Books-Fiction: 2012年9月アーカイブ

・愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN IX ララァ編

愛蔵版で読んでいるオリジンも9冊目。連載ではとっくに終了しているけれど。

ニュータイプの代表格であるララァがインド人だったのは、未来はインドや中国、アジアにあるということなんだろうなと子供心に感じた。シャアは西洋人のようにみえる。それを超える存在として、インドの少女を描く。80年代としてはずいぶん未来を見通した人想像力だったなあ、さすがガンダムと今改めて感心する。

テレビ版ではほとんど描かれなかったララァの過去やシャアとの出会いがオリジンではきちんと描かれている。

実はこのララァの過去というのは富野由悠季も別に『密会―アムロとララァ 』という派生作品で書いているのだ。これはオリジンともまったく違った展開。

密会―アムロとララァ
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内容的には、Wikipediaによると

Wikipedia ララァ・スン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%A9%E3%82%A1%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%B3
「また、同作者によるアムロとララァ、そしてシャアとの関係のみに絞った小説『密会?アムロとララァ』においても、シャアに拾われる前のララァを書いている。そこではインドのガンジス川畔にある高級士官のための売春宿に生きるために売られてきたとある。月に3、4人の相手をすれば苦もなく食べていけるその生活は、戦時中のインドにおいてはむしろ恵まれていたともいえる場所だったようである。そんな生活を送りつつも、ララァは発作的に脱走を試みたこともあった。そんな中ガルマ・ザビ戦死の責任を問われ、左遷され東南アジアを彷徨っていたシャアがこの売春宿に接待で連れて来られる。何かを感じていたシャアは、通された部屋でララァと遭いその才能を確信する。そしてシャアは金塊をつんでララァを(一方的に)身請けし、テキサスコロニーに位置するニュータイプ研究所フラナガン機関での実験を経て宇宙に上がることになった。」

接待で売春宿、身請けってなんだか生々しいな。富野由悠季の小説版ガンダムはアムロがセイラと初体験したりとまったく異なる話が展開されており、ドキドキしながら中学の頃読んだ記憶がある。それに比べると安彦良和はテレビに忠実に話を補完していこうとしている。

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