2007年01月18日

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・ブランドの条件
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ブランド文化論の専門家が書いたブランド入門。ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルについて創業から現在にいたる栄光の歴史を紐解くことで現代消費のキーワードのブランドを解題する。

ルイ・ヴィトン、エルメスをはじめ多くの高級ブランドは、起源においては顧客にフランス皇室を持つロイヤルブランドであった。ナポレオン三世の奢侈産業振興政策を背景に、ルイ・ヴィトンは貴族のドレスを鉄道輸送するための高級な木箱をつくった。それはひとつずつ手作りの特注品であり、貴族が召使いに持たせるものであった。顧客のオーラを受けてブランドは輝いた。

馬具商エルメスは自動車の時代、大量生産の時代になることを理解し、だからこそ逆にハンドクラフトを「少なく、高く、売る」、つまり「売らないことによって売る」の戦略が大切になると考えた。希少性の戦略の前提には大量の消費がある。安物、贋物が多く出まわれば、むしろ少数の本物の価値があがると考えて、過剰生産の陳腐化を避けてきた。ひたすらに永遠に変わらないものを追い求めた。

皇室のオーラと少量生産のロイヤル・ブランドの時代に革命を引き起こしたのがシャネルであった。シャネルは皇室のオーラをまったく必要としなかった。孤児であった創業者自身の成功と華やかな生活が、メディアで取り上げられ、彼女自身の姿や生き方のオーラがブランドパワーの根源となった。ココ・シャネルは晩年、ジャーナリストの取材に対して「彼女たちが私の真似をしたのは、私が素敵に見えたからよ。もし時代のなかで何かはやったものがあったとしたら、それはショートカットじゃないわ。流行したもの、それは私よ」と答えたという。

シャネルは本物主義さえ否定した。自分のデザインがそっくりコピーされることを許した。型紙を買っていった業者たちはシャネルの名前を使って自分達の服を世界中に大量に売った。デザインは機能性を重視し、流行(モード)をつくりだした。ロイヤルブランドの永遠に変わらないものの価値を否定した。

シャネルの偽者主義はイミテーション・ジュエリーを自らデザインし販売したことにも現れている。本物の宝石と偽者の宝石を混ぜて使い、ココ・シャネル自身が身に着けて見せた。だが価格は高額のままであった。これは本物の宝石だから高いのではなく、シャネルだから高いのだと言った。

そして王家の血筋よりも有名性がブランドパワーの根源となり、メディアが伝説を作り出す時代になった。モード(流行)とブランドは本来は対立するものであったが、現代はモードなブランドの時代である。ルイ・ヴィトンは「ファッショナブルであってもファッションブランドにはならない」と宣言している。貴族の贅沢がストリートに降りてきてバッグを働く女性に売っている。

女性向け高級ブランドについて名前は知っていても、それぞれがどういう位置づけや価格帯なのかは私はよく知らなかったのだが、この3社が高級御三家で、ルイ・ヴィトンとシャネルはまるで違うものだと基本がわかってまず勉強になった。

・ブランド王国スイスの秘密
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004359.html


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Posted by daiya at 2007年01月18日 23:59 このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
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