日本型プロフェッショナルの条件―アメリカ的論理思考では問題は解決できない

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ヘッドハンティング会社社長で、経営大学院の教授で、僧侶というプロフィールの著者が語った日本型プロフェッショナル人材論。何をしているかと問われたとき、日本人サラリーマンは「私は○○会社の△△です」と答えてしまう。この本はそうではなくて「私の専門は○○です。現在は△△会社に勤めています」と答える生き方のすすめだ。

プロフェッショナル=専門家のフリー独立ではない。日本の企業文化に合わせた日本人のためのプロフェッショナル論なのが特長だ。
 
「どこにいようとも、自立したプロフェッショナルとしての生き方は追求できます。同じ会社にずっといようとも、転職しようとも、常に自分なりに専門性を磨き、高い倫理観と規範を持ち、公益に寄与するという観点から自分がなすべきことを決断し実践していく。このような生き方をしている人を「日本型プロフェッショナル」と私は呼びたいと思います。」

そして条件はもうひとつある。

「日本型プロフェッショナルのもう一つの条件になるのが、特定の分野で「一流」と呼べるような専門性を持っていることです。その分野で一番になる、あるいは、同業の人々から一目置かれるくらいの尖った専門性が必要です。」

直観か論理思考か、比較優位か個性化か、他力か自力かなどという二項対立を超えて、どちらも大切であるというアジア的中庸の価値提案が多いのは、やはり著者が僧侶だからなのかもしれない。メタのフレームワークでアメリカ的論理思考の限界を飛び越えていく。啓発的。

「組織の中で人より早く出世しようというような私利私欲による動機づけではなく何かのために動こうと自分を動機づけられる人が、真の意味のリーダーです。」

この本の著者の安永雄彦先生を招いた読書会があります。私がファシリテーターです。

詳しくは下記。

・ビジネス書の読書会とセミナーで"ソーシャル・リーダーシップ"を学ぶ 多摩大学大学院IKLS主催 ソーシャル・リーダーシップクラブ お申し込みなど
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/08/ikls.html

【ソーシャル・リーダーシップコミュニティ】

書評アルファブロガー、橋本大也(研究所客員教授)のナビゲートで話題の本、話題のテーマについて、直接著者をお招きしながら対話形式の読書会を実施します。ソーシャル・リーダーに興味をお持ちの皆さまが場を共有し、成長できる実践的学習の場造りを目指します。

・費 用  1回3,000円
・会 場  都内(品川を予定)

第一回:開催日時10月28日 18:30~20:00
特別講師 安永雄彦様
指定図書「日本型プロフェッショナルの条件」グロービス経営大学院大学教授、エグゼクティブ・サーチ会社の代表を務めると同時に、
浄土真宗の僧侶でもあるという著者と共に、
日本型のプロフェッショナルのあり方について考えていきましょう

お申し込みはこちら
http://www.ikls.org/archives/217

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このページは、daiyaが2010年9月29日 23:59に書いたブログ記事です。

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