気づいたら、カメラ馬鹿。

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・気づいたら、カメラ馬鹿。
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著者は、2004年のイラク邦人人質事件で、日本中から「自己責任」を問われた3人のうちの一人 郡山 総一郎氏。決してふらふらしていたわけではなく、命がけで取材していたジャーナリストだったことがわかる。

「2004年4月の「拘束事件」では、僕がフリーだったがゆえにいろいろと叩かれることになった気がしてならない。もし僕が大手新聞社のスタッフ・フォトグラファーだったなら、あんな状態にはならなかったであろう。」

乳製品を運ぶトラック運転手だった著者は、ある朝、テレビでパレスチナで投石を行う少年たちの映像にひきつけられ、仕事を辞めて、フォトジャーナリストになる。カメラは触ったこともなかったくらいの素人だった。そんな著者が世界を飛び回るプロのフォト・ジャーナリストになるまでの冒険を描く。もちろん写真も多数。

読みどころは、カメラ馬鹿の部分だ。なにも知らずに中古のニコンF2(現代なのに古すぎる!)に始まり、デジカメになってキヤノンに乗り換え、一方でライカに手を出す。道楽カメラではなく、徹底的に実用カメラ遍歴の話である点が面白い。少ない予算をやりくりして、現場で使える本体やレンズの組み合わせを探っている。

プロカメラマンの仕事の過酷さと醍醐味。等身大のフリーランスの生きざまがかっこいいなと思った。ただし、これはジャーナリズム論の本ではない。人質事件のことは、こちらの別の本に書いているようである。

・人質―イラク人質事件の嘘と実
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あくまでこれはカメラ馬鹿の本なのであった。

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このページは、daiyaが2007年7月28日 23:59に書いたブログ記事です。

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