2006年07月30日

雑誌とWeb連載開始:帰ってきたアクセス向上委員会 on Web担当者 現場のノウハウ、Web担当者Forum

・Web担当者 現場のノウハウ
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Web 2.0とその先にある「新しいWebビジネス」を、Webマーケティング・運用の各テーマと共に、業界随一の筆者陣が解説するWebワーカー必携の1冊。
特集は「明日の会議に間に合うWeb 2.0虎の巻」。実体が見えにくい「Web 2.0」をどう理解して自社に生かすかを、有名人アンケートやWeb 2.0ケーススタディとともに解説します。

【内容】
・明日の会議に間に合うWeb2.0虎の巻
・注目企業のネットビジネス戦略<サーチテリア>
・ライバル企業に差を付けるネットビジネス必携プロダクト
〜海外ではもう常識のキーワード広告自動入札ツール〜
・ウェブ担当者に聞いた企業ウェブサイトの実態
・やってみましたプロのSEO
など
発売日: 2006.07.28予定
販売価格: 1,279円 (税込)

インプレスから発売される新雑誌(定期刊行のムック)上で、「帰ってきたアクセス向上委員会」という連載を持つことになりました。人気サイトを作るための秘訣を、毎回考えてみたいと思います。第一回のテーマは「Web2.0」。Web2.0時代にトラフィックを集めるためのアイデアをいくつかコラムに書いてみました。

この雑誌はクロスメディア展開する「Web担当者Forum」の一部です。これはユーザ参加型のコミュニティメディアで、Webに関わる仕事人の知恵を交換する場所です。ユーザの投稿記事も募集しています。

・Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/

「Web担当者Forum」はどんなメディア?

ビジネスの1チャンネルとしてのウェブサイトの企画・構築・運営・技術・マーケティングに関する情報が集まったサイトです。コンテンツとしては、日々更新される国内・海外のニュース、有名筆者による連載記事、コラム、解説記事や、編集部によるデータライブラリーなどがあります。

Web担当者Forumは単なる「Webzine(ウェブ版の雑誌)」ではありません。もちろん編集部から日々ニュースや解説の記事を出しますが、サイトにはだれでも記事を投稿したり、記事に対してコメントを投稿したりできます。サイトのユーザーであるあなたの疑問やコメント、オピニオンや解説がサイトを育てます。

また、「Web担当者Forum」は、ウェブサイト+雑誌+書籍+セミナーなどを組み合わせたクロスメディアとして展開します。すでに2006年7月28日に雑誌「Web担当者 現場のノウハウ」を新創刊し、セミナーも5月・6月と開催しています。

先日、開店させた関連サイト。アクセス向上グッズを持っているとサイトにご利益がある、かも。

・アクセス向上委員会ショップ
http://clubt.jp/product/7.html
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Posted by daiya at 23:59 | Comments (0)

2006年07月29日

アクティブウィンドウの画像とテキストをキャプチャ保存するCopyMessageBox

・CopyMessageBox
http://www.thyante.com/index.php?id=3,0,0,1,0,0
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CopyMessageBoxは、アクティブウィンドウの画面キャプチャと表示テキストを同時に記録可能なキャプチャソフト。キャプチャしたいウィンドウを最前面に出した状態で、設定したショートカットキー(初期設定Alt+C)を押すだけでキャプチャできる。

Copy entire dialogにチェックしておくと、ダイアログ内のメッセージテキストも保存することができる。たとえばこんなダイアログの画像とテキストを抜き出せる。アプリケーションの説明文章を書く際に便利である。

CopyMessageBox01.jpg

名前を付けて保存
================

ファイル名(&N):


ファイルの種類(&T):

読み取り専用ファイルとして開く(&R)
保存(&S)
キャンセル
ヘルプ(&H)

Posted by daiya at 23:59 | Comments (0)

2006年07月28日

MP3からボーカルを抜いてカラオケ状態にするボーカルリデューサー

・ボーカルリデューサー
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se399616.html
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私のiTunes、iPodには洋楽と邦楽が半分くらいずつ入っているのだけれど、邦楽の大半はカラオケ対策楽曲である。”である”とか真面目に書くようなことかと思うが、実際そうなのである。それで、ボーカルを抜いたカラオケ演奏があったらいいなと思っていた。

ボーカルリデューサーは、Wave/mp3/Ogg Vorbis/Monkey's Audio/Windows Media Audio形式の音楽ファイルからボーカル部分を自動認識技術で発見し、除去する。完全にボーカルが無音になるわけではないのだが、ホールの50メートルくらい向こうで歌っている程度にうまくフェイドアウトしてくれることが多い。これならコーラスの一部みたいで、カラオケ的にはちょうどいい。

楽曲ではなくポッドキャストラジオ番組でやってみたら見事に音声が消えた。これは何かの役に立つだろうか。。。で、最大の問題は最近、カラオケにいく仲間が身近にいないのと、時間がとれないことだな。

Posted by daiya at 23:59 | Comments (1)

2006年07月27日

日本の聖地―日本宗教とは何か

・日本の聖地―日本宗教とは何か
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「常世信仰の熊野、磨崖仏の国東半島、四国霊場、そして山岳信仰の白山・立山や修験道の出羽三山。わが国固有の風土と生命観が育んだ信仰の多様な形を追究するため、全国の聖地・霊場をつぶさに踏査。そこに見たものは、原始自然崇拝と渡来宗教が融合した姿と、それを希求した名もなき人々の信心だった―。日本の宗教の原初の世界を探る聖地紀行。」

日本の聖地を巡りながら、各地の信仰を解説している。聖地を持つような古い宗教は、原始宗教と渡来宗教の融合によってできている。お寺は仏教、神社は神道、祠や地蔵は民間信仰とキレイには分けられない場合が多いことがよくわかる。古事記、日本書紀の記紀神話と実在の聖地との関係も込み入っている。日本では、融合宗教の方が純粋宗教よりも、普遍的な信仰のあり方なのだ。

修験道や比叡山の厳しい修行の内容が興味深い。1000日も野山を駆け回ったり、13年間も世俗と関係を断ち山籠もりする修行者が現代にもいる。生命の危険を賭しても、悟りの境地や神通力を得たいと考える人たち。

この本では取り上げられていないが、隠れキリシタンの信仰も土着の信仰と融合して独自の宗教世界を創り上げているとも聞く。諸星大二郎原作の「奇談」は劇場で公開日に観たのだが、DVDには諸星大二郎インタビュー映像があるというので購入した。

・奇談 プレミアム・エディション
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「 1972年、民俗学を専攻している大学院生の里美(藤澤恵麻)は、幼い頃東北の親戚に預けられたとき、一緒に遊んでいた少年と共に神隠しに遭い、その記憶がなかった。失われた記憶を求めて、彼女はかつて隠れキリシタンの里でもあった村へ赴き、そこで異端の考古学者・稗田礼二郎(阿部寛)と出会う…。
諸星大二郎の傑作コミック『生命の木』を原作に、『ワイルドフラワーズ』の小松隆志監督が執念の映画化。設定を現代に置き換えず原作どおりにするなど、こだわりが諸所に感じられる力作となっており、原作のおどろどろしさを映像に還元することに腐心しているのが痛いほどにわかる。主人公を男性から女性に代えたのは映画用の措置だが、藤沢恵麻のはかない感じはこの歴史ミステリの哀しみとも巧まずして呼応していていい。一方、妖怪ハンターこと稗田役の阿部寛は原作のイメージに違わない風貌なだけに、髪型なども原作どおりでよかったかも。(増當竜也) 」

ここ数年、熊野、出雲、伊勢が私の行ってみたい旅行先ベスト3なのだけれども、仕事では縁がなさそうな場所であり、なかなかチャンスがない。今年こそは時間を作ろうと思っているけど行けるだろうか...。

・なぜ日本人は賽銭を投げるのか―民俗信仰を読み解く
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004105.html

・日本人の神
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003868.html

・日本人はなぜ無宗教なのか
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001937.html

・仏教が好き!
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001708.html

・「精霊の王」、「古事記の原風景」
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000981.html

・禅的生活
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002275.html

・神の発見
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003728.html

・科学を捨て、神秘へと向かう理性
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002634.html

・神の発明 カイエ・ソバージュ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000314.html

・古代日本人・心の宇宙
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001432.html

・日本人の禁忌―忌み言葉、鬼門、縁起かつぎ…人は何を恐れたのか
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000809.html

・宗教常識の嘘
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003966.html

・神道の逆襲
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003844.html

・古事記講義
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003755.html

・日本の古代語を探る―詩学への道
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003206.html

Posted by daiya at 23:59 | Comments (1)

2006年07月26日

Youtubeの映像をPSPや携帯電話用に簡単変換するMediaCoder

・MediaCoder - The universal audio/video transcoder
http://mediacoder.sourceforge.net/
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Youtubeでヘンな映像を見つけた。出所不明だけれども、外国人からは日本人ってこう見えるんだろうかと不思議な気分になる。

・Japanese
http://www.youtube.com/watch?v=21rJKAgePjE

それで真の問題はこうしたヘンな映像をどのようにPSPに入れて持ち歩くかということなのだが、いいソフトを発見。MediaCoderは本来はあらゆる映像形式を任意の形式に変換する万能コンバーターだが、PSPへの変換と確認が、特に簡単にできる専用インタフェースを持つ。

・PSP用のインタフェース
http://mediacoder.sourceforge.net/screenshots.htm
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下記のサービスなどにYouTubeの映像のURLを入力すると、映像本体であるFLVファイルをダウンロードできる。

・Download videos from Youtube, Google, iFilm, Metacafe, DailyMotion, Music.
http://javimoya.com/blog/youtube_en.php

このFLVファイルをMediaCoderに読み込ませて、出力をPSPに設定すれば、PSP用の動画形式に変換して転送できる。ヘンな映像を見つけたら、持ち歩いて、友人知人に見せびらかすことができる。ヘンな人と思われるかもしれないが気にしない。

Posted by daiya at 23:59 | Comments (4)

2006年07月25日

LEGO bookmuseum Vol.1

・LEGO bookmuseum Vol.1
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もうすぐ3歳の息子はレゴが大好きだ。近所のショッピングモールにレゴの専門店「Click Brick」ができて以来、連れて行けとうるさい。この店には、売り場の横に、レゴ関連図書とブロックを貸し出してくれるカフェが併設されている。レゴの学習教室もある。こどもを遊ばせながら、待ち時間に借りて読んでいたのがこの本。とても面白かったので、即注文した。

・レゴ教室のご案内:レゴ ジャパン公式サイト
http://www.legoeducation.jp/
3歳になったら行かせてみようと思っている教室。

我が家にはレゴ基本セットの緑のバケツと青いバケツがある。緑のバケツは1.5歳からの大きなブロック(デュプロ)、赤いバケツは3歳から7歳向けである。他に、青いバケツは5歳から10歳向け、ピンクのバケツは女の子向けなどがある。大きなブロックのデュプロは、ブロックの接続部分(チューブ)が、通常サイズのちょうど2倍に設計されていて、通常サイズのブロックと接合することができるようになっている。子供が大きくなっても無駄にならない。

・レゴ デュプロ 基本セット みどりのバケツ
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・レゴ 基本セット 赤いバケツ
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・レゴ 基本セット 青いバケツ
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大人になった私もレゴは大好きで、マインドストームシリーズを組み立てて、家や会社の机に飾っていたりした。最近では、子どもと一緒に遊んで、私のほうが夢中になってしまったりするのだが、これは完璧なおもちゃだと感心する。

この本にはレゴ社とレゴブロックの創業から現在に至る70年以上の歴史と、レゴの精神が解説されている。そしてメインは半世紀以上に渡るレゴの作品のカラー写真の図鑑である。組み立てと写真撮影に、3年もかかっただけあって圧巻である。

レゴは毎年たくさんの新シリーズを売り出すが、翌年には3分の1が廃版になるため、入手が困難なシリーズがいっぱい掲載されている。芸術家が数万個のブロックを使って作った建築作品集も息を呑む。

レゴブロックは1949年に生まれ、1954年に現在の形の「スタッドアンドキューブ(突起と管)」を確立した。135カ国で1億人以上に遊ばれ、累積で3200億個のブロックを出荷した。世界の子どもの創造性を育んできた偉大な会社である。

「自分の中の、子どもの部分を育てること」

レゴの社風は惚れ惚れする。知れば知るほど入社したくなってしまう。社名は「LEG GODT」の造語。デンマーク語で「よく遊べ」の意味。ブロックシリーズの開発には10の明文化されたルールがある。

・レゴの10のルール

1 遊びに無限の可能性
2 女の子にも男の子にも
3 どの年齢の子どもも夢中になる
4 一年中遊べる
5 子どもに刺激を与え、調和のある遊び
6 飽きがこない遊び
7 想像力と創造力を伸ばす
8 使うほどに遊びの価値が増す
9 常に現代的
10 安全で高品質

レゴシリーズには大人も楽しめるシリーズがある。最新のマインドストームNXTはブロックで組み立てたロボットをに音、触感、光、超音波の各センサーと、モーターを取り付けて、コンピュータで制御できる。昔のシリーズを持っているのだが、猛烈に最新式がほしい。子どもを口実に強引に買ってしまおうか。結構、高いんだけど。

・レゴ マインドストーム NXT: おもちゃ&ホビー
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・レゴ マインドストーム 基本セット 2.0
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・LEGO.com MINDSTORMS NXT Home
http://mindstorms.lego.com/

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2006年07月24日

生命 最初の30億年―地球に刻まれた進化の足跡

・生命 最初の30億年―地球に刻まれた進化の足跡
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5億年前のカンブリア紀の進化の大爆発以後を取り上げた生命史の本は数多いが、この本は生命発生からカンブリア紀までの30億年間を取り上げている。哺乳類も恐竜もまだ誕生していない。酸素も十分にない古代の地球の海で、生命が初めて発生した瞬間を追うのが前半の主なテーマ。

著者は古生物学の大物。数十億年前の地層に、微生物の痕跡を見つけては研究している。
無生物から生物がいかに生まれたか。つまり、自然界のエネルギーで単純な分子が結合を繰り返し、複雑な化合物をつくり、ついには自己複製が可能になるシステムを生み出すにはどのような条件が必要であったか、を著者は岩石を顕微鏡で観察することで探るのである。


ここでわれわれは物理的なプロセスで形成できるほど単純でありながら、命ある細胞への進化の土台となる程度には複雑な分子群について考える必要がある。そのような分子には、みずからを複製でき、またいずれは複製の効率を上げる触媒化合物の合成を命じられるだけの情報や構造が備わっていただろう。さらにこの分子は、成長に必要な分子を周囲の環境から取り込むのではなくみずから合成し、化学エネルギーや太陽エネルギーを細胞の活動の燃料にくべ、生命誕生の物理的なプロセスから脱却して進化をたどれるようにした。」

著者はDNAとたんぱく質の間で情報を仲介するRNAが重要な役割を果たした分子なのではないかと考えている。RNAは、現在はDNAの情報転写のメッセンジャーとして脇役的に理解されているが、単体でも情報を蓄え、自己複製することがわかっている。RNAが生命起源なのだとすれば、それを生み出した原始地球の環境はどのようなものであったのか。最新の地質学の知識を使って、生命誕生の瞬間(といっても数百万年、数千万年の期間らしい)が描かれる。

過去の地球に大規模な氷河期と大量絶滅があったとする「スノーボールアース」説や、隕石や火星探査による生命起源の宇宙由来説など、最新の仮説も検討される。最初の30億年は最近の5億年よりも謎に満ちている。無生物から生物が生まれるという過程を科学者の言葉で説明する良書。

・眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004466.html

・へんないきもの
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002635.html

・生物多様性という名の革命
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004501.html

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2006年07月23日

企画書は1行

・企画書は1行
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一枚企画書を超えて、企画書は渾身の一行に賭けよ、と説いた本。
(文字通り一行の企画書を書けという意味ではない。)

コンサルタントの仕事をしていると、分厚くビジュアルな企画書を書くのが仕事だと思い込んでしまう時期がある。コンサルを専門とする会社では、特に若手はたくさん書かないと企画書として認めてもらえない雰囲気もある。それで何十ページや何百ページの豪華版を作ってしまうわけだが、最終決定者が企画にGOサインを出す判断は、やはり企画書の長さではなくて、渾身の一行の精度なのである。

有名な経営者、プロデューサたちの企画立案の心構えと、彼らの代表作の一行が読める。
「一生屋台を引くことはできない」という覚悟の一行メッセージで、投資家から出資を引き出し、お好み焼きチェーンを創業した成功者。「彼女の部屋で遅めのランチ。パスタを食べながらグビグビ」でヒット商品の缶チューハイを開発したキリンビール。「人の命をどう考えるのか」で救急ヘリコプターのネットワークNPOを設立した元警察庁長官。現状と理想像を合成写真で並べて「この二枚の写真を見てください」と役所を説得した地域活性化のリーダー。

「企画書は内容のまとめではない」

「つまり、企画書の一行とは読んだ人の脳裏に風景を映し出すことなのだ」

聞いた相手の心に鮮明な映像をむすぶような一行が企画書の本質であって、それ以外はおまけに過ぎない。実現に結びつく企画書の共通点はその一行があるかどうか、というのがこの本の要旨である。それを伝えるために多数の企画者の事例が紹介されている。

私も思い当たる経験がある。必死に書いたWeb構築の企画書でプレゼンし大きな仕事をもらって喜んでから、数年後、GOを出してくれた経営者と飲んでいた席で、こんな風に言われた。「あのとき、橋本さんの企画書はどうでも良かった。それより、あなたが、あらゆる手段でアクセス数を上げて見せますって本気で言っていたから通したんですよ」。

私は当時、アクセス向上委員会と言うコミュニティを運営していて、ホームページのアクセス数を高める仕組みを研究し、本を書いていた。その経営者は、もともとそういう背景を評価して私に提案させていたのだから、企画の趣意が「本気であらゆる手を使って人気サイトつくります」でよかったのである。何ページ後ろについていようと、特定の方法論が書いてあろうと、それはおまけだったのだ。

プロの専業コンサルはともかく、フリーランスやベンチャーの場合、大手企業から企画提案を要請されるということ自体に、二者の関係性が確立されているということでもある。そこを認識しないで、一行のない、小手先でたくさん書いた企画書を出したら逆効果ということもあるだろう。企画書をさあ書くぞと気負っているとき、意外にその前提を忘れがちだと思う。本来相手の方が専門家であるビジネスについて、一般的な市場分析から入って、的を外してしまったりする。仕事を始めた頃、書いた企画書は今思い出すとそうした恥ずかしい失敗が満載だった。

ズバリの一言で意思決定者の合意を得て、必要ならば後から長大な企画書を作るというのが正しい企画マンの仕事なんだなと思った。


・鉄則!企画書は「1枚」にまとめよ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000575.html

・40字要約で仕事はどんどんうまくいく―1日15分で身につく習慣術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002286.html

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2006年07月22日

スタートアップを効率化するXYZStartup

・XYZStartup
http://www.t-net.ne.jp/~x-y-z/XYZStartup/XYZStartup.htm
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Windowsの起動時に自動で立ち上がるアプリケーションを多数登録していると、起動時にメモリをいっぺんに使ってしまい逆にユーザにとって、All Readyな状態になるまでに時間がかかってしまうことがある。

たとえば私のサブマシンでは、OS起動時にメールソフトとWebブラウザーを自動で起動させるように設定している。どうせこの二つは常に立ち上げるので、自動化していると便利なのだ。

しかし、この設定は起動時の負荷が高い。複数のアプリが同時にメモリを使うからだ。起動の順番をずらして起動できればもっと速くAll Readyになるはずである。

XYZStartupは、起動時にCPU使用率がゼロになるのを待って、登録ソフトを起動するフリーソフト。特にCPUやメモリを起動時に大量消費するソフトを登録することで起動のスピードを上げられる。

作者の説明:

登録したアプリケーションソフト(実行ファイル・以下「ソフト」と略します)
を起動させるソフトです。
起動させるソフトの優先度(プライオリティ)や表示状態、
コマンドラインパラメータの設定も出来ます。

XYZStartupはCPU使用率が0%(アイドル状態)になった時に、
登録されているソフトを起動します。
Windows起動直後などは様々な処理が実行されていますが、
XYZStartupはCPU使用率0%(アイドル状態)になるまで待機します。
これにより、OS起動直後でも他の処理を邪魔することなく、
効率良くソフトを起動させることができると思われます。

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2006年07月21日

PC雑誌として最終号の月刊 ASCII (アスキー) 2006年 08月号

・月刊 ASCII (アスキー) 2006年 08月号 [雑誌]
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1997年創刊のPC総合雑誌の老舗 月刊アスキーが2006年8月号をもって、PC誌を「卒業」し、PCにこだわらない総合誌に生まれ変わるらしい。パソコン誌としては事実上の休刊ということだろう。8ビットの頃から日本のパソコン業界、パソコン文化に、大きな貢献をしてきた雑誌だった。最近は読んでいなかったのだけれどもとても残念である。長い間、お疲れ様でした。

全力投球、大盤振る舞いの最終号がすばらしいので紹介。

一部はWebサイトでも読むことができる。

・伝説のパーソナルコンピュータ100+
http://www.ascii.co.jp/pb/ascii/special/200608_01/200608_01-01.html

●クラシックマシン
TK-80/IMSAI 8080/PC-8001/ベーシックマスターレベル1/FM-8/MZ-80K/IBM PC(IBM PC model 5150)/Data General One/Compaq Portable/Macintosh 128K
●初期のホビーマシン
Apple・e/Atari ST/FP-1100/SMC-777/PASOPIA 7/松下JR-200/PC-6001/ SC-3000/ぴゅう太
●PCゲーム絶頂期のホビーマシン
IBM PCjr/PV-7/PASOPIA IQ(HX10-S)/TeraDrive/PIPIN aTMaRK/PC-8801 mk・SR/X1 Turbo/FM-77/AV40/PC-98DO/MARTY
●PC-9801列伝
初代PC-9801/PC-9821As/PC-9801UV11/PC-9801VM2/PC-H98 model70/PC-9821/PC-98XA/PC-9801NC/PC-9801RA2/PC-9821 CEREB C200/V/PC-286 NOTE exective/PC-386GS/PC CLUB(PC-286C)/ValueStar NX VS30D
●モバイルの源流プチDOSマシン
FMR-CARD/モバイルギアMC-MK12/Zeos Pocket PC/HP200LX/OASYS Pocket 3/Palm Top PC 110/Quaderno/オムロンMassif/Libretto 20
●魅惑の小型マシン,ハンドヘルド名機
HP41C/PB-100/THE POQET PC/UC-2000/Atari Portfolio/PC-8201/Psion Series5/PalmTop PTC-300
●時代を先取りしたマシン達
MB-16001/ Lisa/ PC-100/ BeBox/ NeXTcube/ Dynanote/ IBM Chip Card/ThinkPad TransNote/WS-1/AS-300
●買えなかった!憧れのマシン
YAMAHA YIS/X68030/Amiga 3000/Macintosh・/20th Anniversary Macintosh/ Silicon Graphics Visual Work Station320/IBM ThinkPad 701c/Digital HiNote Ultra ・/Archimedes A3010
●とことん使えた実用ノート
DynaBook J-3100SS001/ThinkPad 600/Compaq Contura AERO 4/33C/Frontier RT166mini(チャンドラ2)/LaVie MX LX60T/Let's note/M32/PowerBook Duo 230/ThinkPad X31/VAIO PCG-505
●微妙に素敵な一体型PC達
Macintosh SE/30/iMac(Flower Power)/PROSET 30/98MULTi CanBe(PC-9821Cf)/e-one/VALUESTAR NX simplem/PET2001/Macintosh Color Classic/ FM-TOWNS・ UX/PS/55Z 30U
●21世紀の銘機
Compaq Tablet PC TC1000/PowerMac G4 Cube/Mac mini/FMV-BIBLO LOOX S5/Zaurus SL-C700/バイオU PCG-U101/Let's note LIGHT W2/Mebius PCMP70G/ TOUGH BOOK CF-29/VALUESTAR TX/バイオRX(PCV-RX70K)
●シリーズ末期の忘れられないPC
Apple・GS/PC-88VA/PC-8801MC/FS-A1GT(MSX turboR)/FMV-TOWNS Fresh・GT/Amiga 4000/X1turbo Z/PC-486HX

・月刊アスキーの記事で見るパソコンの30年
http://www.ascii.co.jp/pb/ascii/special/200608_02/200608_02-01.html

・Appleの軌跡
http://www.ascii.co.jp/pb/ascii/special/200608_03/200608_03-01.html

こうした30年間の歴史を画像資料も豊富に振り返る。当時の詳しい資料はもはやアスキーくらいしか持っていないだろうから、この編集部にしかできない価値のある特集だと思った。

そして、永久保存版にしたい付録DVDには、2005年1月号から,2006年7月号までの特集すべてをPDFで収録、ベスト記事のPDF収録、1万件以上のニュース記事データベース(本文入り)など、マイコン世代にはたまらない内容。

関連:

・蘇るPC-8801伝説 永久保存版
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004346.html

・蘇るPC-9801伝説 永久保存版
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001198.html

・コンピュータ博物館
http://www.ipsj.or.jp/katsudou/museum/index.html
情報処理学会の作成。パソコンだけでなく、スーパーコンピュータ、メインフレーム、ワークステーションなど幅広くコンピュータの歴史を写真と詳細解説入りで展示している。功労のあった研究者のプロフィールも価値がある。

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2006年07月20日

・ポッドキャスト連続番組「ネットサーフィン2.0」放送に出演開始とドロップショッピングClubTに店舗開設

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先週からポッドキャスト放送「ネットサーフィン2.0」を開始しました。デジタルハリウッド大学の放送部の番組「Akiba+」の中の一コーナーでの放送です。

・デジタルハリウッド大学放送部
http://blog.dhpodcast.com/
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私とビデオジャーナリストKNNの神田敏晶さんの二人の対談番組。Web2.0をテーマに二人がボケとツッコミをしながら、ネットサーフィンする模様を放送しています。神田さんは、Web2.0本が順調に売れているらしい。関東地方のMXテレビのBlogTVにもレギュラー出演されています。このポッドキャストでは、気楽に雑談ムードで登場です。

・Web2.0でビジネスが変わる
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さて、新番組ということで調子に乗ってグッズも作成してみました。いま話題のドロップシッピングに挑戦。

・ClubT
http://clubt.jp/

ClubTは無料でオリジナルグッズをデザインして販売できるドロップシッピングサイトです。ユーザは自分で準備した画像を使って、Web上でTシャツやパーカー、トートバッグ、マグカップを作成することができます。グッズの作成費用とお店のオンラインショップの開設費用は無料。グッズには報酬を設定することができます。1995円のTシャツを2500円で販売すれば、差額が作成者の利益です。

ポッドキャスト番組のTシャツを作成してみました。このサービスは作っても買う必要はないのでのですが、記念に2枚自分で購入。

・ネットサーフィン2.0 Tシャツ ノーマル (白) (ネットサーフィン2.0)
http://clubt.jp/product/3468_5160.html
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私が昔、運営していたコミュニティ「アクセス向上委員会」のグッズも一通り、作成してみました。とりあえず自分で1枚買いました。実は近日、アクセス向上委員会をある雑誌の連載で復活させる予定なのです。

・アクセス向上委員会ショップ
http://clubt.jp/product/7.html
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自分で運営しているブログやコミュニティのグッズを作ってみるのは楽しいですね。無敵会議のTシャツも作ってみようかなと思ったけど、とっくに作って配ってたのだった(笑)。

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2006年07月19日

老ヴォールの惑星

・老ヴォールの惑星
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「偵察機の墜落により、おれは惑星パラーザの海に着水した。だが、救援要請は徒労に終わる。陸地を持たず、夜が訪れない表面積8億平方キロの海原で、自らの位置を特定する術はなかったのだ―通信機の対話だけを頼りに、無人の海を生き抜いた男の生涯「漂った男」、ホット・ジュピターに暮らす特異な知性体の生態を描き、SFマガジン読者賞を受賞した表題作ほか、環境と主体の相克を描破した4篇を収録。著者初の作品集。 」

表題作は「SFが読みたい!」誌の2006年版 年間ベストSF 国内編で、堂々第1位の作品。その他に3つの短編が収録されている。4作ともひたすら素晴らしいハードSF。SF好きでまだ読んでいなければ絶対のおすすめ。

読後感はテッド・チャンの短編集「あなたの人生の物語」と似ている。どちらも現代SF最高レベルの出来だが、あちらが「神の不在」がテーマだったとすると、こちらは「人間の絆」がテーマといえそう。だから、こちらの方が少し明るく希望がある印象。もともと日本語だから読みやすい。

4作を私の個人的な主観で順位付けしてみた。

1位 「ギャルナフカの迷宮」
2位 「老ヴォ-ルの惑星」
3位 「漂った男」
4位 「幸せになる箱庭」

といった感じ。

オリジナリティの豊かな作品だが「ギャルナフカの迷宮」「幸せになる箱庭」はそれぞれ
・CUBE
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・ソラリス
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あたりにインスパイアされたのかなと感じた。

小川 一水という作家、2004年度に星雲賞日本長編部門も受賞しているが、今後の作品がとても楽しみ。

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2006年07月18日

教育/学習用ポッドキャスティングが創る新たな未来

・@マークプロジェクト×PodAcademyセミナー
第一回 教育/学習用ポッドキャスティングが創る新たな未来
http://www.podacademy.jp/seminar/
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ポッドキャストと教育をテーマにセミナーが開催されます。

携帯プレイヤーの普及に連動して聴衆を増やしているポッドキャスト。次はどうビジネス化するかに注目が集まっています。教育という切り口は音楽配信と並ぶ有望な可能性だと思います。このセミナーでは私も講演者の一人になりました。多様なデバイスを使ったコンテンツ配信ビジネスの未来について考えてみたいと思います。

有料のセミナーではありますが、たくさんのご来場をお待ちしております。

以下は告知内容です。

■教育/学習用ぽっどキャスティングが創る新たな未来

「学び系ポッドキャスティングポータルサイト」Pod academyは先端ナレッジフィールドとのコラボレーションによるセミナー 「@マークプロジェクトxPod Academy」を開催します。

第一回の今回は「教育/学習用ポッドキャスティングが創る新たな未来」と題して日本で初めてのポッドキャスティングと 教育/学習用途のセミナーとなります。

特に昨年iPodを新入生全員に無料配布し、世界中で話題になった米国デューク大学のザッカリー・ポーグ氏をゲストに招き、導入に至った経緯、 スキームや生徒の使用例などを紹介してもらいます。この画期的プロジェクトを成功させたその裏側は多く日本の学校のみならず、企業などにおいても参考になるはずです。

セミナー終了後は会場を隣にある今東京でもっとも新しく、斬新なレストランダイニング「東京フードシアター」に移し、レセプションが行われます。 参加者の方々にはゲストとのより身近な交流を図っていただけます。

■開催日程と場所

開催日 2006 年8月1日(火曜)
開催場所 先端ナレッジフィールド・AKIBA 3Dシアター
(JR秋葉原駅前UDX4階) ≫ 会場 ≫ 地図
時間 7pm〜9pm(2時間)、レセプション:9pm〜10:30pm
参加費 事前申し込み:\5,000、当日:\6,000
(共にレセプション参加費込み)
募集人数 100 名

・詳細とお申し込みはこちら
http://www.podacademy.jp/seminar/

■予定内容

「ご挨拶」中村伊知哉氏/キャスタリア(株)顧問、スタンフォード日本センター研究所所長

「iPod アップデート(仮)」アップルコンピュータ株式会社 ※発表者未定

「携帯端末(ハンドヘルドデバイス)を使った学ぶことの意味」橋本大也氏/(株)データセク
ション代表取締役、 メタキャスト(株)COO&取締役、アルファブロガー

「海外における教育ポッドキャスト最新事例紹介」山脇智志氏/代表取締役、キャスタリア(株)

「デューク大学におけるポッドキャスト」Zachaly Pogue/ Duke University, Jenkins Collaboratory

■主催

キャスタリア株式会社(元ポッドアカデミー有限会社)
ポッドキャスティングを中心にした「Cast(キャスト)」による新たなソリューションをビジネスシーンに提案していく企業です。 現在、学び系ポッドキャスティングポータルPod Academy(podacademy.jp)を運営しています。

■ 協力

・アップルコンピュータ株式会社
・MACPOWER

■協賛

・ノースウエスト航空
・(株)新産業文化創出研究所

*内容、協力/協賛企業は変更することがございます。ご了承ください。
タイムテーブル

19:00-19:05 「開会挨拶」中村伊知哉氏
19:05-19:20 「iPod アップデート(仮)」アップルコンピュータ株式会社
19:20-19:50 「携帯端末(ハンドヘルドデバイス)で学習するということ」
橋本大也氏
19:50-20:20 「海外におけるポッドキャスト最新事例紹介」山脇智志氏
20:20-20:50 「デューク大学におけるポッドキャスト」Zachary Pogue氏
20:50-21:00 「ディスカッション」
21:05-22:30 「レセプション」

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2006年07月17日

プロファイリング・ビジネス~米国「諜報産業」の最強戦略

・プロファイリング・ビジネス~米国「諜報産業」の最強戦略
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とても興味深い現実が書かれている。

9.11同時多発テロ以降の米国で、急成長している民間の「諜報」産業の実態に肉薄したレポート。主役はこんな企業たちである。企業ごとにひとつの章で語られており、新しいがグレーゾーンのニーズに目を付けた経営者のベンチャー物語としても面白く読める。

・Acxiom Corporation
http://www.acxiom.com/

・ChoicePoint
http://www.choicepoint.net/

・LexisNexis
http://www.lexisnexis.com/

・Seisint, Inc.
http://www2.seisint.com/

・Identix
http://www.visionics.com/

アクシオム、チョイスポイントなどの企業は、全米の2億人の個人情報をあらゆる手段で収集している。その巨大データベースを使えば、電話番号などの個人情報の一片を検索キーに、その人物の住所、氏名、年齢はおろか、家族構成、裁判記録、犯罪歴、クレジットカードの利用履歴、保有する車、最近の顔写真にいたるまで、あらゆる情報を引き出せるという。米国の政府や警察組織が大口の顧客リストに並ぶ。テロリストや凶悪犯の割り出しに、威力を発揮している。

強力な個人情報検索システムは、テロ対策の強力な武器になる一方で、個人のプライバシーを蝕む危険な存在でもある。間違った情報がプロフィールに登録され、飛行場などの個人情報照会の場で「テロリスト」「重大な犯罪者」扱いされてしまう事例が続出しているそうだ。一度、登録されると本人でも、容易には情報の変更ができない。政府や警察に濫用されれば、監視社会の道まっしぐらである。

指紋、顔、声紋、DNAなどの生体認証のデータやネット利用履歴と統合されることで、近年、ますますデータの集積規模の拡大と精度の向上が進んでいる。産業と社会のデジタル化、ネット化が進めば、個人情報のデータベース化は避けられそうにない。制度的な規制はもちろん重要だが、民間企業を完全に縛ることは難しいだろう。一般のISPや大手ECサイトにだって、誰が何を見たか、何を買ったかなどのログが残ってしまうのだから。

技術に対しては技術で戦うという道もあるのかもしれない。たとえば匿名認証の技術はもっと使われてもよさそうに思う。サービス利用資格を持つことは確認しつつ、誰なのかは特定できない暗号認証の仕組み。もちろんこれに加えて通信経路の暗号化も行う必要はあるだろうが、必要のない個人情報は集めないシステムは企業サイドにとっても使いたいケースが多いはず。

・Sensu Project
http://aatoken.aitea.net/
匿名認証技術の研究事例。

この本を読んで、セキュリティとプライバシーに対する企業や政府の取り組みと監視社会化が米国では日本の何倍も進んでいそうな現実に驚いた。うかうかクレジットカードも使えないのだなあと思った。

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2006年07月16日

LocoRoco(ロコロコ)

・LocoRoco(ロコロコ)
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久々にPSPの新作を買った。期待通りハマった。名作だと思う。

ドラクエのスライムのような不思議な生き物ロコロコ。LボタンとRボタンで地面を左右に傾けるとポヨンポヨン転がっていく。LとRを同時に押すと跳ねる。世界のそこかしこにはえているロコロコの実を食べるとロコロコは大きくなる。大きくならないと発生しないイベントがあるから、まずは成長させる。

○ボタンを押すと大きなロコロコは複数の小さなロコロコに分裂する。狭い通路を通るときには分裂してバラバラになって通り抜ける。○ボタンを長く押すと再び集合してひとつの大きなロコロコになる。分裂したり集合したりしながら、世界のゴール地点を目指すのが、ゲームの目的。

ロコロコには敵がいる。ロコロコを食べようとするエイリアンのモジャ。モジャに追い掛け回されたら、基本的には逃げる。体当たりで追い払うこともできる。ロコロコの惑星には他にも、奇妙な生物がいっぱいいる。まずは近寄って反応を見て、つきあい方を覚えていくのが面白い。遠くへ吹き飛ばしてくれるチュッパ、アイテムをくれるムイムイ、空中へ押し上げてくれるクーナクーナなど基本的には助けてくれる仲間。

難易度は少なくとも前半は高くない。ゴールを目指すだけなら簡単なので、次々にクリアしていくことができる。ゲームに慣れたら最短距離以外の経路でロコロコの実やアイテムを発見してコンプリートする楽しみ方もできる。操作がシンプルで、説明書はまったく読まないでも、自然に遊び方は覚えられた。気軽に始められて、やりこむこともできる。

ロコロコは転がりながら歌を歌う。この歌と、転がっていくロコロコのアニメーションが絶妙にマッチしていて、独特の世界観を作り出しているのがハマる理由。ロコロコは生き物なので、必ずしもユーザの思い通りに動くわけじゃないのも意外性があって楽しめる。キャラクタを、地面を左右に動かすことで、転がしていくというコンセプトは80年代くらいからある。決して新しいわけではないのだけれど、転がすことで音楽を奏でているような気分になれるのが新しいと思った。

・**LocoRoco**ロコロコ
http://www.jp.playstation.com/scej/title/locoroco/
オフィシャルサイト

Posted by daiya at 23:59 | Comments (3)

2006年07月15日

音楽再生22時間のケータイ SH902isでSusan Cagleと松山千春を聴く

この記事を書いたのが2004年08月15日なので、2年ぶりに携帯電話を買い換えた。

・FOMA SH900iに乗り換える
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001998.html

番号を変更したくないのでFOMA、前回が気に入ったので同じシャープ、色は前回が青だったので赤にした。

・FOMA SH902iS | 製品 | NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/product/foma/902i/sh902is/
foma902is_img01.jpg

・ITmedia +D モバイル:写真で解説する「SH902iS」 (1/2)
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0605/11/news121.html

この機種のポイントは、

1 アルミボディのデザイン性と背面ディスプレイ

アルミボディのひんやり感が夏にはぴったり。背面の有機EL採用サブディスプレイは小さいが、色調がおしゃれ、機能としては時刻表示やiチャンネルのニュースを流すことができる。背面液晶は常時点灯ではないが、非点灯時には鏡になる。

2 22時間連続音楽再生

音楽が長時間聴けるのがすばらしい。付属ソフトでパソコンから音楽を移せる。以前の機種でも映像や音楽再生は可能だったが、電池の消費が気になっていた。このSH902isでは再生には専用デコードチップを搭載しているため、電池の心配があまり要らない。気にせずに聴ける。iPodを持ち歩かないで済むようになってしまった。荷物が減ってとても満足。

ネックストラップ一体型ステレオヘッドホンも同時に購入し、ケーブルをすっきりさせた。携帯用イヤホン端子アダプタつき。

オープンエアー型ステレオヘッドホンPanasonic/パナソニック RP-HNZ10-W(ホワイト)

3 多機能性

SHシリーズの伝統を受け継いでいて、基本的に多機能である。3.2メガのカメラ、顔認証機能、高速赤外線通信方式「IrSimple」、フルブラウザなど。SH系ユーザはスムーズに移行できる。


そして、最初に512メガバイトのSDメモリに入れてみたのが、次のCD2枚。どちらも大変おすすめ。

・The Subway Recordings
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これは店頭で視聴して虜になったSusan Cagle。ニューヨークの地下鉄駅でのライブ収録。大物新人の誕生の予感。ストリート・ライブだから、最初から最後までキャッチー。シェリル・クロウを少し甘くした感じのボーカル。

・再生
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松山千春が他の歌手のカバー及び過去の自分のヒット曲を歌いなおしたアルバム。ディスク2の選曲がすばらしい。感動。

ディスク: 1
1.どうぞこのまま(丸山 圭子) 1976年発表
2.さよならをするために(ビリー・バンバン)1972年発表
3.セクシィ(下田 逸郎) 1976年発表
4.別れのサンバ(長谷川きよし) 1969年発表
5.妹(かぐや姫) 1974年発表
6.春夏秋冬(泉谷しげる) 1972年発表
7.卒業写真(荒井 由実) 1975年発表
8.雨が空から降れば(小室 等) 1971年発表
9.私たちの望むものは(岡林 信康) 1970年発表
10.伝道(加川 良) 1971年発表

ディスク: 2
1.旅立ち 1977年発表
2.もう一度 1980年発表
3.恋 1980年発表
4.君のために作った歌 1977年発表
5.季節の中で 1978年発表
6.人生(たび)の空から 1980年発表
7.良生ちゃんとポプラ並木 1978年発表
8.長い夜 1981年発表
9.銀の雨 1977年発表
10.大空と大地の中で *1977年発表

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2006年07月14日

WinXPのフォルダのアイコンを簡単カスタマイズ iColorFolder VISTA風、MacOS風、Aqua風

・iColorFolder
http://icolorfolder.sourceforge.net/
icolfolder_skin_selector.png

WindowsXPのフォルダのアイコンの色を変えたり、MacOSやVISTA風のアイコンに変更したりするユーティリティ。フォルダアイコンは標準設定ではどれも同じ外観だが、分類別に色や形を変えてみると、直感的にファイルを整理しやすくなる。しかし、Windowsの標準機能では、アイコンの変更は手間がかかり、あまり手軽ではない。

このツールを使うと右クリックから、フォルダの外観を変更することができる。オプションのスキンパックもダウンロードしておくと、外観のバリエーションも増えて楽しい。

百式管理人の田口さんが発案した3色フォルダー仕事術も、デスクトップ上でで簡単に実現できる。

・i d e a * i d e a - 三色フォルダーのすすめ
http://www.ideaxidea.com/archives/2005/05/hack.html

赤、青、黄のフォルダーを持ち歩いている。赤は「今日やるべきこと」、青は「持ち歩きたい資料」、黄は「作業用の裏紙」。なにかしなくちゃいけないこと(TODOリスト、読むべき記事とか)は赤にほおりこんでおく。一日の最後に赤が空になっていればOK。原色を選んでいるのはバッグの中で視認性を高めるため。いまのところうまくいっとります。

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2006年07月13日

数学と論理をめぐる不思議な冒険

・数学と論理をめぐる不思議な冒険
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論理、無限、確率という数学的思考をめぐるエッセイ集。語られる内容は硬いが、各章が著者の体験の回想だったり、歴史上の数学者の物語風になっていたりと、読み物として読みやすくする工夫がされている。

第一部では「論理的に証明されて正しいことがわかる」という数学の常識について検討している。論理的に証明することと、正しいとわかることは別物である。論理的な証明がなくても正しいと感じることはできる。逆に、想像しがたくても論理的にはありえる体系をつくることができる。では論理的に納得する、正しいと信じるとはどういうことか、をテーマに著者の体験談や古今の哲学者、数学者の思考が、物語的に次々に語られる。ある論理体系は、別の論理体系より、より正しいというのではなくて、世界を理解するために、より便利だから選択されているという考え方もできる。

こんな風に数学についての概念を、ときに哲学的に著者は考察を重ねていく。ユークリッドからゲーデルまで、古今東西の天才数学者や科学者たちの物語もたっぷり織り込まれている。

個人的には医師アンドルー・ワイルの「四つ葉のクローバー探しの名人女性」の話が面白いと思った。アンドルー自身は四つ葉のクローバーをいくら探しても見つけられない。だがこの女性は常に見つける。「この人はクローバーがあるところには、必ず四つ葉のがあってそれが見つかるのを待っていると信じている。見つかるのには、そのことが鍵だということを悟った。そう信じると見つかる可能性が出てくる。そう信じていなければ可能性はない。」。

証明が真かどうかを証明する前から、それが真だと信じていることが、証明を成功させる可能性につながっている。疑うことが大切というだけではなくて、むしろ信じるということが科学者の創造性の源にある。

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2006年07月12日

“ことば”の仕事

・“ことば”の仕事
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作家、ライター、学者、評論家、翻訳者、発行人、大学教員など9人の著名人に、「言葉をあつかう仕事で今何が起きているのか、なにができるのか」という問題意識をもって、仲俣暁生氏がインタビューしている。

各インタビューから気になる言葉を抜書きしてみた。

「自分はのりしろだと思っている」小熊英二氏

「価値ってなんだろうということを、もう一度考えたいんですよ」山形浩生氏

「昔から、ものすごく根本的な幼児の問いのようなものがあるんです。世界というのはなんで存在しているんだろう、とか、自分はなぜ生きているんだろう、とか。そんなふうに自分の根拠に関わっているものについて理詰めで論理を構築したいという気持ちが、文章を書くときにはどこかで働いている」佐々木敦氏

「メディアの世界には、ビジネスの話になるととたんに拝金主義者呼ばわりする人が多いけど、ぼくにとっては出版そのものをグランドデザインの部分から組み立てている今のほうが、編集者をしていたときより、仕事にものすごいダイナミズムを感じる」小林弘人

「...小さなメディアを育み、それをネットワーク化して、今の日本のマスメディア中心の生態系を重層化、多層化していく...」水越伸氏

「私たちのつながりはアソシエーション。その意味では同好会とかと同じです。ネット代や本代、交通費といった出費は、それぞれの手弁当というかたちでやってます」斉藤かぐみ氏

「若いときから、ライターをやっていると「作家になりたいの?」ってよく言われて、ライターってそんなにダメな仕事なのか、どうして双六のアガリの途中みたいに言われちゃうのか、っていうことにも違和感を感じていた」豊崎由美氏

「はたしてそれがいいことなのか、悪いことなのかはわからないけれど、自分たちは物語を消費できるようになった、最初の世代だという印象が強いんです」恩田陸氏

「文章を書いたり編集したりすることは、曲解や誤解などをふくめて、いったん中に入れたものをまた出すことで、基本的には翻訳者の仕事と同じだと思うんです。」堀江敏幸氏

言葉や出版の現在と未来について各社各様の認識がありそうだけれども、ある種の覚悟を持って言葉の仕事をしているという点が共通しているなと思った。だから、インタビューが面白い。そしてこの言葉の使い手の持つ覚悟の質と量が、その国の文化の指標なのではないかと思った。

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2006年07月11日

かけひきの科学―情報をいかに使うか

・かけひきの科学―情報をいかに使うか
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情報をいかに扱うかについての軽めのエッセイ集。”かけひき”については実は内容が少ない。情報とは何か、考察がある。

気になった部分を抜書き。

・冗長性

日本語の一般的な会話における冗長な言葉(それがなくても意味が伝わる言葉)は42%もあるそうだ。しかし、この冗長度はうまく使うと、情報を伝える媒介となる。

「講義の上手な先生の話には、じつは冗長な言葉がいっぱい入っている。しかもあちらこちらに余分な話が入っている。講義の内容はだいたいわかる。つまり、私たちが相手にメッセージを送るときに重要なのは、冗長度のサジ加減なのである」。「セールストークであまり冗長度が少ないと、どういう商品かがわからないし、だいいち客はとっつきにくいから、とたんに購買意欲が失せる」。

確かに、電報や業務連絡のような冗長性がないメッセージは、文脈を完全に共有した人以外では伝えるのが難しい。

・現状維持の仮説

「現状は維持される」という仮説は結構当たる。たとえば今日の天気が晴れなら明日も晴れ、雨なら雨というように、「今日と同じ」仮説の的中率は年間60%だそうである。同じ天気が2日続いたら3日目も同じとする「傾向が維持される」仮説は東京だと70%近くなるらしい。冬場に3日間寒い日が続くと4日間暖かい日が続く三寒四温の「周期性がある仮説」もかなり当たる。

これと同様に、市場に投入される製品にも規則性がある場合が多く、各社の製品に基本的な型がn種類あって、型ごとにランク付けがされていて、製品同士が競合関係にある電化製品の市場などでは、過去の新製品出荷のペースを調べれば、将来の新製品の型や販売時期、価格までかなりの精度で予想できると著者は述べている。最近では、携帯電話やパソコン、テレビではこうした予測が成り立ちそうである。

・二つの知性

米国のエイジング研究によると、人間には二つの発達する知能がある。

フルーイド・インテリジェンス 流動性知能
  柔らかいひらめきや創造する能力 10代後半から20代でピーク

クリスタル・インテリジェンス 結晶性知能
  長い間の経験や学習によって培われる総合判断力 30代からゆっくり上昇

前者が創造力で後者が経験則といえる。年齢を重ねるに従い、驚きが減って好奇心が弱くなる。若いときに創造力を発揮しておかないと経験則にならない。達成したことの感動が次のステップの努力につながる。

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2006年07月10日

世にも微妙なグルメの本

・世にも微妙なグルメの本
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人気ブログ「世にも微妙なグルメガイド」の書籍化。

面白い、面白い。

・世にも微妙なグルメガイド
http://ameblo.jp/japaneasy1/

このブログは、「普通に営業している普通じゃない料理のある普通じゃないお店を紹介」するサイトである。つまりヘンな店ばかり紹介している。そこから厳選された店が、書籍には収録されているので、濃いのであった。

ほんの一部を引用してみると、登場する店はこんなかんじ。


●カンガルー肉の料理『ローズ・ド・サハラ』
アフリカ料理の店なんですけどね。カンガルー料理が……。
●フランスチーズのラーメン『九十九ラーメン』
ミスマッチがベストマッチ。苺と大福の関係に似ています。
●牛乳たっぷりラーメン『ラーメン万福』
牛乳を飲みながらラーメンを食べるわけではありません。
●納豆ラーメン『らあめん満来』
納豆+生卵+高速回転。
●納豆コーヒーゼリー生クリームクレープ『アンドレア』
スイーツ2連発第2弾。納豆菌大活躍の生クリームたっぷりクレープ。
●大根おろしイチゴ生クリームスイーツ『梅芯庵』
スイーツ2連発第1弾。セレブ御用達の大根スイーツ。ある意味、ど根性大根。
...

微妙な店の体験記だが、意外にもおいしい珍品もいっぱい見つかる。この本が楽しいのは、微妙なグルメ店に対する著者の愛を感じるところ。

さて、私も結構、物好きなので、何件か行ったことのある店も紹介されていた。たとえば3つばかり。

・アフリカ料理 「ローズ・ド・サハラ」 新宿
http://www.sahara.co.jp/htmdocs/menu_a.htm
ワニとかカンガルーとかホロホロ鳥とかダチョウのタタキとかが食べられるアフリカ料理店。まずくはなかった。おいしいものもあった。

・カレー「ナイアガラ」祐天寺

注文したカレーがミニSLに乗せられ「出発進行!」でお客の前まで運ばれてくるカレーハウス。鉄道の展示だらけの店内。マニアに大人気の店。カレーの味はどんなだったか...機関車の記憶ばかり。

・納豆ラーメン「らあめん満来」

ここはときどき行く店。納豆ラーメンを食べたことがない。チャーシュー麺のチャーシューの巨大さに圧倒される店なので、チャーシュー麺がうまい。


関連:

・彦龍の憲彦さん - livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/japaneasy/

日本一まずいラーメン屋・彦龍の店主のブログ。

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2006年07月09日

パワポ使いへの警告

・パワポ使いへの警告
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パワーポイントで企画書をつくる人のための企画力養成本。

まず、「パワポ使いが陥る6つのワナ」はどれも大変に納得。

1 パワポで企画書を書きながら、企画そのものを考える
2 企画の全体像を考える前にディティールばかりに目を向けてしまう
3 ”いつもの”企画書を使いまわす
4 パワポの機能でできないことは諦めてしまう
5 「カット&ペースト」でデータを切り貼りして企画の流れを見失う
6 アニメーション機能など演出に凝りすぎて、企画の本質を忘れてしまう

企画を考えることと、企画書を作ることは別であり、いきなりパワポに向かっても、いい企画のストーリーは作れない。だから、企画を考えるときは、パワポやパソコンからいったん離れろとアドバイスがある。

白紙に向かったときが一番クリエイティブになれるということ。

しかし、まったく自由形式では難しいので、企画作業の”規格”をベースに考えよう、とすすめている。

企画作業の規格:

・目標 最終的にどうなりたいか
・現状把握 それに対して、自分は今どういう状態にあるのか
・課題 なりたいものになるためには、何が阻害要因なのか
・解決案 その阻害要因を打ち破るには何をすればいいのか

これは一枚企画書に似ている。

・鉄則!企画書は「1枚」にまとめよ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000575.html

パワポのスライドの使いまわしはダメだが、企画の骨組みだけは、こうした起承転結的なテンプレートを使ったほうがよいということ。説得するストーリーをつくるには、むしろワードの方が向いているという。脱パワポの本なのだが、ワードのすすめもあるのが意外な展開もあって面白かった。

大手代理店に所属の企画のベテランの言葉なので、企画発想作業について、参考になる部分が多かった。技術的にパワーポイントを使いこなせるようになったら、パワーポイントを使わない方法を考えるべき、なんだなあ。

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2006年07月08日

映画一日一本―DVDで楽しむ見逃し映画365

・映画一日一本―DVDで楽しむ見逃し映画365
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日本経済新聞土曜版、日本経済新聞夕刊映画欄、雑誌「ターザン」、「フィガロジャポン」に掲載された映画評に、書下ろしを追加して、再編集された一冊。月別にテーマが設定されて1年分、365本が各1ページで紹介されている。

20世紀前半のサイレント映画から、最近の映画まで、洋画邦画問わず、古今東西から名作が選び出されている。特にモノクロ映画の紹介が充実しているので、映画の長い歴史から”発掘”したい人向けである。

現在は、昔の作品が安価なセルDVDとして販売されていたり、多チャンネル放送で放送されたり、ネットのダウンロード販売もあったりして、アクセスしやすくなっている。私の場合は、オンラインレンタルDVDのDISCASを愛用していて、月8枚、映画を借りている。半分を新作、半分を名作の割合で借りる。この本はその参考用に読んでみた。

映画は好きで、学生時代から本数を観ているはずなのだが、この本の紹介作品で、観たのは3割に過ぎなかった。まだまだ先は長いと思ったが、その中から私の古典的名画を選んでみた。

(デジハリの大学生で見ていない人に推薦。とりあえず観ておくといいですよ、観てないと映画の話ができない)。

【365本の中から、学生夏休み向け古典的名画の推薦10作】
説明はアマゾンの作品紹介文から抜粋。

・カサブランカ 特別版
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「ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン共演の永遠のラブ・ストーリー。待望の高画質・高音質デジタル・リマスター版。さらに36分のドキュメンタリーを収録。」

・ゴッドファーザーDVDコレクション
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「その長い回り道の、時には輝いた映画人生をとおして、フランシス・フォード・コッポラは、数多くのすばらしい作品と欠点はあるが文句なくおもしろい作品、そしてコッポラがまったく見えないというだけでも観る価値のある一握りの失敗作を残している。それでも、やはりコッポラは映画『ゴッドファーザー』を監督した男である。これからもそうだろう。彼は自分が作ったシリーズに支配され、決定されている。この逆転写は、恐らくほかの監督には体験できないものだろう。コッポラは「ゴッドファーザー」を作りっ放しにしておけなかった。だから、15年後に戻ってきて2部作を3部作に作り替える。あるいは、初めの2作品を時系列的に編集し直してビデオ用映画の『ゴッドファーザー・サガ(伝説)』にするのである。」

・スター・ウォーズ トリロジー
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「遥か彼方の銀河系で繰り広げられる共和国と帝国との攻防を描いたSFファンタジー作品。「スター・ウォーズ 新たなる希望(エピソード4)」「スター・ウォーズ 帝国の逆襲(エピソード5)」「スター・ウォーズ ジェダイの帰還(エピソード6)」の3作品をセットにした3枚組のリミテッド・エディション。 」

・ディア・ハンター
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「アカデミー賞作品賞を受賞した、ロバート・デ・ニーロ主演の感動作。ペンシルバニアからベトナム戦争に出兵した3人の若者。敵の捕虜となった彼らは、なんとか脱走に成功するが、その後ばらばらになってしまう。低価格化“ザ・定番”シリーズ。」

・ブルース・ブラザース 25周年アニバーサリースペシャル・エディション
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「「サタデー・ナイト・ライブ」の人気キャラクターを主人公に映画化した伝説的コメディ。ニューマスター仕様の劇場公開版とエクステンデッドエディションに加え、新たな特典映像を収録した2枚組スペシャルエディション。」

・スティング スペシャル・エディション
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「ストーリー:1936年、シカゴ近郊のダウンタウン。この街に住むジョニー・フッカー(ロバート・レッドフォード)は、詐欺で日銭を稼ぐ若いイカサマ師。ある日、いつものように通行人から金を騙し取るが、相手はなんと大物ギャング、ロネガン(ロバート・ショウ)の手下だった。しかもジョニーが盗んだのは、ロネガンが所有する賭博場の上がり金。これをきっかけに、ジョニーの師匠であり親同然だったルーサーが殺されてしまう。復讐を誓ったジョニーは、ルーサーの旧友で伝説の賭博師ヘンリー・ゴンドーフ(ポール・ニューマン)を訪ねる。彼に協力を求めるが、FBIに追われているゴンドーフは、なかなか首をタテに振ろうとはしない。だが、ジョニーがロネガンの名を口にしたとき、ゴンドーフの内なる闘争心に火がついたのだった・・・。」

・シャイニング 特別版 コンチネンタル・バージョン
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「 一番恐いものを想像してください。モンスターのようなエイリアン?最悪の伝染病?それともスタンリー・キューブリックの傑作にある悲劇のように、あなたを愛し守るべき家族から殺される恐怖?スティーブン・キングの小説を、キューブリックは鮮やかな演技、おどろおどろしいセット、幻想的な撮影映像、衝撃につぐ衝撃の融合を実現し観る者を恐怖に陥れる。物語はジャック・ニコルソン扮するジャック・トランス(お客様だよ!)が、冬季管理人として優雅で隔離されたオーバールックホテルに、妻(シェリー・デュバール)と息子(ダニー・ロイド)と共に訪れることから始まる。トランスはホテルに訪れたことがないはずなのだが...。その答えは狂気と殺人の中にある。」

・二十四の瞳
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「美しい小豆島を舞台とした先生と12人の生徒たちの感動作。木下恵介監督の代表作であり日本映画史にも残る永遠の名作がDVD化。 」

・ショーシャンクの空に スペシャル・エディション
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「『マジェスティック』のフランク・ダラボンの監督デビュー作。若くして無実の罪で刑務所に服役した銀行家・アンディは、30年にも及ぶ刑務所暮らしにめげず無罪となる重要な証拠をつかみ取る。“」

・あの頃ペニー・レインと
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「『エリザベスタウン』のキャメロン・クロウ監督が自身の体験を元に描いた青春ロードムービー。15歳でローリングストーン誌のライターとなったウィリアムは、ペニー・レインに一目惚れする。特典映像を多数収録した2枚組。“BEST COLLECTION 第2弾”。」

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2006年07月07日

デジカメ写真を版画化 「ナンシー"小"関 風 パッチもん版画」作成ソフト

・inside out
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お会いしたことがないけれど尊敬するブログhirax.netでこんなソフトがリリース。

まるで故ナンシー関の消しゴム版画のように、デジカメ人物写真を変換するソフトウェア。レタッチソフトの輪郭抽出機能に似ているが、このソフトは出来ばえが絶妙。全自動で出力される結果がすばらしいことが多いが、各種パラメータを自分で設定して、生成しなおすこともできる。

私の写真でやってみた。


・変換前
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・変換後
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ソーシャルネットワークやブログ、インスタントメッセンジャーなど、自分の画像を公開する機会が増えている。写真そのものはちょっとという人でも、こうした版画化によるアバター化された画像であれば、公開してみたい人も多いのでは。

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2006年07月06日

うぬぼれる脳―「鏡のなかの顔」と自己意識

・うぬぼれる脳―「鏡のなかの顔」と自己意識
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大きくテーマは3つ。

・セルフ・アウェアネス
・心の理論
・自己認識の右脳局在

他者の心的状態を推察する能力=心の理論を調べるスマーティ・テストの話が面白い。


スマーティ・テストでは、子どもAにスマーティというお菓子の箱を見せて、箱の中に何が入っていると思うかとたずねる。Aは当然、「お菓子」と答える。そこで研究者は箱を開けて、実は鉛筆が入っているのを見せる。研究者は鉛筆を箱に戻してから「これからお友達のBちゃんがこの部屋に入ってくるんだけど、Bちゃんはこの箱の中に何が入っていると思うかな?」とたずねる。もしAが、「鉛筆」と答えたら、それはAがBの考え、あるいは心的状態を理解できないというしるしである。AがBの心的状態を推察できるなら、正解は「お菓子」になるはずだ。

このテストでは三歳児は合格せず、四歳児は合格するという一貫性のある結果が出るという。実験後、「最初にこの箱を見たとき、箱を開ける前は、なかに何が入っているとあなたは思っていた?」とたずねると、50%以上の三歳児は最初から鉛筆が入っていると思っていたと答えるという。

三歳児ではまだ自分の思考をモデル化できていない。だから他者の思考をモデル化することができない。心の理論には高度なセルフアウェアネスが必要なのである。この能力の獲得に前後して嘘をつくこと(欺瞞)も覚えるらしい。欺瞞もまた自己と他者の認識を必要とする。

こんな実験がある。数字が面白い。こどもの気をそそるおもちゃを置いた部屋に三歳前後の子どもを入れ、そのおもちゃに触ってはいけないと言い聞かせて、一人で部屋に残す。すると一人になった子どもの88%がおもちゃに触った。しかし、触ったことを認めた子どもは3分の1だけで、66%の三歳児が嘘をついたという。

さらに心の理論課題(他者の心を推察する能力)で高成績な子どもの97%が嘘をつき、成績の悪い子どもでは56%しか嘘をつかなかった。発達すればするほど嘘をつく。しかも、これほど低年齢で高率に発現するということは、人間はうまれつき嘘をつく動物なのではないかと著者は述べている。

著者は自己認識には右脳が強く影響していると述べている。左利きの人(右半球優位)は右利きの人よりも、欺瞞の検知に優れているのだという。多数の特異な脳の障害事例とともに、自己認識における右脳のはたらきが示される。

「うぬぼれる」には高度な自己認識が要る。うぬぼれることができるのは人間くらいなのである。

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2006年07月05日

ビッグバン宇宙論 (上)(下)

・ビッグバン宇宙論 (上)
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・ビッグバン宇宙論 (下)
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世界最高のサイエンスライター、サイモン・シンの邦訳最新刊。

・フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004192.html

・暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004028.html

上記2冊に次ぐ3冊目である。訳者も同じ青木 薫。前2作はウルトラ級の傑作であり、科学の本なのに目頭が熱くなる体験をした。知識と感動の科学本を生み出すコンビであるから、期待は高まる。予約して発売日に入手した。

世界の神話や聖書の宇宙創造物語から始まって、天動説と地動説、コペルニクスとガリレオ、ニュートンとアインシュタイン、ビッグバン宇宙と静的な宇宙、ビッグバン宇宙と定常宇宙など、ビッグバン宇宙論が科学の世界で確立されるまでの長い歴史を丁寧に追っていく。人間ドラマと学説のわかりやすいサマリーがあるので、難解なテーマも易しく読める。

ビッグバンをめぐる最大の議論は、

「宇宙は過去のある時点で創造されたのか、それとも、永遠の過去から存在していたのか?」

ということであった。始まりがあったということを証明するためには20世紀をまるごと必要とした。宇宙の始まりを証明するという途方もない仕事が、いかにして為されたかを知るためには、アインシュタインの相対性理論その他の理解が必要になる。上巻は20世紀の物理学を振り返り、ビッグバン大論争の理解の準備にあてられている。

この本が扱うのはCMB背景放射の発見(1960年代)と、放射の微小なゆらぎの発見(1992)によって、ビッグバン・モデルが大枠として正しいと確定されるところで終わっている。それ以降の最新理論は出てこない。また科学史や宇宙論が好きな人にとっては、既知の事柄が多いため、フェルマーや暗号のときのようなドキドキは少ない。

あとがきでも訳者が、この本を評して、「エース投手」による「直球ど真ん中」で「王道」の切り口の本と書いている。難解な事柄が絶妙に要約され、わかりやすく頭に入ってきて整理される感覚は相変わらず。宇宙論の入門として傑作であると思う。

・ガリレオの指―現代科学を動かす10大理論
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002797.html

・はじめての“超ひも理論”―宇宙・力・時間の謎を解く
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004230.html

・ホーキング、宇宙のすべてを語る
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004047.html

・奇想、宇宙をゆく―最先端物理学12の物語
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003562.html

・科学者は妄想する
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003473.html

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2006年07月04日

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

・ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する
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若きエリート経済学教授と気鋭のジャーナリストが書いた全米100万部のベストセラー。
米国で「2005年度に最もブログで取り上げられた本」に選ばれた。オモシロ論点満載。

「もしあなたが銃を持っていて、裏庭にはプールがあるとする。プールがあるせいで子供が死ぬ可能性は銃のおよそ100倍である。」

これはニューヨークタイムズに著者の一人スティーブン・D・レヴィットが書いたコラムの一節。彼は、普通は関係がなさそうな二つの事象に相関と因果を発見する天才である。そして、その結論が「世間的によろしくない」=「ヤバい」ほど、嬉々として語るのが好きなのだ。だから大論争を巻き起こす。

たとえば90年代のアメリカで犯罪発生率が急激に下がったのはなぜか?。一般的には警察官の増員や治安政策の成功が理由だとされている。そこへ著者は実はそんなことは関係がなくて、70年代以降に、女性の中絶が合法化され、とても増えたからだと結論する。不遇な生い立ちの人が減ったから、犯罪率が減ったという事実を、まず従来の定説をデータで否定した上で、説得力のある証明をしてみせる。

中絶を増やせば犯罪発生率が減るという結論は、中絶反対論者からは当然、悪魔のように言われて攻撃される。しかし、その説明ロジックは正しそうに思えるから論争は果てしなく続く。

この本で扱われるテーマは、以下のような話題。

・日本の大相撲、7勝7敗の力士の8戦目の、異常に高い勝率の、本当の理由は?
・ヤクの売人がママと住んでいるのはなぜ?
・不動産広告の「環境良好」は周りの家はいい物件だがこの物件はイマイチという意味
・子供を有名大学に進ませる方法は?
・子供の名前でわかってしまう、親の教育水準が高さ、低さ

これらを経済学的な観点から統計分析し、ヤバい結論を導き出す。面白いのはどの論点も背景に、偏見や差別、貧富の差、人間の欲望の渦巻きなど社会学的要素があり、ポリティカリーインコレクトな要素が満載であること。そして、おもしろいだけの三面記事とは違って、著者の鋭い因果関係の分析が用意されていること。

データの相関だけだと「へー、そうかな」と思うだけだが、この著者らのように、さらに因果関係を、世の中の仕組み、人々の物語として語ってくれると「なるほどその通りだ」と思う。

経済学は、抽象化度の強い学問のように思えるが、スティーブン・D・レヴィットは人々の日常を具体的に説明するために、その優れた頭脳を使っている。もう一人の著者でジャーナリストのスティーブン・J・ダフナーは、その分析内容を一般読者向けに分かりやすく書き直している。経済社会学あるいは経済社会学の傑作。

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2006年07月03日

アマゾンの新刊チェックDISCOVER Your Favorite!と自動注文も可能なAmazing Free

・DISCOVER Your Favorite! お好み新刊発売日ストーキングソフト
http://www25.big.or.jp/~hidea/discover/
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新刊書籍やDVD、新発売のゲームやエレクトロニクスを常に追いかけている、新しいもの好きのためのソフトウェア。登録した検索条件に該当する商品を、ユーザに代わって毎日チェックし、情報があればポップアップや電子メールやローカルに出力するRSS経由で通知してくれる。

複数の商品の発売を追いかけたいときに威力を発揮する。

そして、新刊、新製品のチェックだけではなく、自動的に購入までしてくれるのが、「Amazon速攻注文ソフト Amazing Free」。指定した条件にマッチする商品が、入荷され次第、あるいは一定価格を下回った瞬間に注文を入れることができる。

人気のゲームなど売り切れ必至の人気商品の発売日対策に使えそうだ。

・Amazon速攻注文ソフト Amazing Free
http://www1.ttmy.ne.jp/mink/
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2006年07月02日

魔笛

さて、私の渋谷ではたらく生活は6年くらい。3年間ほど住んでいたこともある。この渋谷がテロリズムの舞台になるのが、この小説である。冒頭のスクランブル交差点の大爆破シーンでいきなり圧倒される。毎日通る場所が何度も登場するので、たいへんな臨場感を味わった。渋谷の人に特におすすめ。

・魔笛 (クリック先に注意 アマゾンの説明などは読まないほうが良いです。)
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白昼、渋谷のスクランブル交差点で爆弾テロ!2千個の鋼鉄球が一瞬のうちに多くの人生を奪った。新興宗教の教祖に死刑判決が下された直後だった。妻が獄中にいる複雑な事情を抱えた刑事鳴尾良輔(なるおりょうすけ)は実行犯の照屋礼子(てるやれいこ)を突きとめるが...。

発表当時、江戸川乱歩賞の候補に挙がるが、実在のカルト宗教集団にあまりに酷似しているとの理由で、受賞を見送られたといわれる。スピード感、迫力の描写、ミステリ、娯楽小説として完璧に近い仕上がり。

著者の故野沢尚氏は実力派の脚本家である。多数の有名作品のノベライズを手がけており、ビジュアライズがうまい。映画化された作品には「破線のマリス」(1997年に小説が第43回江戸川乱歩賞を受賞。)などがある。

・野沢尚 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E6%B2%A2%E5%B0%9A


渋谷を舞台ということではゲーム「街」がおすすめ。ちょうど私が住んでいた神泉駅周辺がよく登場しており、遊んだ当時、大変楽しめた記憶がある。PSPで特別編、PS、PS2用に復刻版がある。

・街 ~運命の交差点~ 特別篇
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・PS one Books 街~運命の交差点~ サウンドノベル・エボリューション3
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仕事関係のおつきあいのある皆様へ

役員をしておりますメタキャスト社(テレビブログ)が6月30日付でオフィスを新橋に移転いたしました。データセクション社は従来どおり渋谷で変更ありません。どちらでも連絡可能ですが、私は新橋にいることが多くなります。よろしくお願いいたします。

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2006年07月01日

さわりで楽しむ名作映画ベスト50

実家に帰ってみると、テレビの横にDVDが10枚くらい置かれている。書店や駅などでよく販売されている昔の洋画モノである。調べてみるとコスミックインターナショナルという会社が販売しており、サイトもある。

・meiga-500.com-あの名作がワンコインで手に入る!-
http://www.meiga-500.com/catalog/default.php

よりどりみどりなのでどれを観るか迷う。DVDを販売するだけでなく、ダウンロード販売もおこなっている。その場合は、約2ギガバイトのムービーファイルになる。観たくなったらその場で入手できるのがいい。

昔、見てよかった作品をもういちど観たいが、作品名が出てこないこともある。そこで、いい本がみつかった。


・さわりで楽しむ名作映画ベスト50
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「名作映画50本をミステリー&怪奇ホラー、文芸、ラブ・ストーリー、ヒューマンシリアスドラマ、西部劇、ミュージカル、冒険ロマン&ファンタジーに分け、その見どころを解説。関連コラムも収録。」

DVDが付属しており、50本の紹介作品の”さわり”を各3分間ほど、解説なしで収録している。もちろん”さわり”はクライマックス部分ではなく、その作品の雰囲気がわかる部分をうまく切り出していた。書籍の解説と合わせて読むと、名画の発掘や、忘れていた映画を思い出せる。切れ目なく、再生されるので、映画好きの環境映像としても楽しめる。

有名な映画評論家 北川 れい子著ということで選び方も解説もしっかりした内容。

2時間以上ある付録DVD。実家では私以上に父母のほうが、気になったようで、最後まで見ていた。またテレビの横のDVDが増えそうである。

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