2007年03月09日

失踪日記このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加


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・失踪日記
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サブカル系漫画家 吾妻ひでおが、うつ病にかかり、何度か失踪していた時期を自ら漫画として描いたベストセラー。同氏は一部のマニアックなファンを持っているはずだが、漫画としてはこれが一番売れたのではないだろうか。たいへんおもしろい。

第34回日本漫画家協会賞〈大賞〉受賞
平成17年度(第9回)文化庁メディア芸術祭マンガ部門〈大賞〉受賞
第10回手塚治虫文化賞〈マンガ大賞〉受賞

失踪のきっかけは連載のネタに困ったこと。仕事を投げ出して家族にも行く先を告げずに逃亡してしまう。自殺を考えるが思いきれず、ホームレスとして山(かな?)で生活する毎日。ゴミ捨て場から食べ物やお酒や毛布を漁って、のんびりと暮す。腐った食べ物でおなかを壊したり、寒さに凍えたりはするが、仕事のストレスの方が怖かったようだ。

ホームレスに飽きて水道管工事の会社に就職し、工事人として働く編もある。工事の仕事に面白さを感じて、ちょっとした昇進まで体験する。そこでの、ややこしい性格の同僚とややこしいトラブルも、結局恰好のネタになってしまった。

一般人が体験できない底辺生活をリアルに描いた秀作として、銃刀法違反で逮捕された際の獄中記を漫画で描いた刑務所の中(花輪和一著)も面白い。今調べたら文庫化されていた。本来は不気味な異界を描く漫画で知られる人だが、そのおどろおどろしいタッチは獄中記でも活かされている。

・刑務所の中
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「拳銃不法所持で懲役3年の獄中生活を送った異色漫画家が描く、おかしくも哀しい、知られざるムショの世界!!
映画化もされたあの話題の大ベストセラーが、増補改訂版としてついに待望の文庫化!!
新作描き下ろし21ページに加えて、単行本未収録作品も多数収録!!」

・刑務所の中 特別版
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こちらもベストセラーで映画化までされている。両氏ともに、失踪しても逮捕されても芸の肥やしになっているところがすごいな。


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Posted by daiya at 2007年03月09日 23:59 このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
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