カラー版 カメラは知的な遊びなのだ

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・カラー版 カメラは知的な遊びなのだ
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1 常にカメラとともにあるべし
2 バッテリーは常に切らさないように注意すべし
3 最初の1枚に、真実がこもっている

などと始まるチョートク流カメラ指南十二か条から始まって、カメラの購入アドバイスや正しい工業デザイン論まで、カメラを巡る薀蓄エッセイ集。ところどころに、撮影したカメラが気になる、雰囲気のあるカラー写真が満載。

カメラマン、カメラコレクターとしての芸暦が長い著者だが、まだまだ現役であって話は銀塩懐古趣味には終わらない。「容量の少ないメモリーカードを使うべし」「RAWモード使うべからず」などデジカメ時代ならではのアドバイスがいろいろとあるが、極めつけは「デジカメは1年で2万円分」だろう。(コンパクトカメラの話)

「デジタルカメラは、型遅れでも全然問題ありません。だって、デジカメは3年も使わないんだから。使っても1年半か2年で、それで次のに買い替えちゃう。今のデジカメってそうなんですよ。たかだか1,2年のために、7万円も出すのは嫌じゃないですか。ただし、3年使うならば、7万円ぐらいでもいいかな。つまり1年2万円分だとしたら、3年経ったら6万円ということでしょ。そういう減価償却の考え方をすれば、高いお金出してちょっと自慢しながら、3年楽しむというのもありだと思いますね。」

この「7万円」の、というのはGR Digitalあたりを指しているようだ。私のデジカメ遍歴でもだいたいコンパクトカメラは4万円前後の機種で、2年で(壊れて)買い替えている気がする。この1年で2万円というの数字はかなり適切なのかもしれない。

田中長徳氏は趣味道楽のカメラの人だから、スタイルが無粋なのは許せないらしい。ケータイのカメラについてはこんな風にこきおろす。

「なぜケータイが、カメラのメディアとしてダメか。最近のケータイって性能はいいんです。500万画素くらいあってね。ところが、あの格好がよくないんです。あれを、腕を突き出して撮っていると、「ケータイを持って写真を撮っている人」って意外には全然見えない。「ケータイを持って写真を撮っている人だけど、実はすごい有名なジャーナリスト」だなんて誰も見てくれない。今の世の中で、ケータイを持っている人の姿っていうのは「ケータイを持っている人」以上の存在にはなれない。」

この指摘はかなり正しいと思う。撮る姿がさまになるカメラ付き携帯というのをメーカーは開発すべきであると思った。

このブログ記事について

このページは、daiyaが2008年4月 2日 23:59に書いたブログ記事です。

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