竜退治の騎士になる方法

| | トラックバック(0)

・竜退治の騎士になる方法
51RH0ZGGPPL._SL500_AA300_.jpg

児童文学だが大人が読んでも考えさせられることが多い傑作である。いやむしろ大人の方が受け取れるメッセージが多いはず。

「おれは竜退治の騎士やねん。」

夕暮れの教室。忘れ物を取りに行った二人の小学生の前に現れた関西弁の竜騎士の男。どう見ても日本人なのに名前はジェラルドで略してジェリーと呼んでくれという。竜騎士は疑いの眼差しを向ける二人に、竜騎士の仕事を話し始める。こうしておしゃべりしていればそのうち竜が出てくるから、と前置きして。

この物語は映画監督、小説家、歌手、俳優、宇宙飛行士、大統領とか、子供時代に憧れる人は多いが、どうやったらなれるのか道筋が決まっていない職業になる方法を示唆する。ジェラルドによると竜騎士になる第一歩は、トイレのスリッパをきれいに揃えること、なのだが。

おしゃべりしていると出てくる竜の正体は何か、人にそこにいないはずの竜を見せてしまうものとはなにか。どのテーマにも作者は答えをずばりと書いたりはしないが、物語の中で、子供には子供なりに、大人は大人なりに、意義深い答えを読み取ることができるように設計されている。

夢を叶えるゾウに似たところもあるが、こちらの方がずっと古くに書かれている。子供向けの自己啓発には大人向けの本にありがちな、いやらしさがなくていい。

Clip to Evernote

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 竜退治の騎士になる方法

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.ringolab.com/mt/mt-tb.cgi/3728

このブログ記事について

このページは、daiyaが2012年9月23日 23:59に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「地獄の本」です。

次のブログ記事は「キーワードとスクリーンショットで爆速でオモシロアプリを探せる Pickie」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.1