていないという事実をうまく活かした。天智天皇からすると、自分と同じ母親を持ちながら、暗殺した政敵の息子でもあるという設定で、複雑な人間関係がつくりだされた。

明治時代のフェノロサと岡倉天心が法隆寺・夢殿で秘仏を暴く冒頭シーンから物語を始めるなど原作の演出が冴えている。絵も少女漫画的過ぎず、男子読者も恥ずかしくないかんじで実にいいのじゃないか。マイナーな時代の歴史物なので、万人受けはしないのだろうが、このレベルで続巻がでていけば高い評価になりそう。

人質として日本に滞在している百済、新羅、高句麗の王子たちも二人の物語に絡んでくる。当時の日本が朝鮮半島の3国間の均衡に影響力を持っていたからだが、白村江の戦いに至る国際展開も、これからの物語のスケールとダイナミズムを大きくしていきそうだ。

安彦良和の「ヤマトタケル」も始まったし、里中満智子も古事記を描き始めたし、今年は古代史漫画が熱いな。

・ヤマトタケル (1)
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ガンダム ORIGINを完結させた安彦良和が『ナムジ』『神武』の続きを20年ぶりに描き始めた漫画。当初から3部作の構想だと聞いていたが、まさか3作目が実現するとは嬉しくて仕方がない。個人的に、これほど夢中になった漫画はないというくらい偏愛していたシリーズ。

古事記や日本書紀の荒唐無稽な物語が、現実の歴史ではこういうことだったのではないかと大胆な解釈をして、それを生々しい感情をもつ男女の群像劇に仕立てていくのがシリーズの特徴。ある意味ではガンダムという神話を翻案して、よりリアルで整合性の高いORIGINに昇華した創作プロセスと似ている。

前2作のベースとなった安彦氏の日本古代史観は、原田常治の『古代日本正史』に大きく影響を受けている。しかし、この20年間で原田史観はトンデモという評価が確定してしまった。続編を出す場合に、ヤマトタケルの時代の理論構築をどうするかが重要になる。長年のファンも注目していたはず。だから第1巻の「序章」は物語の整合性を合わせるための「言い訳」と、今後の舞台設定の解釈説明という異例の始まり方をする。詳細まで明かされないが、土台となる理論構想がしっかり固まったということなのだろう。

第1巻はヤマトタケルが女装して川上タケルを刺殺する話。ここだけでも十分に3作目が前2作に劣らぬ傑作になりそうな期待感を持たせてくれる。タケルの娘の鹿文というキャラクターを登場させているが、歴史上では鹿文は川上タケルの別名であるらしい。架空キャラであるから、物語の中では自由度が高そうで、今後どんな重要な役割を担っていくのか大変気になる。

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