Books-Creativity: 2009年7月アーカイブ

・アイデア・スイッチ 次々と発想を生み出す装置
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楽しい発想ツールのカタログ本だ。ファシリテーターに特におすすめ。

「創造手法の専門家たちは、これまでに、さまざまな「アイデア創出方法」を見いだしています。つまり「発想装置」を起動するための「スイッチ」が、実は存在しているのです。おもしろいことに、このスイッチには複数の種類があります。「即効系」のものは短時間で次々と発想させてくれますし、「深考系」のものはステップを踏んで確実に創造的なアイデアを発想させてくれます。」

前半で即効系、後半で深考系のツールが紹介される。

・10分間で3つ以上のアイデアを引き出す「Scamper」
・技術的な視点からアイデアを引き出す「USITオペレータ」
・多様な観点でアイデアを引き出す「6観点リスト」
・多様なひねり方でアイデアを引き出す「12変化リスト」
・「それ、どうやって実現するか」を発想する「智慧カード」
・ノート一つで100以上のアイデアを引き出す「エクスカーション」
・アイデア創出専用の「はちのすノート」
・TRIZ系の発想ツール「9Windows」
・新事業発想法「531ストレンジ」

など、ツールが満載。

発想法というのは新鮮な気持ちで真剣に取り組むときに一番の効果がでるものだと思う。逆に方法に慣れてしまうと効果が薄れたりもする。アイデアマンは多様な発想法を知っていると良い。これ一冊分で数年は持つだろう。

初めて知った発想法では新規事業の発想法「531ストレンジ」は早速試してみた。これは「基本的な用件を取り除き、新たな可能性を作り出す」というものだ。まず既存事業の基本用件をリストアップして、重要な要素を取り除く。

たとえば新聞社のビジネスを考えるときには「記者がたくさんいる、そして日々取材し情報を得ている」という基本用件をなしにして成立する事業を考えてみる。その事業が意味をなすとしたら、どのようなものかを想像するのだ。

48の問いかけにより発想を生み出す「SCAMPER」と、マインドマップとマンダラートの良いとこどりの「はちのすノート」は、ツールが製品化されているようだ。早速注文してみた。

・ブレイン・ペーパー04 【SCAMPERボード】
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SCAMPERは「代用可能な部分は何か?」「そのままで、何か他へ使えないか」「頻度をどれくらい増やせるか」など48の質問項目に次々に反射的に答えていくことで、脳に短時間で強制的にアイデアをはき出させるツール。

・ブレイン・ペーパー05 はちのすボード A3
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頭の中のもやもやを、はちのす状に広がるマス目に書き出していく。アイデアを考えるときメモを書くのが苦手な人でも、適当に書き出すと、自分が考えていることの全体像や構造が見えてくる仕組み。

と、こんなツールが多数紹介されていて新鮮だった。長期的にアイデアが出やすい体質を作る「アイデアマラソン」と組み合わせて利用するとよさそうだ。

・仕事ができる人のアイデアマラソン企画術
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/04/post-967.html

・「金のアイデアを生む方法 "ひらめき"体質に変わる本
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/03/post-538.html

・企画がスラスラ湧いてくる アイデアマラソン発想法
http://www.ringolab.com/note/daiya/2004/01/eaexxnae-acfaz.html