Books-Management: 2010年5月アーカイブ

・「1冊10分」で読める速読術
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いわゆる「飛ばし読み」でなく最初から最後まで「全部読み」で、

1分間に1万字以上を読む速度、1ページを3秒、1冊を10分で読む計算

で本を読めるようになるという速読メソッドの本。

私は多読だけれどもいわゆる速読はできないので、興味津津で読んだ。

まず「速読眼」そして「速読脳」をつくる。

「速読眼」とは、

1 眼力 まばたきが少ない
2 弾力 高速で目を動かす
3 リズム 深く集中できる 
4 速度 自在に速度を変えられる
5 合焦力 文字に焦点を合わせる

という視覚機能を強化すること。

「ゆっくりとしか読めない人に多く見られるのは、まず文章の1行を読んだら、次の1行に移る前にひとやすみしてしまうのです。」。速読するは「行末を読んでいるとき、次の行が見えている必要がある」そうで、そのための練習フォーマットが紹介されている。行の上端と下端の1文字目だけを見る練習などを繰り返すことで、行戻りがない読み方ができるようになるという。実際、速読者は視野が広いという研究もある。

そして交通標識を一瞬で理解するように、文章を読めというアドバイスも興味深い。速く読める時は確かに単語や文章をイメージ的にとらえているというのは本当のような気がする。音声化しないから速いわけでもある。

「瞬間的に理解できる文字の量を増やしていけばいいのです。まず単語から始まって、フレーズ、文章、段落を理解できるようにし、さらに最初から最後まで速読して、普通の読書と同じように理解できるようにトレーニングしていけばいい」

よく読む分野の本というのは、これができるようになっているから、速く読めるのだろう。

さて、私はこの本を読んだだけで練習していないので、別に1冊を10分で読めるようになったわけではないのだが、重要なポイントは把握できた気がする。読書という行為はフィジカルな側面があるから、スポーツ同様にとらえて、科学的な練習によって、そのスピードを上げていくことができるはずだ。「速読眼」づくりは挑戦してみる価値がありそうに思った。

ただ、速読眼ができても、本の内容が難しければ理解は遅くなるわけだし、どんな本でも10分でとはいかないだろう。天才秀才やデキル人がみんな速読かといえばそうじゃないわけだし、速読術を習得しても曲芸、大道芸みたいに終わってしまうかもしれない。目的意識を持って取り組むといい術だろうなあ。

ちなみに著者の勧める「速読脳開発プログラム」はこちら。
http://sokudoku.co.jp/program.html

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