2003年12月02日

鉄則!企画書は「1枚」にまとめよこのエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサード リンク

・鉄則!企画書は「1枚」にまとめよ
4484031116.09.MZZZZZZZ.jpg

こんな私でも最近、長いこと仕事をしているおかげで、企業の重要なポジションの方々に直接、提案をさせてもらえる機会が増えた。要職につかれている人の共通点として、とても忙しいという事実がある。頑張って作りこんだ長い企画書は、この人たちには、読んでもらえない。全容を語るのに何百ページ必要な内容であろうと、簡潔な企画書にしないと眼にとめてもらえないような気がする。理想は1枚。

1枚企画書というと、その世界では神様と呼ばれる高橋憲行氏のノウハウ本が有名だけれど、この人の場合「文不如表,表不如図」(文は表に及ばない。表は図に及ばない)がポリシーで図解中心である。図解のメリットもあるのだけれど、よほどの名人でもない限り、一目瞭然とはいかないものである。作成にも時間と手間もかかる。

・企画書提案書大事典
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447853022X/daiya0b-22/

そんな折、まったく違うコンセプトで1枚企画書を作成するための、素晴らしい本とめぐりあった。図解も一切不要だというのだ。

■一枚の企画書

著者は、国際的に幅広く活躍するエージェントのようだ。ソニーにHDTV向け長編映画を提案したり、電力会社のマーケティング戦略、日本テレビのタイアップイベントなど大規模なプロジェクトを次々に仕掛けてきた。10分程度しか与えられていない時間の中で、経営トップやVIPにイエスと言わせるノウハウを、余すところなくこの本では、公開している。

著者の推奨する1ページ企画書(One-Page-Proposal)は8つのパートから構成される。

1 タイトル
2 サブタイトル
3 目的
4 サブ目的
5 理由
6 予算
7 現状
8 要望

それぞれを数行で、全部で1枚に仕立てる。

この本にはその作成プロセスの、ファイル整理術から具体的な文章術、活字・用紙の選び方、アポの取り方、渡し方まで、懇切丁寧にノウハウが解説されている。魅力的なのは、実際に著者が使った企画書の実物が多数、使ったそのままで収録されていることである。どの企画書も説得力がある。

もし古代エジプトでファラオにピラミッド建設を提案するとしたら?という想定の「クフ王の大ピラミッド」企画書や、出版社に向けたこの本自体の出版必要性を説いた「1ページ企画書本」企画書なども含まれていて、遊び心も楽しい。遊びも企画の大切な説得要素だなと感じる。

著者はすべての企画書が1枚でなければならない、とは一度も言っていない。長大な提案資料が必要なケースも認めている。ただし、どんなケースでも、重要人物に対しては、1枚の企画書の方が強いと考えている。

ちょっとした衝撃を受けた一冊。

評価:★★★☆☆

■実践編:成功した私の企画書もリアルタイム公開

さて、私もこの本を読んで早速実践してみた。年末に百式の田口さんと二人で、「忘年会議」イベントを計画したのだが、広い会場を借りる予算がないこと、告知力が足りないことが問題になった。

二人で相談したところ、それじゃあ、Webクリエイターの専門学校のデジタルハリウッドさんに協力をお願いしてみては?ということになった。この会社とは今年、随分お世話になった。早速、この本の通りに企画書を作成し、ディレクターの渡辺さん、社長の藤本さんにメールしてみた。

実際に送った企画書はこれ。本の指示に忠実に作ってみました。

・「今年のベストWebランキングを報告しあう忘年会議」
情報活用ノウハウの交換で来年の作業効率を3倍に高める
デジタルハリウッドさまにご提案の内容
(WORDファイル)

#企画書の公開にあたり、藤本社長よりご許可を頂きました。ありがとうございました。

結果はどうなったかですって?

大成功でしたとも!

社長の藤本さんからも10分後にはご回答を頂き、無事、ご協力の快諾がいただけました。さすが、デキル人は判断が早い。これで会場の心配もなくなりました。

というわけで、こうして成立した、年末の私たちのとっておきイベント企画をご紹介します。楽しく有意義な会合になるように頑張りますので、ぜひみなさま、お気軽にご参加ください。

・「今年のベストWebランキングを報告しあう忘年会議」
http://bestof2003.100shiki.com/

参考URL:

・正確な文章の書き方 IIJ 技術研究所、山本和彦氏
http://www.mew.org/~kazu/doc/japanese.html
IIJというと私の感覚ではサービスもサポートも上質なISP企業。こういうことを研究している人が裏側にいるわけですね。


スポンサード リンク

Posted by daiya at 2003年12月02日 16:48 | TrackBack このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
Daiya Hashimoto. Get yours at bighugelabs.com/flickr
Comments