魂を売らずに成功する-伝説のビジネス誌編集長が選んだ 飛躍のルール52

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ヘンなタイトル...が第一印象だったが、中身はかなーり面白い本である。会社の机の上に置いて、毎朝52のルールを一つずつ読んでから仕事を始めたら、斬新な物の見方でスタートが切れると思う。オルタナティブな視点で"リフレーミング"を供給する本である。著者は元ハーバード・ビジネス・レビュー編集者で、米国の人気ビジネス雑誌「ファストカンパニー」を創刊し、編集長として全米雑誌賞を受賞したアラン・M・ウェバー。

テーマは、変革・イノベーション、戦略、新しい視点、仕事に姿勢、リーダーシップ、起業。数ページでひとつのルールがある。人気雑誌の編集長らしい。言語能力やコミュニケーション能力のノウハウが光る。

たとえば相手から情報を引き出す「質問力」を重視している。

「ファスト・カンパニー」の経営者インタビューには
  「朝、あなたを目覚めさせるものは何か」
  「夜、あなたを眠れなくするものは何でしょうか」
という恒例の質問がある。

この問いによって、経営者が今取り組んでいる仕事ではなくて、夢中になっていることはどんなことかと今本当に気にしている問題は何かを聞きだすことができる。その経営者がどんな人物か、その会社をドライブさせるエネルギーを知ることができるという。

「太陽が地球のまわりを回っているのか、地球が太陽のまわりを回っているのか、十五世紀にそんな質問をすれば世界が変わっていたかもしれない」という例をあげてよい質問はよい答えより大事だぞと教える。

そして多くの企業経営者への取材から、成功する経営者は、会社の目的をたった一つの短文で表現できるリーダーだと指摘する。ビジョンが大きいだけでなくて焦点がはっきりしていることが重要だというのだ。

「『正しい言葉』と『だいたい正しい言葉』の間には、『稲光』と『光を発するホタル』ほどの違いがある」「書くまでは考えをはっきり知ることができない」「記事を損なわずして、分量を三分の一にせよ」。

言葉がメディアとネットワークで増幅される時代に、経営者の言語感覚の鋭さはリーダーシップの要ともいえるものなのかもしれない。

私が感銘を受けたルールのベスト5は、

・額縁を変えて絵を見よ
・スタート時には「4C」が必要だ
・新しいカテゴリーをつくれ
・ストーリーを語れ
・「雑音」を減らし「信号」を発せよ

こういうのが52もある。

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このページは、daiyaが2010年7月20日 23:59に書いたブログ記事です。

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