2005年4月アーカイブ
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先日の渡米の往路で成田に到着したとき、
「あ、しまった、携帯の充電器を家に忘れた!」
現地でも、携帯電話をカメラとして使いたかったのだ。帰国時に電源が切れているのもまずい。
慌てて空港のショッピングエリアの電器屋をのぞく。
うってつけのものがあったので即購入。
それが
・最強電説ゼウス
http://www.century.co.jp/products_dg/zeus.html

1 幅広い機種対応
PDC機種のみならず、付属アダプターの装着によりau機種・FOMA機種・W-CDMA機種の全ての携帯電話で利用可能!
2 4種類の電源に対応
国産の12V/24V乗用車・トラックのシガーソケットからの充電のみならず、家庭用AC100Vコンセント,アルカリ9V角形電池,パソコンUSBなど、4種類の電源が使える!
3 フェイルセーフ機構
「リセットヒューズ」(自己復帰型)を搭載。もしもの時にも携帯電話本体にはダメージを与えすに、安心・安全にご使用いただけます。
という特徴がある。
特にパソコンUSB端子で充電できるのは、ホテルのコンセントの数を考えると、ありがたかった。パソコンにつなげておけば最終日に充電器を片付け忘れることもない。ヒューズがついているのも、電圧のよくわからない状況下では安心だ。旅行で重宝し、今ではカバンに持ち歩いて、会社や出先で利用している。
今のところ私の行き先ではこれで間に合うのだが、太陽充電というのも空港で見かけて気になっている。これがあれば、プールサイドや浜辺、芝生の上でも携帯が充電できそうだ。
今春新設認可されたばかりの、デジタルハリウッド大学で私の講義「リサーチ&プランニング」が今週から開始、教員生活がスタート。このブログでも毎週、講義内容を一部公開していこうと考えています。
冒頭から機材トラブルに見舞われ、その煽りで、終了時間を間違えそうになったり、初回から波乱含みでしたが、終了後のアンケートを読むと、好評。前半、プロジェクターが使えなかったことで、アドリブ感が高くなったのが怪我の功名か。親しみやすい先生と書いてくれた人が多くて、初回の狙いのお互いのウォーミングアップを達成できたので一安心。機材問題は次回以降は改善されるでしょう。受講生の皆さん、これから毎週水曜6限はよろしく。
科目名は「リサーチ&プランニング」。大学に登録した講義内容は以下のとおり。
「
現代はインターネットとPCの普及により膨大な情報に誰でも自由にアクセスできるようになった。だが、ネットワークから自在にデータ、情報、知識、知恵を引き出す情報処理能力を持つ人材はまだ少ない。本講義では、デジタルデータとネットワークを活用し、リサーチ及びプランニングプロセスの知的生産性と創造性を高める方法論を講義する。個人、組織の情報処理プロセスに関する大学や研究機関の理論、企業ケースを参考にしながら、実際にビジネスの現場で実用的な情報収集、整理、活用の体系化されたメソッド、ツールの利用ノウハウを教える。主題となるテーマは、オンラインマーケティング、ナレッジマネジメント、知識インタラクション、検索技術など。
」
なんとも硬いが、要約すると「インターネットを使いこなす情報通、事情通」養成講座。そのための理論、ツール、ノウハウが内容です。リサーチやコンサルティング、起業の実務を通して、蓄積してきたノウハウを、体系的に講義しようと考えました。
第一回の内容は科目名と同じ「リサーチ&プランニング」。
「
「デジタルとネットワークを使ったリサーチ&プランニングの考え方を俯瞰する。知識とは何かの研究理論の紹介。情報処理のフローを大きく4つのプロセスにわけ(情報収集、情報整理、情報分析、情報発信)効果的に”使える”を作り出すアプローチを説明する。」」
アツメル、ナラベル、ヒキダス、カキダスです。
今後の講義内容の予告と「情報とは」ワーキンググループ、その総括。後半では「情報とは〜である」の〜を40字で埋めよという問題を、個人とグループで発想してもらいました。想像以上に考えられた答えが発表されて驚きでした。「想定の範囲外」。この問題に正解はありませんが、このセッションは最終回近くでもう一度行い、答えの変化を比較してみたいと思います。最後に古今東西の情報の研究者の意見を解説しました。
「情報とは」はこのブログのテーマでもあります。受講生の方は過去の書評記事も参考にしてください。書評一覧は次のページがみやすいです。
・このサイトの過去記事一覧
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives.html
今日取り上げた書籍の評は以下。この講義では敢えて教科書を指定しませんでした。その代わり、毎回、関連する名著を紹介するので、各自で気になる本を購入して読んでください。
・ユーザーイリュージョン―意識という幻想
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001933.html
・それは「情報」ではない
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000510.html
今日、使ったプレゼン資料を公開します。
この資料はパワーポイントを「いきなりPDF FlashPaperでFlashに変換しています。PDF版はこちら。
さて、第一回は予告編でした。トラブルのおかげで、いきなり打ち解けたムードになって、私も調子がでてきました。次回から本番です。GW明けにまた会いましょう。
Mixiにも講義コミュニティができます。まだ入会していない人は、知り合いをたどるか、私にメールで入会依頼を要請してください。
なお、私はこの講義録15回分をまとめ、書き足して、出版したいと考えています。ご興味をもってくださる出版社の方、いらっしゃったらご連絡ください。よろしくお願いします。
著者は元TBS記者で政治や番組「報道特集」を担当した後、独立。国会をありのままに中継する専門チャンネル国会TVの創業し、苦戦を強いられながらも、インターネット放送を続ける。
・国会TV
http://kokkai.jctv.ne.jp/
国会TVは2001年12月に放送電波を停止され、現在はWebで有料配信中。
この本では記者時代の生々しい経験をベースに政治とメディアの抜き差しならぬ癒着関係が語られる。田中角栄、中曽根、金丸、竹下と歴代総理のメディア裏支配から、郵政族のドン野中広務の暗躍から引退、そして小泉政権の巧妙なメディア戦略や最近のNHK問題まで。
■1千万人が見ないと打ち切りに、視聴率の弊害
おおざっぱに計算すると地上派テレビの視聴率1%とは100万人の意味だが、視聴率1%の番組というのは現在のCMベースのモデルでは継続することはできない。合格点をもらうには、およそ10%程度は必要になる。
著者はこういう。
「
考えてみれば、百万人が見た番組を「低視聴率」という理由で切り捨ててしまう世界とは一体何なのであろうか。書物もCDも映画も百万人に支持されれば大ヒットである。もちろんわざわざ出かけていって金を払って手に入れるものと、家にいてチャンネルを回すだけで見ることのできるテレビとでは、数のスケールに違いが出てくるのは当然である。しかしそれでも一千万人が見ないと評価されない世界というのが果たして正常な世界なのだろうか。
」
10%の視聴率を求めれば、自然と番組内容は娯楽的、ゴシップ的なものになる。バラエティ番組や、過度に単純化した内容を伝える短絡的ニュース番組などが高視聴率をあげて幅を利かせる。それ以外の、1%向けの番組は、いくら高品質でも経済的に淘汰されてしまう。
■揃って間違えるマスメディア
複雑怪奇な記者クラブ制度がこの国の報道の元凶のひとつとして批判されている。
特ダネを一社だけが落とすことを特オチといって、放送局、新聞社にとっては最悪の避けねばならない事態ということになっているらしい。一方で各局揃って誤報を流すことは、問題視されない。著者は一社が特ダネを落とすより、全局が誤報を流すことのほうが遥かに視聴者にとって悪影響を及ぼす大問題ではないかと、問題提起する。
馴れ合いは記者同士だけでなく、著者が所属していた政治部では根が深い。記者は情報を得るためには、政治家や官僚に取り入って子飼いになることが求められている。この本ではそうした癒着の現場が政治家やメディアの実名で、生々しく紹介されている。政治家の思うように操られる記者、逆にマスコミ上層部の思惑に操られる政治家。
メディアは現代政治の基本であり、政治報道は政治そのものと化している。中立で公平で、不偏不党の報道などどこにもないことが良くわかる。いや、そもそもその中立公平な報道という理想が誤っていることもはっきりしてきた。
■成立しなかった日本の多彩な多チャンネルモデル
日本にはいまだに放送法に不偏不党の原則がある。米国では1980年代に連邦法で、マスメディアに「公平の原則(フェアネスドクトリン)」を課すことは憲法に違反しているという判決が出ている。特に民放の役割は、画一的な見方を広めることではなく、多彩な見方を提示することにあるのだから、公平中立な画一報道の仕組みは、一見、正しそうで間違っているのだ。
結局、記者は神様でもない。どんなにがんばっても、すべての報道が誰かの意見、偏った見方に過ぎない。むしろ、偏った見方がいっぱいあって、視聴者は比べながら判断するというのが、これからのメディアと視聴者のあるべき姿なのだろう。インターネットではそうした関係は一部で成立し始めている。
こうした多彩な内容を成立させるのが、多チャンネルのモデルである。米国の多チャンネルが成功したのは、視聴者全員が有料で加入する数十の基本チャンネルセット「ベーシックサービス」の存在が大きいと、著者は述べている。ベーシックパックに含まれた多彩なチャンネルは、視聴者の払う料金を分配して利益とできる。だから小資本でも、1%の層にとって質の高い番組を作れれば、運営を続けられる。
日本の多チャンネル(CSなど)では、オプションで申し込む「ベーシックパック」はあったが、米国流ベーシックサービスは存在しなかった。だから、小資本のニッチなチャンネルは有料読者獲得が不可能で、9割が赤字という状況になってしまった。残ったのは既存のマスメディアや大企業の資本が入った系列会社ばかり。これでは多チャンネルの意味がない。地上波の2軍に成り下がっている。
■高画質よりも多彩な情報を提供するテレビが求められている
先日、参加した放送業界最大のカンファレンスNAB2005で、おそらく最も使われたキーワードはHDだった。HighDifinitionの略で、新しい高画質規格を意味する。この傾向は日本も変わらない。だが、日本の場合、多彩な多チャンネルがないので、結局は現在の地上波系の番組が高画質になるだけだ。メディアと視聴者の関係を何も変えないように思える。
著者は、国民に利益をもたらすのは高画質のテレビより、多彩な情報を提供する多チャンネルだと結論している。CNN、アルジャジーラのような独立系のメディアが、日本でも生まれてくるようになれば、やがては政治も変わってくる。この本のテーマであるメディアの裏支配も難しくなるだろう。
多彩な多チャンネルの実現にはおそらくインターネットが深く関わってくるはずだ。ライブドアを超えて次にメディアでなにが起きるか、何をすべきかを考えるのに良い本。
編集工学の大家、松岡正剛著。
入門書の体裁をとる割に懇切丁寧な説明は少ない。だが編集とは何かについて考えたことのある人なら、深めるヒント、素材に満ち溢れている本だと思う。
■遊び、編集
編集について冒頭でこんな定義をしている。
編集は遊びから生まれる
編集は対話から生まれる
編集は不足から生まれる。
と生まれる場所をまず並べ、その特徴として
(1)編集は「文化」と「文脈」をたいせつにする
(2)編集はつねに「情報の様子」に目をつける
(3)編集は日々の会話のように「相互共振」をする
を挙げる。
編集とは照合であり、連想であり、冒険である。
という。
この本のいう編集とは編集者の仕事だけではなく、旅行の計画を立てることや、デザインをすることや、対話をすること、あるいは生きることそのものを含めた大きな意味での編集行為である。
短い言葉だが深さを感じる要約だ。
著者によれば、生まれる場所として最初に出てきた「遊び」こそ編集の本質である。遊びには「自己編集性」と「相互編集性」があるからだ。非常に興味深いカイヨワの4分類が紹介されている。世界中の遊びの要素を4つに分類したもの。
・カイヨワの遊びの4分類
(1)アゴーン 競争
(2)アレア 運と戯れる
(3)ミミクリー ごっこ遊び
(4)イリンクス 眩暈、痙攣、トランス状態
こうしたやり方で、自分や他社と戯れることに編集の基本があるのだと説明されている。
■編集の極意のリスト
この本の面白さは箇条書きになっているこうしたリストにあると思う。
たとえば、情報を要約編集するモードには以下の6つがある。
エディティングモード
重点化モード ダイジェスト
輪郭化モード アウトライン
図解化モード 2,3枚の図
構造化モード 考え方の関係
脚本化モード 別のメディアに変換
報道化モード ニュースとして伝える
「らしさ」を伝える略図的原型には
ステレオタイプ(典型性)
プロトタイプ(類型性)
アーキタイプ(原型性)
の3タイプがある。(これも深い)
プレゼンのスタイルには、
言明型のプレゼンテーション・スタイル
暗示型のプレゼンテーション・スタイル
という2種類があるし、
ジョージ・ルーカスの定番プロットは結局、
原郷からの旅立ち
困難との遭遇
目的の察知
彼方での闘争
彼方からの帰還
なのだと看過する。
圧巻は、「編集8段錦」、「12の編集用法」に続く「64の編集技法の作法」。この64項目に及ぶ編集技法はおよそ情報に対して人間が行える操作のすべてを網羅していると思った。ちょっと感動して長時間眺めていた。こうしたリストもつまりは遊びなのかもしれないが、何かを生み出すための知識として貴重だと思う。
この本はあまりに多い情報量を新書の紙幅で提示したため、編集の神様の仕事とはいえ、理解しやすい教科書としては完璧とは言いがたい気はする。だが、懇切丁寧に教わるより、ヒント、素材を受け取って、あとは自分で考える方が実りが多いということ、なのかもしれない。
そうか、これは問題集なのだと途中で気がついた。課題提示も多い。
各章で気づきがあり、結局30枚以上のポストイットでマーキングだらけにしてしまった。編集や企画で悩んだことのある人ならば、ピンとくる内容が散りばめられていると思う。
緻密で大きな編集工学の体系をそのまま受け取るのではなく、自分なりに編集して学ぶことができるように著者が深い配慮で編集した、なんていうのは、ちょっと傾倒、深読みしすぎであろうか(笑)。
・ 書評「千夜千冊」、新書マップ、Amazon Search
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001824.html
この本の続編。
・「超」整理法―情報検索と発想の新システム
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003283.html
■スケジュール一覧と文書連絡
超整理法的タイムマネジメントとは、以下の2つのノウハウに要約できる。
1 スケジュール表を一覧性のあるものとし、数週間から数ヶ月にわたる時間を目で把握すること
2 連絡を文書で行うこと
人間は7つくらいの要素しか記憶できないので1週間以上のスケジュールはスケジュール表やメモのような外部記憶を使った工夫が必要だという。そこで編み出されたノウハウから作られたのが超整理法手帳である。逆に分刻みで動く大統領でもない限りは時間区切りの1日のスケジュール表は不要とも言う。
1では、長期の時間管理ツールとして超整理手帳、中期の管理ツールとして「To-Doボード」、短期の管理ツールとして「すぐやるメモ」が紹介されている。超整理法の一冊目で紹介された「押し出しファイリング」と同様、どれも机の上ではなく、時間軸を整理することで、仕事の効率を高めようとするノウハウである。
2では「文書を作るには時間がかかるから、時間節約のために口頭で連絡する」というのはウソで、「時間がないから文書で連絡する」が正しいのだというノウハウ。FAXのススメが主な内容だった。ただし、この本が書かれたのは10年前であるので、今なら電子メールということになるかもしれない。
■仕事の進め方5原則と限界効用均等化の定理
スケジューリングの技術として次の5原則が示されていた。
1 中断しない時間を確保する
2 現場主義と応急措置(その場ですぐやる)
3 拙速を旨とせよ
4 ときには寝かす
5 不確実なことを先にやる
とにかく仕事が発生したら現場で手をつけよ、そして8割を完成させたら、他の仕事に回れ。
これはたくさんの異なる仕事を同時進行で進めるタイプの忙しい人向けのノウハウとして、まさにそのとおりだと思った。8割終わっていれば、完成は容易だし、状況報告しやすい。仕上げを他人に頼むこともできる。
そして、最も参考になったのが、限界効用均等化の定理。「一般に、いくつかの対象の限界効用が等しくない場合には、限界効用の高い対象に資源を振り替えることによって、全体の効用を高めることができる」という経済学的な考え方。
例えばAとBという2つのゲラ刷りをチェックする場合、ゲラAだけを2時間読むと120字の誤字を発見できるとする。誤字の分布が同じなら、ゲラAを1時間、ゲラBを1時間読めば総計で200字を発見できる。ゲラチェックというのが、そういう性質の仕事だからである。
ゲラAだけを2時間読むと、Aは完璧かもしれないがBは手がつけられない。大抵はAもBも8割できている状況の方が好ましい。
■拡散と収束のタイムマネジメント
タイムマネジメントで個人的に考えたこと。
私は以前、あるシンクタンクの依頼で、半年に一回、50社の有望な海外IT先端技術企業を見つけては各企業のプロフィールと特徴について、レポートを提出する仕事をしていた。この仕事は数年間に及んだ。毎回、提出時期が近づくと有望企業のリスト作成と個別の分析記事を書くことになる。
この仕事で学んだのは、
「拡散系の思考と収束系の思考を交互に繰り返すと効率が悪い」
という法則。
この仕事をするには、以下の2種類の作業が必要だった。
(1) 拡散の作業
まず50社を絞り込む作業は拡散思考から始まる。ある企業に注目したら、競合や類似した事業内容の企業を探す。最初に見つかった企業が必ずしも最有力ではないことが多いからだ。似た内容の企業が10社〜20社程度集まるまで候補リストアップを続ける。まったく同じ内容の企業はないので、ある程度テーマを広げて探索することになる。これを50社分、行う。
(2) 収束の作業
そして、その中で最も有望な企業を50社の最終候補に絞り込み、各企業の分析記事を書く。今度は収束系の思考である。この段階で新たな情報を広げて探索してしまうと、作業が終わらなくなることが多い。
この仕事を引き受けた頃は、私は50社のレポートを書くのに、(1)と(2)を50回繰り返していた。これには大変な時間と労力がかかっていた。拡散と収束が混在してしまって、個別記事を書いているうちに、新しい情報が出てきてしまい、まとめがつかなくなるのだ。拡散思考の直後に収束思考モードに移れないので頭が混乱する。
2年目くらいからは要領が分かってきた。まず1週間はひたすら(1)に集中し、500社から1000社を最初にすべてリストアップしてしまう。拡散に集中することで、情報はどんどん見つかる。そして少し休んで(2)のフェイズに入る。今度は、もう新しい情報は探さない。十分な時間を使った(1)でレーダーに引っかからなかった情報は大して重要ではないと割り切って、手持ちの情報だけで50社に絞り込んで個別分析を書く。
この作業手順の変更だけで、初回は1社に1日かけて全部で50日以上かかっていた作業時間が10日程度に短縮された。精神的にも作業が楽になり、革命的な変化だった。広げて探すときは徹底的に広げる、絞るときは絞るに専念することで、精度も高まっていたと思う。
一見、一社一社、関連情報を調べてはレポートを書いていった方が丁寧に思えるが、実際はそうではなかった。
この本の仕事の進め方5原則に当てはめると、
1 中断しない時間を確保する
4 ときには寝かす
5 不確実なことを先にやる
という部分が新しいやり方で改善されたのだと思う。
情報を広げて探すというのは、いつ有力なネタが見つかるか分からないし、終わりも見えない不確実なことだった。だから先にまとめたのが正解。その後、分析を書くまで結果的に寝かせたことで考察を深められたし、各作業を中断せずに行うことで能率が上がったのだと思っている。
CD・DVDドライブの性能を評価するベンチマーキングソフト。
・Nero CD-DVD Speed2000
http://www.cdspeed2000.com

ハードウェアの4倍速や8倍速という性能表示が実際にどの程度発揮されているかを確認することができる。すべてテストの項目を実行すると、シーク速度や転送速度、n倍速時のCPU稼働率など多数の項目を順にチェックしてくれる。メニューは日本語化されているのでわかりやすい。
ディスクは内側から外側へデータを書き込んでいく。回転の関係で読み取りは内側の方が高速で、外側にいけば行くほど遅くなるわけだが、それが実際の数値で確認できたのが面白い。CD,DVDを挿入してから認識するまでのロード時間や、取り出しを行う際のイジェクト時間なども計測できる。
計測結果のセットはキャプチャ画像やHTML、CSVとして保存することが可能。企業のコンピュータの管理者がこれを使うシーンがあるかどうかは不明だが、自作マシンの部品のバランス評価には参考になるソフトウェアかもしれない。
今月は随分飛行機に乗ったので機内上映の映画をよく観た。面白かった順でレビュー。
「
名子役ハーレイ・ジョエル・オスメントと、マイケル・ケイン、ロバート・デュバルという老名優が共演したハートウォーミングなドラマ。父のいない14歳のウォルターがひと夏の間、母の親類である老兄弟の家に預けられる。どうやら母は、兄弟が隠し持つ大金を狙っているらしい。傍若無人な兄弟の生活に戸惑っていたウォルターだが、彼らの過去の冒険談を聞き、大人へと成長していく。
」
機内の機器トラブルで上映予定変更で、予備として用意されていた作品だったが、大当たり。感動してしまった。何を信じたら良いかわからない人生だからこそ、何かを信じることに特別な価値があるというメッセージ。
・映画『レイクサイドマーダーケース』
http://www.lakeside-mc.com/index.html
「お受験合宿の夜、お父さんの愛人が殺されました。」。容疑者は妻(薬師丸ひろこ)。原作はベストセラー作家・東野圭吾が2002年に書き下ろしたミステリー小説「レイクサイド」。個性派俳優揃いで原作の面白さが万全に活きた。演劇的。
・THE AVIATOR - アビエイター
http://www.aviator-movie.jp/
映画界と航空業界で成功を収めた大富豪ハワードヒューズの生涯を描いた話題の作品。ラスベガスはヒューズが人生の最後を過ごした場所で、通りの名前にもなっている。重厚で華やかな映像とその陰で少しずつ壊れていくヒューズの精神状態。タイタニックが好きなら、これもおすすめ。
・「Ray/レイ」
http://www.ray-movie.jp/index.php
盲目のR&Bシンガー、レイ・チャールズの生涯を描いた大作。名曲「ジョージア・オン・マイマインド」に隠された悲しい少年時代の思い出と勝ち取った栄光。レイの名曲のオンパレードで聴いているだけでも楽しめる。
・ナショナル・トレジャー
http://www.movies.co.jp/nationaltreasure/
独立宣言書に隠された暗号から伝説の秘宝を探すトレジャーハンターの物語。ニコラスケイジ主演だから、面白くなるかなあと期待して観ていたが、最後まで平凡な娯楽アクションで終わった。

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Beyond: 30-New Advertising Models for Television
A confluence of factors is rapidly changing the television landscape. Audience fragmentation, the perpetual rise of new media channels, growing diffusion of PVR, significant changes in the metrics associated with TV audience research... such factors are gradually changing the business models associated with television in fundamental ways. Increasingly, networks will need to diversify their revenue streams. Advertisers, too, will need to discover new models of advertising designed to complement the traditional 30 second spot.
Moderator
Duane Varan, Director, Interactive Television Research Institute, St Perth, Australia
Panelists
Tim Hanlon, Sr. VP/Director, Starcom MediaVest Group, Chicago, IL
Rick Mandler, Vice President, Enhanced TV, Walt Disney Internet Group, New York, NY
Barbara Bacci Mirque, Sr. Vice President, Association of National Advertisers, New York, NY
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EUSATODAY.com - U.S. advertisers go digital to track ads
http://www.usatoday.com/tech/news/techinnovations/2004-08-18-rfid-plus-ads_x.htm
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米国ラスベガスにきています。行きの飛行機で読んだ小説の書評。
面白かった。おかげで時差ぼけ。
「
アフリカの癩病院副院長であるサンダースは、一人の人妻を追ってマタール港に着いたが、そこからの道は何故か閉鎖されていた。翌日、港に奇妙な水死体があがる。死体の片腕は水晶のように結晶化していた。それは全世界が美しい結晶と化そうとする無気味な前兆だった。バラードを代表するオールタイムベスト作品。星雲賞受賞。
」
40年前に書かれた作品だが、SFとしての完成度はまったく色褪せていない。世界の結晶化というコンセプトは、宮崎アニメ「風の谷のナウシカ」の腐海に通じる神話的に美しいデカダンス。そこには生きると死ぬの間の究極のスローライフという、終末世界のあり方が提示される。ほとんど純文学のような味わい深さを感じる名作だと思う。
古い作品でハンセン病がモチーフとなっている。現地人の描写に植民地主義の名残りも感じられるなど、今読むと表面的には差別的ととられかねない微妙な表現もあるが、モチーフを深いレベルで、退廃的な究極美として昇華させることには成功しているように思える。
世界の終わりを描いた点が似ているので、年初に書評した「万物理論」が好きな人にもおすすめ。結晶世界の方が理屈が少なくて文学的。
・昨年度マイベストSF 大作は「万物理論」、中短編は「あなたの人生の物語」
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002774.html
・J・G・バラードの千年王国ユーザーズガイド

「
J・G・バラードは、既存のSFの概念にとらわれない前衛的、先鋭的な作風で、1960年代の「ニューウェーブ」運動の先駆者として知られる。本書は、1963年から95年にかけて発表された書評、エッセイなど90編あまりをまとめたもの。映画や現代アート、作家、科学といったテーマごとに分類されたそれらは、著者独自の味つけを施した映画論、作家論であり、ときには精神分析論、風景論、時空間論など多岐に及ぶ。20世紀文化を多角的な視点でとらえた刺激的な評論集でもある。
」
・WindowLister
http://homepage2.nifty.com/taks-2/WindowLister/

#金曜までラスベガスに出張に来ています。NABに参加中。現地に居る人はご連絡ください。
実験的だが、すごいの一言。新しいモノ好きにインストール推奨。
「
WindowListerは、デスクトップおよびOS上に散らばっているオブジェクトを、意味を持ってわかりやすく一覧に して、それを選択することを基本とし、各種の知識を効率的に選択・閲覧そして創造していくことを手助けする、 デスクトップと透過的な選択閲覧創造環境です
」
この説明だけで理解するのは難しい。インストールしてみると斬新さがわかる。
WindowsListerは現在表示中のウィンドウの一覧地図を表示する。このとき各ウィンドウのサムネイルが表示される位置はランダムではない。ユーザの作業内容を解析して、関連するウィンドウを隣り合うように自動的に再配置してくれる。複数の作業を平行して行っていると、作業別に関連ウィンドウがまとまっていく感じがする。

この地図上にはユーザが作成する付箋紙のような情報カードも配置できる。通常のアプリケーションウィンドウにテキストの情報を付加することもできる。デスクトップでKJ法をしながら、アプリケーションを使っていくイメージだ。
WindowListerは極めて実験的であるが、デスクトップの状態から情報や知識を集約して、創造性の高い作業環境を作り出そうとする挑戦的な試みだと思う。根底に思想を感じる。これからどう進化していくのが、注目したいソフトウェアだ。
・ぴたすちお
http://www8.plala.or.jp/ara3/pita/index.htm

#金曜までラスベガスに出張に来ています。NABに参加中。現地に居る人はご連絡ください。
デスクトップはどうにもゴチャゴチャしがちである。たくさんのウィンドウやアイコンを並べていくとデスクトップのエントロピーは増大して作業効率が落ちてしまう。乱雑になる理由のひとつはウィンドウとウィンドウが整然と並んでいないから、微妙に配置がズレているから。
ぴたすちおは、ウィンドウやアイコンをピタっと自動配置するアプリケーション。サイズ変更を行うと自然に隣のウィンドウのタテ・ヨコ位置にピタッと隣接したり、乱れたアイコンの配置を整列させてくれたりする。
・ウィンドウの移動、サイズ変更中にスナップする
・ウィンドウが画面の外にはみ出さないようにする
・タスクトレイに最小化する
・デスクトップのアイコンを自動的に等間隔に整列する
・デスクトップのアイコンを小さいサイズで表示する
・デスクトップアイコンテキストの背景を透過する
・ダブルクリックでひとつ上のフォルダに移動する
・ウィンドウを半透明化する
・マウスの移動のみでウィンドウをアクティブにする
・月齢を計算する

隣り合うアイコンやウィンドウの配置がジャストでないと気持ちが悪いという几帳面な性格の人はこのソフトを使うと幸せになること間違いなし。
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・ファイナルファンタジーXI LANDS END
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757721390/daiya0b-22/

#土日は京都の貴船で研究会の合宿中。
オンラインゲームのファイナルファンタジー11を舞台にした少女マンガ。シリーズになっているようだ。プレイ経験のない人には意味不明だろうけれど、一度ハマッたことのある人はとても楽しく読めるな、このアンソロジーシリーズは。
今までこのことを書いたことがなかったが、実は私、ファイナルファンタジーXIのプレイ経験が結構ある。レベルはメインの赤魔導士で27くらいだった。とはいっても、それはもう5年近く前。2001年にβテスト開始と同時にモニターになってから半年か1年くらいの期間だ。
・スクウェア、「ファイナルファンタジーXI」ついにβテスター募集開始
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20011120/square.htm
今はとてもゲームを遊べる時間はない。それでこのマンガを読んで当時がとても懐かしくなった。
私のFF11体験はかなり特殊なものだった。当時、ゲームのメールマガジンの編集長を引き受けていて、最新のネットワークゲームであるFF11は仕事上、内容を把握しておく必要があった。
ゲーム内での私の名前は女性名。容姿も女性の人間キャラ。え、ネカマかって?いやそうじゃなくて、私は妻と二人で一人の女性キャラを演じていたのである。妻がコミュニケーション担当で、私が戦闘を担当。完全に役割を分担して遊んでいた。
サラリーマン集団のパーティに参加していて、毎晩2、3時間は7,8人の出あった仲間たちとレベルアップに励んだ。二人で一人であることは完全に秘密。チャットは妻だけが担当。女性キャラは男性キャラから助けてもらいやすく、武器やアイテムもタダでもらえたりして、楽だった。
よくナンパされていた私(たち)だが、気のあるような、ないような返事をしては、男性キャラから助けてもらい続けていた。モテモテ女性の気分を味わうという奇妙な感覚だった。チャットのキーボードを打つのは妻なので罪悪感はなし。戦闘は私が専門で担当するので女性キャラにしては妙に機敏で攻撃的で、強かったと思う。
このマンガは、ゲーム内で繰り広げられるコミュニケーションや友情や恋愛感情が、とてもよく写し取られているなあと思った。社会心理学的にこのマンガをネットワークコミュニケーションの研究材料にもなるかもしれない。
「あのひとはいつの間にかレベル50の白い壁を身につけ、もう一緒にPTを組むことすら叶わない」と悩む女性の姿だとか、「白魔なんて...役に立っていると思っていたのは自分だけでMPの少ない私などただのお荷物だったんだ」と嘆くありがちなシーンだとか。
またFF11をプレイできる日はあるのだろうか。楽しかったなあ。
FFにハマッた経験のある人はこのアンソロジーシリーズ一読の価値あり。
EHDDlife
http://www.hddlife.com/

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こんな計算表が序盤で紹介されていた。
10人のグループ 11.6%
20人のグループ 40.6%
30人のグループ 69.7%
40人のグループ 88.2%
50人のグループ 96.5%
60人のグループ 99.2%
これはなんだかわかるだろうか。
「グループに同じ誕生日のペアが含まれる確率」だ。もちろん、私とあなたが同じ誕生日である確率は365/1である。とても小さい確率だ。だが、グループ内の不特定の誰かと誰かが同じ誕生日の確率ならば、上記のような計算になるそうだ。つまり中学や高校の1クラス規模なら「運命の出会い」の二人は存在しない方が珍しいのである。
これは多くの人が最初に直感した数字よりも、かなり高い値だと感じるだろう。そして、これはこの本のメインテーマである、意味のある偶然=セレンディピティは結構高い確率で起きることの説明である。
情報のデジタル化、ネットワークの拡大、エージェントソフトウェアの活躍、インターネットコミュニケーションの活性化、バーチャルリアリティの実用化、データマイニングなど、情報テクノロジーの成果は、本来は出会わなかった情報や人の組み合わせ数を爆発させる。
「生命とはある種の計算である」ともいう。遺伝子の複製、脳の情報処理、宇宙の惑星の動き、動植物の振る舞いなど、自然界のプロセスにも多くのルールがあり、生物も環境も機械の一種とみなす人もいる。こうした自然のプロセスを計算とみなすのが「ナチュラル・コンピューテーション」という考え方。これに従えば自然のプロセスもまた、天文学的な組み合わせの計算を何十億年も続けているシステムだといえる。ここにもセレンディピティはたくさん発生する。
膨大な数の組み合わせを試すことで、たまに有意なものが生まれてくる。この本はそうした現象を縦軸に、最新の情報科学や先端技術を総括していく。コンピュータやネットワークコミュニケーションは膨大な数の出会いを発生させる。この無数の出会いの中からセレンディピティをどう取り出すか、が重要なのだよと複雑系研究で知られる著者デビッドグリーン教授は言いたいようだ。
「
では、私たちはミスター・ミコーバーよろしく「偶然」を待ち続けていればいいのだろうか。もちろんそうではない。実は、セレンディピティ・マシンーーーコンピュータとコミュニケーションーーーを活用することによって「必然」にすることができるのである。
」
と結論している。
コンピュータとネットワークで集めた情報をマイニングしチャンスを見つけろ、というのが答えになっている。偶然の幸運を待つのではなくて、必然の幸運をつかみにいけということだ。
なるほどなあと思った。
が、私が思うにもうひとつ、セレンディピティへのアプローチってあるなと感じている。それは当たり前のことも幸運だと思う「ツイてる!」技術のことだ。毎日がセレンディピティな人になることだ。ポジティブシンキングはセレンディピティを倍増する。
そして、「ツイてる!」といえば「俺と100冊の成功本」以外で何があるだろうか。
一昨日の書評が妙にアクセス数が多いと思ったら、俺と100冊さんが
・[俺100]:書評かくあるべし
http://blog.zikokeihatu.com/archives/000635.html
ここで前代未聞のスケールでホメ殺しにしてくれていたのである。
なんだか分からないが、これこそセレンディピティだ。最高だ。
この文章を読んでいるあなた。
それって私がお礼に俺100リンクを張りたいんでしょ、この本と関係ないでしょ、なんて思ってはいけない。ネガティブシンキングをしている暇があるなら、リンクをクリックしてセレンディピティの世界へ飛び込んでいくべきだ。脅威のツイてる!ワールドが待っている。
たぶん。
あ、いや、たぶんとかいっちゃいかん。絶対。
セレンディピティ強化のため最後にもう一度リンク。
・俺と100冊の成功本
http://blog.zikokeihatu.com/
関連:
・偶然からモノを見つけだす能力―「セレンディピティ」の活かし方
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001168.html
・TJムック「成功者30人に聞いた"儲けの法則" アフィリエイトで驚くほど稼げるネット通販」

書店ではアフィリエイト本はひとつのジャンルになってきた。5冊目の書評。
実際に月に10万、20万とアフィリエイトで稼いでいるカリスマ主婦や会社員が仮名、実名で登場して、売り上げ推移やノウハウを紹介してくれる。以前読んだ本と重なるノウハウが多いが、この本で知ったことを2つ。
1 アフィリエイトで儲かる商材とは 消費者金融、化粧品、健康食品
この本では、いろいろなアフィリエイト商材が写真入りでカタログ的に掲載されている。成果報酬の金額が最も高い商材はダントツで消費者金融のキャッシング申し込み。一般にイメージが良くない商材の割に、個人のWebサイトによくリンクが張られているのをみかけるなあと思っていたが、最高で一件成約で2万円もらえるものも見つかる。まあ、そう簡単には申し込みはないのだろうが、これを売る戦略を考えてみると面白いかもしれない(お金に困った人を集めるということか?)。
化粧品も比較的報酬が高い商材だそうだ。化粧品はリピーター率が高く、繰り返しの購入を期待できるという。「トライアルセット」では1000円の商品をひとつ売ると1000円報酬があるコンバージョン率100%前後が当たり前で、商品価格を超える報酬が設定されている例もあるとのこと。健康ブームのサプリや健康食品も消耗品なのでリピーターを期待できてよろしいということだ。
2 タイミングで勝負する流行商材専門サイトというノウハウ
制作やメンテナンスに手間をかければよいというわけでは必ずしもないようだ。最低限のメンテナンスしか行わずに、短期決戦の流行モノ専門ショップで儲けている人も結構いる。例えばこの本での紹介事例では、
・ハルウララのグッズ販売 限定グッズ通販 …
http://plaza.rakuten.co.jp/haruurara1
このサイトはこの本によると月15万円以上の収入があったらしい。基本はただ商材イメージを並べただけである。ハルウララが話題になった瞬間に、専門サイトを立ち上げたのが成功の秘訣という。普通は新規のサイトには人が集まりにくい。そこで、前もって告知掲示板的に使えるサイトを育てておくというノウハウが明かされている。コミュニティ的なメインサイトに日頃からトラフィックを集めておき、新しく立ち上げた流行専門サイトへ、アクセスを誘導するというやり方だ。
■ミクリヤくん2号のその後
さて、以前、同様のアフィリエイト本を書評した際に、
・ネット副業の達人アフィリエイトでこんなに稼げる!
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003141.html
私の会社のエンジニアのミクリヤくん2号が、趣味でアフィリエイトサイトを立ち上げたという紹介をした。あれから一ヶ月、状況はどう変わっただろうか。前回の段階では「さっぱりですよー」で売り上げゼロ円だった。
今はというと...。
・J.muruco --ジャニーズ応援サイト--
http://muruco.jspeed.jp/jmuruco/top.do

おお、サイトのデザインも機能も進化している。すごいぞ、ミクリヤくん2号!
洗練されたサイトに改造されている。SEOにもこだわっているようで一時期は「ジャニーズ オークション」の検索結果で1位に表示されましたと喜んでいた。報酬も数千円レベルで得ることができているらしい。この本の紹介事例の成功者のグラフと見比べても一ヶ月でそのレベルへ到達するというのは、筋がいいのかもしれない、彼。本業で磨いたJavaプログラミングが見事に活かされている。エンジニアの遊びとしては理想的な展開だと思う。
もっと儲かったら奢ってね。以上。
がんばれミクリヤ君2号の報告はまた彼から情報を聞き出し次第、ご紹介していきたい。
関連書評:
・全部無料で儲けるネット副業
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003073.html
・フリーターから一発大逆転 アフィリエイトで月収100万円も夢ぢゃない!
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003090.html
・主婦もかせげるパソコンで月収30万
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001411.html
■時間軸とコンピュータ活用で分類しなくても検索できる超整理法
初版を読んだのは10年前の学生時代。当時はそれほど感銘しなかったのだけれど、ビジネス経験を少しは重ねた今、読み返してみると、素晴らしい洞察にあふれた内容だったと再認識。1993年出版でインターネットも普及していなかった時期なのでパソコンを使った情報整理に関する記述は古いが、根本の思想は色褪せていない。
超整理法は、情報を分類する従来の整理法への批判から始まる。論点は二つ。
(1) こうもり問題
情報を整理する際、どの分類に入れてよいか分からない情報が発生する問題。複数属性を持つ情報、境界領域にある情報、タテヨコ分類(分類軸が複数ある)の要素を抱える情報。
(2) その他問題
どの分類項目にも入らない情報。
そして仮に分類したとしても検索不能になる危険が伴う。誤った分類に入れてしまう「誤入問題」、仕事の進展で項目再分類をする際の「在庫引き継ぎ問題」、分類名を忘れてしまう「君の名はシンドローム」などの可能性があるからである。よって「分類はムダだ」という結論に至る。
そして「分類しなくても検索できる方法」が超整理法である。
■押し出し整理法、ポケット一つ原則、平均アクセスタイム
基本コンセプトは二つ。
1 時間軸で整理する
2 コンピュータの力を活用する
時間軸と言うのはこうもり問題もその他問題も、分類後の危険とも無縁の、ほとんど唯一の分類軸なのだ。
この考え方の応用が「押し出しファイリング」。著者はとにかく仕事の書類はA4の大きな封筒に入れろという。入れたら棚に横に並べる。使ったファイルは常に一番左に置く。ただそれだけで、よく使うファイルはすぐに見つかるし、その他のたまに使うファイル(神様ファイル)も比較的短時間で見つけ出せる情報検索システムができあがるという。
これはその後、コンピューティングの世界で出現してきた「適応型インタフェース」の先鞭だったといえそうだ。オフィスソフトの「最近使ったファイル」表示みたいなものである。確かに普通の仕事スタイルでは最近使ったファイルほどよく使う気がする。「平均アクセスタイム」の視点からも、8割くらいのケースでこの単純な方法論は有効だと思った。
一箇所にすべてを入れるというのも「ポケット一つ原則」と呼ばれる秘訣。情報が見つからないのは多くの場合、どこにしまったかが分からないからだというのは単純なようでいて、真理だと思う。しまった場所が分からないとどこを検索すればいいのかが分からない。
無論、超整理法や押し出しファイリングが通用しないケースもある。これはむしろ個人の情報整理法であって、組織や図書館の共有データベース構築では当てはまらないこともあると断り書きもある。
■ディレクトリの使い方ノウハウ
著者のハードディスクの使い方は参考になる。次の3つのディレクトリを作成しているという。超整理法的な使い方だ。
(1)J(事務用)ディレクトリ
連絡法の案内、略歴、海外旅行のチェックリスト、手紙の雛形、その他頻繁に使用するファイル
(2)R(日誌)ディレクトリ
年度のディレクトリ別に日誌を収録
(3)DB(住所録、論文リスト)ディレクトリ
住所録や論文リスト
これは自分ののデスクトップの使い方と共通部分が多かった。私は放っておくと、デスクトップにアイコンを100個以上広げてしまう乱雑派なのだけれど、たまにディレクトリを作って整理する。それが良く考えると著者のディレクトリの切り方とほぼ同じだった。
デスクトップが一杯になると、050410(2005年4月10日)のようなディレクトリを作って全部を入れてしまう。頻繁に使うファイルは「最近」「マイドキュメント」フォルダに入れている(Jディレクトリ相当)。日々の日誌記録はChangelogを使ってテキストファイルで時期別に整理している。結局、著者が10年前に発見した上記のディレクトリ分類は、普通の仕事をする人にとって今も普遍的に有用な分けかたなのかもしれない。
これに加えて、GoogleDesktopSearchやサーチクロスのようなデスクトップ全文検索ツールがあるので、これらはすべて検索が容易だ。この本の執筆時点ではハードディスク全文検索に15分もかかるツールが紹介されていたが、今は遥かに技術が進歩して、著者の理想スタイルが実現できるようになっていると感じた。
■アイデア発想法とコンピュータソフト
後半は整理法から発想法がテーマになる。著者の歯に衣着せぬ意見が鋭い。
「
世に「発想法」や「発想術」と銘うった本は多い。そこには、フローチャートやマトリックス、あるいは点検表や系統樹などを使ったさまざまな方法が提案されている。
しかし、私はこうしたものを基本的に信用していない。このような定型的な方法に縛られねばならぬのなら、発想とは、何と窮屈な作業だろう。アイディア生産はもともと、精神の自由な活動であるはずだ。それがいくつものルールに規定されねばならないというのは、どこかおかしい。
」
立花隆の文章を引用してのKJ法批判もなるほどと思った。
「
KJ法の原理は非常に重要なことだということはわかっていた。しかし、それは、......昔から多くの人が頭の中では実践してきたことなのである。......KJ法のユニークなところは、これまでは個々人の頭の中で進められていた意識内のプロセスを意識の外に出して、物理的操作に変えてしまったことにある。
これが利点となるのは、頭が鈍い人が集団で考えるときだけである。......意識の中で行われる無形の作業を物理的作業に置きかえると能率がガタ落ちする。
」
ナレッジマネジメントというと権威の偉い先生のいうことを鵜呑みにしがちだが、現場で生産性の高い人が実際には何をしているか、の方が重要である。新人研修や発想セミナーなどで用いられる「理論的に正しい」メソッドも、「実践的に正しい」かどうかは疑ってみる価値があるなと思う。
■便利な情報処理ソフトとは?個人的意見
私はこのブログで過去に120以上のソフトウェアをレビューしてきた。大半は個











