モノクローム写真の魅力

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・モノクローム写真の魅力
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モノクローム写真の魅力を、国内有名写真家50人の作品、インタビューと一緒に紹介している。「写真の持つ記録性と表現性を、カラーとモノクロームに照らし合わせて考えると、記録としての写真は自ずと情報量を備えたカラーが有利であり、表現としての写真は抽象的なモノクロームが有効と受け止めるのが自然です。」

モノクロ写真は情報が整理され、被写体が持つ意味をはっきりさせる。

「モノトーンのなかに色を読み取って欲しいし、見る側にとってもカラーよりモノトーンのほうが自由に受け止められるはず」「モノクロームは絵で言えばデッサンでしょ。写真の基本じゃないかしら」といった写真家もいた。

雑賀雄二という写真家の「月の道」は、夜中に長時間露光で無人島の背景を撮影したもの。普通に撮影したら真っ暗闇だが、月の明かりをゆっくりじっくり吸うことで、夜でも昼でもない不思議な世界が現れる。カラーではこういう表現はできないだろう。

・月の道/Tsuki no Michi-Borderland-top,by SAIGA yuji
http://www.ne.jp/asahi/saiga/yuji/gallary/tsuki/top.html
Webで作品を鑑賞できる。

魚を使ってオブジェを作る今道子の写真もカラーではあまりにグロテスクで鑑賞に耐えない作品になる気がする。色を消すことで純粋にカタチの面白さが味わえるのだと思う。

・The PHOTOGRAPHER/今 道子
http://www.fujifilm.co.jp/photographer/2004_12kon/index.html

この写真集を見ていて面白そうなので、モノクローム写真を自分でも撮影してみることにした。デジカメのカラー写真をモノクロ化するのは簡単なのだが、それでは味が出ない。ここはやはりフィルムだろうということで、先日入手したチープなカメラにこの白黒フィルムを入れてみた。

フジフィルム 35mm白黒フィルム ネオパン100 アクロス 36枚撮り

・メーカーのサイト
http://fujifilm.jp/personal/film/monochrome/film.html
「中庸感度、超高画質の黒白写真用ネガティブフィルムです。このフィルムは、ISO100としては世界最高水準の粒状性と豊かな階調、優れたシャープネスを備えていますので、ポートレート、風景写真、建築写真、商品写真から顕微鏡写真や複写用途に至るまで幅広い分野の撮影に適しています。また、優れた相反則不軌特性を有しており、低照度長時間露光による感度低下が非常に少なく、建築写真や夜景などの長時間露光の撮影では特に効果を発揮します。」

白黒で撮影してよく写りそうなものを探して撮影してみた。


他に人物もかなり撮影した。

モノクロがいいなと思ったのは飲み会の写真。赤ら顔や食べ残しが写っていても気にならない。さわやかな飲み会写真になる。街のスナップでも使いやすい。人物の背景に真っ青なゴミバケツが写りこむとカラーでは見苦しいが、モノクロでは気にならない。

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このページは、daiyaが2007年4月 8日 23:59に書いたブログ記事です。

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