日本語入力を効率化するツールを3本

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日本語入力を効率化するツールを3本

■今の日本語入力モードをキャレット付近に表示LR,HLD
バヤのページ
http://ueno.cool.ne.jp/zoubaierbaya/

現在の日本語入力モードを入力カーソル(キャレット)の色として表示するソフト。IMEがオンなら赤くなる。動作イメージはこんな感じ。

LRHLD.JPG

たっだこれだけのことなのに飛躍的に入力ミスを減らせる。これはIMEの標準にすべきなのではないだろうかとさえ思った。すばらしい。

・窓の杜 - 【NEWS】キャレットの表示色を変更してIMEのON/OFFを確認できる「LR,HLD」v1.09が公開
http://www.forest.impress.co.jp/article/2004/07/29/lrhld.html

■タイプミスを救済するAgainTyper

AgainTyper
http://hp.vector.co.jp/authors/VA001032/agntype.html
againtyper01.BMP

こちらは、日本語入力モードのミスを少しだけ救済してくれるソフト。

作者の説明を引用すると、

TypeAgain(タイプ アゲイン)機能とは名前の通り、直前にタイプしたものをもう一度タイプするものです。

たとえば、今日はいい天気です。

と入力したつもりが、モニタを見ると

kyouhaiitenkidesu.

になっていたと言うことありませんか?

IMEの起動を忘れて・・・そういうときのために作ったのがこの機能です。そのようなとき、この機能があれば入れ直しはしなくてすみます。そういう場合は、まずBSキーなどで間違った部分を消した後、IMEをONにしてアゲインキーを押すだけ。ほかにカナロックの忘れ、IMEの解除の忘れにも使えますし、コピーの必要のないクリップボードとしても使えます。

*この機能はすべての文字入力ソフトで利用できます。

私もこのミスを年中やってしまうのだが、このユーティリティがあると、少し救われた気持ちになる。だが、このソフトの開発者にとっては少しどころじゃなかったかもしれない。

この作者さん、こんな本を出版されている。

・パソコンがかなえてくれた夢―障害者プログラマーとして生きる
487498259X.09.MZZZZZZZ.jpg


重度の脳性マヒの青年が、言語障害や手の不自由を乗りこえ、パソコンを駆使してオンラインソフトを開発し、様々な人々との出会いと、夢をかなえるまでを描いた自伝。

身体が不自由だったからちょっとしたやり直しが許せないくらい大きなコストに感じられたというのが開発動機だったのではないかと推測する。こういうスゴい人にはガンガン世の中を便利にするソフトを、障害を逆手にとって開発し続けて欲しいなあと思った。この本は買って読もうと思いました。

■誤変換率0%、完全タッチタイプが可能な日本語入力支援ソフト「風」

・風のくに
http://member.nifty.ne.jp/togasi/

・花のくに
http://member.nifty.ne.jp/togasi/hana_no_kuni/index.html

そして最後に大物「風」と「花」。画期的な日本語入力のソフトウェアで、シェアウェアだが試用版をダウンロードできる。風は超多段シフト方式日本語入力システム、花は中指シフト方式仮名文字配列である。

マイクロソフトの標準日本語入力ソフトMS IMEは、日本語の完全なブラインドタッチタイピングは原理的にできない。なぜなら、漢字の変換候補を目で確認しなければならないからである。風は超多段シフト方式という考え方で、確認不要のタッチタイプができ、しかも誤変換が原理的にありえない入力ソフトである。他のIMEとも共存可能。

インストールして、日本語入力に「風」を設定後、私の苗字の最初の文字「橋」を入力しようとすると、こんな表示が出てくる。

kazesample01.JPG


変換候補の漢字がキーボードに割り当てられる。ユーザはこの割り当てを覚えることで、変換確認をすることなく、一文字ずつ漢字を変換できる。これなら誤変換がありえないわけである。

開発者の説明を引用させてもらうと、「漢字」を入力する場合には「KAN+漢字変換キー+5」「JI+漢字変換キー+A」で可能になる。

kaze01.jpg

キーボードマップを記憶する膨大なコストを考えて、しばし唖然としてしまうわけだが、よく考えるとこれはこれで合理的なようだ。


入力できる漢字の数は6349字(JIS C 6226−1978)で、これに対して合計2976個の異なる読みがある。超多段シフト方式とは6349文字を2976段シフトで配列した仮想的な漢字キーボードのことである。

実用上はすべての漢字の配列を覚える必要はなく、日常で頻繁に使用する200〜300の中核漢字群についてその位置を記憶していけば、文章中の大半の漢字についてタッチタイビングで入力することができるようになる。 また、漢字の位置を覚える途上では漢字の読みでシフトするたびに画面に仮想鍵盤が表示されるので、これを見て目的の漢字を探したり位置を確認することができる。

そう、いったん身体が覚えてしまえば、日本語変換処理を意識しなくてすむ。考える速度で文章を書くことが可能になる。もし本気で覚えようとするならば、誰もがキーボードの使い方は最初に長い時間を使って覚えているわけだから、この新しい方式の初期訓練コストもさほど大きすぎるわけではないかもしれない。

・風の里
http://member.nifty.ne.jp/togasi/kaze_no_sato.html

上のページでは風の開発背景と設計思想が綴られている。これを読むと、当たり前のように使っている日本語入力方式を疑ってみる必要があるのかなと思った。

#あ、でも、私もまだちゃんと使えるわけではありませんのであしからず。

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21世紀に入って数年経ったが、PCの入力デバイス(装置)は今だにキーボード+マウスが主流である。 手書き認識、音声認識も技術的になかなかイイトコまでは行っているが、 実用化には至っていないし、実際試用してみるとまだまだ性能もイマイチだ。 PalmのGraffiti(グラフ... 続きを読む

コメント(3)

Anonymous :

> 現在の日本語入力モードを入力カーソル(キャレット)の色として表示するソフト。
の元祖はSKKだと思います。
黒: OFF
茶: 日本語
灰: 半角英字
橙: 全角英字
http://openlab.jp/skk/index-j.html

さく :

WXGもキャレットの色変わりましたね。もう新バージョン出てないけど。

kouzuki :

ありがとうございます。
このエントリのおかげで日本語入力がかなり楽になりました。(見つけるのは遅かったですが…)

特に障害があったとしてもそれを克服するかのような作者の方には感動しました。

でも、マイクロソフトとかがこういうのを標準搭載しないのがふしぎですよね…
MS-IMEが嫌われている理由がなんとなくわかります。

このブログ記事について

このページは、daiyaが2004年8月14日 23:59に書いたブログ記事です。

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