3分以内に話はまとめなさい―できる人と思われるために

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・3分以内に話はまとめなさい―できる人と思われるために
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最近の私の興味は情報の要約やビジュアライズということにある。

米国シリコンバレーには「エレベーターピッチ」という言葉があるらしい。30秒でエレベータが1Fに着く前に、乗り合わせた投資家に事業プランを説明するという意味。米軍の危機管理では、3分間で報告(3Minutes Report)し、15分で決断(15Minutes Dicision)を下すというマニュアル規則もあるらしい。情報の価値を高めるには、その内容と同じくらい、どう伝えるか、が重要な要素である。タイムイズマネーのビジネスの世界では特にそうだ。

私もこれが苦手である。もともと話し好きで、1時間でも2時間でも話すことはできる。逆に3分で同じ内容を要約してみよと言われると自信がない。ときどき、業界著名人と会うことができても、名刺交換の数十秒で、自分の事業や商品の説明をうまくできないのが悩みだ。それでこの本を読むことにした。

著者は弁護士。日常、難解な法律問題を一般人に要約して話すことに慣れている。

・3分間で、ポイントを3点、キーワードを中心に話す
・真善美(それぞれ、誠実さ、前向きさ、表現の美しさ)が短時間で感動を与える
・あがり性のひとはゆっくり始めて、自分のペースへ
・表情、視線、対人距離、服装、姿勢など非言語表現が情報伝達の97%を占める

など多くのノウハウが、2から3ページずつ語られていく。ちょうど、ひとつのノウハウが声を出して読むと3分で読める量になっているのは構成としてうまい

一番印象的だった章。ある結婚披露宴で、新婦の父が挨拶に感極まって「本日は...」と話しはじめで絶句。沈黙の数十秒と沸き起こる聴衆の拍手というシーンの紹介を使って、話の「間」の重要性を説く部分。つきなみな挨拶をするよりも、メッセージは直截に伝わったわけだ。

この著者は文章が上手だ。ビジュアライズができている。3分間で話せるテンプレートを提供する本ではないが、3分で効果的にメッセージを伝えるための心構えや著者の経験の紹介は、具体的で参考になった。

評価:★★☆☆☆

コメント(2)

kenny :

エレベータ・トークは、外資系で働いていたとき、その必要性を実感したし、常に何か準備していたのも事実。 実際には、与えられた時間は、通常30秒もなくて、「what's up?」って聞かれた後の返答、そのたった一言で、近況と課題を伝えられるかが勝負だったように思う。

daiya :

なるほどー。外資系は特にそうなんでしょうね。
たった一言ですか。究極の要約力が身につきそうです。
練習してみます。

このブログ記事について

このページは、daiyaが2003年10月12日 22:02に書いたブログ記事です。

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