栞と紙魚子の百物語

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・栞と紙魚子の百物語
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「奇々怪々な事件が次々に起きる胃の頭町を舞台に、女子高生コンビの栞と紙魚子が大活躍!! 雑誌「ネムキ」好評連載の、諸星大二郎の人気シリーズの単行本最新刊。「妖怪司書」「弁財天怒る!」「百物語」ほか計7編を収録。 」

私が神様と仰ぐ漫画家 諸星大二郎の近刊。心酔している諸星先生に誤謬はありえないから諸星漫画は盲目的に受け入れる心境にある私だが「栞と紙魚子」シリーズ連載初期には、どうも読むときのノリが悪かった。この怪奇コメディという独特の作風は素直に受け入れがたいジャンルなのである。怖がらせるのか、笑わせるのか、両立なんてありえるのかと疑問に思ったのだ。

ところが、長期連載で少しずつ魅力が強まってきて、今は心待ちにしている。怪奇漫画のはずなのだが、最近は登場人物の人間と妖怪・物の怪・魑魅魍魎どもが、すっかりなれあいの関係を暖めてしまって、ずいぶんほのぼのとしてきた。マンネリ安定感はほとんどサザエさんである。いつまでもこの味を楽しんでいたいと思える長寿番組の魅力と風格がでてきた感じだ。

そして恐るべきことにこの作品は日テレの深夜番組としてアイドル(AKB48)起用で映像化されてしまったのである。いっぱい作品はあるのに、よりによってなぜ栞と紙魚子の百物語なのか、現実は漫画より複雑怪奇なりである。

・栞と紙魚子の怪奇事件簿
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壁男も地味に映画化されていた。

・映画DVD 壁男
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さて、映像の出来はというと...正直なところ「諸星ファンならば見よう」かなあ(笑)。

・私の好きな漫画家たち
http://www.ringolab.com/note/daiya/2003/12/post-46.html

・トゥルーデおばさん眠れぬ夜の奇妙な話
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/04/post-377.html

・「私家版魚類図譜」「私家版鳥類図譜」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/04/post-554.html

以下は関連情報として諸星大二郎作品がでてくるエントリ

・日本の聖地―日本宗教とは何か
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/07/post-424.html

・安徳天皇漂海記
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/09/post-445.html


そして最後に充実した情報サイト発見。

・諸星大二郎博物館
http://book.geocities.jp/yasukenyan/
作品の網羅リストに感動。私は現在販売されている物は全部所有していて今はレアものを中心に買い集めている。ここは大いに参考になる。

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このページは、daiyaが2008年11月24日 23:59に書いたブログ記事です。

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