Books-Internet: 2012年1月アーカイブ

・週刊ファミ通2012年1月12日号増刊 ファミ通Mobage Vol.3
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私はかなりゲーマーだが、自分の業界的に詳しくなければならないはずのケータイのソーシャルゲームにまったくはまれないできた。だが、ここまでビジネス的にも大きな存在になってくると、やはり一度は本気でソーシャルゲームにはまらないとイカンだろうと思って買ってきたのがモバゲー宣伝雑誌のこれ。

48本のモバゲーのゲームについてカラーで紹介している。ファミ通が制作しているとはいっても、スポンサーつきであるから、サービスカタログと提灯記事ばかりであるが、最大の売りは袋とじのアイテム企画。32本分のゲーム用の特別なアイテムがもらえるシリアルナンバーが付録になっている。モバゲーで複数のゲームをやっている人にはお得な企画。なお、1ゲームあたり数ページの簡単な紹介であり、詳細な攻略情報はまったくないので注意。

で、今回、めでたく私は無事数本のゲームにハマることができて、ソーシャルゲームの魅力と問題点をはっきり理解できた気がした。かつて試した怪盗ロワイヤルはなじめなかったが、ファイナルファンタジーやガンダムという親しみのあるコンテンツで興味を持つことができて、ロワイヤル系も牧場系もカードバトル系もマスターできた。ああ、よかったよかった、のか?(笑)。

中毒性をもたせて、アイテム課金へ誘導する仕組みがそこかしこに盛り込まれていて、ビジネスマンとしても大変勉強になる世界だ。キャラクターや世界観を取り換えることで、同じゲームシステムでバリエーションをつくっていて経済的。技術的にも分散でスケールさせれば数百万人のユーザーでも対応できるような仕組みでできている。

122ページに『ソーシャルゲームユーザー白書』の抜粋データが紹介されているが、ユーザーは男性は30~40代、女性は20~30代がボリュームゾーン、全体で最も多い職業が専業主婦となっている。1日の平均利用時間は30分。会社員の男性と主婦の女性がひまつぶしに1日に何度もアクセスしている。

ひまつぶしでストレスを発散しているわけだから、それはそれでよいわけだが、この1日30分の反復ってなにか学習に使えないかなと思った。最近、ポケモンと信長の野望が合体したゲームが電撃発表された。戦国武将がポケモントレーナーになるという内容だが、こどもたちはポケモンで遊びながら武将の名前を覚えるだろう。同じように、大人たちがはまっているソーシャルゲームで学びがあったらよいのにと思うのだ。反復の頻度と中毒性が学習に最適な気がするから。ソーシャルゲーム大学でMBAとかできないものだろうか。