2004年01月19日

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オンラインコミュニティの3つのややこしい問題の浅い考察

風邪でダウン。頭が回らないので、まとまったことは書けない日。いつもと文体を変えて、ですます調で書いてみます。

最近、はまってしまったオンラインコミュニティにおけるディスカッションに3つのテーマがあります。「口にできないこと」「儀礼的無関心」「ツッコミビリティ」という話題。どれもオンラインならではの要素が強く、従来のコミュニケーション理論の概念ではこれだと言い切れない、新しい要素を含んでいるような気がします。

自分の考えていることを世の中に向けて書くという行為は、その意味を一旦考え始めてしまうと、いろいろと、ややこしい諸問題を内に含んでいるなあとは感じます。特にWebは、言及する側、される側が両者同じレベルにいるので、気を使い始めるときりがなくなる気がしています。そのきりのなさの問題といって終わってしまえばいいのかもしれないのですが。

気になるのです。

最近気になったのは次の3つの問題。

■口にできないこと(邦訳)

・口にできないこと ---What You Can't Say---
http://www.shiro.dreamhost.com/scheme/trans/say-j.html

Paul Grahamさんという人が書いてオンラインでディスカッションが大きくなったテーマらしい。冒頭を引用すると、


(これは、異端に関するエッセイである。いかにして禁じられたアイディアを考え、それによって何をするか。後者は、近年まではごく少数のエリートが考えれば良いことだった。しかし現在、誰もが考えなければならないことになった。 Webによって誰もが意見を公表できるようになったからだ。)

という概要です。自分が属している世界やコミュニティでは、禁じられているアイデアを思いついたとき、私たちはどうすべきか、という小論文です。処世術とまとめてしまうには、あまりに深い考察の数々。ややこしい。でも、読み応えあり。意味もあると思いました。

■儀礼的無関心

こちらは、

・ネットでの儀礼的無関心の可能性
http://d.hatena.ne.jp/TRiCKFiSH/20031130#p1

どうやらこの記事に端を発したディスカッションらしいです。この問題についてのリンク集もあります。

・儀礼的無関心反応リンク集
http://sheepman.parfait.ne.jp/wiki/%B5%B7%CE%E9%C5%AA%CC%B5%B4%D8%BF%B4%C8%BF%B1%FE%A5%EA%A5%F3%A5%AF%BD%B8/

ここでは「書き手がリンクされることを想定していないページにリンクすることに関する議論」と説明されています。最初は単なる無断リンク禁止論かと思っていたのですが、最近よく読んだら、ネットコミュニティの現状を反映したマナー論、モラル論だったことが分かりました。

関連して、新たにこういう問題も持ち上がっているらしいです。

・リンクしないで言及するという行為
http://artifact-jp.com/mt/archives/200401/nonlinkreference.html

むむむ、さらにややこしくなってきました。

■ツッコミビリティ

友人のnightnoise氏と雑談する中で話題になった話。

・ツッコミビリティ
http://www.doblog.com/weblog/myblog/428?blogid=6675#20031114

ある記事がコミュニティで話題になるには、話題としての面白さや、作者の謙虚さ、突っ込みを入れる余地だとか、突っ込みを入れるためのボケなどを用意しておかなければいけないのではないか、みたいな問題です。

いわばツッコミを誘うアフォーダンスの話。

うーん、風邪のねつがぶり返しそうです。

この3つの問題は考えれば考えるほど、ややこしさが倍増して自分なりの答えも出ません。明日からまた書けなくなるので、深くは考えないでおこうと思いました。茂木健一郎さんのクオリアの本で書かれていた「難しい問題は考えてもきりがない」という意味の問題のような気がしてきました。

でもその先に何かあるのでしょうか?あるような、ないような


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Posted by daiya at 2004年01月19日 23:59 | TrackBack このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
Daiya Hashimoto. Get yours at bighugelabs.com/flickr
Comments

引用どうもです。
ああ、今日のエントリは調子悪いだけあって、ツッコミビリティ高いですよなんとなく(笑)。
ブレイク中?の日本人的Web日記延長型blog(海外の自己主張型blogとの差別化)で特徴的なのが、深い考察も調査もしないで単文言いっぱなしのエントリの多さ(「綿矢りさ萌え〜」とか)。
今回の3つの問題はそういう特徴が浮き彫りになった結果でてきたハナシなのかなぁとか思ったり。

「秘するが花」とか思い出しました(なんで?)

Posted by: nightnoise at 2004年01月21日 10:54
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