2007年6月アーカイブ

・モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語
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「私の人生を変えた一冊」ってなんだろうな?と「読書という体験」の感想を書きながら考えていた。それでまっ先に思いうかんで注文したのが「モモ」。25年ぶりくらいに読んでみた。

・読書という体験
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004979.html

この本がきっかけで私は物語の面白さを知った。読書の習慣のはじまりは、この一冊のおかげである。

こんな風に概略が紹介されている。

「時間におわれ、おちつきを失って人間本来の生き方を忘れてしまった現代の人々。このように人間たちから時間を奪っているのは、実は時間泥棒の一味のしわざなのだ。ふしぎな少女モモは、時間をとりもどしに「時間の国」へゆく。そこには「時間の花」が輝くように花ひらいていた。時間の真の意味を問う異色のファンタジー。小学5・6年以上向き。」

本来は小学校5,6年向きだが、大人が読んでも感動するだろうし、考えさせられること、きづかされることが多いと思う。

「時間とは何か」ということを長い寓話的な物語でエンデは語りかけている。

「 とてもとてもふしぎな、それでいてきわめて日常的なひとつの秘密があります。すべての人間はそれにかかわりあい、それをよく知っていますが、そのことを考えてみる人はほとんどいません。たいていの人はその分けまえをもらうだけもらって、それをいっこうにふしぎとも思わないのです。この秘密とは――それは時間です。
 時間をはかるにはカレンダーや時計がありますが、はかってみたところであまり意味はありません。というのは、だれでも知っているとおり、その時間にどんなことがあったかによって、わずか一時間でも永遠の長さに感じられることもあれば、ほんの一瞬と思えることもあるからです。
 なぜなら時間とは、生きるということ、そのものだからです。そして人のいのちは心を住みかとしているからです。」第6章の冒頭

ミヒャエル・エンデがこの本で言いたかったのは、「時間を大切にする」ということの本当の意味なのだろうと思った。物語の中で街の人たちは「灰色の男たち」に時間を大切にしなさい、自分の目標達成のために貯蓄しなさいとアドバイスされ、せっせと時間を管理するようになる。その結果、仕事で成功し経済的に豊かになるが、友達と語り合う時間を失い、人生を哲学する時間をなくしてしまう。

この物語でモモ側と灰色の男たちの間に「時間を大切にする」ということの意味はふたつある。どちらの考えも間違っていないと思うが、どちらが素敵と思うか、それは人によって違う人生観の違いだ。

モモであるエンデは時間を、使うのではなくて生きよう、と言っているようだ。それは時間を効率的に使うことでは決してなくて、一瞬一瞬を深く味わったり、楽しい時間を誰かと共有して生きること、なのだ。時間を管理するな、味わえと。タイム・イズ・マネー、ではなくて、タイム・イズ・ライフなのだぞと、そういうメッセージが、大人になった今読んでみて、伝わってきた。

タイムマネジメントなんてくそくらえ、なのである。

・「時間」を哲学する―過去はどこへ行ったのか
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001835.html

25年ぶりに読み返してみて、なんとまあ素晴らしい本といいタイミングで出会えたものだよなあと思いました。


・ExposurePlot
http://www.cpr.demon.nl/prog_plotf.html
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大量の写真データを分析し、撮影条件で整理してくれる珍しいフリーソフト。

撮影時の焦点距離、ISO値、絞り値、シャッタースピードを写真のEXIFデータから読み取り、それぞれの分布をグラフ化する。一眼レフでAUTO以外のモードで撮影する人は、自分の撮影の癖や、ありがちな撮影条件を発見できるので、とても勉強になる。

パソコンに入っていた4300枚の写真データを対象に分析してみた。10分程度で分析は完了しきれいなグラフが表示されて感動した。私は晴天の海辺で写真を撮るのが好きなので、広角で低感度で比較的高速シャッターの写真が最も多いことがグラフで確認できた。

Pathの画面でファイルの所在を確認できるので、望遠レンズで撮影した作品だけ一覧したい、だとか、絞り開放で撮った作品だけを見たいなどの目的にも一応対応できる。よくある撮影条件がわかれば、レンズなどの機材購入の参考にもなりそうである。

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・超人類へ! バイオとサイボーグ技術がひらく衝撃の近未来社会
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とても素晴らしい先端科学ガイド。

遺伝子操作による身体能力や精神の改造、インプラント(体内埋め込み)による心身の能力拡張、脳とコンピュータの融合によるテレパシー通信の実現など禁断のテクノロジー領域に迫る。テクノロジーが人類という種を超人類に進化させる可能性を、最新の先端科学の成果で検証し、未来への展望を探る。

内容はかなり衝撃的である。特に脳とコンピュータの接続は実験レベルでは成功例が次々にでてくる。

脳に電極を埋め込んだ四肢麻痺患者ジョニー・レイは、猛訓練に取り組んだ。電極は機能していない左腕の神経に接続され、出力は無線経由でコンピュータに送られる。これは動かない左腕を動かそうと意識すれば、コンピュータを操作できるシステムだ。

「ただし、カーソルを動かす訓練は生半可なものではなかった。いつでも思った方向に移動してくれるとは限らないのだ。うまく制御しようとするのは、腕の動かし方を一から学習し直すようなもので、思考錯誤の積み重ね、とてつもなく骨の折れる作業だった。しかし、レイは少しずつコツをつかんでいった。数ヵ月後には、文字やアイコンを選んでクリックして名前や文章をタイプし、「I'm Hungry(腹がすいた)」などと伝えることができるまでになっていた。それだけではない。腕を動かそうと考えるのをやめた、と言うのだ。文字やアイコンに集中するだけで、何かを介することなしにカーソルを動かせるようになっていたのだ。ある意味、コンピュータがレイの一部になったと言える。」

心に思い浮かべたことが直接デジタルのイメージに変換されている。盲目の患者が視神経に直接信号を送ることでイメージを投影し、車を運転できるようになった例もある。強化された視覚では、肉眼では見えない赤外線やX線が見えるようになり、デジタルズームも可能になるという。

思考や視覚を脳から直接キャッチできるのだから、これを他者の脳へ直接送ることも考えられる。「次のステップは、私たちの生物学的な脳の統合である。今や、心のなかの考えや経験を解き放ってたがいに共有し合い、それらを紡ぎあげてワールド・ワイド・マインドをつくり上げていくべきときなのだ。」

脳とコンピュータの接続によって、人類は記憶を拡張し、認識力を強化することができる。さらに自身の信念や感情を、電気刺激で自ら制御してしまうことも可能らしい。感情のコントロール技術はうつ病の治療で効果を上げた例が報告されている。

「これらの知見を足がかりとして二、三〇年のうちには新しい薬が開発され、人間の行動に関するいろいろな面、たとえば熱愛、カップルの絆、共感、食欲、宗教心、スリル探究、性的興奮などをつくり出したりできるようになるかもしれない。性的指向までも自由に変えられるかもしれない。もしも脳に対する遺伝子治療が可能になったときには、性格を永久にあるいは半永久に変えるという選択もできるだろう。」

この他に、遺伝子治療による寿命の延長と老化の阻止技術、身体能力やIQの強化などの、超人類実現のための技術の現状が冷静に語られる。グレッグ・イーガンのSF作品そっくりの近未来を著者は、現在位置から展望しているのである。著者は、そうした未来に対して危うさよりも、明るい世界観を見出している。

(たとえば脳が相互に接続され、考えていること、感じていることが、互いに手に取るようにわかる男女の恋愛、セックスは、素晴らしいものになるだろうと著者は書いているが、いやはや、それはどうなのであろうか。愛しているから言わないこともあっていいんじゃないのかとか思ったりするわけだが(笑)。)

著者はマイクロソフトでインターネットエクスプローラとアウトルックを開発した技術者でもある。技術を使う人を意識して科学の未来像を描いているなあと感動した。科学読み物として第一級である。脳科学、先端領域に関心がある人には自信を持ってお勧めしたい本だ。

・無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法
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著者のプロフィール。

「公認会計士二次試験(合格率6%)を史上最年少の19歳で合格 以後、フルタイムの仕事をしつつ、かつ3人の子どもを育てながら、中小企業診断士試験(合格率4%)、オンライン情報処理技術者試験(合格率4%)合格 TOEICは新卒時420点から3年間で900点へ 社会人大学院でファイナンスMBAを取得。その結果、年収を16年間で新卒時の10倍とした著者が初めて公開する、本当に効率的で合理的で楽ちんで、目から鱗の勉強法。 」

文系ビジネスマンに勉強法を語る人として、とても説得力のある経歴。16年間で年収10倍というのは、新卒時から現在まで毎年26%の収入増のペースでやってきたことになるそうだ。

この本を知ったのは書評ブログ仲間の二人のブログで絶賛されていたから。

下記のエントリに内容の詳しい紹介がある。

・マインドマップ的読書感想文 「無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法」勝間和代
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/50952753.html

・俺と100冊の成功本 社会人版ドラゴン桜!?「無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法」
http://blog.zikokeihatu.com/archives/001224.html

著者いわく「IT機器を中心に、新しい道具をいかに使いこなして、無理なく続く仕組みを作るかに尽きる」。これはデジタルツールをフル活用した勉強法なのだが、使っているパソコンやMP3プレイヤーの機種名、ダウンロードサイト名まで教えてくれる具体的な記述が参考になる本だ。

「月収の5〜10%を目安に投資し続けることが大事」「しっかりと、いい道具を揃えて、いいコンテンツを買ってきて、うまく続くように、いろいろな仕組みを設計しましょう。」「必要なのは意志ではなく、仕組みや設備への投資です。」

情報収集については、

「本は乱読でいい。量が勝負と、ひたすらインプットする」
「テレビは時間当たりの情報量が少ないので、時間の無駄」
「一般誌を読む時間を減らし、その分、専門誌または書籍を」

というアドバイスがあって、前提として速読技術をまず身につけよとのこと。

目と耳から大量の情報を効率的にインプットするための秘訣が書かれている。「インプットとアウトプットに、勉強時間を半分ずつ使う」「アウトプットしてみてはじめて、ほんとうにわかっているかどうかわかる」。親指シフトによる高速入力、マインドマップによるまとめ作成など、パソコンを使ったアウトプットのノウハウも多い。

文系ビジネスマンのための、ITを活用した勉強法の、最新事情がよくわかって参考になる本だった。

天涯の砦

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・天涯の砦
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「地球と月を中継する軌道ステーション“望天”で起こった破滅的な大事故。虚空へと吹き飛ばされた残骸と月往還船“わかたけ”からなる構造体は、真空に晒された無数の死体とともに漂流を開始する。だが、隔離されたわずかな気密区画には数人の生存者がいた。空気ダクトによる声だけの接触を通して生存への道を探る彼らであったが、やがて構造体は大気圏内への突入軌道にあることが判明する…。真空という敵との絶望的な闘いの果てに、“天涯の砦”を待ち受けているものとは?期待の俊英が満を持して放つ極限の人間ドラマ。」

久々に手に汗握りながら読む作品に出会った。非常事態スペクタクルの傑作。「老ヴォールの惑星」の小川一水の長編。スピーディな展開と緊迫感。ユニークな設定の登場人物たちが、極限状況下で織りなす人間ドラマ。映像的でわかりやすい。そのままハリウッド映画にできそう。

沈没していく船からの脱出を描いた70年代のヒット映画「ポセイドン・アドベンチャー」と作風は似ている気がする。この映画も素晴らしかった。希望と絶望が交互にやってきて、葛藤する複雑な人間模様があって、パニック映画のお手本だなあと今でも思う。

・ポセイドン・アドベンチャー
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これを2006年にリメイクしたのが「ポセイドン」。最新のCG技術を使って、豪華客船の沈没シーンを迫力映像で描いている。最初の10分間は見物である。

・ポセイドン 特別版
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ポセイドン・アドベンチャーに興奮した人には間違いなく天涯の砦はおすすめである。海中以上に、宇宙における人間の無力感を感じさせて、ドキドキである。

・老ヴォールの惑星
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004637.html

・SF作家 小川一水のホームページ 小川遊水池
http://homepage1.nifty.com/issui/

「世界征服」は可能か?

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・「世界征服」は可能か?
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私も子供の頃、世界征服は、ちゃんと企んでいた。

この本は岡田 斗司夫が「仮面ライダー」「北斗の拳」「機動戦士ガンダム」「ドラゴンボール」「バビル二世」など、少年向けのアニメ・漫画・テレビ・映画に登場する、世界征服を企む悪者を徹底分析する。

世界征服を企む悪者は次の4タイプに分類できるらしい。簡単な質問に答えると、あなたがどのタイプかがわかるようになっている。

Aタイプ:魔王 「正しい価値観ですべてを支配したい」
Bタイプ:独裁者 「責任感が強く、働き者」
Cタイプ:王様 「自分が大好きで、贅沢が好き」
Dタイプ:黒幕 「人目に触れず、悪の魅力に溺れたい」

この本が面白いのは、それぞれのタイプの世界征服を突き詰めていくと、実際どうなるかを考えてみるところ。たとえば征服感を味わうという目的では、支配者と被支配者にコミュニケーションが成り立たないといけないという指摘がある。昆虫や動物を支配しても楽しくない。

「征服の喜びには、支配されている側の悲鳴とか、感謝の声、称賛の声が必要です。ところが支配/被支配の間にコミュニケーションが可能でないと、支配関係は成立しません。常に感謝されたり、恐れられたり、怖がられたりすること。それが世界征服の醍醐味です。そのためには、ある程度以上、コミュニケーションのレベルが必要になります。」

それから、世界を征服すると本当に楽しいのか。著者はこう分析している。

「しかしいまや、世界を征服して「富を独占」することには、意味がなくなってしまいました。富を独占するのではなく、市場を活性化して、みんなが豊かな世界を作ること。それが支配者がもっとも簡単かつ確実に「栄耀栄華」を楽しめる方法なのです。」

つまり、北朝鮮の独裁者より、ビルゲイツの方が、世界最高の娯楽を楽しめるし、名声も大きいということである。アレクサンダーやチンギス・ハーンの時代と違って、支配者階級の贅沢を、自由社会の「金で買える贅沢」が遙かに上回ってしまったからだと著者は分析する。

おバカなことを真面目に考え抜くのがこの本の魅力。ショッカーの目的から始まって、世界征服の理論化、そして現代文明論まで、熱っぽく語られる。岡田節が全開の楽しい本である。

・みんなの地図2(GPSレシーバー同梱版)
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PSP用のGPSナビゲーションソフト。専用GPSレシーバーをPSPに取り付けて使う。

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GPSによる現在位置の認識には数十秒から数分かかる。地下や屋内では使えない。GPSが使えなかった場合には、近辺の無線LANルータの電波から位置情報を推測する技術「PlaceEngine」が作動する。これは可能性がある技術のような気がするが、実際には首都圏でも登録ルータが少ないせいか、ほとんど使えなかった。

・PlaceEngine
http://www.placeengine.com/

地図は見やすい。「方向キー」や「L/Rボタン」の操作で、自由にスクロールや360度、地図を回転させることができる。北が上とか考えなくてよい。「歩行者用ルート探索」で始点と終点を選ぶと、地下鉄や公園・歩道橋・駅構内などを加味した徒歩ルートが、地図上に表示される。お散歩のナビゲーションとして便利だ。

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ネット対応としては、パソコン経由でWebからメモリースティックにガイド情報をダウンロードする機能や、地図SNSPetaMapと連携して、ユーザー間でクチコミを共有する機能がある。

・PetaMap
http://petamap.jp/

ただし、情報量はまだ多くはない。

今年は、携帯電話各社のGPS標準搭載の流れが本格化している。デジタル地図上に、地域情報や口コミを集約していくサービスの競争が始まったわけだが、まだモノ凄いサービスというのはない。アイデア勝負で新規参入の余地が大きそうだなと思った。

PSPは携帯より画面が大きくて、地図としての使い勝手はかなり良い。何百ページの地図を持ち歩けると考えれば重量も軽いと思える。買って満足なソフトだった。ネット対応機能の部分は、未来の地図を試している感じがして楽しい。

リアルタイムに誰が自分のMixiを見たかを、携帯とPCで把握する「Mixi足跡お知らせくん」

・Mixi足跡お知らせくん
http://www16.plala.or.jp/spichilz/soft5.html
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このソフトを使うと自分のMixiプロフィールや日記が、今まさに読まれているということ、そして読んでいる人は誰なのか、が、ズバリわかるのが面白い。

Mixi足跡お知らせくんはMixiの友達の状況をデスクトップで確認するためのフリーソフト。起動したら、まずMixiのIDとパスワードを登録して監視機能をオンにしておく。

すると、

誰かがあなたのMixiを訪問するたびにデスクトップにお知らせが表示される。リアルタイムに読んでいる訪問者に、メッセージを送るとすぐに返信がもらえる確率が高い。自分に関心を持ってくれた瞬間なのだから。

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携帯電話へのメール通知を設定することもできるから、PCと携帯で24時間、Mixiで張り込みができる。

・「その他大勢」から一瞬で抜け出す技術 過小評価されているあなたを救うスピード・ブランディング
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なんとも魅力的なタイトル。

初対面の人と会うときには、「すごい人」と錯覚させるために、

1 有名ホテルのラウンジで待ち合わせ
2 「御付きの人」を同伴させる
3 ゴールドカードでテーブル会計
4 直接電話に出ない、携帯番号を名刺に書かない

という演出をしてみよう、相手の評価はまったく違うという実践が紹介されていた。

自分ブランドをゼロから築く上で、こういう技術は、本質ではないが極めて重要な技術だと思う。特に独立して仕事をする場合、まず「見た目」で勝たないと、「実力」の勝負まで進めないことが多いからだ。

「低く値踏みされる可能性があるポイントはあらかじめ取り除いておくべきなのです。」
自分が学生時代にフリーランスで仕事を始めたころのことを思い出した。毎日、必要もないのにスーツを着てネクタイを締めていた。「有名ホテルのラウンジ」もよく使う手であったが、当時の私は何処が高級ホテルか分かっていなかったので、今考えると妙な選択をしていた気もする。相手からは底の浅さを見抜かれていたのかもしれないが、少なくとも他の学生とは違う、頑張っているイメージを相手にもってもらうことはできたなあと思う。

「まず肩書きを作り、次に組織を作り、代表になれ。」
「自分の「キャッチ」を作りそれを名乗り続けるのです」
「実績を正直に話していたら、最初の実績自体が作れません」
「時にはハッタリも必要なのです」

ゼロの自分をゼロのまま見せたら、いつまでもゼロのままなのだ。だからといって、いきなり100ですと詐称するのもまずいわけである。そういう点で、とくに有効な考え方だなと思うのが、この本で紹介されているこの一節。

「今あなたが業界では普通のレベルであっても、視点を(業界の)外と自分よりも下の初心者にターゲッティングすれば、すぐにでもあなたの情報は価値あるものへ変わります。」

誰だって仕事を2,3年もしていれば、普通のプロになれる。業界内では「その他大勢」だが、場所を変えれば立派に専門家の顔を作れるわけだ。社内ではペーペーの営業マンであっても、社外のコミュニティや学生相手に「セールスのエキスパート」を名乗ってもおかしくない。

この本の著者は、セミナー講師になって6カ月で「誰にでもできる「セミナー講師」になって稼ぐ法」という本を出版し、いきなりその他大勢を脱却、セミナープロデューサーになってしまった。ブログやメールマガジンを活用した、ネット時代ならではの実践体験を語っているので、独立を考えている人におすすめ。

・ネクストサービス
http://www.next-s.net/
著者が経営するセミナープロデュース企業。

・パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003528.html

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・経済学的思考のセンス―お金がない人を助けるには
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とにかく面白い視点が満載でいっきに読めた。

経済学を使って、世の中の仕組みをひもとく。副題の「お金がない人を助けるには」だけではなくさまざまな話題がある。

・16歳の時の身長が現在の賃金に影響している「身長プレミアム」の理由
・重役の美男美女度が高いほど企業の業績がよいのはなぜか
・「イイ男は結婚している」のか、「結婚してイイ男になる」のか
・プロスポーツチームは強ければ強いほど儲かるのか?
・野球の勝敗における監督の力ってどれほどあるのか?

などなど。

気になる俗説の真偽究明や、意外な事実の深追いという導入が多いので、興味を持って読みやすい。そして、ちゃんと最後は経済学的な説明をつけて読者を納得させる。

年功賃金と成果主義について真正面から考える部分が特に個人的には勉強になった。「年功賃金はなぜ存在するのか」について、著者は4つの仮説があるという。

1 人的資本理論
 「勤続年数とともに技能が上がっていくため、それに応じて賃金もあがっていく」

2 インセンティブ理論
 「若い時は生産性以下、年をとると生産性以上の賃金制度のもとで、労働者がまじめに働かなかった場合には解雇するという仕組みにして、労働者の規律を高める」

3 適職探し理論
 「企業のなかで従業員は、自分の生産性を発揮できるような職を見つけていくのであり、その過程で生産性が上がっていく」

4 生計費理論
 「生活費が年とともに上がっていくので、それに応じて賃金を支払う」

5 習慣形成理論
 「人々は賃金の増加を喜ぶ」「生活習慣に慣れてしまって、その後生活水準を下げることがつらいことを知っているから、生活水準を徐々に上げていくことを選んでいる」

この年功賃金は実は世界共通の傾向でもあり、日本企業だけの制度ではない。労働者にアンケートを取ってみると、賃金がだんだん上がっていく年功賃金が好まれたという報告もある。総合的に考えると多くの職場で年功型賃金が与える満足度はとても大きなもので、年功賃金を単純に廃止すれば労働意欲を大きく損ねることになるという分析があった。

これに対して、成果主義が機能するケースとして、

1 どのような仕事のやり方をすれば成果があがるかについて企業がよくわからない場合2 従業員の仕事ぶりを評価することが難しいが成果の評価が正確にできる場合

の2つがあげられている。成果主義を見直す良い材料になるパート。

この本の面白さは「ヤバい経済学」に似ている。経済学だが、需要と供給の話はほとんどでてこなくて、インセンティブや人々の生活思考を研究の対象にしている。新書だが単行本なみに内容が詰まっている。

・ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004611.html

陰影礼賛

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・陰翳礼讃
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谷崎潤一郎が日本の伝統美について語った古典的名著。日本的情感の本質をとらえたエッセイ。

難しい本なのではないかと少し構えて読み始めたが、意外にも、とてもわかりやすい内容でびっくりした。

「漱石先生は毎朝便通に行かれることを一つの楽しみに数えられ、それは寧ろ生理的快感であると云われたそうだが、その快感を味わう上にも、閑寂な壁と、清楚な木目に囲まれて、眼に青空や青葉の色を見ることの出来る日本の厠ほど、恰好な場所はあるまい。そうしてそれには、繰り返して云うが、或る程度の薄暗さと、徹底的に清潔であることと、蚊の呻り声さえ耳につくような静かさとが、必須の条件なのである。」

「思うに西洋人のいう「東洋の神秘」とは、かくの如き暗がりが持つ不気味な静かさを指すのであろう。われらといえども少年のころは日の目の届かぬ茶の間や書院の床の間の奥を視つめると、云い知れぬ怖れと寒けを覚えたものである。しかもその神秘の鍵は何処にあるのか。種明かしをすれば、畢竟それは陰翳の魔法であって、もし隅々に作られている蔭を追い除けてしまったら、忽焉としてその床の間はただの空白に帰するのである。われらの祖先の天才は、虚無の空間を任意に遮蔽して自ら生ずる陰翳の世界に、いかなる壁画や装飾にも優る幽玄味を持たせたのである。」

「「掻き寄せて結べば柴の庵なり解くればもとの野原なりけり」と云う古歌があるが、われわれの思索のしかたはとかくそう云う風であって、美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考える。」

薄暗くて、清潔で、静かなところに日本の陰翳の美はあらわれる、というのが陰翳フェチの谷崎の主張である。

日本の古風な離れにある厠(トイレ)や茶室がそうした建築の代表例として挙げられている(この人は相当のトイレフェチで、この本には「厠のいろいろ」というエッセイも併録されているが、そちらでも排泄や便所そのものに相当のこだわりを見せている)。「もやもやとした薄暗がりの光線で包んで、何処から清浄になり、何処から不浄になるとも、けじめを朦朧とぼかして置いた方がよい。」という。

天に対して屹立する西洋の建築は光に向かう様式美だが、まず瓦や茅葺の大きな屋根を作ってその下に四隅の暗がりを作り出すのが日本建築の本質だと指摘する。暗がりの中に、薄ぼんやりと見えそうで、見えないようなのが日本の、わびさび的な陰翳の美なのである。谷崎はそれを礼賛する。

谷崎は抽象論にいかず、ディティールにこだわる。蝋燭の明かりに映し出された味噌汁って色がうまそうだろう、日本女性の身体のつくる陰って白人女性にはない隠微さがあるだろう、漆器や金蒔絵なんかも暗いところの方がきれいに見えるものだ、とか書いている。明るくて清潔で騒々しい部屋の生活に慣れた現代人が忘れかけている闇の中の美をずばり言い当てているのが凄い。

そして、その闇の中には何があるのかというと、何もないのである。神社の結界が張られた聖域の中が、からっぽな空間であるのに似ていると思った。そこに何かがあると感じる心性こそ日本文化を生みだした日本人の精神の本質ということなのだろう。

「味わい深いもの」を作りたい人は必読の名著だと思う。

・マイケル・ケンナ写真集 レトロスペクティヴ2
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大型本で上質なプリント。

美しさに言葉を失う、息をのむ。

白黒の風景写真の傑作。

夜間の長時間露光(ときに10時間に及ぶ)や雪景色のハイキーでの撮影と、独創的プリント技術を駆使して、静謐で神秘的な光景を作り出す。マイケル・ケンナは、世界をありのままに写すのではなく、完璧な構図と表現意図をもって、1枚1枚を絵画のような美術作品に仕上げている。

モンサンミシェルやイースター島などの有名観光地の撮影はありふれたものになりがちで難しいはずだが、その技法によって独自の世界観へと異化し、見る者を魅了する。たぶん撮影地を訪れても、よくある風景しか見えないだろうと思う。これらの作品はマイケル・ケンナの心の眼が作り出す魔術なのだ。

巻末の解説にマイケル・ケンナはこう語っている。

「私は描写を超越した暗示力をより好むのです。写真は私にとって世界を転写することではありません。私はそこに見えるものを正確にコピーすることには興味がないのです。写真の最も強い要素の一つは世界の一部を記録することですが、同時にそれぞれの写真家の美的センスと統合させることでもあるのです。その結果が解釈であり、この解釈こそが興味深いと私は思うのですが、主題がそれぞれの人々の心のフィルターを通過することで違う状態で出現したとき、それはもはや何かの複写や記録ではなくなっているのです。」

あまりに絵画的に美しすぎるため、批評家たちは彼の作品に「美しければそれでいいのか?」と問うことがあるらしい。が、ここまで圧倒的ならばいいのじゃないか?。

・マイケル・ケンナ公式サイト
http://www.michaelkenna.net/html/index2.php4

上記のWebに作品のサムネイルがあるので雰囲気は把握できるが、この作家はピント表現や質感にこだわっているので、大型本で見ないとその面白さ、迫力はわからないと思った。

・大人の科学マガジン vol.3
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ピンホールカメラに興味があるなら絶対に買いのバックナンバーである。

雑誌の付録として立派なピンホールカメラがついてくる。ピンホール部を取り換えることで広角化したり、付属のプラスチックレンズを使うこともできる高機能な逸品。三脚穴があるのもうれしい。

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週末の朝に晴れていると、ピンホールをやりたくなって、家族と一緒に風景や花のきれいな場所へでかける。今日はどんなフィルムで撮ろうかと、買い置きしてある各種フィルムのパッケージを見ながら、わくわくする。針穴写真、なんでこんなに楽しいのだろうか。カメラはいろいろ持っているが、やはりピンホールが一番好きだ。

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ピンホール写真は露光時間が長いのでシャッターを開いて待つ間に数を数える。5秒とか10秒とか、ときには1分とかを勘で決める。数え終わってシャッターを閉じるまで、じっと被写体を祈るようにみつめる。原理的には光の力で撮るのだけれど、気持ちとしては念力で画像を写しているような錯覚をする。それが楽しい。

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ISO400のフィルムを使えば露出ミスはほとんどない。屋外の撮影では、普通は数秒から数十秒の露出幅になるが、適当であってもラボがどうにかしてくれる。「露出過多」のメモがついてくることがあるけれども、だいたい写る。

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午前中に一本撮ってしまって現像に出して、夕方にカフェでプリントを眺めていると、最高に幸せな日曜日になる。さらにFlickrのピンホール写真関連のコミュニティに投稿して、海外からコメントをもらえたりすると、また来週もやらなきゃという気になってしまったりする。

なにやってるんだろうか私は。

でも、興味を持った人はぜひ試してみてください。


・光の神話 心の扉を開くピンホール・アートフォト
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004964.html

・WORLD of PINHOLE
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004933.html

・ピンホールカメラ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004930.html

StepTree
http://www.tibsoft.com/index.php?page=steptree
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ハードディスクの中身を、ファイルの大きさ=面積の大きさ、ファイル種類=色の種類、フォルダの深さ=階層の深さとして可視化するフリーソフト。最初にルートになるフォルダを選択し、Scanを実行するとカラフルな画面がでてきて見ているだけでも楽しい。OpenGLを使って表示される3次元地図は、マウスとカーソルキーを使って探索できる。

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このソフトウェアの肝は、TreeMapという可視化手法で、長年にわたって多数の研究者が、情報可視化に使っている。その研究の歴史をまとめたページがこれである。

・Treemaps for space-constrained visualization of hierarchies
http://www.cs.umd.edu/hcil/treemap-history/

TreeMapを使った何十種類ものアプリケーションの画面が紹介されており、見ているだけでも楽しいし、こうしたアプリを自分で作ってみたい人にも起点になる情報がある。

大人の写真。子供の写真。

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・大人の写真。子供の写真。
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53歳のカメラマンと姪の6歳の女の子が一眼レフカメラを持って表に出る。同じ場所を撮影した大人の写真と子供の写真を見開きに並べて、カメラマンがコメントを書く。その繰り返しで一冊の本ができあがった。コンセプトが素晴らしい。

「大人は作品にしようとする」「子供は撮りまくる」
「大人は意味を探そうとする」「子供にはもともと意味なんてない」

大人は構図を考えて画面に意味を作り出そうとする。それなりに整った絵になるがありがちなフィクションになってしまう。それに対して子供の写真は視線そのものだ。被写体を見たままに写しているから、見る者がそこから意味を汲み取ろうとする。大人の写真より、子供の写真の方が印象が強いものになっていたりして、面白い。

大人が街頭でスナップを撮ろうとすると写される側は警戒したり、構えたりしてしまう。子供が撮ろうとすると被写体はみんな笑った顔になる。視線の高さも違うから、構図も自然に違ってくる。2枚の写真を見比べていると、いろいろな違いがわかって楽しい。

私は一眼レフ、息子(3歳)はコンパクトカメラで、この本と同じカメラ遊びをよくやる。息子は「白いところ撮る!」とか「緑色を撮った」などといって壁や床の一部を撮って喜んでいたりする。色を撮りたいなんて大人はなかなか考えない。ビルの窓や壁の装飾のテクスチャーを切り取っている。印刷してみると、息子の写真の方が芸術的にみえて驚くことがある。

以下、3歳の実物作品集。

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はじめての文学 川上弘美

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・はじめての文学 川上弘美
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芥川賞選考会の委員にも就任して、現代文学の代表的作家になった川上弘美。この本は、はじめて文学と向き合う若い読者に向けた自選アンソロジー。漢字にはルビがふられており、中学生、高校生の読者を意識しているようだ。

作品の選び方は決してお子様向けではなくて、「はだかエプロン」の話もあるし、倦怠感漂う男女関係の話もある。得意とするもののけの話もある。はじめて読む大人にとっても、著者の多様な作風の作品を少しずついれているので、入門ガイドとしておすすめ。

「ためになる、とか、視野が広がる、とか、そういうことも多少はありましょうけれど、それよりもっと大きいのは、なんというかこの「隠微な快楽」の味なのです。」。あとがきのなかで著者は、想像力をめぐらせて自由に読むことこそ小説本来の楽しみ方だとすすめている。

このブログで何冊か川上弘美の作品は紹介していて、収録作品のいくつかは重なっている。二回目だった作品も、深く読むと別の味わいが感じられたりして、やはりこの作家は凄いなと再認識した。

特に書き出しがうまいことに気がついた。

「恋人が桜の木のうろに住みついてしまった」 運命の恋人
「くまにさそわれて散歩に出る。河原に行くのである」 神様
「一月一日 曇 もぐらと一緒に写真をとる」 椰子・椰子
「十四本のろうそくを、あたしは埋めた」 草の中で

いきなり短文で読者を異世界へ誘う。どういう話だろうとふらふら入っていくと、いつのまにか隠微な川上ワールドに閉じ込められて、終わるまで出られなくなる。

過去に書いた川上弘美作品の書評。

・ざらざら
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004886.html

・龍宮
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004759.html

・真鶴
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004871.html

特に真鶴がおすすめ。これを読んで以来、ずっと行きたかった真鶴へGWに行ってきました。真鶴岬は上空で風がぐるぐる回っている感じがして、不穏な空気を感じました。真鶴港の海は引き込まれそうな青緑色にひかれました。小説に感化されすぎかな。そういう雰囲気が写ったらいいなと思って、写真に撮ってきました。

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・ネットで人生、変わりましたか?
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数年前、私は友人・知人にメッセンジャーで「やっぱりさ、岡田有花、乙部綾子、マグラスみづ紀が御三家だよねえ」と言うと、「それは何の御三家ですか?」「誰ですかそれは?」という返事が返ってきたものですが、やはり私の目に狂いはなかった、のだ(謎)。
ITmediaNewsで活躍するライター岡田有花さんの本が出た。2003年から2007年初めまでの主だった記事が収録されている。さらに各記事には当時を振り返るコメントがつけられている。Webで読んだことがある読者にもサービス精神旺盛な内容。

私はリアルタイムにほぼ全部読んでいたのだが面白く読めた。

個人ブログ全盛の時代に、IT関連で大手メディア発の名物ライターで人気者になるというのは、珍しい存在だと思う。出版社在籍の立場を活かした取材ベースのニュース記事と、個人の感性を前面に出したネタ系コラムを、自身のキャラクターのもとで、巧妙にブレンドしているのがうまいなあと感心する。

まえがきで自身でこの本をこう説明している。

「この本は、ITニュースサイト「ITmedia」に掲載した記事をまとめたものですが、ITニュースにありがちな「ネットベンチャー」とか「Web2.0」とかいうカタカナのキーワードや、ヤフーやGoogleといったネット界の大企業は、ほとんど出てきません。その代わり「変」とか「好き」とか「寂しい」とか「幸せ」とか、人間くさくてちょっと格好悪い日本語と、はてなやモンスター・ラボなどといった小さなネット企業が、いくつも出てきます。主人公は、ネットを使う一人ひとりと、そのひとりに対して何かを届けようとする一人ひとり-----インターネットの「中の人」です。」

ニュースとしてのインタビュー記事が、いつのまにか濃い人物ドキュメンタリになっていくのが岡田有花さんの作風。読み物になっているので、複数ページになっていてもついついクリックしてしまう。話題の選び方、評価の姿勢にも独特の価値観があらわれているのもファンが多い理由だろう。言葉の端々から、社会性というか、マイノリティに味方して期待する志が感じられる。ひたむきな人にスポットライトを当てて輝かせるのが上手だ。ライターとして書き方にとても共感できる。

著者の記事をほぼ網羅した、ファンによるリンク集がある。

・IT戦士 岡田有花リンク集
http://www8.plala.or.jp/garden/note/it.html

・「日本」とはなにか ―文明の時間と文化の時間
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人類学者で「京都学」の提唱者 米山俊直の遺作。日本文明の本質を語る読みやすいエッセイ。

「日本文化は稲作文化が主流であると、私たちは思い込んできたふしがある。これは江戸時代の米本位制経済と、土地ことに水田所有にもとづく明治以降の地主制が確固たる私有財産の基礎となり、また食生活でも米が”主食”という観念が根強くつづいてきたためである。」

「日本人はお百姓さんだからリズムが二拍子なんだ」などという俗説をよく聞くが、百姓=農業という思い込みは間違っていると著者は指摘する。中世の「百姓」は多くが兼業農家で、農業以外の多様な職業も含まれていた。稲作の農家ばかりという一般的なイメージは実態と違っていたようだ。「縄文商人」が活躍した時代もあったという話もある。

「日本文明はふつう弥生以来、すなわち今から二三〇〇年ほどのものとされてきた。しかしその補助線としてみるならば、三内丸山遺跡の示すものは限りなく大きい。<中略>これまで二三〇〇年しかないと思われていた文明史に、縄文時代の三内丸山をつけ加えてみると、それが一挙に五五〇〇年も引き伸ばすことになる。それによって、これまで”古代”ということで幽冥のかなたに押しやり、古事記、日本書記あるいは風土記や万葉集を終点としてきた日本の歴史を、長い時間の中で見直すことができるのではないか。」

日本文明の連続性をみていくと縄文時代までを含めた長期でとらえなおすのが正しいと著者は提案している。メソポタミア文明に比肩するスケールで日本史を再評価するという大胆な考え方。

「『小盆地宇宙と日本文化』(岩波書店 一九八九・一・三一発行)で私は、”日本文化”は単一ではなく、およそ百の盆地を単位に成立していて、それぞれが小宇宙=地域文化を形成していると述べた。その単位を”小盆地宇宙”と呼んだのである。日本文化を大脳に見立てるならば、小盆地宇宙はその古い皮質にあたり、新しい皮質としての日本文明がその上に成立しているのであると主張した。」

著者は日本を、単一民族を天皇が支配してきた国というイメージではなく、多様なミクロコスモスの集合とみなすべきだという。大きなレベルでは、古代であれば北九州と近畿、中世には東日本と西日本というふたつの世界が相互に影響しあうダイナミズムの中で、日本の歴史を再定義する。

ところどころで日本とアジア、ヨーロッパの古代史、中世史の類似性を指摘し、生態史観、海洋史観というグローバルなパースペクティブを論じている。日本の常識的なイメージがつぎつぎに覆されていく。

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・EPSON カラリオ カラリオ・スキャナ GT-F650
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先日のイベントで神田敏晶さんが最近はビデオレコーダーが普及する前の映像が、ネットにアップされていて興味深いという話をしていた。アナログ時代の情報をデジタル化すると、ネットでありふれていないコンテンツを手軽につくることができそうだ。

私は最近、カメラのフィルムをデジタル化するために、2台目のスキャナーを買った。フィルム専用スキャナーはまだまだ高いので、フラットヘッドスキャナーでフィルムスキャン機能があるものを探した。最安値帯の製品がこのEPSON カラリオ カラリオ・スキャナ GT-F650。市場価格は13000円〜15000円位。

3200dpiのCCDスキャナとして十分な機能があるがそこは今回は説明を省略。

フィルムスキャンを行うときには専用のフィルムホルダをつけてフィルムを差し込む。一度に135mmのネガ・ポジのストリップ6コマ×1列またはマウント4コマをスキャンできる。カラー、白黒に対応。

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読み取り所要時間は300dpiで1コマあたり2分程度。36枚撮りフィルム1本をスキャンすると1時間ちょっとかかる。プリント写真を普通にスキャンすれば10秒程度なのに比べて随分と長時間かかってしまうが、高解像度で読み取れるため、大きく引き伸ばしが可能なデータが入手できるのが長所。「ホコリ除去」、「退色復元」オプションがうれしい。

実家で古いネガを見つけてスキャンしてみた。

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サンプルは35年前の私が映っている写真。退色復元によりカラーが鮮やかにでている。

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さらに思い出の集合写真や、祖父の残した古いネガをスキャンしたら、家族にもとても喜ばれた。アルバムで色褪せた写真が、ネガから鮮やかに蘇るのを見るのはインパクトがある。いったんデジタル化すればもう退色の心配はなくなるし、レタッチも可能になる。

最も安い価格帯の製品だが、L判印刷用には十分な読み取り精度を備えていると思った。教材やプレゼン資料としてポジのスライドを持っている人は、これでデジタル化すればPCで使えるようになる(OCRソフトも付属)。

ニコンの本格的なフィルムスキャナーはグレード別に6万円〜30万円くらいする。1.3万円のこのスキャナーは、引き伸ばし印刷する作品を芸術的に作りこむのには向かないが、古い写真の復活やWeb公開画像の作成にはおすすめできる。

これまでに私はフィルム10本をスキャンしてみた。プリントからの通常スキャンに比べて手間はかかるが、高解像度で読み取れば違いは明らかにでる。ただ、縮小してWebやブログで使う場合には、通常スキャンの方が美しい出力になるケースもあった。

ネガの場合はラティチュードが広い(現像時に使える露出情報の量が多い)ので、ラボにプリントに出すと、機械や人が最適な状態でかなりキレイに紙に焼いてくれている。優れたラボの能力と、スキャナーの読み取りソフトではまだ前者に軍配が上がる気がした。もちろんスキャンの設定を細かく設定すればラボのプリントなみになるのかもしれないが、面倒である。

結論としてはブログで小さく出す程度の画像であればフィルムスキャンは必ずしも必要ではないと思う。普通にプリントをスキャンすればいいのだ。フィルムスキャンは引き伸ばし印刷、退色した写真の復活、画像処理による作品化などの目的にこそ向いている。

・フィルム派カメラマンのためのスキャナー入門―ネガもポジも高画質スキャンで鮮やかに復活する
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ダウンロードサイトのベクターにこんなカテゴリがあるのを発見した。

・ダウンロード > Windows > 画像&サウンド > グラフィックス関係 > フラクタル
http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win/art/graphics/fractal/

凄い数のマンデルブロ集合とフラクタル計算・描画プログラムが登録されている。実用性はほとんどないはずで、たぶん理系のプログラマが作ってみたいというだけで作っては、増えてしまったのだろう。

いくつか試してみたが、これが一番良かった。

・マンデルブロ集合計算・描画プログラム
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se189861.html
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このソフトは操作の簡単さ、描画の美しさ、変化の面白さがいい。計算の高負荷を利用してPCのベンチマークにも利用できる。

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「かの幻想的で美しいマンデルブロ集合を描画するプログラムです。
この手のソフトは様々なパラメータの入力を強要するものが多くて操作がなかなか大変です。そこで、本ソフトはとことん操作性を追及してみました。
特に色彩設定方法に関しては、抜群のユーザーインターフェースを提供します。
発見した秘密のスポットをファイルに保存して他人と交換することも可能です。
気のおもむくまま、難しい話は抜きにしてマッタリとマンデルブロの探検をしてみたい!そんな方々に使ってもらえたら幸いです。

■特徴
・ 簡単で俊敏な操作性
・ 多彩なカラーバリエーション
・ アバウトな彩色指定機能
・ 描画結果の保存機能
・ 描画結果の読み込み
・ そこそこ高速(C++言語)
・ ウインドウのリサイズ
・ マルチCPUサポート
・ 簡易ベンチマーク機能 」


「ギャラリー」としてメニューから多数のキレイなパターンが選択できるようになっている。色彩を変化させたり、拡大縮小したりしても楽しめる。

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・私たちはどうつながっているのか ネットワークの科学を応用する
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人脈ネットワークの研究成果を一般向けにわかりやすくまとめた入門書。

ネットワークの研究によって、一般的な人脈は、(1)スモールワールド(世界中の人間は結構少ない人数(6人とか)で全員がつながっている)、(2)スケールフリー(知り合いの数は人にだいぶよって違い、少ない数のハブ型人間に集中している)という二つの特性を持つことがわかってきた。これはミクシイなどを使っていて、研究者でなくても、実感できるようになったと思う。

では、そうしたネットワークはどんな風に生成されるのだろうか、ハブ型人間になる方法とは、現実社会の人脈作りに活かす教訓は何か?。図をたくさん使った理論の概説と、現実の人間関係の考察がこの本の内容である。

たとえばこんな理論が解説されている。

・弱い紐帯の理論
いつもはあまり密接につながっていない知人を通して、有用な情報がもたらされるという理論。異なる環境にいて、異なる価値観を持ち、関係も深くはない友人知人が、普段と違った貴重な情報や関係接点をもたらす。

・構造的空隙の理論
今まで縁のなかったコミュニティ同士をつなぐ「重複のないコンタクト」のこと。知人のクラスタ間を結びつける人は、知人の数が少なくても、ネットワーク構造上で重要な役割を果たす。

・信頼の解き放ちの理論
赤の他人を信頼できるかどうか(一般的信頼)の度合いが高い社会では、離れたコミュニティにいる者同士が、近道を作って情報交換をすることが容易になる。内輪びいきの安心を大切にする日本より、初対面の相手を見極めつつ信頼するアメリカの方が、人間同士の距離を短く詰めやすい。

・BAモデルの理論
新たな構成員が増え続けて成長していくネットワークのモデルの一つ。人は強いものに魅かれやすい。「この人は有力だからつながっていこう」という心理によって、新規参加者は既に知り合いの多い人を優先選択する。その結果、少数のハブ型人間が一層影響力を強めて、スケールフリーの性質を強くしていく。


ネットワークの研究はどうしてもハブにばかり目が行きがちだが、ネットワーク内のクラスター(少ない人数の密なコミュニティ、数人の仲良し)の重要性について著者は強調している。クラスターは安心を提供すると同時に柔軟性をネットワークに与える。

全員がハブ型人間を目指して、知り合いの数を重複なく効率的に増やしていくと「共通の知人が少ない」ために変化に弱いネットワークになりかねない。会社でいえば「意思疎通がうまくいかない」「人が抜けたら控えがいない」という状況になってしまう。お互いが心配しあうような少人数の仲良し関係は、個人の心の生活を豊かにするだけでなく、ネットワークの頑健性を高めるものにもなる。

うまくいっている会社には、楽しい社外サークルや飲み会グループがあるものだが、小さなコミュニティ活動が、会社がうまくいっていることの理由である可能性もあるのだな、と思った。

そして、ハブ型人間になるには、能力(人は強いものに魅かれる)、先住(早いうちにネットワークに入ること)、運(ネットワーク形成をやり直したらとハブは今とは別の人かもしれない)の3要素が重要だそうである。

能力と運はともかく先住性は取り組みやすい。先住性は自分でネットワークを立ち上げれば一番目の住人になれる。インターネット上ならコミュニティの立ち上げは容易だ。ただし、外向きの矢印を増やすハブ型人間は、たくさん張った枝の維持コストも半端ではないから気をつけないといけないというアドバイスも書かれてあった。

むやみに人間関係を拡大しようと必死な人は、アテンションは集められても、レスペクトが集まらないのではないかと感じる。人間関係の数と方向性の他に、関係の質というものがあると思う。まだまだこの分野は研究の可能性がたくさんありそう。

・つながりの科学―パーコレーション
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000406.html

・人脈作りの科学―「人と人との関係」に隠された力を探る
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002338.html

ブロガーとして出演した関西ラジオの番組「さくらのブロラジ」がオンエアされました。さすがにプロのDJのお二人はトークがうまくて、このブログの運営について楽しい時間が過ごせました。ポッドキャストでも番組は配信されていますので以下のURLでダウンロードができます。

・さくらのブロラジ
http://blog.sblo.jp/

・私の登場している6月5日放送分
http://blog.sblo.jp/pod/broradi20070605.mp3

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ナビゲーター松本 隆博さんは、世間知らずな私は収録終了まで、プロのDJだと信じて疑わず、でもDJにしては関西弁のノリがよくて漫才師みたいだなあと思っていたのですが、帰ってから調べてびっくり。「ヒューマックス株式会社 取締役。ダウンタウン・松本人志の実兄。」。がーん。私と同じように本業は会社経営者で且つ松ちゃんのお兄さんでしたか!そういえばそっくりですよ。

・松本 隆博さんのブログ
http://blog.humax.ne.jp/
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そして、写真で見てまずカワイイわけですが、実物はその3倍は美人の水谷さくらさん。
上の写真を拡大してみますとこうです。

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実は当日、3人とも体調不良だったのですが、収録が始まるとさすがに、松本さん、水谷さんのお二人はプロ。体調のことなどまるで感じさせないスムーズな進行で、私も緊張することなく、しゃべってくることができました。

現場は大変盛り上がりましたが、収録時間が短くて、しゃべり足りない状態で、お二人から「またきてください」と言われました。どうやら、これリップサービスではないらしく、再度出演することになりそうです。

次回出演時の放送もまた聞いてください。


さて、話題は変わってラジオからテレビ。放送と通信の融合をテーマに連続開催している「テレビとネットの近未来カンファレンス」第8回を開催します。お知らせです。


今週の金曜日ですが、テレビとネットの近未来カンファレンスで
Joost.comを取り上げさせていただくこととなりました。

第8回となる今回のテーマは、

「Joostインタフェースに見られる
デジタル時代のテレビインタフェースの行方」
です。

P2Pアプリ「Kazza、Skype」の開発者たちが開発する「Joost.com」が
いよいよベータ公開となり、動画共有時代へのマスメディア側からの
攻防が開始となりました。
しかし、Joost.comのもたらしたmy joost機能は、テレビをデスク
トップ画像に変容させるような、まるで「テレビモニタを汚す機能」
になってしまったのかもしれません。しかし、それらから得られる
ユーザーの恩恵は?
テレビモニタのRSS化が促進?。ニュースティッカーでブログを読
んだり、IMで、リアルタイム知人共有の「Twitter.com」までが
テレビのニュースとして視聴する時代になるのかも?

そんな近未来のテレビとネットの相互の在り方を大胆に予測して
いくカンファレンスです。

【日時】
2007年06月08日(金)19:00開場 開演19:30?21:00&懇親会

【費用】
5,000円 懇親会費込

【場所】
渋谷 T's Business Tower ホール402
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-18-3 東宝ビル別館
http://www.tsrental.jp/access/img/map_touhou.gif

【ゲスト】
株式会社 Jストリーム 取締役副会長 古株均(こかぶ・ひとし)
アスキー、ノベル、トランス・コスモスでJストリーム創業、
クロスコ株式会社代表取締役、映像制作配信、ストリーミングの
スペシャリストで、斬新なコメントで著名。

【主催】
楽しいTVの未来を考える研究会

【参加】
下記URLにてお申し込みください。
http://www.tvblog.jp/tvnetevent/200706/form.php

【参考URL】

http://www.joost.com/  ※招待が必要です。
Skype創業者がインターネットテレビ企業「Joost」を設立
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/01/17/14477.html
http://news.google.co.jp/nwshp?ie=UTF-8&oe=UTF-8&hl=ja&tab=wn&q=joost
PtoP映像配信のJoost,CBSやViacomなどから4500万ドルを調達
CBS、動画コンテンツをAOLやJoostなどに配信へ--米報道
P2P動画配信の「Joost」が台風の目に
Joostに著名VCや中国系財団、メディア企業が計4500万ドル出資
PtoP映像配信サービス「Joost」が正式版に,Warner Bros.などと提携
Joost、商用サービスを開始--なつかしのTV番組やNHLも配信へ[CNET Japan]
Joost正式スタート、コンテンツも拡大
インターネットTVのJoost、広告パートナー32社を獲得
http://www.twitter.com/
http://www.dopplr.com/ ※招待が必要です。
http://actvila.jp/
http://www.stream.co.jp
  

【過去の開催実績】
第6回「映像デバイスの未来、ブラウザメディアの未来」
ゲスト AV評論家 麻倉怜士
http://www.tvblog.jp/event/archives/2006/08/
第5回「ネット映像新時代、テレビは変わるのか?」
ゲスト Skype Technologies 岩田真一
http://www.tvblog.jp/event/archives/2006/05/
第4回「テレビ×Web2.0 = テレビ2.0」
http://www.tvblog.jp/event/archives/2006/03/index.html
第3回「20+αの先端事例でディスカッション 2006」
ゲスト 株式会社シーエーシー kizasi事業推進室 新谷敏之
    日本放送協会 報道局 水野重理
http://www.tvblog.jp/event/archives/2006/02/index.html
第2回「CMスキップとビデオポッドキャストがもたらすTVへの影響?」
http://www.tvblog.jp/event/archives/2005/11/index.html
第1回「テレビとネットとCGMがおりなす、新たなTV生活!大胆予測 」
http://www.tvblog.jp/event09/

・考えることの科学―推論の認知心理学への招待
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抽象的で形式的に表現された問題と、具体的で日常的に表現された問題。どちらが解きやすいだろうか。普通に考えれば後者の方が易しそうだが、必ずしもそうではない。この本では、こんな古典クイズが引用されている。

「坂道を荷車で重そうな荷物を運んでいる二人がいた。前で引いている人に「後ろで押している子どもは、あなたの息子さんですか」と聞くと「そうだ」という。ところが、その子に「前にいるのは、あなたのお父さんですか」と聞いたら「違う」というのである。いったいどういうことなのだろうか」

これは前で車を引いているのが母親であると考えられれば何もおかしなことはない。しかし、荷車を引くのは普通は男の仕事だという思い込みがあると、混乱してしまう。同じ問題をXやYで表していたら、混乱は少なくなるだろう。

「ある街のタクシーの15%は青で、85%は緑である。あるときタクシーによるひき逃げ事件が起きた。一人の目撃者の証言によると、ひいたのは青タクシーであるという。ところが現場は暗かったこともあり、目撃者は色を間違えることがありうる。そこでこの目撃者がどれくらい正確かを同様の条件下でテストしたところ、80%の場合は正しく色を判断できるが、20%の場合は逆の色を言ってしまうことがわかった。さて、証言通り青タクシーが犯人である確率はどれだけだろうか。」

正解はベイズ理論で41%だが、多くの被験者が80%に近い回答をしてしまうそうである。人間の直感は事前確率を無視する傾向があるという。たとえば珍しい病気の症状に、自分や患者の症状が一致すると、その病気だと思い込んでしまうということがある。「典型的な症状であるが、まれな病気」よりも「典型的症状とはいえないが、よくある病気」の可能性の方が高いのに。

上のような、ひっかけ問題も落ち着いて考えれば、多くの人が正解できるはずだが、日常の直感的判断では、領域固有の実用的推論スキーマや、ヒューリスティックス(経験から学んだうまいやり方)が使われるが故に間違うことが多いと著者は述べている。

人間の日常的な推論は、認知的な制約や感情的な要因が入っていて合理的といえない結論をしてしまうことがありがちだ。著者は多くの実例を出しながら、人間の認知の欠陥を指摘していく。簡単な論理式や図を使って、わかりやすく且つ厳密に説明してくれるので、読みやすくて勉強になる。とても面白かった。

・映像論―「光の世紀」から「記憶の世紀」へ
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「わたしたちは文字通り「映像の地球時代」に生きている。地球上のどこにいても、特定の地域の特定の情報を、いながらにして手に入れることが技術的に可能なのだ。」

テレビやインターネット、DVDを通じて、私たちはおよそ考えられる限りの映像を入手可能になった。その状況を著者は「ピクチャープラネット」と呼び、写真誕生から現在までの映像史を振り返るとともに、「そこでは見るという行為が、身体的な移動の経験と切り離されて、独立してしまう危険が常にある。」と問題提起をしている。

写真や映画は大衆心理の操作の道具として、前世紀から利用されてきた。戦争報道の写真を新聞に掲載したり、犯罪者のモンタージュで優生学の正当性を主張したり、プロパガンダは映画を積極的に取り込んだ。誰かが作り出す「スペクタクル」映像を人々は信じるようになった。

フランスの思想家ギー・ドゥボールが1967年に「スペクタクルの社会」の中で

「スペクタクルは、社会そのものとして、同時に社会の一部として、そしてさらには社会の統合の道具として、その姿を現す。社会の一部として、それはあらゆる眼差しとあらゆる意識をこれみよがしに集中する部分である。この部門は、それが分離されているというまさにその事実によって、眼差しの濫用と虚偽意識の場となる。」

と書いている。

これはピクチャープラネット化が進んだ現在、ますます重要な問題だと思う。たとえば世界で最近起きていることは無数にあるが、テレビが報道する映像の長さや頻度で、私たちはそれぞれの事件の重大さをとらえがちである。今がどんな時代かという同時代イメージもまた映像に強く影響されていると思う。

この本では、映像とは何かを、映像技術、記憶、身体性などの観点から歴史的に整理して、映像社会の問題を指摘する。

エピローグに登場する、全盲の写真家ユジュン・バフチャルのエピソードは印象的だった。

眼が見えない写真家がカメラを向けると、撮られる人の顔がこわばることを、彼は知っていて逆手にとっている。音などを頼りに自らレンズの絞りを合わせる。撮影後はコンタクトプリントをつくり作品を選ぶ。その作業は対話の中で行われる。そうしてできた写真を彼自身は見ることはない。しかし彼は自分が見たものを信じている、共同作業を信じている。強い印象を持った作品が次々に出来上がる。社会的な盲目状態の人たちと比べて、何倍も見ることを意識している。

・36フォトグラファーズ―木村伊兵衛写真賞の30年
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「日本の写真界をリードしてきた「木村伊兵衛写真賞」の30年の軌跡。最新受賞者を含む、受賞作家36名の作品集。第1~30回の受賞者の略歴と、第30回の受賞者・候補者・選考委員一覧も収録」。

大型本。カラー。

この三十年間に、第一線で活躍した日本のフォトグラファーの作品が一冊にまとめられている。新しい年度順で並んでいるが、年を追うごとに、一目でわかりやすい作品が選ばれるようになってきたのだな、ポップアート化しているなあと感じる。

第6回受賞の「花嫁のアメリカ」は地味なポートレートという絵柄だが、深みがあった。そこに写る人間の表情や肌の皺に、長い物語を感じる。

・花嫁のアメリカ
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「「戦争花嫁」のその後を追い続けた感動のフォト・ドキュメント!!太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争―敗戦と戦争のもとで契りを結び、母国を離れた「戦争花嫁」と呼ばれた女性たち。言葉の壁、人種の偏見、花嫁たちは異境での人生をどう歩んだのか。反響を呼んだ1978年の『花嫁のアメリカ』から20年、花嫁たちが描いた「歳月の風景」は、人種、家族、愛と喜び、別離や死―人間の生の本質を語りかける。 」


巻末には、篠山紀信、土田ヒロミ、都築響一、藤原新也の豪華な対談も収録されている。この中で、写真家の形式とスタイルについてのディスカッションがあって、

「土田 写真というのは、方法論的には機械を使うわけですよ。8×10、4×5、6×6、いろんなものが多くあって、カメラを選択することで文体を変えられるんですよ。これが写真の表現のすごいところだと僕は思っているんですね。絵画だったり、言葉の人というのは、そんなに変えられないですよ。

 藤原 例えばHIROMIXさんというとコンパクト。蜷川さんはフィルムの選びすら全部決まっちゃっている。アグファの何って、若くして文体を決めている。川内倫子さんは上から覗くローライで、四角で撮る。佐内正史さんは6×7のアサヒペンで自分で焼くとか、ハードを変えない。それが文体につながる。」

というやりとりがあった。プロの世界もとっくにデジタルカメラの時代なのに、なかなかデジカメ写真家がこうした賞を受賞しないのは、明らかな文体感のあるカメラが少ないということなのかもしれない。

第32回(2006年度) の木村伊兵衛賞はこの二人だった。どちらも大変わかりやすいから、写真集もよく売れそう。

・第32回木村伊兵衛写真賞受賞者発表
http://opendoors.asahi.com/camera/kimuraihei_32nd/index.shtml


・梅 佳代 うめめ
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どこにでもある日常の中に、不思議な、微妙なシャッターチャンスを次々にとらえていく天才。目の付けどころが常人と違う。街角スナップが多いという点では木村伊兵衛と共通するが、うめかよは、粋というより笑を追求しているような気がする。

・本城 直季 small planet
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大判カメラのアオリを使った箱庭風写真。すべてが作りもののミニチュアのように見える。

・【写真展リアルタイムレポート】本城直季「small planet」、「クリテリオム67」
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/exib/2006/04/21/3674.html

・都市のウソっぽさを表現したい
http://www.tokyo-source.com/japanese/archives/2005/09/012.html#5

・木村伊兵衛の眼―スナップショットはこう撮れ!
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004923.html

・宇宙のランデヴー3〈上〉
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・宇宙のランデヴー3〈下〉
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「最初の訪問から70年をへて再度太陽系を訪れた謎の飛行物体ラーマは、それを脅威とみなした人類の核攻撃を受け、破壊されたかに見えた。しかし―ラーマは生きていた!人類の調査隊員3人をその内部に閉じこめたまま、ラーマは太陽系を離れ、どことも知れぬ目的地をめざして虚空を飛びつづける。そして深宇宙の彼方でラーマが停止したとき、そこに待ち受けていたのは、人間の想像をはるかに超えた巨大な構造物だった。」

そして”3”である。”2”の数十年後に3回目のラーマの接近があるという始まり方をするものだと、私は予想していたので、冒頭から面食らった。これは、前作で太陽系を離脱していくラーマに取り残された、あの3人の物語だったのである。

3人はラーマの内部に生存可能な環境をみつけて長い孤独な生活を始める。事実上の主役となるニコルは、そこで子供を産み家族をつくる。そしてラーマは星間飛行を終えて停止する。それは長い旅の終わりではなく、壮大な宇宙叙事詩の幕開けであった。

ここから物語はまったく新しい展開を始める。人類のラーマへの大量移住と人類社会の腐敗。地球外生命体との接触。ニコルの一族の運命は予想もつかない方向へ転がっていく。
”2”は”3”と”4”の舞台を作るためのプロローグに過ぎなかったようだ。率直に言って続編群は作品としての完成度は初作に遠く及ばない。だが、アーサー・C・クラークらの想像力の果てを確認したい熱心なファンは読まざるを得ないだろう。謎の答えが少しずつ明かされる。随所に盛り込まれる文明批判の視点を説教臭く感じるかどうかが、好き嫌いの分かれ目になりそうである。

ところで第一作のときから私はラーマの構造を視覚化できずに困っていた。巨大な円筒体の内部に関する詳細な記述はあるのだが、イラストは一枚もないため、物理的な形状を想像するのが難しかった。

ラーマの構造を絵にした人がいないかとネットで調べていたところ、ラーマ世界の全体や物語のシーンにインスパイアされて3DCGを描く人たちのサイトを発見した。ラーマの神秘的で荘厳な印象を損なわずに立体的に描写している。壁紙にしたいほどの完成度。

・Welcome to RAMA3D
http://www.rama3d.com/

・宇宙のランデヴー
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004864.html

・宇宙のランデヴー2(上)(下)
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004872.html

・宇宙のランデヴー3〈上〉〈下〉
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004873.html

・VVine
http://www.vector.co.jp/soft/win95/net/se275081.html
vvine.jpg

2ちゃんねるのスレであるとか、メールマガジンやリンク集ページなどに登場するURL一覧を、テキストにコピーして編集したい、そんなときに役立つフリーソフト。テキストエディタ上にソースを貼り付けて、抽出ボタンを押すと自動で一覧リストが手に入る。選択範囲の部分抽出が可能なので、目で見ながら作業ができるのが特徴。



つながってる場合http://01.comhttp://02.com

かこみ"http://03.com"

先頭に文字あああああhttp://05.com

みかか http://わお.そらも

省略形 ttp://07.com  hp://08.com h://09.com

1行にたくさん
http://10.comhttp://11.comhttp://12.comhttp://13.comhttp://14.com

その他のプロトコル https://15.com ftp://16.com

大文字で HTTPS://17.com

連番展開 http://18-[01-10].com

のように、おかしなURLらしきものも拾い出すことが可能。

リンク集作成機能を使うと、シンプルなHTMLが生成される。

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