懐古趣味的アドベンチャーゲーム

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友人の安藤氏から「最近寝られないのはコイツらのせいです」と教えてもらったサイト。オンラインのアドベンチャーゲームである。いや確かに気持ちは分かります。

・CRIMSONROOM
http://www.datacraft.co.jp/takagism/index_j.html
部屋を脱出するのが目的のアドベンチャーゲーム。Flash。まずこれ。

・DROOM
http://www.higopage.com/droom/index.html
Web3D技術を使ったアドベンチャーゲーム。

・12DOORS
http://www2.odn.ne.jp/cir82010/ビジュアルに力の入った作品。

これで思い出したのがまだパソコンが8ビット時代の頃に夢中になった「Mystery House」である。

・ミステリーハウス
http://usagi.tadaima.com/yossys/kouryaku/mhouse1.html

・アドベンチャーゲーム史(国外編)
http://www17.big.or.jp/~kitaji/adventure/history1.htmアドベンチャーゲームの歴史。テキストベースからグラフィックベースへ進む歴史が丁寧に整理されている。

この歴史を追っていくと、最初のアドベンチャーゲームのヒット作品は恐らくZorkである。洞窟探検を行うゲームで、英語の動詞と目的語を入力することで、プレイヤーは指示をだし、行動の結果をテキストで読む。InfocomのサイトではDOS版、Windows版、Mac版を遊ぶことができる。

・Infocom
http://www.csd.uwo.ca/%7Epete/Infocom/

で、昔話をはじめたついでに、今私は大変興奮して待ち望んでいる書籍がある。アスキーから3月中旬に発売予定のこの本である。日本発のアドベンチャーゲーム「表参道アドベンチャー」が付録CDROM収録されている。

・表参道アドベンチャーも収録!「甦るPC-9801伝説」

yomigaeru9801.jpg
http://www.itmedia.co.jp/games/gsnews/0402/09/news13.html

「そして,何と言ってもPC-9801/8801で人気だったゲームを収録したCD-ROMが同梱されることもポイント。

「夢幻の心臓3」「シルフィード」「幻影都市」の3本をご存知“プロジェクトEGG”の協力のもと楽しめるほか,“このゲームをプレイせずにADVを語るなかれ”と言われる日本初のテキストADV「表参道アドベンチャー」「南青山アドベンチャー」も収録されているっ!! マジっスか? うぉおお絶対買うぞ〜。

 ほかにも,初代PC-9801と8インチFDD,モニタを6分の1スケールで忠実に再現したペーパークラフトも,PDF形式でこのCD-ROMに入っている。プリンタで印刷して“キューハチ”を作ろう。

 価格は2,800円。」

古くからのPCマニアならば見逃せない?

実は私もアドベンチャーゲームの歴史は一度調べたことがあった。以下引用。興味のある方はどうぞ。

・かつて編集長だったゲーム情報メールマガジンGamer'sView 1999
http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=0053&FN=19991119172433

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ GV Express -------------> Gamer's Review
━━━━━━━━━━┓【アドベンチャーゲームの歴史を一本で学ぶ】
記事:橋本大也 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1970年代にClossal Cavesという奇妙なゲームが誕生した。

Colossal Cavesはメインフレーム用に書かれたゲームで、遠隔地の端末からサー
バにログインし小説のような状況説明に対してプレイヤーの取りたい行動を文章
としてタイプすると反応が印字されるという原始的なインタラクティブフィクシ
ョンゲームである。Colossal Cavesが世界初のアドベンチャーゲームであるとも
言われている。

例えば、「あなたの前には一軒の不気味な家が建っています。ドアがあります。
木が見えます。さあ、どうしますか?」と聞かれるわけである。プレイヤーは
「木に登る」なり「ドアを開ける」などのコマンドをタイプする。すると、状況
がどのように変化したかが、テキストで表示される。

Colossal Cavesについては以下のページが詳しい。

・Colossal Cave Adventure
http://people.delphi.com/rickadams/adventure/index.html

1980年代になるとInfocom社が次々にAppleIIやパーソナルコンピュータで遊べる
テキストアドベンチャーを発表した。ダンジョンを旅するZorkシリーズはその中
でも特に有名である。Infocom社は現在は存在しておらず、その作品の権利は
Activision社に譲渡されている。

Infocom社のゲームに関しては下記のファンが作ったサイトが詳しい。ここでは
MS-DOS版の Zork1−3がダウンロードできるのでテキストアドベンチャーゲームが
どのようなものか分からないという方は試してみて欲しい。

・Infocom アンオフィシャルサイト
http://www.csd.uwo.ca/Infocom/
・Infocomが発表したアドベンチャーゲームのリスト
http://www.csd.uwo.ca/Infocom/games.html

Infocom社のアドベンチャーゲームを私はいまだに探している。まれに秋葉原の中
古ソフト屋の片隅にボロボロになった箱のInfocomのDOS版ゲームが転がっていた
りすると飛び上がるほど嬉しい。だが実際探すのは至難の業になりつつある。

メインフレームのちょっとしたColossal Cavesを遊んだ米国女性Roberta
Williamsはこのような奇妙な奇妙な形式のコンピュータゲームを自分でも作って
みることを思いついた。Roberta Williamsはアカサクリスティーの名作ミステリー
「そして誰もいなくなった」にヒントを得て、当時の人気機種AppleIIで遊べる
ゲームシナリオが出来上がった。しかし、このゲームがZorkと大幅に異なってい
たのは白黒の線画ながらグラフィックが追加されたことだった。

この作品はMystery Houseと名づけられた。この作品により一躍アドベンチャーゲー
ム作家として有名になった彼女はWizard and the Princess、 Mission:
Asteroid、 Time Zone、Dark Crystalと次々にヒット作を産みだしていった。こ
れらの作品の中にはPC9801用など日本の「マイコン」に移植されたタイトルもあっ
たので古いゲームプレイヤーの方はきっとご存知であろう。特にTimeZoneなどは
当時としては類例がないフロッピー8枚組で19800円という超大作だった。

Roberta Williamsは画像つきのテキストアドベンチャーの世界で成功を収めると
今度はアドベンチャーゲームにアクションゲームの要素を持ち込んだ
King'sQuestを制作する。プレイヤーはアクションゲームのようにテンキーで主人
公を動かすことができるようになった。

このタイトルは現在もシリーズが続いているように更なる大ヒット作となる。彼
女は他にもホラーアドベンチャーのファンタズマゴリアなど数々の名作を作り上
げた。生きたアドベンチャーゲームの歴史のような人物である。

この人物の初期の名作をひとつのパッケージに収録したのがSierraから発売され
ているThe Roberta Williams Anthologyである。このパッケージには以下の作品
が収められている。

・Mystery HouseTM
・The Wizard and the PrincessTM
・Mission: AsteroidTM
・Time ZoneTM
・The Dark CrystalTM
・King's QuestI: Quest for the CrownTM
・King's QuestII: Romancing the ThroneTM
・King's QuestIII: To Heir is HumanTM
・King's QuestIV: The Perils of RosellaTM
・King's QuestV: Absence Makes the Heart Go YonderTM
・King's QuestVI: Heir Today, Gone TomorrowTM
・King's QuestVII: The Princeless BrideTM
・The Colonel's Bequest: A Laura Bow Murder MysteryTM
・The Dagger of Amon Ra: A Laura Bow Murder MysteryTM
・Mixed-Up Mother Goose
・The 1st Chapter of Phantasmagoria 1
・Background information about Roberta Williams and King's Quest
・A few videos, including a sneak preview of King's Questョ VIII: Mask of
Eternity.
Box covers and the Art of KQ VII as JPG files.

初期の作品はAppleII用に開発されたままにコードが使われており、動かすには
CDROMに収録されたAppleIIエミュレータを使うという奇妙な商業製品である。エ
ミュレータで動かすだけあって画面や雰囲気が当時そのまま。アドベンチャーゲー
ムの資料価値としても高そうだ。大手のコンピュータショップか輸入ソフト屋で
注文すれば手に入るのでアドベンチャーゲームファンならぜひ試してもらいたい。
ほとんどこのソフトの日本語レビュー記事は見ないので今回思い出したように取
り上げてみた。

( 橋本 daiya@dragonfield.com )

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このページは、daiyaが2004年3月 7日 23:59に書いたブログ記事です。

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