Books-Trivia: 2008年1月アーカイブ
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http://allabout.co.jp/gourmet/cookingmen/closeup/CU20071108A/
天井から吊るされたワニやエイの剥製、中世の想像で作られた天球儀、女性の臀部にそっくりのエロティックな椰子の実、骸骨の中に埋め込まれた時計、キリストの磔刑を彫った珊瑚細工、カブトガニの甲羅で作った弦楽器、巨人と小人の甲冑、一角獣のミイラ、人相が浮かび上がった石...。
中世ヨーロッパの貴族たちは、こうした世界の珍品を、ヴンダーカンマー(不思議の部屋)と呼ばれる部屋に蒐集することに懸命になった。膨大な数の蒐集品はこれといった分類をされることなく、ひたすら部屋に詰め込まれた。驚くべきもの、珍しいものを雑然と並べる、奇跡のごった煮空間ができあがった。貴族たちは世界の脅威を一所に詰め込んで、そこに小さな宇宙を再現しようとしたらしい。
「ヴンダーカンマーが誕生し発展を遂げてきた過程の根底にあったのは、一切智を重んじる万能主義だった。森羅万象すべてを自らの手で扱おうとする考え方であって、典型的な人物がたとえばキルヒャーだった。彼は一人で、この世界の、この宇宙のすべての情報を集めようとし、その情報で満たすべくヴンダーカンマーの設営に勤しんだ。」
ヴンダーカンマーの多くは近世以降の合理主義、すなわち分類と専門化、細分化の時代の波に逆行することになり、その存在の根底にある思想とともに退潮、消滅していった。だが、21世紀になった現在、にわかにヴンダーカンマーの展示会や紹介が増えて再評価の兆しがある、そうだ(本当か?)。
「この現象の背景にあるのは、ヴンダーカンマー独特の「何でもあり」という価値観や、ジャンルにとらわれないおおらかさへの再評価である。たしかに現実を振り返れば、学問にせよ芸術にせよ、あまりにも細分化、専門化されすぎた結果、一種の閉塞状態に陥っていることは否めない。だからこそ、この状況を打破するために、世界の多様な事物を総合的にとらえようとした一切智の空間、ヴンダーカンマーに立ち返る必要がある。」
必要があるかどうかは知らないが(必要という発想はヴンダーカンマー的ではない気がする)、とにかく見て楽しいビジュアルブックだ。著者がヨーロッパに保存された貴重なヴンダーカンマーをたずねて撮影したカラー写真が多数掲載されていて大変に見ごたえがある。
貴族の収集品といっても華やかさはない。胡散臭くて、不気味で、かび臭いものがほとんどである。その部屋の異様な空気が本から漂ってきそうだ。この本自体がヴンダーカンマーを再現しようとしている。なんだか現代のマニアやオタク文化の源流を見る思いである。クマグスとかアラマタとか好きな好事家に絶対のおすすめ本。
奇才 南方熊楠の人生を写真や資料でビジュアルに振り返る。
俗に30歳まで童貞だと魔法が使えるようになり、40歳まで童貞だと大魔導士になれる、という冗談があるが、南方熊楠は「小生四十になるまでは女を知らざりし」と自伝にあるように、現実に童貞で大魔導士みたいになった天才研究者である。
熊楠の研究範囲は幅広かった。粘菌、キノコ、藻、昆虫、男色、刺青、性、夢などの分野で独自の研究をした。民俗学者、博物学者と呼ばれることが多い熊楠だが、常に未分類・その他な事柄に関心を持って究めていく人であったようだ。既存の枠には収まりきらない、森羅万象の専門家なのだ。
「若き日の熊楠は、自分が学問の対象にしたいのは、「物」と「心」の接触によって生ずる「事」の世界だと語ったことがある。そうした関心から、熊楠は夢や身体といったフィールドに着目する独自の研究のスタイルを作り上げていった。さらに熊楠は、その関心の延長線上にあるものとして、セクソロジーや人肉食といった他の学者が扱わない分野にも果敢に踏み込もうとした。」
熊楠の研究は仕事というより遊びの成果のように思える。複雑なモノを顕微鏡で見たら一層複雑なモノが見つかったと喜んで報告する。わけがわからないモノが大好きなのだ。純粋なこどもの好奇心を大人になっても維持している。
「そして、この世界には単純な因果関係だけでなく、因果関係同士が作用し合うことで、さらに複雑な現象が生ずることを説いている。熊楠は、この「因果と因果の錯雑して生ずるもの」のことを「縁」と呼び、次のように結論づけている。 ”故に、今日の科学、因果は分かるが(もしくは分かるべき見込みあるが)、縁が分からぬ。この縁を研究するがわれわれの任なり”」
「縁」とは、今で言うなら複雑系である。要素に還元できない現象にこそ本質があるということを、明治時代に直観的に見抜いていたのが熊楠だった。
この本には南方熊楠の収集した粘菌標本や、キノコや昆虫のスケッチ、研究ノートの中身が写真で多数収録されている。ビジュアルな研究者の熊楠をビジュアルに紹介するという狙いが成功した、博物館みたいな面白い本である。
ある筋から読むといいと言われたので素直に読んでみた。
2008年 有効なエイズワクチンが誕生する これによりエイズの予防が可能に
2013年 ガンの治療法が発見される(脳腫瘍を除く)
2019年 北朝鮮で原発事故が起きる
2011年〜2013年 感染からわずか4時間で死亡するエルス(Herus)というウィルスが出現
ブラジルの預言者ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルースは2001年9月11日の世界貿易センターのテロ攻撃、2004年のインドネシアのスマトラ島沖地震と津波などの大事件を事前に予知し、8万9千通もの予言の手紙を各国政府などの諸方面に送ってきた(一種の内容証明である)。これまでにその内容の90%以上を的中させてきたのだという。この本にはこれから起きる事柄が日付入りで何百も予言されている。
日本では2008年2月15日から28日の間に川崎でM6.3の地震、9月13日には東海地方でM8.6の大地震が起きる。2009年1月には死者10万人規模の大震災が大阪・神戸を襲うなどとしている。天変地異の予知が多いが、テクノロジーの未来予測や、次の米国大統領が誰かなど政治経済に関わるものもある。こうした内容をぼやかさず、場所や時間、固有名詞をはっきりと書いているのがジュセリーノの特徴だ。
いやあ、これ、どうなのであろうか?。
予言の手紙8万9千通というのはものすごい数だ。これだけ大量に予言すれば中には当たることもあるだろう。当たった場合の手紙のコピーだけを集めて、私の予言は当たるといえば予言者になれるということなのかもしれない。たぶん、そういうことだと思うのだ。思うのだが...。
ジュセリーノの予言は一部に突拍子がないもの(2040年代に日本海に新しい陸地が現れる、など)も含まれるが、政治や経済、社会の予言の多くは、近未来に起きてもおかしくないことのリストである。私はそれほど信じているわけではないが、読んでいて未来を考えるよいヒントになった。
ジュセリーノは地球環境問題に熱心で、今のままでは地球は温暖化や環境汚染で駄目になってしまうから、人類は生き方を変えるべきだというメッセージを、こうした予言の活動を通して真面目に訴えている。




