2007年08月29日

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・ビタミンF
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「38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた……。一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。「また、がんばってみるか」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。直木賞受賞作。 」

「送り火」がよかったので重松 清の直木賞受賞作を含む短編集も読んだ。

・送り火
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005057.html

ビタミンにA、B,CはあってもFはない。ビタミンFは作者が考えた心の栄養素の名前であり、Family,Father、Friend、Fightなどの頭文字であるそうだ。7つの短編からなる。中年の、父親の、家族のさまざまなやりきれなさと切なさが交互に出てくる。泣かせる作品主体の「送り火」に対して、こちらはマスオさんの悲哀が作風。私はマスオさんとはタイプが違うと思うのだが、不覚にもぐっときてしまうのであった。

それで、「重松 清いいよ、読んでみたら?」と妻に勧めてみたところ「あなたもこういう”中年小説”を読むようになったのねえ」と笑われてしまった。重松 清はまさに中年小説の名手だ。中年小説は青春小説とは違って、深い絶望もまぶしい希望もでてこない。中途半端な年齢を中年と呼ぶ、のか。

ちなみに、中年というのは何歳のことか。Wikipediaによると以下のような年齢の範囲を指すものである、とのこと。意外にも私よりひとまわり年配を呼ぶことば。私はまだ中年ではないのだ。ふう、と安堵しているの心の中の私が、中年なんだろうなあ。

・中年 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B9%B4
「中年
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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中年(ちゅうねん)とは成人として中くらいの年齢。すなわち青年期を過ぎた頃から初老の域に入るまでを指す。
・一般的には40代頃から50代頃を指す事が多い。30代については中年、壮年、青年、若年と様々に言われ、一定しない。
・平成10年度の国民生活白書「中年-その不安と希望」では中年世代を、おおむね40代〜50代と定義づけている。
・厚生労働省の一部資料(健康日本21など)では、幼年期0~4歳、少年期5~14歳、青年期15~24歳、壮年期25~44歳、中年期45~64歳、高年期65歳~という区分をしたものもあり、壮年期の定義も一定しない。」


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Posted by daiya at 2007年08月29日 23:59 このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
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